128 / 165
夢魔の命
一方ガゼリオは…
しおりを挟む
ここはガゼリオが暮らしている屋敷にある書斎。
そこでガゼリオと養父が、高度な魔法の研究について議論を交わしていた。
養父と意見を交換する度にガゼリオは思う。『この男は父親としては最悪だが、研究者、教育者としては一流だ』と。
彼が考案する魔法はどれも子供の夢のようなものばかりだ。『空を飛ぶ』『瞬間移動』『透明化』……だが、それらを机上の空論で終わらせない為に、養父は日夜研究に励み必ず魔法を完成させている。
彼は誰に頼まれた訳でもないのに、専門家向けと子供向けの論文の2本を必ず作成する。それが実に簡潔で分かりやすいのだ。
そして事前活動のつもりなのだろう。子供向けの論文を全ての魔法学校に無償で送っているらしい。
かつて、養父はこのような事をガゼリオに語った事がある。
『子供は実に素晴らしい。大人では到底思い付かないような柔軟な発想をする。私の魔法研究の題材も、子供達の夢から着想を得ているんだ』
『我々教育者がすべき事は、子供の意見を尊重する事だ。例えその意見が間違ったものであっても、決して無碍にしてはいけないんだ』
『教師というのは、子供達を磨き、守る仕事だ。……誇らしい事だ』
「……さて、議論はここで終わらせる事にするか。……それで、準備は済ませてあるんだろうな」
「……はい」
片手に持っていたティーカップをデスクに置き、ガゼリオは養父の目の前で衣服を脱ぎ始める。
今からでも仕事に向かえそうなほどカッチリとした衣服を全て脱ぎ、レースが美しいアッシュグレイの女性用下着姿となった。
相変わらず男の胸にブラジャーは不似合いである。貞操帯の上に無理やりパンティを合わせているので、不自然に盛り上がっていて更に悲惨な姿となってしまった。
「注文したは良いものの、お前にはあまりグレーは似合わないようだ」
「俺は気に入ってるんですけどね」
革張りのゆったりとした椅子に腰掛けている養父の前で膝立ちになり、自らの手で養父の肉茎を引っ張り出す。
長年使い込まれた業物を、口に含んで高め始める。
淫華の如く纏わり付く舌や唇に、養父は悩ましげな溜息を吐いた。
ふと、養父の目にガゼリオの下半身が映る。
ちょっとした出来心で、養父はつま先で貞操帯を撫でた。途端にガゼリオはブルリと身を震わせる。
陰茎を覆う金属のチューブを執拗につま先で撫で続ける。
「相当辛いようだな」
つま先を下げて、唯一露出している睾丸に触れ、転がすように撫でてやる。
「ふはぁ♡ ん……んぅ……♡」
養父の屹立を飲み込みながらガゼリオは甘く鳴く。
「おい、舌が止まってるぞ」
「ッ!」
養父の一声でガゼリオは我に帰り、すぐに愛撫を再開した。
背徳的な行為の果てに息子の口内を白濁で汚した養父は、素っ気ない態度で早々にガゼリオを追い出した。
***
(クッソあの野郎、散々触りやがって!)
自分の部屋に戻ったガゼリオは早々にベッドに倒れ込み自分を慰め始める。
カチャカチャカチャカチャ!
金属が激しく触れ合う音が私室を支配する。
カチャカチャカチャカチャ!
これほど激しく扱いても、微弱な快感を得られるだけで先走りしか出てこない。
「はぁ……レオ、レオ……っ!」
レオの手を思い浮かべ、ガゼリオは更に激しく淫れ始めた。
限界だ。とガゼリオは心中で叫んだ。
方法が無い訳ではない。
だがそれは、カイラを襲う……つまり、教師としての自分を完全否定するという方法。
だがカイラを手籠にできなければ、射精できない上にヴェルトとカイラに自分の情けない姿を写された写真を渡されてしまう。
2人から軽蔑される事が恐ろしい。それなのに……何故自分はこれほど滾っているんだ。
(イきてぇ……せめて、メスイキだけでも……っ!)
しばらく夢中で己を慰めていると、扉の向こうから執事の機械のように平坦な声が聞こえてきた。
「ガゼリオ様。レオ様と仰る方からお電話が入りました。『突然だけど、今日飲みに来ないか』との事ですが、いかがいたしますか」
「あぁ……すぐ行くって伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
執事の足音が遠ざかるのを聞いたガゼリオは、期待を胸に重い体をベッドから起こした。
***
レオとガゼリオの間で『飲みに来ないか』という言葉は隠語のようになっていた。
「ふぅ♡ ん……っ♡」
2人の間でこの言葉は、『エロい事しないか?』という意味になる。
「あっ♡ そこ……っ♡」
狭いベッドの上で、ガゼリオはレオに抱き付き快感を貪る。
「ん? 奥突かれるのが好きなのか?」
とレオは無骨な指を根本まで挿入し優しく掻き回す。
「あっ♡ 体……ふわふわ、する……♡」
やけに喋るガゼリオに、いよいよ限界なのだとレオは察する。
ガゼリオと対照的に、レオは性欲旺盛である。自慰を覚えてから3日以上の間隔を空けた事がないほどである。
だからこそ、ガゼリオが強いられている30日間の禁欲が途方もなく長く思えて仕方がないのだ。
「ガゼリオ、舌出せ」
すっかり表情を蕩けさせたガゼリオの舌を貪るように、レオは彼と濃密な口付けを交わす。
「んんぅ♡ ぅ……んぅ……っ♡」
ガゼリオはレオに慰められてから3度目の絶頂に至った。
ガゼリオの息遣いからそれを察しながらも、レオは4度目の天国を味わわせるべく手を止めようとしない。
互いに口を離し顔を見る。
「ガゼリオお前、顔真っ赤だぞ」
「ハッ! ……お前、もな……っ♡ はぁ……♡」
「可愛いなぁ、ガゼリオ。今日は何回イかせてやろうかなぁ……20回くらい?」
「そっ、そんなにされたら、し、死んじまう……っ♡」
ガゼリオの「死んじまう」という言い方が面白かったのか、レオは微笑んだ。
「分かった分かった。死なない程度にたくさんイかせてやるから……なっ!」
「あ……うっ♡」
何度かの飲み会ですっかりガゼリオの善い所を把握したらしいレオ。その指遣いにガゼリオは早々に気を逸した。
「あのさガゼリオ。ガゼリオの呪いが解けたら……ヤらね?」
ロマンスの欠片も無い誘い方にガゼリオは辟易し苦笑する。それに構わずレオは更にこう続けた。
「俺さ、童貞なんだよね」
「やっぱりか。最初の辿々しい触り方でそうだろうなとは思ってた……いいのか? 俺が童貞貰っても?」
「俺ガゼリオが良い!」
あまりにも子供っぽく真っ直ぐに答えるので、ガゼリオは思わず笑ってしまった。
「じゃあ……呪いが解けたらな」
YESという返事にレオは目を爛々と輝かせ、
「じゃあ休憩はここらで終わらせて5回目ヤるか!」
「へっ? あれで終わりじゃ……おい待てふざけ……うっ♡」
そこでガゼリオと養父が、高度な魔法の研究について議論を交わしていた。
養父と意見を交換する度にガゼリオは思う。『この男は父親としては最悪だが、研究者、教育者としては一流だ』と。
彼が考案する魔法はどれも子供の夢のようなものばかりだ。『空を飛ぶ』『瞬間移動』『透明化』……だが、それらを机上の空論で終わらせない為に、養父は日夜研究に励み必ず魔法を完成させている。
彼は誰に頼まれた訳でもないのに、専門家向けと子供向けの論文の2本を必ず作成する。それが実に簡潔で分かりやすいのだ。
そして事前活動のつもりなのだろう。子供向けの論文を全ての魔法学校に無償で送っているらしい。
かつて、養父はこのような事をガゼリオに語った事がある。
『子供は実に素晴らしい。大人では到底思い付かないような柔軟な発想をする。私の魔法研究の題材も、子供達の夢から着想を得ているんだ』
『我々教育者がすべき事は、子供の意見を尊重する事だ。例えその意見が間違ったものであっても、決して無碍にしてはいけないんだ』
『教師というのは、子供達を磨き、守る仕事だ。……誇らしい事だ』
「……さて、議論はここで終わらせる事にするか。……それで、準備は済ませてあるんだろうな」
「……はい」
片手に持っていたティーカップをデスクに置き、ガゼリオは養父の目の前で衣服を脱ぎ始める。
今からでも仕事に向かえそうなほどカッチリとした衣服を全て脱ぎ、レースが美しいアッシュグレイの女性用下着姿となった。
相変わらず男の胸にブラジャーは不似合いである。貞操帯の上に無理やりパンティを合わせているので、不自然に盛り上がっていて更に悲惨な姿となってしまった。
「注文したは良いものの、お前にはあまりグレーは似合わないようだ」
「俺は気に入ってるんですけどね」
革張りのゆったりとした椅子に腰掛けている養父の前で膝立ちになり、自らの手で養父の肉茎を引っ張り出す。
長年使い込まれた業物を、口に含んで高め始める。
淫華の如く纏わり付く舌や唇に、養父は悩ましげな溜息を吐いた。
ふと、養父の目にガゼリオの下半身が映る。
ちょっとした出来心で、養父はつま先で貞操帯を撫でた。途端にガゼリオはブルリと身を震わせる。
陰茎を覆う金属のチューブを執拗につま先で撫で続ける。
「相当辛いようだな」
つま先を下げて、唯一露出している睾丸に触れ、転がすように撫でてやる。
「ふはぁ♡ ん……んぅ……♡」
養父の屹立を飲み込みながらガゼリオは甘く鳴く。
「おい、舌が止まってるぞ」
「ッ!」
養父の一声でガゼリオは我に帰り、すぐに愛撫を再開した。
背徳的な行為の果てに息子の口内を白濁で汚した養父は、素っ気ない態度で早々にガゼリオを追い出した。
***
(クッソあの野郎、散々触りやがって!)
