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新作短編
ビター・スイート・デスマーチ☆
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今日は、バレンタインデーだ。
エリュージャル王国にも、好きな人やお世話になった人へチョコレートを贈ろうと言う風習がある。
贈る相手は、同性異性関係無い筈だがどうしても女性から男性へ贈る割合が多い。
さて、四大聖神は。
「ジャミルにいさま!
はい!チョコレート!」
「おお、ありがとうリオン。
じゃあオレからも。
後、これはラケディアからな」
「嬉しい!ラケディアさまのチョコレートは美味しいもの」
「おい、オレのは?」
「うふふ、にいさまのも美味しいですわよ?」
先に出勤していたジャミルとリオンでチョコレートを交換していた。
「いつもはあの2人、来るの早いのに今日は珍しいな」
朝イチの書類を整理しながら、未だ出勤していないアリルとティニアの席を眺めながら呟く。
「うふふ、にいさまったら嫌ですわ!
今日はバレンタインですよ?
お2人仲良く過ごされているのに決まってますわ!」
分かってないわね、とドやるリオン。
ジャミルはそんな事は当然わかっているが、出勤前からイチャつくなよと言いたいのだ。
「にいさまもラケディアさまと甘ーい夜を過ごされるのでは無くて?」
「子どもに答える気は無いな」
「まぁ!子どもって言っても、ラケディアさまとは1つしか変わりませんわ」
「はっ、ラケとお前は色気が違う」
と、他愛の無い言い合いをしていたら、ティニアと、少し遅れてアリルが入ってきた。
「遅くなってすみません」
「まだ始業時間じゃ無いから気にするな。
ー…って、アリルはどうした?」
ティニアの後ろで険しい顔をしてグッタリしているアリル。
少し横になられては、とティニアに支えられながらソファへ歩く。
「どうした?朝から体調不良とか珍しいな」
「…いや、ちょっと…」
さぞ、からかってやろうと全力で待機していたジャミルだが、どうやら本当に具合の悪そうなアリルを前に何も出来ずにいた。
「アリルにいさま、大丈夫…?」
「アリルさま、ごめんなさい。
私がもっと強くお止めすれば良かったのに…」
「ティニア。
きみのせいじゃない。
気に病まないでくれ」
「アリルさま…!」
「察するに、アリルの弱点を攻められたのか?
ー…恐らくは、ルキナ夫人辺りに、か?」
「さすがジャミルどの。
大正解、ですわ…」
ドヤ、と腰に手をやるジャミルと、ハー…っと深く申し訳なさそうに肩を落とし溜め息を吐くティニア。
話を纏めると、バレンタインデーだからティニアの母親のエレにガッツリとチョコレートのオンパレードを振る舞われたのだ。
しかも、晩と朝の連チャンで…だ。
アリルが甘い物が苦手なのは当然知っているが、エレは本当の息子の様に溺愛しているので、イベント毎にそれはそれは沢山の料理を振る舞うのだ。
当然、バレンタインともなると。
それはそれは甘い甘ーい料理やら菓子やらも山と積む。
「夫人の愛は手強かった…」
「アリルさま…」
本音を言えば、自分の好みの加減を理解してくれているティニアの手作りチョコレートがあれば十分だったが、幼い頃より世話になっているエレの気持ちを無下には出来ない。
「いや、大丈夫だ。
ティニアは気にしないで?
夫人の料理はどれも絶品だ。
ぼく個人の問題なんだから、誰も悪くないだろ?」
今にも泣きそうなティニアの頭を優しく撫でて笑いかける。
実際問題、振る舞う側なら相手の好みは理解するのが大前提だが。
しかも大好きな婚約者が苦手な甘い物を、あんな殺人的な量で振る舞うなど。
母親を止められ無かったティニアが落ち込むのは無理もない。
「でも、そうすると午後から陛下のご招待も辞退した方が良いな?」
さすがにそんなグロッキーなら休むか?とのジャミルの問いにアリルの頭上に「?」が浮かぶ。
「陛下のご招待?…何かあったか?」
「お前、忘れてんなよ…。
今日はバレンタインデーだろ?
