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夢魔の命
一方ガゼリオは…
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ここはガゼリオが暮らしている屋敷にある書斎。
そこでガゼリオと養父が、高度な魔法の研究について議論を交わしていた。
養父と意見を交換する度にガゼリオは思う。『この男は父親としては最悪だが、研究者、教育者としては一流だ』と。
彼が考案する魔法はどれも子供の夢のようなものばかりだ。『空を飛ぶ』『瞬間移動』『透明化』……だが、それらを机上の空論で終わらせない為に、養父は日夜研究に励み必ず魔法を完成させている。
彼は誰に頼まれた訳でもないのに、専門家向けと子供向けの論文の2本を必ず作成する。それが実に簡潔で分かりやすいのだ。
そして事前活動のつもりなのだろう。子供向けの論文を全ての魔法学校に無償で送っているらしい。
かつて、養父はこのような事をガゼリオに語った事がある。
『子供は実に素晴らしい。大人では到底思い付かないような柔軟な発想をする。私の魔法研究の題材も、子供達の夢から着想を得ているんだ』
『我々教育者がすべき事は、子供の意見を尊重する事だ。例えその意見が間違ったものであっても、決して無碍にしてはいけないんだ』
『教師というのは、子供達を磨き、守る仕事だ。……誇らしい事だ』
「……さて、議論はここで終わらせる事にするか。……それで、準備は済ませてあるんだろうな」
「……はい」
片手に持っていたティーカップをデスクに置き、ガゼリオは養父の目の前で衣服を脱ぎ始める。
今からでも仕事に向かえそうなほどカッチリとした衣服を全て脱ぎ、レースが美しいアッシュグレイの女性用下着姿となった。
相変わらず男の胸にブラジャーは不似合いである。貞操帯の上に無理やりパンティを合わせているので、不自然に盛り上がっていて更に悲惨な姿となってしまった。
「注文したは良いものの、お前にはあまりグレーは似合わないようだ」
「俺は気に入ってるんですけどね」
革張りのゆったりとした椅子に腰掛けている養父の前で膝立ちになり、自らの手で養父の肉茎を引っ張り出す。
長年使い込まれた業物を、口に含んで高め始める。
淫華の如く纏わり付く舌や唇に、養父は悩ましげな溜息を吐いた。
ふと、養父の目にガゼリオの下半身が映る。
ちょっとした出来心で、養父はつま先で貞操帯を撫でた。途端にガゼリオはブルリと身を震わせる。
陰茎を覆う金属のチューブを執拗につま先で撫で続ける。
「相当辛いようだな」
つま先を下げて、唯一露出している睾丸に触れ、転がすように撫でてやる。
「ふはぁ♡ ん……んぅ……♡」
養父の屹立を飲み込みながらガゼリオは甘く鳴く。
「おい、舌が止まってるぞ」
「ッ!」
養父の一声でガゼリオは我に帰り、すぐに愛撫を再開した。
背徳的な行為の果てに息子の口内を白濁で汚した養父は、素っ気ない態度で早々にガゼリオを追い出した。
***
(クッソあの野郎、散々触りやがって!)
自分の部屋に戻ったガゼリオは早々にベッドに倒れ込み自分を慰め始める。
カチャカチャカチャカチャ!
金属が激しく触れ合う音が私室を支配する。
カチャカチャカチャカチャ!
これほど激しく扱いても、微弱な快感を得られるだけで先走りしか出てこない。
「はぁ……レオ、レオ……っ!」
レオの手を思い浮かべ、ガゼリオは更に激しく淫れ始めた。
限界だ。とガゼリオは心中で叫んだ。
方法が無い訳ではない。
だがそれは、カイラを襲う……つまり、教師としての自分を完全否定するという方法。
だがカイラを手籠にできなければ、射精できない上にヴェルトとカイラに自分の情けない姿を写された写真を渡されてしまう。
2人から軽蔑される事が恐ろしい。それなのに……何故自分はこれほど滾っているんだ。
(イきてぇ……せめて、メスイキだけでも……っ!)
