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13番目の苔王子に嫁いだらめっちゃ幸せになりました 【side A】
16 贋作・休息・ふいのキス
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怯える豪農主(名前はスペンサーだった)に、必ず二日以内にブドウ畑の収入以外の農作物も含めた全ての帳簿を持って、登城するように伝えた。
中年の男――スペンサーは終始項垂れていて、力なく頷いたのだった。
「帳簿の改ざんとあと人件費――これを不当に削るのは許しませんからね」
農作物は人件費が一番かかる。
ただこれに関してはこの豪農主と小作人らがどのような契約を交わしているのかが分からない。
直接話を農民から訊かないと分かりかねるが、さっき見た畑とそこで働く人達を見た感じでは、そんなに切羽詰まって働かせている様子でもない。
これは今の所、安心材料だった。
話し合いが終わり、
「さあて…これで大いに稼いで、大いに税金も納めてください!スペンサーさん!」
とわたしなりに励ましたつもりだったが、彼にジト目で睨まれるだけだった。
帰るとなった算段でわたしはオリバーに声をかけた。
「オリバー…負ぶってくださる?」
こくりと頷いたオリバーの背中に背負ってもらう。
スペンサーは初めてそれに気が付いたように、わたしをじいっと見つめていた。
(やばいわ。普通に男性におぶってもらいながら移動する女主人と思われているかもしれない)
その視線に妙な含みを感じて、わたしは慌ててスペンサーへと言い訳をした。
「な、何ですか?…これはわたしが足首を捻って歩けないからですよ」
何故か言い訳めいて伝えると、スペンサーはその言葉は耳に入らない様に
「――いや、でも…そんな筈は…」
しきりに頸を振っている。
わたし達の帰り際までその気になる視線は付いて回ったが――それも玄関に有った絵画に触れるまでだった。
スペンサー宅を退出する際に、わたしはもう一度飾ってあった大きな絵画を見上げた。
「スペンサーさん、尋ねさせてもらうけど…これは何処で手に入れたんですの?」
と、ずっと頸をひねりながら渋い顔を続ける男に質問した。
「は?あ――えっと…商工会の美術を扱う男でさ…それが何か?」
わたしはオリバーに言って、絵に近づくようにお願いした。
目を凝らして、絵画のサインを確認する。
「あの、これ…贋作だと思いますわ」
わたしはスペンサーに伝えた。
「はあ!?」
眼を剥く彼に、わたしは続けてサインの所を指差して呟いた。
「この画家のサインはとても特徴があるから真似しやすいけれど、こいつの出来はちょっと…酷いわね」
「なっ…それは、何故っ…何を、証拠に…っ…」
青ざめて口をパクパクしているスペンサーに、わたしは頷いた。
「あ…証拠ね?証拠はありますわよ。
我がヘイストン家に本物が飾ってありますの」
アッサリ笑って言うと、スペンサーはそのまま泡を吹いて後ろ向きに倒れてしまった。
++++++++++++++++++
それを聞いたのは、翌々日の夕食を食べている最中のことだった。
「どうやらスペンサー氏が商工会に怒鳴り込みに行ったらしいです」
コック長が新しいコックと共に厨房を使い始めたらしく、どうやら食事を出すタイミングに滞りがあるらしい。
時々厨房のある方向からお皿の割れる音と怒鳴り声が聞こえる。
(あら、コック長は体育会系ね…)
でも、味はとても美味しい。
今日は仔羊のパイ包み焼きだった。
パリッとした皮にしっとりとしたいつものトリュフとフォアグラが入っている逸品だ。
アーティチョークと珍しい野菜プンタレッラにマヨネーズとサワークリームが混ざったソースが添えられていている。
バートンの話によると、豪農主――スペンサーの秘書が、昼頃城を訪れて教えてくれたらしい。
そこで絵画を売った美術商と殴り合いに発展する喧嘩となり、二人とも病院に入院する羽目になったのだと。
「それで今日秘書だけが来て書類を置いて帰りました」
「そうだったの…」
まあ…あの様子だと下手をすれば当家に納める税金よりもあの絵画に投資している可能性もありそうだけど。
「分かったわ…じゃあその書類は、わたしが後で見るから持ってきて頂戴」
とバートンに告げると
「いえ…、それは私どもで処理いたしますので。
奥様はどうぞゆっくりなさっていてください」
一瞬、頭の活動が停止してしまった。
「――え?…ゆっくりって…何をするの?」
「……何もしなくていいのですよ」
「何もしないって…じゃあ何ならして良くて、何をしちゃダメなの?」
「ですから……」
――どうも会話が不毛になりがちだった。
++++++++++++++++++
バートンが言いたいのはどうやら『わたしが働き過ぎ』と言う事らしい。
(そっか…働き過ぎかなあ)
働き過ぎといえば、ここ二日間はジョシュア様もずっとお仕事で寝室にも来られない様だ。
活け花は毎朝届けられているし、カードも短い走り書きではあるが、
『たまにはゆっくり休んで』とか『疲れてはいないか』とかわたしの身体を気遣ってくださる内容である。
(ジョシュア様こそ――お身体は大丈夫なのかしら?)
心配になり、何度かバートンにジョシュア様のことを尋ねるが
「――ご心配なさらず、とのお答えです」
としか返ってこない。
「はぁ…」
木漏れ日の下のベンチで座っていると確かに心が穏やかになってくる……と言うか眠くなってくる。
わたしは右の足首をクルクルと回した。
今は大分痛みも引いて自分で動けるようになっている。
その為にオリバーにお願いしなければいけない事もほとんど無い。
彼の整った美しい殉教者のような顔を思い出した。
(そう言えば屋敷内でオリバーの姿も見ていないな…)
日差しの温かさに目を瞑ってウトウトし始めてしまった。
――するとブヒブヒという鳴き声と足音がした。
(あら…コレットかしら?)
ざっざっと一緒にひとの歩く足音もする。
足音はわたしの前で止まり暫く動かなかった。
僅かな光を浴びながら眠気と戦っていると、目の前を何か影がすっと通った。
そしてわたしの唇を僅かに温かくて柔らかいものが掠めていく。
足音とブヒッブヒッと言う声が遠ざかって行き――…。
わたしが薄目で遠ざかる足音を追いかけると、それはコレットを連れたオリバーの後ろ姿だった。
中年の男――スペンサーは終始項垂れていて、力なく頷いたのだった。
「帳簿の改ざんとあと人件費――これを不当に削るのは許しませんからね」
農作物は人件費が一番かかる。
ただこれに関してはこの豪農主と小作人らがどのような契約を交わしているのかが分からない。
直接話を農民から訊かないと分かりかねるが、さっき見た畑とそこで働く人達を見た感じでは、そんなに切羽詰まって働かせている様子でもない。
これは今の所、安心材料だった。
話し合いが終わり、
「さあて…これで大いに稼いで、大いに税金も納めてください!スペンサーさん!」
とわたしなりに励ましたつもりだったが、彼にジト目で睨まれるだけだった。
帰るとなった算段でわたしはオリバーに声をかけた。
「オリバー…負ぶってくださる?」
こくりと頷いたオリバーの背中に背負ってもらう。
スペンサーは初めてそれに気が付いたように、わたしをじいっと見つめていた。
(やばいわ。普通に男性におぶってもらいながら移動する女主人と思われているかもしれない)
その視線に妙な含みを感じて、わたしは慌ててスペンサーへと言い訳をした。
「な、何ですか?…これはわたしが足首を捻って歩けないからですよ」
何故か言い訳めいて伝えると、スペンサーはその言葉は耳に入らない様に
「――いや、でも…そんな筈は…」
しきりに頸を振っている。
わたし達の帰り際までその気になる視線は付いて回ったが――それも玄関に有った絵画に触れるまでだった。
スペンサー宅を退出する際に、わたしはもう一度飾ってあった大きな絵画を見上げた。
「スペンサーさん、尋ねさせてもらうけど…これは何処で手に入れたんですの?」
と、ずっと頸をひねりながら渋い顔を続ける男に質問した。
「は?あ――えっと…商工会の美術を扱う男でさ…それが何か?」
わたしはオリバーに言って、絵に近づくようにお願いした。
目を凝らして、絵画のサインを確認する。
「あの、これ…贋作だと思いますわ」
わたしはスペンサーに伝えた。
「はあ!?」
眼を剥く彼に、わたしは続けてサインの所を指差して呟いた。
「この画家のサインはとても特徴があるから真似しやすいけれど、こいつの出来はちょっと…酷いわね」
「なっ…それは、何故っ…何を、証拠に…っ…」
青ざめて口をパクパクしているスペンサーに、わたしは頷いた。
「あ…証拠ね?証拠はありますわよ。
我がヘイストン家に本物が飾ってありますの」
アッサリ笑って言うと、スペンサーはそのまま泡を吹いて後ろ向きに倒れてしまった。
++++++++++++++++++
それを聞いたのは、翌々日の夕食を食べている最中のことだった。
「どうやらスペンサー氏が商工会に怒鳴り込みに行ったらしいです」
コック長が新しいコックと共に厨房を使い始めたらしく、どうやら食事を出すタイミングに滞りがあるらしい。
時々厨房のある方向からお皿の割れる音と怒鳴り声が聞こえる。
(あら、コック長は体育会系ね…)
でも、味はとても美味しい。
今日は仔羊のパイ包み焼きだった。
パリッとした皮にしっとりとしたいつものトリュフとフォアグラが入っている逸品だ。
アーティチョークと珍しい野菜プンタレッラにマヨネーズとサワークリームが混ざったソースが添えられていている。
バートンの話によると、豪農主――スペンサーの秘書が、昼頃城を訪れて教えてくれたらしい。
そこで絵画を売った美術商と殴り合いに発展する喧嘩となり、二人とも病院に入院する羽目になったのだと。
「それで今日秘書だけが来て書類を置いて帰りました」
「そうだったの…」
まあ…あの様子だと下手をすれば当家に納める税金よりもあの絵画に投資している可能性もありそうだけど。
「分かったわ…じゃあその書類は、わたしが後で見るから持ってきて頂戴」
とバートンに告げると
「いえ…、それは私どもで処理いたしますので。
奥様はどうぞゆっくりなさっていてください」
一瞬、頭の活動が停止してしまった。
「――え?…ゆっくりって…何をするの?」
「……何もしなくていいのですよ」
「何もしないって…じゃあ何ならして良くて、何をしちゃダメなの?」
「ですから……」
――どうも会話が不毛になりがちだった。
++++++++++++++++++
バートンが言いたいのはどうやら『わたしが働き過ぎ』と言う事らしい。
(そっか…働き過ぎかなあ)
働き過ぎといえば、ここ二日間はジョシュア様もずっとお仕事で寝室にも来られない様だ。
活け花は毎朝届けられているし、カードも短い走り書きではあるが、
『たまにはゆっくり休んで』とか『疲れてはいないか』とかわたしの身体を気遣ってくださる内容である。
(ジョシュア様こそ――お身体は大丈夫なのかしら?)
心配になり、何度かバートンにジョシュア様のことを尋ねるが
「――ご心配なさらず、とのお答えです」
としか返ってこない。
「はぁ…」
木漏れ日の下のベンチで座っていると確かに心が穏やかになってくる……と言うか眠くなってくる。
わたしは右の足首をクルクルと回した。
今は大分痛みも引いて自分で動けるようになっている。
その為にオリバーにお願いしなければいけない事もほとんど無い。
彼の整った美しい殉教者のような顔を思い出した。
(そう言えば屋敷内でオリバーの姿も見ていないな…)
日差しの温かさに目を瞑ってウトウトし始めてしまった。
――するとブヒブヒという鳴き声と足音がした。
(あら…コレットかしら?)
ざっざっと一緒にひとの歩く足音もする。
足音はわたしの前で止まり暫く動かなかった。
僅かな光を浴びながら眠気と戦っていると、目の前を何か影がすっと通った。
そしてわたしの唇を僅かに温かくて柔らかいものが掠めていく。
足音とブヒッブヒッと言う声が遠ざかって行き――…。
わたしが薄目で遠ざかる足音を追いかけると、それはコレットを連れたオリバーの後ろ姿だった。
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