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城内侵入

天下無双の男セペダ

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クックと別れた宗之達は少数の兵士と共に地下道を歩く。

「相棒、この地下道ヒンヤリするな」

確かに月光の言うとおり外と比べてヒンヤリして少し肌寒い。

「そんな事より、強者の気配がする。姫!少し後ろに下がってろ!」

「えっ?あ、はい!」

サトミ女王は慣れない戦いのせいでか少し疲れが見える。

「相棒、確かにこの先にただ者ではない奴の気配がする。でも人数は一人だけだ。何とかなるぞ!」

その時だ。宗之の背後から声が聞こえた。


「天下無双の俺に何とかなるのか?」

屈強な男の刃が宗之を襲うが宗之はこれは刀で弾く。

この刃の速さ・・・とんでもない速さである。しかもいつの間にか宗之の背後にいた。

「俺は天下無双・・・。その程度の兵士じゃ俺一人を止めることは出来ない。」

その時サトミ女王が「皆の者!この男を斬りなさい!」と言うと少数の兵士はこの男に斬りかかる。


しかし、セペダは手にする大剣の一振りでサトミ女王の命令で襲いかかる兵士を斬り殺した。

「弱い・・・!この程度で俺を倒せると思うなっ!俺は天下無双ォ・・・!」

「んじゃあ相棒と戦ってみろよ。お前なんかより強いぜ」

月光に挑発され、セペダは月光の声の方をみる。

「その刀が喋ったのか?」

「ああ、お前がゲレーロの用心棒だろ?悪いけど死んでもらう。」

セペダは宗之の雰囲気と臭いから危険な男と感じた。

「お前、かなり強いな。見ればわかる。他の人間と比べて身体から発する雰囲気が違いすぎる」

つまり圧の格が違うのだ。

「俺から見たらおめぇは弱過ぎる。用心棒を名乗って自分より弱い奴を倒して自称天下無双か。笑わせる。」

逆に宗之から見たらセペダはかなり弱い。

クックより強いと聞いていたが、セペダの能力はクックに毛が生えた程度にしか感じなかった。

「他国の大将軍に匹敵する強さと聞いていたんだが気のせいか?」

この言葉にセペダはぶちギレた。

そしてセペダは直感的に宗之が心の中で思っていたことが読めてしまった。

「この俺をクックに毛が生えた程度だと?俺を馬鹿にするのか!」

激怒したセペダの攻撃は物凄く雑になってきた。しかし、同時に物凄く重い一撃に変わった。

宗之は刀でセペダの攻撃を受け止めるが、月光が折れないか心配になる。

「月光、大丈夫か?折れたりしないよな?」

「何言ってんだ相棒!この世界に来てから俺は頑丈になってんだ!この程度じゃ折れねぇってばよ!」

「なら、思う存分暴れるとしようか・・・!」

刀が折れないのならセペダの大剣に真っ向から挑める。

奴の攻撃は重い。この世界に来て初めて重い攻撃を感じとった。

他国の大将軍に匹敵すると言うのは、その攻撃力の事だったか。

「俺はァ!アルゼ王国のサファテ大将軍やカイ将軍にも認められた天下無双の男だ!そこらの将軍と同じにすんじゃねぇ!!」

だが宗之はセペダの攻撃を真っ向から受け止める。こいつは真っ向から戦って力でねじ伏せなければならない。

「いや、お前は天下無双と煽られただけだろ。お前程度で天下無双とか笑わせる。俺はな・・・お前より強い奴と何度も戦ったことがある。」

「なにぃ!?」

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