だから陛下がオレたちを御呼び下さったんだろ。
きっとチョコレートを振る舞って下さる…んじゃないか?
大丈夫かお前…」
親友の言葉に、文字通り崩れたアリル。
(バレンタインなんて嫌いだ…!)
アリルの1日は、まだまだ始まったばかりだ。
*
「へ、陛下のお誘いなら行く…!
たとえ這ってでも…!!」
「いや、たかだかチョコぐらいで来なくても大丈夫だろ。
大人しく寝てろよ」
「しかし」
「セリアさまのお手製のチョコレート、去年は食べられなかったので楽しみですわ!」
「そうね、確か去年はリオンは風邪で行けなかったものね」
「…いや、あれリオンが思う程、期待値は高く無いぞ?」
「もう、ジャミルどのは失礼ですよ。
折角、陛下自ら御用意下さっているのに」
「ふん。正直、オレはラケディアとお前らから貰えれば良いかな。
付き合いで貰っても、返すのが面倒なだけだ」
「ジャミルにいさまは、『友チョコ』を知らないの?」
「知ってるよ。
…それがめんどくさいんだよ。
そもそも、お前は陛下を友達とか言うんじゃ無い。
…失礼だろ」
「むー」
「まあまあ」
今にも噛み付きそうな勢いのリオンとジャミルを、苦笑混じりにティニアが仲裁に入る。
「ねえ!ティニアねえさま?
ティニアねえさまは、セリアさまの事をどう思ってるの?」
「恐れ多いけど…。
お友達、と思っても良いのかしら。
ー…不敬かしら、ね?」
「全っ然!良いと思うわ!」
両手でグッと握り拳を作り、力一杯に答える。
(ホント女って、めんどくせぇ…)
やれやれ、と呆れ気味にリオンとティニアを観察する。
ジャミルはあくまで仕事と割り切りたかった。
仕事は仕事で、領分を仕切れば面倒事が無い。
ジャミル自身はセリアの事を悪しからず思っているので、友人と考えるのは立場を考えなければ有りだと思う。
もっとも、ここでそれを口にすれば、ギャイギャイ言われるのが分かってるので何も言わないが。
「…おい、アリル生きてるか?」
卓上にあったティーポットの紅茶をカップに注ぎ、横になっていたアリルに差し出す。
「ありがとう、ジャミル」
「ほんっと、女って元気だよなー」
「良いじゃん。
あの2人が元気無い方が心配だ」
「ま、確かにな」
「ねぇ、アリルにいさま!」
「うん?」
「アリルにいさまは、セリアさまの事どう思ってるの?」
ー…どう思ってるの?
どういう意味だ?
いやリオンは『友達』として聞いている。
そんな事は分かっている。
しかしアリルは激しく混乱していた。
「いや、素敵な人だと思うよ、うん。
…大好きだ!!」
混乱の苦し紛れに叫んだ事で自爆したアリル。
ジャミルには「何言ってんだ」と極寒の視線を投げつけられ、ティニアとリオンは単に『友達』として好きだと言ったと思っている。
アリルの「大好きだ」には曖昧かつ、様々な意味が含まれているのに、だ。
「ねー!ほらー!ジャミルにいさまだけよ?
期待値が低いとか失礼過ぎる事を言うのは!」
「別に陛下個人の話はしてないだろ。
陛下の料理の腕前の話をしただけだ」
「それは…。
…まぁ、うーん」
ジャミルの話に肯定すべきか悩む。
セリアの料理の殺人的なスキルは知っている。
体調が優れない上でノコノコ行けばどうなるかは予想がつく。
しかし、年に一度のイベントだし。
せっかくあの子が作ってくれてるんだし。
「早く、欲しいな」
「まぁ、アリルさまったら!」
「…お前も物好きだな…」
「スキルはどうであれ、一生懸命用意してくれるのは嬉しいだろ?」
「まぁ、確かになぁ…」
「うふふ、やっとジャミルにいさまも素直になりましたわ!」
「うっせ、リオン」
などと、きゃいきゃい楽しく過ごした午前中。
仕事はキッチリ片付け挑んだ午後だった。
エリュージャル王国にも、好きな人やお世話になった人へチョコレートを贈ろうと言う風習がある。
贈る相手は、同性異性関係無い筈だがどうしても女性から男性へ贈る割合が多い。
さて、四大聖神は。
「ジャミルにいさま!
