59 / 131
尼子再興軍挙兵
おっさんの策
しおりを挟む
次の日の夕方。小次郎はおっさん達が来るのを宗信と待っていた。
「本当にここに来るんですか?」
宗信と待っている場所は山の中である。
小次郎は毛利軍に動きがバレないようにする為、敢えて山の中での合流を決めた。
「ああ、もうすぐしたら来るはずだ。」
そう言う小次郎に対して少し不安を感じる宗信。
実は小次郎はおっさんの名前を聞いていないのである。
一番重要なところを聞いていないので少し不安にもなる。
まず、相手が名前を名乗らないのがおかしいのである。
普通ならこれから仕えるものには名を名乗るはずだ。
これから来る人達は信用出来るのか。後で裏切ったりしないのだろうかと不安である。
しばらくすると昨日のおっさんが馬に乗り、300人程の兵を連れて来た。
「遅れて申し訳ない。少し準備に手間取ってしまいまして。」
そう言い、馬に乗ったまま頭を下げて謝るおっさん。
「謝り方が変じゃないですか?馬から降りて謝るのが礼儀ではありませんか?」
宗信がいつもよりキツイ口調で怒る。
宗信は育ちが良い為、礼儀には人一倍うるさい。
宗信のキツイ言い方に少し怯んだおっさんは下馬をして、頭を下げる。
「申し訳ない。無礼をお許しください。」
「もう許そうぜ。おっさんも悪気は無いんだし。」
小次郎は宗信の怒りを抑えようと思い言った。
すると宗信は小次郎の言ったことを理解しておっさんに話しかける。
「とりあえず兵は300人はいるんですよね?これから毛利の砦を攻めるのですが、皆さんそのつもりで来てますよね?」
宗信はおっさん達の覚悟を聞いた。
これから命を賭して戦う覚悟をあるか聞かねば、戦に於いての士気に関わるからである。
「私たちは勿論、打倒毛利の為に今すぐに戦う覚悟でござる。」
おっさんはそう言い後ろにいる300の兵を見る。
「この者達も毛利が憎いのです。みんな毛利に復讐する為に今まで生きていたのです。」
「あなたの覚悟は分かりました。では軍議をするので少し離れたところにある小屋に移動しましょうか。」
おっさん達の覚悟を理解したのか宗信は早速、軍議を始める為におっさんを小屋に招く。
さっき仲間になった山賊を率いているおっさんは岩見源五郎という人らしい。
武勇も有り、知識もあり、優秀な配下になるだろう。
そしてこの岩見源五郎を入れて、これから軍義に行うことになった。
宗信は早速話に入る。
「えーと、これから攻める砦ですが、かなり守りが固いです。砦にいる毛利軍も我が軍と同じくらいの戦力らしいのでかなり苦戦を強いられます。ですが、私たちはこんなところで時間を無駄に使うわけにはいきません。誰か良い作戦は有りませんか?」
毛利の軍は守りには滅法強く、砦も攻めにくい様に作られている。
まともに戦うと間違いなく大きな被害が出る。
これに対し、岩見源五郎が発言した。
「その事でしたら私にお任せあれ。毛利軍の雑兵には山賊仲間がいるから上手く反乱起こさせて見せましょう。その反乱の隙にみなさんは砦を総攻撃してくだされ。」
源五郎の作戦は良い案だ。
だが、その作戦が上手く行くだろうか。
たかが雑兵がいきなり反乱おこしても、反乱の指導者が居なければすぐに鎮圧されてしまうだけだ。
勿論、この事については宗信もそう考えていた。
しかし、源五郎は宗信の考えが分かった上で言う。
「安心してください。私が敵地に潜り混んで反乱軍を指導者しますので。反乱を起こす前に合図しますので。」
そう言い、源五郎は去っていった。
「本当にここに来るんですか?」
宗信と待っている場所は山の中である。
小次郎は毛利軍に動きがバレないようにする為、敢えて山の中での合流を決めた。
「ああ、もうすぐしたら来るはずだ。」
そう言う小次郎に対して少し不安を感じる宗信。
実は小次郎はおっさんの名前を聞いていないのである。
一番重要なところを聞いていないので少し不安にもなる。
まず、相手が名前を名乗らないのがおかしいのである。
普通ならこれから仕えるものには名を名乗るはずだ。
これから来る人達は信用出来るのか。後で裏切ったりしないのだろうかと不安である。
しばらくすると昨日のおっさんが馬に乗り、300人程の兵を連れて来た。
「遅れて申し訳ない。少し準備に手間取ってしまいまして。」
