65 / 73
神託の意味、ルシオの過去
しおりを挟む
その日の午後、邸に帰り中庭でランチを済ませて、そのまま中庭で遊んで過ごしていたら、ジャンニがおやつに生クリームたっぷりのケーキを持ってきてくれた。
ヒースヴェルトは、そのままリーナとジャンニを座らせて、おやつの時間を楽しんでいたところ、アシュトが転移装置で戻ってきて、その時また故障して、再びアルクスから白の砡術士を派遣してもらった、なんてこともあって、なかなか落ち着いた午後とは言いがたかった。
「ヒー様、これ、お土産ッス!」
もう夕方に近かったが、転移装置を駆使して、どうにか本物の華護りを買ってきたらしい彼は、中庭でお茶を楽しんでいるヒースヴェルトに真っ先に会いに来た。
そして、ヒースヴェルトに渡した華護りは、ひときわ大きく、美しいもので、ヒースヴェルトは驚きを隠せなかった。
「ふおおぉぉぉ!!?この華護り、ママの力を、物凄く感じる、の!!ママの、泉の側に立ってるときみたい!」
目をキラキラと輝かせ、幸せそうな笑顔を見せた。
「良かった!一番大きくて綺麗なのを、買ってきたんです。髪の毛につけると、いいッスよ!」
大きく頷き、ヒースヴェルトはすぐに、リーナのもとへ走った。
「リーナ!これ、つけてください!一番のお気に入り、です~!!」
「はいっ!すぐに結って差し上げます~!」
リーナはヒースヴェルトを椅子に座らせると、器用な手付きで髪の毛を編み込んでいく。やはり、華護りの定位置はヒースヴェルトの肩にかかるところ。
「うん、完璧です!アシュトにしては、センスの光る逸品を選びましたわね!」
「オレにしてはって、余計じゃね?」
「おほほ。」
「…ったく。ま、いーけど。それより、ディラン様は?約束の品を渡さないと。」
「あぁ、多分フォレン様の執務室です。行かれるなら、ヒー様も連れて行って差し上げてくださいな。私はジャンニとここを片付けておきますから。」
「了解ッス~、ヒー様、行きましょ?」
「ぁい~。」
アシュトの横を、ぴょこぴょこと跳ねるように歩く。
「ルシオ様は、まだアルクスにいますか?」
「うん。なんかね、神殿に、置くための転移装置を作る、て。
あと、ぼくの、お願いしたものも、作るです。だから、しばらくは、アルクスだそーぅです!」
「へぇ、ルシオ様って盲目的にヒー様やディーテ様を崇拝されてるのかと思ったんだけどなぁ…。」
「ルシオさんは、ママのお気に入り、です。」
「お気に入り…すか?」
ルシオは、世界が創造されて数千年を過ぎた頃に、死都市か現れて千年後に生まれた。
ディーテ神は世界は創造するが、それ以上の何かをすることはない。ただ、そこに住む生き物たちが、どのように暮らし、歴史を刻み、滅びていくか。それを見るだけである。
だが、あまりにも生き物たちが愚かしくも欲に溺れ醜い世界を歩む未来を見たならば、そこに管理者を置く。
その世界も、愚かな人間の手により、聖砡が盗まれた。生まれたばかりで不安定だった世界は、基盤を移動され、生態系を崩された。そしてその歪みが、死都市を生んだ。慌てて元の場所に戻したところで、一部の歪みは残ってしまった。
死都市は、謂わば世界の澱みだ。
その澱みが生じ、人々の心に不安が少なからず生まれると、本能的に守りに入る。必要以上の干渉せず、静観する、鎖国時代。それが今である。その行動が正解か否かは分からないが、世界の基盤がようやく整ったのも、この頃。
世界の様子を見に、天上界から下界に降り立つことが増えた時のこと。
一人、純粋な涙を流しながら静かに佇むエルフを見つけた。
記憶を覗けば、以前神託を授けた神子の恋人であった。
確か、今後新たな神が世界を統べる旨を伝えた。
神託と人々が呼ぶ、ディーテ神の言葉は、用は通達なのだ。決まりきった事柄を、神力に通ずる幾人かの人間に伝えるだけのこと。
たまに、遠き未来の話をすることもある。
ただ、その事実は多くの人々には受け入れがたかったのだろう。
彼女はその通達を当時の教会の上司に、そのまま伝えた。それがいけなかった。その上司はディーテ神以外を認めず、その神託を闇に葬った。
ディーテ神が、唯一神。それが世界の常であると、嘘を吐いた。
さすがに、ディーテは悲しみを覚えた。愚かしい人により、通達は伝わらず、人々の私欲の赴くままに歩み出そうとしていた。
「何故です、父上。何故、神の言葉を賜っただけの彼女が殺されねばならなかったのか!!」
「うるさい!!!創造神以外の神など、おらぬ!!
世迷い言をほざく神子など、神子ではないわ。死して神のもとへ逝けるのだ、感謝して欲しいものだ。唯一創造神のみを信じるのが教会のあり方。私は正しい…私が正しいのじゃ!」
「その信じる神の御言葉でしょう!?ならば、新たな神はいつか顕現される。私は言葉を信じます!!!」
ある親子の会話を、途切れ途切れ聞いた。涙を流し、神託を信じると言い切るエルフが、とても愛おしく思えてならなかった。
『その心、貫くが良い。』
その声が聞こえたかどうかは知らないが。それから千年もの間、ルシオはただひたすらに神託を信じた。親が捩じ伏せようとも、自分だけは信じて、そのように行動した。全ては、神託を疑われた彼女のために。
そして数百年が過ぎ、父親の画策で教会に嫌われ、疎遠になり、ルシオはついに教会を出た。やさぐれていた時に出会ったのが、ナッシュ・アトレイ。アルクスの首領となる人物だった。
彼の言葉はいつも、真っ直ぐで、ディーテ神が言ったことなら、それは絶対だろ?と1ミリの疑いもなく信じてくれた。
彼に出会えた日の夜、ルシオは声を聞く。
『やっと、君の思いを支える人に出会えたね。そなたの生き方を証明してごらん。世界への理解を深め、人々の役に立て。…そなたに眷属の砡の欠片を与える。邁進しなさい。』
それが、ルシオが眷属を賜ったときの話である。
ヒースヴェルトは、ディーテから鏡の設計図を預かるときに、その話を聞いた。
『ママが直接、眷属を与えた最初の人だよ、ルシオさん。だから僕もね、信頼してるの。』
アシュトは、華護りを買ったブランシュ工房でのことを思い出した。
「ルシオ様、その華護りを作った職人のことも、昔助けてあげていたッスよ。
なんだか、めっちゃイイ人だよ、ルシオ様~…なんか複雑ッス。」
「へぇ!!そうなんだ~!ぼく、これ、だぁい好きだよ。」
そっと触れて、ニヨニヨと笑う。
「似合ってるッス!」
そんな会話をしながら、フォレンの執務室に着いたのであった。
ヒースヴェルトは、そのままリーナとジャンニを座らせて、おやつの時間を楽しんでいたところ、アシュトが転移装置で戻ってきて、その時また故障して、再びアルクスから白の砡術士を派遣してもらった、なんてこともあって、なかなか落ち着いた午後とは言いがたかった。
「ヒー様、これ、お土産ッス!」
もう夕方に近かったが、転移装置を駆使して、どうにか本物の華護りを買ってきたらしい彼は、中庭でお茶を楽しんでいるヒースヴェルトに真っ先に会いに来た。
そして、ヒースヴェルトに渡した華護りは、ひときわ大きく、美しいもので、ヒースヴェルトは驚きを隠せなかった。
「ふおおぉぉぉ!!?この華護り、ママの力を、物凄く感じる、の!!ママの、泉の側に立ってるときみたい!」
目をキラキラと輝かせ、幸せそうな笑顔を見せた。
「良かった!一番大きくて綺麗なのを、買ってきたんです。髪の毛につけると、いいッスよ!」
大きく頷き、ヒースヴェルトはすぐに、リーナのもとへ走った。
「リーナ!これ、つけてください!一番のお気に入り、です~!!」
「はいっ!すぐに結って差し上げます~!」
リーナはヒースヴェルトを椅子に座らせると、器用な手付きで髪の毛を編み込んでいく。やはり、華護りの定位置はヒースヴェルトの肩にかかるところ。
「うん、完璧です!アシュトにしては、センスの光る逸品を選びましたわね!」
「オレにしてはって、余計じゃね?」
「おほほ。」
「…ったく。ま、いーけど。それより、ディラン様は?約束の品を渡さないと。」
「あぁ、多分フォレン様の執務室です。行かれるなら、ヒー様も連れて行って差し上げてくださいな。私はジャンニとここを片付けておきますから。」
「了解ッス~、ヒー様、行きましょ?」
「ぁい~。」
アシュトの横を、ぴょこぴょこと跳ねるように歩く。
「ルシオ様は、まだアルクスにいますか?」
「うん。なんかね、神殿に、置くための転移装置を作る、て。
あと、ぼくの、お願いしたものも、作るです。だから、しばらくは、アルクスだそーぅです!」
「へぇ、ルシオ様って盲目的にヒー様やディーテ様を崇拝されてるのかと思ったんだけどなぁ…。」
「ルシオさんは、ママのお気に入り、です。」
「お気に入り…すか?」
ルシオは、世界が創造されて数千年を過ぎた頃に、死都市か現れて千年後に生まれた。
ディーテ神は世界は創造するが、それ以上の何かをすることはない。ただ、そこに住む生き物たちが、どのように暮らし、歴史を刻み、滅びていくか。それを見るだけである。
だが、あまりにも生き物たちが愚かしくも欲に溺れ醜い世界を歩む未来を見たならば、そこに管理者を置く。
その世界も、愚かな人間の手により、聖砡が盗まれた。生まれたばかりで不安定だった世界は、基盤を移動され、生態系を崩された。そしてその歪みが、死都市を生んだ。慌てて元の場所に戻したところで、一部の歪みは残ってしまった。
死都市は、謂わば世界の澱みだ。
その澱みが生じ、人々の心に不安が少なからず生まれると、本能的に守りに入る。必要以上の干渉せず、静観する、鎖国時代。それが今である。その行動が正解か否かは分からないが、世界の基盤がようやく整ったのも、この頃。
世界の様子を見に、天上界から下界に降り立つことが増えた時のこと。
一人、純粋な涙を流しながら静かに佇むエルフを見つけた。
記憶を覗けば、以前神託を授けた神子の恋人であった。
確か、今後新たな神が世界を統べる旨を伝えた。
神託と人々が呼ぶ、ディーテ神の言葉は、用は通達なのだ。決まりきった事柄を、神力に通ずる幾人かの人間に伝えるだけのこと。
たまに、遠き未来の話をすることもある。
ただ、その事実は多くの人々には受け入れがたかったのだろう。
彼女はその通達を当時の教会の上司に、そのまま伝えた。それがいけなかった。その上司はディーテ神以外を認めず、その神託を闇に葬った。
ディーテ神が、唯一神。それが世界の常であると、嘘を吐いた。
さすがに、ディーテは悲しみを覚えた。愚かしい人により、通達は伝わらず、人々の私欲の赴くままに歩み出そうとしていた。
「何故です、父上。何故、神の言葉を賜っただけの彼女が殺されねばならなかったのか!!」
「うるさい!!!創造神以外の神など、おらぬ!!
世迷い言をほざく神子など、神子ではないわ。死して神のもとへ逝けるのだ、感謝して欲しいものだ。唯一創造神のみを信じるのが教会のあり方。私は正しい…私が正しいのじゃ!」
「その信じる神の御言葉でしょう!?ならば、新たな神はいつか顕現される。私は言葉を信じます!!!」
ある親子の会話を、途切れ途切れ聞いた。涙を流し、神託を信じると言い切るエルフが、とても愛おしく思えてならなかった。
『その心、貫くが良い。』
その声が聞こえたかどうかは知らないが。それから千年もの間、ルシオはただひたすらに神託を信じた。親が捩じ伏せようとも、自分だけは信じて、そのように行動した。全ては、神託を疑われた彼女のために。
そして数百年が過ぎ、父親の画策で教会に嫌われ、疎遠になり、ルシオはついに教会を出た。やさぐれていた時に出会ったのが、ナッシュ・アトレイ。アルクスの首領となる人物だった。
彼の言葉はいつも、真っ直ぐで、ディーテ神が言ったことなら、それは絶対だろ?と1ミリの疑いもなく信じてくれた。
彼に出会えた日の夜、ルシオは声を聞く。
『やっと、君の思いを支える人に出会えたね。そなたの生き方を証明してごらん。世界への理解を深め、人々の役に立て。…そなたに眷属の砡の欠片を与える。邁進しなさい。』
それが、ルシオが眷属を賜ったときの話である。
ヒースヴェルトは、ディーテから鏡の設計図を預かるときに、その話を聞いた。
『ママが直接、眷属を与えた最初の人だよ、ルシオさん。だから僕もね、信頼してるの。』
アシュトは、華護りを買ったブランシュ工房でのことを思い出した。
「ルシオ様、その華護りを作った職人のことも、昔助けてあげていたッスよ。
なんだか、めっちゃイイ人だよ、ルシオ様~…なんか複雑ッス。」
「へぇ!!そうなんだ~!ぼく、これ、だぁい好きだよ。」
そっと触れて、ニヨニヨと笑う。
「似合ってるッス!」
そんな会話をしながら、フォレンの執務室に着いたのであった。
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
元勇者、魔王の娘を育てる~血の繋がらない父と娘が過ごす日々~
雪野湯
ファンタジー
勇者ジルドランは少年勇者に称号を奪われ、一介の戦士となり辺境へと飛ばされた。
新たな勤務地へ向かう途中、赤子を守り戦う女性と遭遇。
助けに入るのだが、女性は命を落としてしまう。
彼女の死の間際に、彼は赤子を託されて事情を知る。
『魔王は殺され、新たな魔王となった者が魔王の血筋を粛清している』と。
女性が守ろうとしていた赤子は魔王の血筋――魔王の娘。
この赤子に頼れるものはなく、守ってやれるのは元勇者のジルドランのみ。
だから彼は、赤子を守ると決めて娘として迎え入れた。
ジルドランは赤子を守るために、人間と魔族が共存する村があるという噂を頼ってそこへ向かう。
噂は本当であり両種族が共存する村はあったのだが――その村は村でありながら軍事力は一国家並みと異様。
その資金源も目的もわからない。
不審に思いつつも、頼る場所のない彼はこの村の一員となった。
その村で彼は子育てに苦労しながらも、それに楽しさを重ねて毎日を過ごす。
だが、ジルドランは人間。娘は魔族。
血が繋がっていないことは明白。
いずれ真実を娘に伝えなければならない、王族の血を引く魔王の娘であることを。
来世にご期待下さい!〜前世の許嫁が今世ではエリート社長になっていて私に対して冷たい……と思っていたのに、実は溺愛されていました!?〜
百崎千鶴
恋愛
「結婚してください……」
「……はい?」
「……あっ!?」
主人公の小日向恋幸(こひなたこゆき)は、23歳でプロデビューを果たした恋愛小説家である。
そんな彼女はある日、行きつけの喫茶店で偶然出会った32歳の男性・裕一郎(ゆういちろう)を一眼見た瞬間、雷に打たれたかのような衝撃を受けた。
――……その裕一郎こそが、前世で結婚を誓った許嫁の生まれ変わりだったのだ。
初対面逆プロポーズから始まる2人の関係。
前世の記憶を持つ恋幸とは対照的に、裕一郎は前世について何も覚えておらず更には彼女に塩対応で、熱い想いは恋幸の一方通行……かと思いきや。
なんと裕一郎は、冷たい態度とは裏腹に恋幸を溺愛していた。その理由は、
「……貴女に夢の中で出会って、一目惚れしました。と、言ったら……気持ち悪いと、思いますか?」
そして、裕一郎がなかなか恋幸に手を出そうとしなかった驚きの『とある要因』とは――……?
これは、ハイスペックなスパダリの裕一郎と共に、少しずれた思考の恋幸が前世の『願望』を叶えるため奮闘するお話である。
(🌸だいたい1〜3日おきに1話更新中です)
(🌸『※』マーク=年齢制限表現があります)
※2人の関係性・信頼の深め方重視のため、R-15〜18表現が入るまで話数と時間がかかります。
英雄の孫は見習い女神と共に~そしてチートは受け継がれる~
GARUD
ファンタジー
半世紀ほど前、ブリガント帝国は未曾有の危機に陥った。
その危機を救ったのは一人の傭兵。
その傭兵は見たこともない数々の道具を使用して帝国の危機を見事に救い、その褒美として帝国の姫君を嫁に迎えた。
その傭兵は、その後も数々の功績を打ち立て、数人の女性を娶り、帝国に一時の平和を齎したのだが──
そんな彼も既に還暦し、力も全盛期と比べ、衰えた。
そして、それを待っていたかのように……再び帝国に、この世界に魔の手が迫る!
そんな時、颯爽と立ち上がった少年が居た!彼こそは、その伝説の傭兵の孫だった!
突如現れた漆黒の翼を生やした自称女神と共に、祖父から受け継がれしチートを駆使して世界に迫る魔の手を打ち払う!
異色の異世界無双が今始まる!
この作品は完結済の[俺のチートは課金ショップ?~異世界を課金アイテムで無双する~]のスピンオフとなります。当たり前ですが前作を読んでいなくても特に問題なく楽しめる作品に仕上げて行きます
オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい
広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」
「え?」
「は?」
「いせかい……?」
異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。
ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。
そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!?
異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。
時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。
目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』
半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。
そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。
伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。
信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。
少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。
====
※お気に入り、感想がありましたら励みになります
※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。
※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります
※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる