シカノスケ

ZERO

文字の大きさ
上 下
2 / 131
戦国時代へ

石見銀山へ

しおりを挟む
夕方4時くらいになり、小次郎は自転車に乗り、家を出た。

石見銀山までは自転車で20分程度。

そんなに遠くない。気軽に行ける距離なので昔は友達と石見銀山に遊びに行った事もある。


しかし、それは小学生の時である。

小次郎が小学生の頃は立ち入り禁止の場所が少なく、色々な場所を探検した。

だが、今は立ち入り禁止の場所が多いらしい。


小次郎はせっかく石見銀山に行くのだからついでに昔遊んだ場所にも寄りたいと思った。





そして、小次郎は家を出て5分くらいのところにあるコンビニに立ち寄った。


せっかく心霊スポットの石見銀山に観光しに行くのだから食い物を一応買って行こうと思ったのだ。


「(おにぎりにサンドイッチ、コーヒーに麦茶も買っておこうか。後、お菓子も買っていくか。)」


結局、小次郎は食べ物を沢山買い、コンビニから出た。

「(少し買いすぎたか?まぁ良いや。)」


そう言い、小次郎はリュックサックに食べ物を入れて自転車に乗る。




そして20分後、小次郎は石見銀山に到着した。

今の時刻は4時30分だ。

観光客も少なく、のんびりと観光出来そうである。

そして小次郎は石見銀山を歩くこと10分。

昔遊んだ場所が立ち入り禁止になっているのを見る。

「(うわ、ここ立ち入り禁止になっているのかよ…。懐かしいな。この先の森に秘密基地を作って遊んだのになぁ。あの秘密基地、流石に無くなっているよな。)」


そんな事を考えながら周りをキョロキョロする小次郎。

周りに誰もいないのを確認して立ち入り禁止の場所に入っていく。

「(まぁ少し入るだけならバレんだろな。あの秘密基地残っていたら嬉しいな。」





そんなこんな考えながら小次郎は森の中に進むこと30分。

おかしい。昔遊んだ秘密基地どころか遊んだと思われる場所すら無いのである。

今の時刻はちょうど5時。

「(周りも大分暗くなってきたし、そろそろ引き返すか。)」

そう思い、元の場所に戻るためにしばらく歩く。


しかしである。何かがおかしい。

いくら歩いても元の場所に戻れないのだ。

「(アレ?もしかして迷った?)」

小次郎が気付いたときにはもう手遅れであった。

周りはかなり暗くなり、しかも森の中である。

完全に迷子になったのである。

「(参ったな。とは言え、このままじゃダメだな。とりあえず歩こう。)」


小次郎は迷子になったが、迷わず前に歩き続けた。


しかし、歩いても全く同じ景色が続いていく。

そして、いつの間にか完全に周りが真っ暗になった。

「(アレ?おかしい。いくら歩いても同じ景色ばかりだ。)」


小次郎は次第に焦ってきて、少しイライラしてきた。


その時だ。懐中電灯を付けて歩いていると昔遊んだ洞窟を見つけた。


小次郎は洞窟の前に行き、周りを見渡す。

「うん、ここだ。この洞窟の中に秘密基地を作って遊んだんだ。」

思わず声が出たが、ここから元の場所への戻り方なら分かる。

来た時は分からなかったが、この位地からだと元の場所がよく分かる。

どうやら昔にはなかった木や、看板等で見付けにくかったみたいだ。


少し「ホッ」とした小次郎はせっかくなので洞窟の中へ行き、昔作った秘密基地を見に行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

生残の秀吉

Dr. CUTE
歴史・時代
秀吉が本能寺の変の知らせを受ける。秀吉は身の危険を感じ、急ぎ光秀を討つことを決意する。

海道一の弓取り~昨日なし明日またしらぬ、人はただ今日のうちこそ命なりけれ~

海野 入鹿
SF
高校2年生の相場源太は暴走した車によって突如として人生に終止符を打たれた、はずだった。 再び目覚めた時、源太はあの桶狭間の戦いで有名な今川義元に転生していた― これは現代っ子の高校生が突き進む戦国物語。 史実に沿って進みますが、作者の創作なので架空の人物や設定が入っております。 不定期更新です。 SFとなっていますが、歴史物です。 小説家になろうでも掲載しています。

【新訳】帝国の海~大日本帝国海軍よ、世界に平和をもたらせ!第一部

山本 双六
歴史・時代
たくさんの人が亡くなった太平洋戦争。では、もし日本が勝てば原爆が落とされず、何万人の人が助かったかもしれないそう思い執筆しました。(一部史実と異なることがあるためご了承ください)初投稿ということで俊也さんの『re:太平洋戦争・大東亜の旭日となれ』を参考にさせて頂きました。 これからどうかよろしくお願い致します! ちなみに、作品の表紙は、AIで生成しております。

本能のままに

揚羽
歴史・時代
1582年本能寺にて織田信長は明智光秀の謀反により亡くなる…はずだった もし信長が生きていたらどうなっていたのだろうか…というifストーリーです!もしよかったら見ていってください! ※更新は不定期になると思います。

処理中です...