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戦国時代の冬
そして・・・
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この時、小次郎はもうすでに戦い方を思い付いていた。
しかしこの事は宗信には言わない。
言ったら間違いなく反対されそうだし、残酷な戦術である。
尼子のみんなも反対するだろう。
だが、この山には警戒した方が良いだろう。
「毛利がこの山を拠点にするとなると大規模な作業が始まりそうだな…。」
「じゃあこれから、ここの山を警戒した方が良いですね。それに作業の規模でどれだけ出雲の防衛に力を入れるつもりか分かりますし。」
宗信の言う通りだ。
出雲を軍事的拠点として重く考えているならこの山を要塞にするだろう。
だが毛利の連中は尼子の反乱なんて全く想像していないだろう。
毛利の連中は今は大友、山名、浦上に気を取られている。
特に九州の大友宗麟は毛利と互角いやそれ以上の国力を誇る。
そんな強国を相手にしている為、毛利は主力の殆どを九州に送らなければならない。
その為、手薄になった出雲に山名が攻めて来ないように南条宗勝に警戒させている。
だが毛利も山名といつかは決戦をしなければならない。
そう考えるとこの山は恐らく大規模な要塞となるだろう。
その日の夜、小次郎と宗信は優の元に行った。
人気のない神社で女の子を一人に出来ない為、たまに優の神社で寝泊まりをする。
宗信は夕飯の支度しており、料理が下手くそな小次郎と優は宗信の邪魔にならないように別の部屋で待機中だ。
その小次郎が待機しているところの部屋には色んな医学の本や薬などがある。
その時小次郎は「そういえば優は医者としての才能があったな」と思い出す。
「なあ、ここにある薬って優が全部作ったのか?」
小次郎は薬が置いてある棚を指を差す。
「そうだよ。全部あたしが作ったよ。」
小次郎は「へぇ?」と言いながら棚にある薬を見る。
だが中に1つ、とても薬に見えない黒いものが入ってあるビンがあった。
小次郎は黒い何かが入ってあるビンを取り言う。
「これも薬なのか?」
「ああ、それは南蛮町で手に入れた無臭の毒だよ。夏にそれを庭に蒔いたら害虫が寄って来なくなるらしいんだよ。ちなみに人間の体に少しでも入ると死んじゃうから扱いには気を付けなきゃダメだよ。」
その時優から説明を聞いた小次郎は閃いた。
邪魔な奴を始末するのにこの毒は良いかもしれない。
だが、尼子を再興させる為に人を殺して良いのだろうか?
現代社会で生まれ育った小次郎には殺す事を決心できない。
だが、このままでは尼子再興軍は負ける。
負けたら俺は戦国の世で独りぼっちだ。
俺の様な現代社会で生まれ育った人間を他の人達は恐らく受け入れてはくれないだろう。
不気味に思い殺されるのでは無いだろうか?
そう考えると自分の手を汚してでも殺らなきゃ。
俺は生きるために自分の手を汚さなきゃダメだ。
ここは戦国の世。俺が生まれ育った平成の世ではない。
現代社会の考えでは戦国では生き残れない。
この戦国世界で生きると言うことは屍を越えていくこと。
生きて行くために敵を殺し、その屍を越えていく。
泥を被る事を覚悟しろ本城小次郎!
生きなきゃ…生きなきゃダメなんだ!
それもこの尼子再興軍と共に生きなきゃ…!
小次郎はそう自分に言い聞かせた。
しかしこの事は宗信には言わない。
言ったら間違いなく反対されそうだし、残酷な戦術である。
尼子のみんなも反対するだろう。
だが、この山には警戒した方が良いだろう。
「毛利がこの山を拠点にするとなると大規模な作業が始まりそうだな…。」
「じゃあこれから、ここの山を警戒した方が良いですね。それに作業の規模でどれだけ出雲の防衛に力を入れるつもりか分かりますし。」
宗信の言う通りだ。
出雲を軍事的拠点として重く考えているならこの山を要塞にするだろう。
だが毛利の連中は尼子の反乱なんて全く想像していないだろう。
毛利の連中は今は大友、山名、浦上に気を取られている。
特に九州の大友宗麟は毛利と互角いやそれ以上の国力を誇る。
そんな強国を相手にしている為、毛利は主力の殆どを九州に送らなければならない。
その為、手薄になった出雲に山名が攻めて来ないように南条宗勝に警戒させている。
だが毛利も山名といつかは決戦をしなければならない。
そう考えるとこの山は恐らく大規模な要塞となるだろう。
その日の夜、小次郎と宗信は優の元に行った。
人気のない神社で女の子を一人に出来ない為、たまに優の神社で寝泊まりをする。
宗信は夕飯の支度しており、料理が下手くそな小次郎と優は宗信の邪魔にならないように別の部屋で待機中だ。
その小次郎が待機しているところの部屋には色んな医学の本や薬などがある。
その時小次郎は「そういえば優は医者としての才能があったな」と思い出す。
「なあ、ここにある薬って優が全部作ったのか?」
小次郎は薬が置いてある棚を指を差す。
「そうだよ。全部あたしが作ったよ。」
小次郎は「へぇ?」と言いながら棚にある薬を見る。
だが中に1つ、とても薬に見えない黒いものが入ってあるビンがあった。
小次郎は黒い何かが入ってあるビンを取り言う。
「これも薬なのか?」
「ああ、それは南蛮町で手に入れた無臭の毒だよ。夏にそれを庭に蒔いたら害虫が寄って来なくなるらしいんだよ。ちなみに人間の体に少しでも入ると死んじゃうから扱いには気を付けなきゃダメだよ。」
その時優から説明を聞いた小次郎は閃いた。
邪魔な奴を始末するのにこの毒は良いかもしれない。
だが、尼子を再興させる為に人を殺して良いのだろうか?
現代社会で生まれ育った小次郎には殺す事を決心できない。
だが、このままでは尼子再興軍は負ける。
負けたら俺は戦国の世で独りぼっちだ。
俺の様な現代社会で生まれ育った人間を他の人達は恐らく受け入れてはくれないだろう。
不気味に思い殺されるのでは無いだろうか?
そう考えると自分の手を汚してでも殺らなきゃ。
俺は生きるために自分の手を汚さなきゃダメだ。
ここは戦国の世。俺が生まれ育った平成の世ではない。
現代社会の考えでは戦国では生き残れない。
この戦国世界で生きると言うことは屍を越えていくこと。
生きて行くために敵を殺し、その屍を越えていく。
泥を被る事を覚悟しろ本城小次郎!
生きなきゃ…生きなきゃダメなんだ!
それもこの尼子再興軍と共に生きなきゃ…!
小次郎はそう自分に言い聞かせた。
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