そう言い、馬に乗ったまま頭を下げて謝るおっさん。
「謝り方が変じゃないですか?馬から降りて謝るのが礼儀ではありませんか?」
宗信がいつもよりキツイ口調で怒る。
宗信は育ちが良い為、礼儀には人一倍うるさい。
宗信のキツイ言い方に少し怯んだおっさんは下馬をして、頭を下げる。
「申し訳ない。無礼をお許しください。」
「もう許そうぜ。おっさんも悪気は無いんだし。」
小次郎は宗信の怒りを抑えようと思い言った。
すると宗信は小次郎の言ったことを理解しておっさんに話しかける。
「とりあえず兵は300人はいるんですよね?これから毛利の砦を攻めるのですが、皆さんそのつもりで来てますよね?」
宗信はおっさん達の覚悟を聞いた。
これから命を賭して戦う覚悟をあるか聞かねば、戦に於いての士気に関わるからである。
「私たちは勿論、打倒毛利の為に今すぐに戦う覚悟でござる。」
おっさんはそう言い後ろにいる300の兵を見る。
「この者達も毛利が憎いのです。みんな毛利に復讐する為に今まで生きていたのです。」
「あなたの覚悟は分かりました。では軍議をするので少し離れたところにある小屋に移動しましょうか。」
おっさん達の覚悟を理解したのか宗信は早速、軍議を始める為におっさんを小屋に招く。
さっき仲間になった山賊を率いているおっさんは岩見源五郎という人らしい。
武勇も有り、知識もあり、優秀な配下になるだろう。
そしてこの岩見源五郎を入れて、これから軍義に行うことになった。
宗信は早速話に入る。
「えーと、これから攻める砦ですが、かなり守りが固いです。砦にいる毛利軍も我が軍と同じくらいの戦力らしいのでかなり苦戦を強いられます。ですが、私たちはこんなところで時間を無駄に使うわけにはいきません。誰か良い作戦は有りませんか?」
毛利の軍は守りには滅法強く、砦も攻めにくい様に作られている。
まともに戦うと間違いなく大きな被害が出る。
これに対し、岩見源五郎が発言した。
「その事でしたら私にお任せあれ。毛利軍の雑兵には山賊仲間がいるから上手く反乱起こさせて見せましょう。その反乱の隙にみなさんは砦を総攻撃してくだされ。」
源五郎の作戦は良い案だ。
だが、その作戦が上手く行くだろうか。
たかが雑兵がいきなり反乱おこしても、反乱の指導者が居なければすぐに鎮圧されてしまうだけだ。
勿論、この事については宗信もそう考えていた。
しかし、源五郎は宗信の考えが分かった上で言う。
「安心してください。私が敵地に潜り混んで反乱軍を指導者しますので。反乱を起こす前に合図しますので。」
そう言い、源五郎は去っていった。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
16世紀のオデュッセイア
尾方佐羽
歴史・時代
【第12章を週1回程度更新します】世界の海が人と船で結ばれていく16世紀の遥かな旅の物語です。
12章では16世紀後半のヨーロッパが舞台になります。
※このお話は史実を参考にしたフィクションです。
その者は悪霊武者なり!
和蔵(わくら)
ファンタジー
その者は悪霊!戦国の世を生き、戦国の世で死んだ!
そんな人物が、幕末まで悪霊のまま過ごしていたのだが、
悪さし過ぎて叙霊されちゃった...叙霊されても天界と現世の
狭間で足掻いている人物の元に、業を煮やした者が現れた!
その後の展開は、読んで下さい。
この物語はフィクションです!史実とは関係ありません。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
アンチ・ラプラス
朝田勝
SF
確率を操る力「アンチ・ラプラス」に目覚めた青年・反町蒼佑。普段は平凡な気象観測士として働く彼だが、ある日、極端に低い確率の奇跡や偶然を意図的に引き起こす力を得る。しかし、その力の代償は大きく、現実に「歪み」を生じさせる危険なものだった。暴走する力、迫る脅威、巻き込まれる仲間たち――。自分の力の重さに苦悩しながらも、蒼佑は「確率の奇跡」を操り、己の道を切り開こうとする。日常と非日常が交錯する、確率操作サスペンス・アクション開幕!
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる