シカノスケ

ZERO

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仇敵との同盟

戦国の暮らしに慣れてきて・・・

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この世界にやって来て1ヶ月経った。


夏も終わり、今は9月だ。


戦国時代の夏はクーラーも扇風機も無いのに意外と暑くなかった。


日陰に行けば涼しく感じたりもした。


夏の気温は現代世界より5度くらい、いやそれより低いかもしれない。

今は秋で、まだ9月の中旬だが夜になると少し寒い。


そして、秋といえば米の収穫である。


この集落では農民が沢山いて、農民から年貢として秋上宗信が受けとるのだ。


本来はこの地を支配している大名の毛利家の支配下の豪族が年貢を受けとるのだが、この辺りを支配する豪族はまだ決まっていないみたいだ。


その為、社家である宗信が年貢を受け取っている。


この集落はたくさん田んぼがある為、一人一人からたくさん年貢を受け取らなくてもやっていける。


その為、集落の人からは宗信は名領主と崇められている。



他の国では年貢を搾取しすぎて反乱が起こっているのだが出雲ではそれは無い。





「小次郎さーん。ちょっとこっちに来てくださーい。」

遠くから宗信が呼んでいる。

多分、米俵を運べとか言うのだろう。



「はいはい。いま行くよ。」



そう言って小次郎は宗信の元に行き、重たい米俵を運ばされた。



小次郎は宗信と1ヶ月一緒に暮らしているが仲良く暮らしている。



ただ、小次郎は家事を全くしていない。

完全に宗信に洗濯や料理など家事全般を押し付けている状態である。


ただ、この時代ではそれが当たり前だった様である。


そもそも家事を男性もやるようになってきたのは平成からである。


昭和の頃までは女性がやって来たのだ。





そして宗信も家事を楽しくやっているみたいで、小次郎はそれについて全く何も感じていない。


宗信は実は毎朝早くから起きて鍛練して、神社を掃除して昼から鍛練、帰ったら食事の準備と休む暇が全く無いのである。


しかも、それに付け加えて再興活動の準備もしている為、疲労はかなり溜まっているだろう。


しかし、それでも必死に笑顔を作って尼子家の為に必死に働いているのである。



そして、明日は援助を頼む大名を決める日。

そして外交使者を決める日である。

その為、明日はいつもより早く起きて、鍛練をして尼子勝久の元に行くのである。


しかし次の日、その宗信が体調を崩すのである。
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