はい!チョコレート!」
「おお、ありがとうリオン。
じゃあオレからも。
後、これはラケディアからな」
「嬉しい!ラケディアさまのチョコレートは美味しいもの」
「おい、オレのは?」
「うふふ、にいさまのも美味しいですわよ?」
先に出勤していたジャミルとリオンでチョコレートを交換していた。
「いつもはあの2人、来るの早いのに今日は珍しいな」
朝イチの書類を整理しながら、未だ出勤していないアリルとティニアの席を眺めながら呟く。
「うふふ、にいさまったら嫌ですわ!
今日はバレンタインですよ?
お2人仲良く過ごされているのに決まってますわ!」
分かってないわね、とドやるリオン。
ジャミルはそんな事は当然わかっているが、出勤前からイチャつくなよと言いたいのだ。
「にいさまもラケディアさまと甘ーい夜を過ごされるのでは無くて?」
「子どもに答える気は無いな」
「まぁ!子どもって言っても、ラケディアさまとは1つしか変わりませんわ」
「はっ、ラケとお前は色気が違う」
と、他愛の無い言い合いをしていたら、ティニアと、少し遅れてアリルが入ってきた。
「遅くなってすみません」
「まだ始業時間じゃ無いから気にするな。
ー…って、アリルはどうした?」
ティニアの後ろで険しい顔をしてグッタリしているアリル。
少し横になられては、とティニアに支えられながらソファへ歩く。
「どうした?朝から体調不良とか珍しいな」
「…いや、ちょっと…」
さぞ、からかってやろうと全力で待機していたジャミルだが、どうやら本当に具合の悪そうなアリルを前に何も出来ずにいた。
「アリルにいさま、大丈夫…?」
「アリルさま、ごめんなさい。
私がもっと強くお止めすれば良かったのに…」
「ティニア。
きみのせいじゃない。
気に病まないでくれ」
「アリルさま…!」
「察するに、アリルの弱点を攻められたのか?
ー…恐らくは、ルキナ夫人辺りに、か?」
「さすがジャミルどの。
大正解、ですわ…」
ドヤ、と腰に手をやるジャミルと、ハー…っと深く申し訳なさそうに肩を落とし溜め息を吐くティニア。
話を纏めると、バレンタインデーだからティニアの母親のエレにガッツリとチョコレートのオンパレードを振る舞われたのだ。
しかも、晩と朝の連チャンで…だ。
アリルが甘い物が苦手なのは当然知っているが、エレは本当の息子の様に溺愛しているので、イベント毎にそれはそれは沢山の料理を振る舞うのだ。
当然、バレンタインともなると。
それはそれは甘い甘ーい料理やら菓子やらも山と積む。
「夫人の愛は手強かった…」
「アリルさま…」
本音を言えば、自分の好みの加減を理解してくれているティニアの手作りチョコレートがあれば十分だったが、幼い頃より世話になっているエレの気持ちを無下には出来ない。
「いや、大丈夫だ。
ティニアは気にしないで?
夫人の料理はどれも絶品だ。
ぼく個人の問題なんだから、誰も悪くないだろ?」
今にも泣きそうなティニアの頭を優しく撫でて笑いかける。
実際問題、振る舞う側なら相手の好みは理解するのが大前提だが。
しかも大好きな婚約者が苦手な甘い物を、あんな殺人的な量で振る舞うなど。
母親を止められ無かったティニアが落ち込むのは無理もない。
「でも、そうすると午後から陛下のご招待も辞退した方が良いな?」
さすがにそんなグロッキーなら休むか?とのジャミルの問いにアリルの頭上に「?」が浮かぶ。
「陛下のご招待?…何かあったか?」
「お前、忘れてんなよ…。
今日はバレンタインデーだろ?
だから陛下がオレたちを御呼び下さったんだろ。
きっとチョコレートを振る舞って下さる…んじゃないか?
大丈夫かお前…」
親友の言葉に、文字通り崩れたアリル。
(バレンタインなんて嫌いだ…!)
アリルの1日は、まだまだ始まったばかりだ。
*
「へ、陛下のお誘いなら行く…!
たとえ這ってでも…!!」
「いや、たかだかチョコぐらいで来なくても大丈夫だろ。
大人しく寝てろよ」
「しかし」
「セリアさまのお手製のチョコレート、去年は食べられなかったので楽しみですわ!」
「そうね、確か去年はリオンは風邪で行けなかったものね」
「…いや、あれリオンが思う程、期待値は高く無いぞ?」
「もう、ジャミルどのは失礼ですよ。
折角、陛下自ら御用意下さっているのに」
「ふん。正直、オレはラケディアとお前らから貰えれば良いかな。
付き合いで貰っても、返すのが面倒なだけだ」
「ジャミルにいさまは、『友チョコ』を知らないの?」
「知ってるよ。
…それがめんどくさいんだよ。
そもそも、お前は陛下を友達とか言うんじゃ無い。
…失礼だろ」
「むー」
「まあまあ」
今にも噛み付きそうな勢いのリオンとジャミルを、苦笑混じりにティニアが仲裁に入る。
「ねえ!ティニアねえさま?
ティニアねえさまは、セリアさまの事をどう思ってるの?」
「恐れ多いけど…。
お友達、と思っても良いのかしら。
ー…不敬かしら、ね?」
「全っ然!良いと思うわ!」
両手でグッと握り拳を作り、力一杯に答える。
(ホント女って、めんどくせぇ…)
やれやれ、と呆れ気味にリオンとティニアを観察する。
ジャミルはあくまで仕事と割り切りたかった。
仕事は仕事で、領分を仕切れば面倒事が無い。
ジャミル自身はセリアの事を悪しからず思っているので、友人と考えるのは立場を考えなければ有りだと思う。
もっとも、ここでそれを口にすれば、ギャイギャイ言われるのが分かってるので何も言わないが。
「…おい、アリル生きてるか?」
卓上にあったティーポットの紅茶をカップに注ぎ、横になっていたアリルに差し出す。
「ありがとう、ジャミル」
「ほんっと、女って元気だよなー」
「良いじゃん。
あの2人が元気無い方が心配だ」
「ま、確かにな」
「ねぇ、アリルにいさま!」
「うん?」
「アリルにいさまは、セリアさまの事どう思ってるの?」
ー…どう思ってるの?
どういう意味だ?
いやリオンは『友達』として聞いている。
そんな事は分かっている。
しかしアリルは激しく混乱していた。
「いや、素敵な人だと思うよ、うん。
…大好きだ!!」
混乱の苦し紛れに叫んだ事で自爆したアリル。
ジャミルには「何言ってんだ」と極寒の視線を投げつけられ、ティニアとリオンは単に『友達』として好きだと言ったと思っている。
アリルの「大好きだ」には曖昧かつ、様々な意味が含まれているのに、だ。
「ねー!ほらー!ジャミルにいさまだけよ?
期待値が低いとか失礼過ぎる事を言うのは!」
「別に陛下個人の話はしてないだろ。
陛下の料理の腕前の話をしただけだ」
「それは…。
…まぁ、うーん」
ジャミルの話に肯定すべきか悩む。
セリアの料理の殺人的なスキルは知っている。
体調が優れない上でノコノコ行けばどうなるかは予想がつく。
しかし、年に一度のイベントだし。
せっかくあの子が作ってくれてるんだし。
「早く、欲しいな」
「まぁ、アリルさまったら!」
「…お前も物好きだな…」
「スキルはどうであれ、一生懸命用意してくれるのは嬉しいだろ?」
「まぁ、確かになぁ…」
「うふふ、やっとジャミルにいさまも素直になりましたわ!」
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