しばらく夢中で己を慰めていると、扉の向こうから執事の機械のように平坦な声が聞こえてきた。
「ガゼリオ様。レオ様と仰る方からお電話が入りました。『突然だけど、今日飲みに来ないか』との事ですが、いかがいたしますか」
「あぁ……すぐ行くって伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
執事の足音が遠ざかるのを聞いたガゼリオは、期待を胸に重い体をベッドから起こした。
***
レオとガゼリオの間で『飲みに来ないか』という言葉は隠語のようになっていた。
「ふぅ♡ ん……っ♡」
2人の間でこの言葉は、『エロい事しないか?』という意味になる。
「あっ♡ そこ……っ♡」
狭いベッドの上で、ガゼリオはレオに抱き付き快感を貪る。
「ん? 奥突かれるのが好きなのか?」
とレオは無骨な指を根本まで挿入し優しく掻き回す。
「あっ♡ 体……ふわふわ、する……♡」
やけに喋るガゼリオに、いよいよ限界なのだとレオは察する。
ガゼリオと対照的に、レオは性欲旺盛である。自慰を覚えてから3日以上の間隔を空けた事がないほどである。
だからこそ、ガゼリオが強いられている30日間の禁欲が途方もなく長く思えて仕方がないのだ。
「ガゼリオ、舌出せ」
すっかり表情を蕩けさせたガゼリオの舌を貪るように、レオは彼と濃密な口付けを交わす。
「んんぅ♡ ぅ……んぅ……っ♡」
ガゼリオはレオに慰められてから3度目の絶頂に至った。
ガゼリオの息遣いからそれを察しながらも、レオは4度目の天国を味わわせるべく手を止めようとしない。
互いに口を離し顔を見る。
「ガゼリオお前、顔真っ赤だぞ」
「ハッ! ……お前、もな……っ♡ はぁ……♡」
「可愛いなぁ、ガゼリオ。今日は何回イかせてやろうかなぁ……20回くらい?」
「そっ、そんなにされたら、し、死んじまう……っ♡」
ガゼリオの「死んじまう」という言い方が面白かったのか、レオは微笑んだ。
「分かった分かった。死なない程度にたくさんイかせてやるから……なっ!」
「あ……うっ♡」
何度かの飲み会ですっかりガゼリオの善い所を把握したらしいレオ。その指遣いにガゼリオは早々に気を逸した。
「あのさガゼリオ。ガゼリオの呪いが解けたら……ヤらね?」
ロマンスの欠片も無い誘い方にガゼリオは辟易し苦笑する。それに構わずレオは更にこう続けた。
「俺さ、童貞なんだよね」
「やっぱりか。最初の辿々しい触り方でそうだろうなとは思ってた……いいのか? 俺が童貞貰っても?」
「俺ガゼリオが良い!」
あまりにも子供っぽく真っ直ぐに答えるので、ガゼリオは思わず笑ってしまった。
「じゃあ……呪いが解けたらな」
YESという返事にレオは目を爛々と輝かせ、
「じゃあ休憩はここらで終わらせて5回目ヤるか!」
「へっ? あれで終わりじゃ……おい待てふざけ……うっ♡」
そこでガゼリオと養父が、高度な魔法の研究について議論を交わしていた。
養父と意見を交換する度にガゼリオは思う。『この男は父親としては最悪だが、研究者、教育者としては一流だ』と。
彼が考案する魔法はどれも子供の夢のようなものばかりだ。『空を飛ぶ』『瞬間移動』『透明化』……だが、それらを机上の空論で終わらせない為に、養父は日夜研究に励み必ず魔法を完成させている。
彼は誰に頼まれた訳でもないのに、専門家向けと子供向けの論文の2本を必ず作成する。それが実に簡潔で分かりやすいのだ。
そして事前活動のつもりなのだろう。子供向けの論文を全ての魔法学校に無償で送っているらしい。
かつて、養父はこのような事をガゼリオに語った事がある。
『子供は実に素晴らしい。大人では到底思い付かないような柔軟な発想をする。私の魔法研究の題材も、子供達の夢から着想を得ているんだ』
『我々教育者がすべき事は、子供の意見を尊重する事だ。例えその意見が間違ったものであっても、決して無碍にしてはいけないんだ』
『教師というのは、子供達を磨き、守る仕事だ。……誇らしい事だ』
「……さて、議論はここで終わらせる事にするか。……それで、準備は済ませてあるんだろうな」
「……はい」
片手に持っていたティーカップをデスクに置き、ガゼリオは養父の目の前で衣服を脱ぎ始める。
今からでも仕事に向かえそうなほどカッチリとした衣服を全て脱ぎ、レースが美しいアッシュグレイの女性用下着姿となった。
相変わらず男の胸にブラジャーは不似合いである。貞操帯の上に無理やりパンティを合わせているので、不自然に盛り上がっていて更に悲惨な姿となってしまった。
「注文したは良いものの、お前にはあまりグレーは似合わないようだ」
「俺は気に入ってるんですけどね」
革張りのゆったりとした椅子に腰掛けている養父の前で膝立ちになり、自らの手で養父の肉茎を引っ張り出す。
長年使い込まれた業物を、口に含んで高め始める。
淫華の如く纏わり付く舌や唇に、養父は悩ましげな溜息を吐いた。
ふと、養父の目にガゼリオの下半身が映る。
ちょっとした出来心で、養父はつま先で貞操帯を撫でた。途端にガゼリオはブルリと身を震わせる。
陰茎を覆う金属のチューブを執拗につま先で撫で続ける。
「相当辛いようだな」
つま先を下げて、唯一露出している睾丸に触れ、転がすように撫でてやる。
「ふはぁ♡ ん……んぅ……♡」
養父の屹立を飲み込みながらガゼリオは甘く鳴く。
「おい、舌が止まってるぞ」
「ッ!」
養父の一声でガゼリオは我に帰り、すぐに愛撫を再開した。
背徳的な行為の果てに息子の口内を白濁で汚した養父は、素っ気ない態度で早々にガゼリオを追い出した。
***
(クッソあの野郎、散々触りやがって!)
自分の部屋に戻ったガゼリオは早々にベッドに倒れ込み自分を慰め始める。
カチャカチャカチャカチャ!
金属が激しく触れ合う音が私室を支配する。
カチャカチャカチャカチャ!
これほど激しく扱いても、微弱な快感を得られるだけで先走りしか出てこない。
「はぁ……レオ、レオ……っ!」
レオの手を思い浮かべ、ガゼリオは更に激しく淫れ始めた。
限界だ。とガゼリオは心中で叫んだ。
方法が無い訳ではない。
だがそれは、カイラを襲う……つまり、教師としての自分を完全否定するという方法。
だがカイラを手籠にできなければ、射精できない上にヴェルトとカイラに自分の情けない姿を写された写真を渡されてしまう。
2人から軽蔑される事が恐ろしい。それなのに……何故自分はこれほど滾っているんだ。
(イきてぇ……せめて、メスイキだけでも……っ!)
しばらく夢中で己を慰めていると、扉の向こうから執事の機械のように平坦な声が聞こえてきた。
「ガゼリオ様。レオ様と仰る方からお電話が入りました。『突然だけど、今日飲みに来ないか』との事ですが、いかがいたしますか」
「あぁ……すぐ行くって伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
執事の足音が遠ざかるのを聞いたガゼリオは、期待を胸に重い体をベッドから起こした。
***
レオとガゼリオの間で『飲みに来ないか』という言葉は隠語のようになっていた。
「ふぅ♡ ん……っ♡」
2人の間でこの言葉は、『エロい事しないか?』という意味になる。
「あっ♡ そこ……っ♡」
狭いベッドの上で、ガゼリオはレオに抱き付き快感を貪る。
「ん? 奥突かれるのが好きなのか?」
とレオは無骨な指を根本まで挿入し優しく掻き回す。
「あっ♡ 体……ふわふわ、する……♡」
やけに喋るガゼリオに、いよいよ限界なのだとレオは察する。
ガゼリオと対照的に、レオは性欲旺盛である。自慰を覚えてから3日以上の間隔を空けた事がないほどである。
だからこそ、ガゼリオが強いられている30日間の禁欲が途方もなく長く思えて仕方がないのだ。
「ガゼリオ、舌出せ」
すっかり表情を蕩けさせたガゼリオの舌を貪るように、レオは彼と濃密な口付けを交わす。
「んんぅ♡ ぅ……んぅ……っ♡」
ガゼリオはレオに慰められてから3度目の絶頂に至った。
ガゼリオの息遣いからそれを察しながらも、レオは4度目の天国を味わわせるべく手を止めようとしない。
互いに口を離し顔を見る。
「ガゼリオお前、顔真っ赤だぞ」
「ハッ! ……お前、もな……っ♡ はぁ……♡」
「可愛いなぁ、ガゼリオ。今日は何回イかせてやろうかなぁ……20回くらい?」
「そっ、そんなにされたら、し、死んじまう……っ♡」
ガゼリオの「死んじまう」という言い方が面白かったのか、レオは微笑んだ。
「分かった分かった。死なない程度にたくさんイかせてやるから……なっ!」
「あ……うっ♡」
何度かの飲み会ですっかりガゼリオの善い所を把握したらしいレオ。その指遣いにガゼリオは早々に気を逸した。
「あのさガゼリオ。ガゼリオの呪いが解けたら……ヤらね?」
ロマンスの欠片も無い誘い方にガゼリオは辟易し苦笑する。それに構わずレオは更にこう続けた。
「俺さ、童貞なんだよね」
「やっぱりか。最初の辿々しい触り方でそうだろうなとは思ってた……いいのか? 俺が童貞貰っても?」
「俺ガゼリオが良い!」
あまりにも子供っぽく真っ直ぐに答えるので、ガゼリオは思わず笑ってしまった。
「じゃあ……呪いが解けたらな」
YESという返事にレオは目を爛々と輝かせ、
「じゃあ休憩はここらで終わらせて5回目ヤるか!」
「へっ? あれで終わりじゃ……おい待てふざけ……うっ♡」
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