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男が5人集まれば

いよいよ…

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 今回の話はとにかくアホです。

 閲覧注意な箇所は特にないので、気楽に読んでいただければ幸いです。

   ***

 ここはかつてハルキオンの別邸だった屋敷。

 手続きと引っ越しを終え、この屋敷はカイラとヴェルトの愛の巣と化していた。

 2階にある寝室は掃除屋に頼んで特に徹底的に掃除してもらい、ダブルベッドを新調した。

 そのダブルベッドの上で……

「はっ♡ はっ♡ はっ♡ はっ♡ ……」

 裸のカイラは後孔を3本の指で穿たれ悦んでいた。

 ベッドの上でうつ伏せになり、自ら尻を差し出すように腰を上げ、突かれる度に甘い声を出す。

「あっ♡ イっ………んんんぅ~~ッ♡♡」

 ロリポップよりも甘い感覚に身を投げ、カイラはシーツをギュッと掴んだ。

「上手にイけたねぇ。これで今日何回目だろうね? カイラ君、何回イったの?」

 美しい曲線を描くカイラの背を撫でながら、ヴェルトは彼の肉壺を掻き回し続ける。

「……わかっ♡ りませんっ♡」

 ヴェルトの剣士としての細く長い指に翻弄されながら、カイラは甘い吐息混じりに答えた。

「それにしてもびっくりしたよ。カイラ君から指の本数増やしてほしいって言われるなんて」

「だっ、だってぇっ♡ ヴェルトさんの♡ 大きい……からっ♡ もっと、解してもらわないと……いけないっ、て……っ♡」

「ふーん? でも3本も入るならもう大丈夫だと思うよ」

 「カイラ君」と熱の籠った声で呼ばれ、カイラは身を震わせる。

「そろそろ……ヤってみる?」

 遂にこの時が来たかと小さな胸が高鳴り、半勃ち状態の肉茎から蜜が滴り落ちた。

「はい……♡ ちょっと怖い……けどっ♡ ヴェルトさんとっ♡ シたい、です……っ♡」

 ヴェルトはカイラを虐める手を抜き、余韻を愉しみ甘い息を吐き続ける彼の頭を撫でてやった。

「でも今からじゃない。そうだね……明日の夜なんてどうかな? それまでに心の準備できる?」

「心の準備……ですか?」

「そうだよ。こっち向いてカイラ君」

 カイラは体を180度回転させ、ヴェルトの顔を見上げた。

「初めてヤる時はね、とにかく緊張をほぐす事が大事なんだよ。いつヤるかを決めて、2人でシャワーを浴びて、たっぷり話して、たっぷり前戯して、たっぷりナカを解して……体位は正常位にしようか。その方がカイラ君も落ち着けるだろうし、僕もカイラ君が痛みを感じてないかどうかすぐ気付けるし」

 明日の夜。自分がどのように愛する人の下で鳴かされる事となるのか妄想し、カイラは目を更にとろんとさせる。

「っ、はい……♡」

「全部僕に任せてよ。2人で気持ち良い初夜にしようね」

   ***

「って自信たっぷり言ってたのは何だったんですかヴェルトさん」

 ランプの灯りのみが頼りなく揺れる寝室にて。

 カイラとヴェルトの2人は今、裸のままでベッドに座り込んでいる。

 貞操帯に囚われたカイラはベッドの上に正座し、ヴェルトを咎めるような口調で呟いた。

「…………」

 片膝を立てた座り方をしているヴェルトは、片手で頭を抱えて黙り込む。

「女の子に拒絶される理由を身を持って知りました」

「……たっぷり前戯したんだけどね?」

 ヴェルトの言葉に「えぇ」とカイラは頷く。

「前戯はめちゃくちゃ気持ち良かったです。何度もイかされて。……うっ♡」

 カイラが前戯の事を思い出し身を震わせたのを見て、ヴェルトは「そりゃ良かった」とヘラヘラ笑う。

「たっぷり解してもらって、ヴェルトさんのが挿入るって怖さが無くなっていって……繋がる事しか考えられなくなりました」

「僕もだよ。君が可愛く鳴き続けるからさぁ……滅茶苦茶にしてやる事しか頭になくなった」

 「でも」とカイラは険しい表情で続ける。

「ヴェルトさんのが挿入ってきた時、もの凄く辛かったです。お尻が切れるかと思いました」

「僕も挿れた時、千切れるかと思ったもんね。カイラ君のナカ、キツ過ぎなんだよ」

 「違います!」とカイラは顔を真っ赤にしながら怒鳴る。

「ヴェルトさんのがデカ過ぎるからこうなってんでしょうが!」

「ふっ……ふふふ」

 名誉とも不名誉とも言える初夜の失敗理由に体を震わせ笑い始めたヴェルト。

「何笑ってんですかぁ!」

 カイラは甲高い声でヴェルトを咎める。

「いや……いや! 何でもないよ。……ふふふふっ」

 ヴェルトは頬を膨らませているカイラの体を抱き寄せた。

「ヴェルトさん……おちんちん切って半分にしてください」

 あまりに冷酷な命令にヴェルトは冷や汗を流す。

「とんでもない事言うねカイラ君。……えぇ~、半分ってティニーより少し大きいくらいじゃん? ヤだよそんな粗チン」

「~~~~!!」

 何度目かの男としての尊厳破壊に堪忍袋の緒が切れる。

 カイラは力任せにヴェルトを押し倒して馬乗りになり、手のひらの上で魔法の炎を踊らせた。

 真っ赤な炎に照らされるカイラの顔が悪魔みたいだ。

「あ゛っ!? 待って! 待って! 謝るから燃やさないで!」

 ヴェルトは活きの良い魚の如く身を捩らせ本気で焦り始める。

「……あっ! そうだ!」

 炎を引っ込めたカイラが頭上に電球を浮かべながらポンと手を打った。

「なに? また変な事考えたのかい?」

 不安気に揺れるヴェルトの視線を受けながら、カイラはにんまりと笑う。

「ヴェルトさんが受けになればいいんです! 僕のならすんなり挿入りますよ。ね? ヴェルトさん」

「却下だ却下!」

 ヴェルトはこめかみに青筋を立ててカイラの提案を一蹴した。

「えぇ~! 僕の初めてはヴェルトさんって決めてるのに!」

「勝手に決めないでくれるかい?」

 自分の上に乗りながら文句を垂らすカイラを、ヴェルトは降ろさせて再び起き上がる。

「じゃあ……ダーティさんに筆おろしをお願いします」

「あんなド変態にカイラ君の純真無垢な体触らせる訳ないだろ!?」

「じゃあラブちゃんに」

「ラブ……ちゃん!?」

「だって『ラブ』ですよ? 名前からして可愛い男の子だと思うんですが」


 カイラはぼんやりとラブの姿を妄想する。

 くすみの無い金髪の巻き毛につぶらな瞳をもつ、天使の如き夢魔の少年。

 ダーティとラブは、薔薇の花びらで飾られたベッドで愛を囁き合いながら情を交える……

 昔懐かしの少女漫画のような耽美な光景が、カイラの脳内に映し出された。


「……カイラ君? 何か変な妄想してない?」

 ヴェルトの声でカイラはハッと我に帰った。

「っ、してません! ……僕、ラブちゃんみたいな可愛い男の子とだったら、できるかもなぁ~……なんて」

 ……本当のラブは泣く子も黙るような大男なのだが。特に訂正する気もないヴェルトは失笑した。

「まぁ、カイラ君が言う可愛いラブちゃんとイチャイチャしてるところ……ちょっぴり見てみたい気もするけどさぁ? ダメだよ? ティニーはお飾りなの」

「嫌です! 僕だって男なんです! ヴェルトさんばっかりズルいです! 僕にもおちんちん使わせてください!」

「ダメだね」

「~~ッッ!!」

 悔しそうに拳を握り締めるカイラのおでこにキスをしながら、ヴェルトは彼と共にベッドに倒れた。

「残念だけどカイラ君、もう少し練習してから、改めてもう1回ヤろうか」

「……そう、ですね。今日はもう無理な気がします」

 しょんぼりとするカイラの頭を、ヴェルトは優しく撫でた。
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