自分の部屋に戻ったガゼリオは早々にベッドに倒れ込み自分を慰め始める。
カチャカチャカチャカチャ!
金属が激しく触れ合う音が私室を支配する。
カチャカチャカチャカチャ!
これほど激しく扱いても、微弱な快感を得られるだけで先走りしか出てこない。
「はぁ……レオ、レオ……っ!」
レオの手を思い浮かべ、ガゼリオは更に激しく淫れ始めた。
限界だ。とガゼリオは心中で叫んだ。
方法が無い訳ではない。
だがそれは、カイラを襲う……つまり、教師としての自分を完全否定するという方法。
だがカイラを手籠にできなければ、射精できない上にヴェルトとカイラに自分の情けない姿を写された写真を渡されてしまう。
2人から軽蔑される事が恐ろしい。それなのに……何故自分はこれほど滾っているんだ。
(イきてぇ……せめて、メスイキだけでも……っ!)
しばらく夢中で己を慰めていると、扉の向こうから執事の機械のように平坦な声が聞こえてきた。
「ガゼリオ様。レオ様と仰る方からお電話が入りました。『突然だけど、今日飲みに来ないか』との事ですが、いかがいたしますか」
「あぁ……すぐ行くって伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
執事の足音が遠ざかるのを聞いたガゼリオは、期待を胸に重い体をベッドから起こした。
***
レオとガゼリオの間で『飲みに来ないか』という言葉は隠語のようになっていた。
「ふぅ♡ ん……っ♡」
2人の間でこの言葉は、『エロい事しないか?』という意味になる。
「あっ♡ そこ……っ♡」
狭いベッドの上で、ガゼリオはレオに抱き付き快感を貪る。
「ん? 奥突かれるのが好きなのか?」
とレオは無骨な指を根本まで挿入し優しく掻き回す。
「あっ♡ 体……ふわふわ、する……♡」
やけに喋るガゼリオに、いよいよ限界なのだとレオは察する。
ガゼリオと対照的に、レオは性欲旺盛である。自慰を覚えてから3日以上の間隔を空けた事がないほどである。
だからこそ、ガゼリオが強いられている30日間の禁欲が途方もなく長く思えて仕方がないのだ。
「ガゼリオ、舌出せ」
すっかり表情を蕩けさせたガゼリオの舌を貪るように、レオは彼と濃密な口付けを交わす。
「んんぅ♡ ぅ……んぅ……っ♡」
ガゼリオはレオに慰められてから3度目の絶頂に至った。
ガゼリオの息遣いからそれを察しながらも、レオは4度目の天国を味わわせるべく手を止めようとしない。
互いに口を離し顔を見る。
「ガゼリオお前、顔真っ赤だぞ」
「ハッ! ……お前、もな……っ♡ はぁ……♡」
「可愛いなぁ、ガゼリオ。今日は何回イかせてやろうかなぁ……20回くらい?」
「そっ、そんなにされたら、し、死んじまう……っ♡」
ガゼリオの「死んじまう」という言い方が面白かったのか、レオは微笑んだ。
「分かった分かった。死なない程度にたくさんイかせてやるから……なっ!」
「あ……うっ♡」
何度かの飲み会ですっかりガゼリオの善い所を把握したらしいレオ。その指遣いにガゼリオは早々に気を逸した。
「あのさガゼリオ。ガゼリオの呪いが解けたら……ヤらね?」
ロマンスの欠片も無い誘い方にガゼリオは辟易し苦笑する。それに構わずレオは更にこう続けた。
「俺さ、童貞なんだよね」
「やっぱりか。最初の辿々しい触り方でそうだろうなとは思ってた……いいのか? 俺が童貞貰っても?」
「俺ガゼリオが良い!」
あまりにも子供っぽく真っ直ぐに答えるので、ガゼリオは思わず笑ってしまった。
「じゃあ……呪いが解けたらな」
YESという返事にレオは目を爛々と輝かせ、
「じゃあ休憩はここらで終わらせて5回目ヤるか!」
「へっ? あれで終わりじゃ……おい待てふざけ……うっ♡」
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説



サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる