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DAY 2.
遭遇 鈴木孝太郎
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「道哉君・・あそこに人が・・・
日本人じゃないでしょうか?」
あかりがそう言った通り、
この国の人達と比べると背が低い・・
顔つきも平面的な・・・結構、イケオジだ。
ロマンスグレーって言うんだろうか・・
白髪混じりの短髪に薄く伸ばした顎ひげ。
少し日焼けした肌。
細身で俺より少し高い身長と長い手足。
柔らかい印象の黒い瞳・・・。
雑誌に載りそうなイケオジだ。
「んーー・・関わりたくないな・・」
さっきの事がなければ、
全然、間違いなく、話しかけるんだが、
今は・・気まずい。
(この人、俺達と同じ方角から来たんだよなぁ)
・・・という事は沢山聞いた声の中の
どれかの主かも知れない。
それによく見れば、汗を滲ませて、
髪も乱れている。
イケオジなせいで妙に色気のある雰囲気だ。
「あ!!もしかして君たちもプレイヤーなの?!」
残念ながら、相手は気まずいとは微塵も
思っていないらしくて、こっちに近寄ってきた。
「「・・・」」
「あーースワンかぁ~~」
どう対応したもんかと考えていたら
俺達の首にスワンベルトがあるのを
確認したらしい。
何故か、残念そうだ。
『道哉さん、あかりさん、
この方も『エロース』の
ゲームプレイヤーです。』
トニは知っているらしい。
トニの話は後で聞くとして、
さすがにここで逃げるのも失礼だろう。
「・・はい。
俺達は『エロース』のプレイヤーです。
・・・はじめまして。」
「はじめまして・・若い子達だね。
僕は鈴木孝太郎。
君達と同じく、『エロース』のプレイヤーだ。」
「・・大橋道哉です。」
「・・・田口・・あかりです。」
警戒しながら応じると、俺達の態度に
思い当たる節がある様で、
イケオジの鈴木さんは頬を掻いた。
「あー・・君達、
もしかして全部見ちゃったのかな?
ココではベルトを付けてなければ、
合法だから・・」
「ちょっと待ってください。」
この後の話は俺でも予想がつく。
あかりの方を見ると、
あかりは俺のシャツをちょんちょんと
下に引いた。
「?」
何だろうと屈むと俺に耳打ちする。
「私が話を聞いて気絶すると
思っていらっしゃるなら、
心配しないでください。
音は聞こえませんでしたけど、
トニさんのお話から
大体、状況は類推できます。」
俺は深い溜息を吐いた。
「あまり、直接的な表現は避けてくださいね。」
「ふーーん・・分かったよ。」
鈴木さんは、察したらしい。
「2人は、ゲームを始めてからどれくらいだい?」
「今日がプレイ2日目です。」
「そっか・・・僕は大体半年・・185日目だ。」
「・・はぁ・・そうですか」
正直、あんまり興味がない。
あかりの手を握っておく。
ーーーどこかで話を切り上げて、
鈴木さんと別れよう。
そんな事を考えていると、
鈴木さんがありがたくない提案してくる。
「道哉君、あかりちゃん、
僕と連絡先、交換しない?」
「嫌です。」
バッサリ切る。
・・なんか怪しいし・・・。
「あはは!冷たいなぁ。
でも、このゲームするなら
協力者はいた方がイイよ?」
この人、結構厚顔だ。
「協力者って・・要ります?」
敢えて言うなら、
あかりが協力者かもしんないけど・・
今あるミッションはあかり以外の
協力者は不要だ。
初対面で怪しい鈴木さんと
協力体制を作る意味はわからない。
「僕のミッションでは時々、
必要なんだよねー。
ホントはスワンベルト着けてない子の方が
ありがたいんだけど・・」
そこまで言って鈴木さんは
俺達2人をチラチラ見た。
「前に、協力してくれてた子達が
プレイ期間終了しちゃって、
新しい協力者を探してたとこなんだ。」
鈴木さんは俺らにメリットのない話を
一方的にし続ける。
「あーー残念ッスねーー・・
俺らスワンベルトしてるんで・・」
ーーーじゃあ、さよならー・・と
言いたいんだが・・
「それ、外せるの、知らない?
魚クンから聞かなかった?」
鈴木さんがにっこり笑いかける。
「知ってますよ。
シャワーの時とかは外してるし・・」
俺がムスッとして言う。
鈴木さんは特にイラついたりしないらしい。
「いや、そういうんじゃなくて、
それ外したら番以外ともえっちできるの
知らなかった?」
「知らないっすね。興味ないんで。」
(どっか行ってくんねぇかな?この人・・)
イラつく俺の手をあかりがキュッと握る。
見れば、やや怯えた目をして俺を見上げてる。
「あの、俺、マジで興味ないんで、
他当たってください。」
あかりの手を引いて立ち去ろうかと
思っていた時だった。
「あーーコウちゃん!
何で先行っちゃうのー?」
甲高い女の声に俺達が声のする方に顔を向ける。
・・そこに居たのは俺達より少し年上の
若い日本人の女だった。
長いサラッとした茶髪。
バッチリ化粧。
二重の大きい目の上には
バッサバッサとしたまつげ。
筋の通った鼻と厚い唇。
痩せ過ぎじゃないかというほど、
スリムで、すらっとした高い身長の身体は、
えんぴつみたいなのに、異常に大きい胸。
ピッタリした、露出度の高い服を着ている。
人によっては、超美人と判断するかもしれない。
実際、鈴木さんと横に並ぶとかなり映える。
・・・
「ごめんね。ノア・・キミがお愉しみだったから、
邪魔したら悪いと思ってね。」
(あーー・・)
俺は黙って、あかりの耳を塞いだ。
そのまま、彼女を誘導して2人で歩き始める。
鈴木さんが俺らを追いかける様に歩き始め、
更に鈴木さんを追うように女も歩き始める。
「ノアはコウちゃんが終わるのを待ってただけ!
そしたら次の交尾始まっちゃっただけ
なんだから~~」
コイツら、あそこで別々にヤッてたらしい。
どっちか黙ったら耳から手を離して、
あかりを抱えて走ろうか・・
「コウちゃんこそ、最後にイかせようとしてた子
・・あれ、ほとんど子供じゃん!
コウちゃんってロリ好きだったっけ?」
「あー・・あの位の歳の子って、
向こうで機会ないから、試してみたくって・・。
でも、本人は交尾可能って
医者から判断されたから
来たって、言ってたから・・」
・・鈴木さんがモゴモゴ言い淀んだ。
俺はその隙にあかりを横抱きにした。
「お・・道哉君??」
「掴まってて・・」
小柄なあかりは軽いし、
バスケをやってて俺は足が速い。
そのまま、とにかく逃げることにした。
日本人じゃないでしょうか?」
あかりがそう言った通り、
この国の人達と比べると背が低い・・
顔つきも平面的な・・・結構、イケオジだ。
ロマンスグレーって言うんだろうか・・
白髪混じりの短髪に薄く伸ばした顎ひげ。
少し日焼けした肌。
細身で俺より少し高い身長と長い手足。
柔らかい印象の黒い瞳・・・。
雑誌に載りそうなイケオジだ。
「んーー・・関わりたくないな・・」
さっきの事がなければ、
全然、間違いなく、話しかけるんだが、
今は・・気まずい。
(この人、俺達と同じ方角から来たんだよなぁ)
・・・という事は沢山聞いた声の中の
どれかの主かも知れない。
それによく見れば、汗を滲ませて、
髪も乱れている。
イケオジなせいで妙に色気のある雰囲気だ。
「あ!!もしかして君たちもプレイヤーなの?!」
残念ながら、相手は気まずいとは微塵も
思っていないらしくて、こっちに近寄ってきた。
「「・・・」」
「あーースワンかぁ~~」
どう対応したもんかと考えていたら
俺達の首にスワンベルトがあるのを
確認したらしい。
何故か、残念そうだ。
『道哉さん、あかりさん、
この方も『エロース』の
ゲームプレイヤーです。』
トニは知っているらしい。
トニの話は後で聞くとして、
さすがにここで逃げるのも失礼だろう。
「・・はい。
俺達は『エロース』のプレイヤーです。
・・・はじめまして。」
「はじめまして・・若い子達だね。
僕は鈴木孝太郎。
君達と同じく、『エロース』のプレイヤーだ。」
「・・大橋道哉です。」
「・・・田口・・あかりです。」
警戒しながら応じると、俺達の態度に
思い当たる節がある様で、
イケオジの鈴木さんは頬を掻いた。
「あー・・君達、
もしかして全部見ちゃったのかな?
ココではベルトを付けてなければ、
合法だから・・」
「ちょっと待ってください。」
この後の話は俺でも予想がつく。
あかりの方を見ると、
あかりは俺のシャツをちょんちょんと
下に引いた。
「?」
何だろうと屈むと俺に耳打ちする。
「私が話を聞いて気絶すると
思っていらっしゃるなら、
心配しないでください。
音は聞こえませんでしたけど、
トニさんのお話から
大体、状況は類推できます。」
俺は深い溜息を吐いた。
「あまり、直接的な表現は避けてくださいね。」
「ふーーん・・分かったよ。」
鈴木さんは、察したらしい。
「2人は、ゲームを始めてからどれくらいだい?」
「今日がプレイ2日目です。」
「そっか・・・僕は大体半年・・185日目だ。」
「・・はぁ・・そうですか」
正直、あんまり興味がない。
あかりの手を握っておく。
ーーーどこかで話を切り上げて、
鈴木さんと別れよう。
そんな事を考えていると、
鈴木さんがありがたくない提案してくる。
「道哉君、あかりちゃん、
僕と連絡先、交換しない?」
「嫌です。」
バッサリ切る。
・・なんか怪しいし・・・。
「あはは!冷たいなぁ。
でも、このゲームするなら
協力者はいた方がイイよ?」
この人、結構厚顔だ。
「協力者って・・要ります?」
敢えて言うなら、
あかりが協力者かもしんないけど・・
今あるミッションはあかり以外の
協力者は不要だ。
初対面で怪しい鈴木さんと
協力体制を作る意味はわからない。
「僕のミッションでは時々、
必要なんだよねー。
ホントはスワンベルト着けてない子の方が
ありがたいんだけど・・」
そこまで言って鈴木さんは
俺達2人をチラチラ見た。
「前に、協力してくれてた子達が
プレイ期間終了しちゃって、
新しい協力者を探してたとこなんだ。」
鈴木さんは俺らにメリットのない話を
一方的にし続ける。
「あーー残念ッスねーー・・
俺らスワンベルトしてるんで・・」
ーーーじゃあ、さよならー・・と
言いたいんだが・・
「それ、外せるの、知らない?
魚クンから聞かなかった?」
鈴木さんがにっこり笑いかける。
「知ってますよ。
シャワーの時とかは外してるし・・」
俺がムスッとして言う。
鈴木さんは特にイラついたりしないらしい。
「いや、そういうんじゃなくて、
それ外したら番以外ともえっちできるの
知らなかった?」
「知らないっすね。興味ないんで。」
(どっか行ってくんねぇかな?この人・・)
イラつく俺の手をあかりがキュッと握る。
見れば、やや怯えた目をして俺を見上げてる。
「あの、俺、マジで興味ないんで、
他当たってください。」
あかりの手を引いて立ち去ろうかと
思っていた時だった。
「あーーコウちゃん!
何で先行っちゃうのー?」
甲高い女の声に俺達が声のする方に顔を向ける。
・・そこに居たのは俺達より少し年上の
若い日本人の女だった。
長いサラッとした茶髪。
バッチリ化粧。
二重の大きい目の上には
バッサバッサとしたまつげ。
筋の通った鼻と厚い唇。
痩せ過ぎじゃないかというほど、
スリムで、すらっとした高い身長の身体は、
えんぴつみたいなのに、異常に大きい胸。
ピッタリした、露出度の高い服を着ている。
人によっては、超美人と判断するかもしれない。
実際、鈴木さんと横に並ぶとかなり映える。
・・・
「ごめんね。ノア・・キミがお愉しみだったから、
邪魔したら悪いと思ってね。」
(あーー・・)
俺は黙って、あかりの耳を塞いだ。
そのまま、彼女を誘導して2人で歩き始める。
鈴木さんが俺らを追いかける様に歩き始め、
更に鈴木さんを追うように女も歩き始める。
「ノアはコウちゃんが終わるのを待ってただけ!
そしたら次の交尾始まっちゃっただけ
なんだから~~」
コイツら、あそこで別々にヤッてたらしい。
どっちか黙ったら耳から手を離して、
あかりを抱えて走ろうか・・
「コウちゃんこそ、最後にイかせようとしてた子
・・あれ、ほとんど子供じゃん!
コウちゃんってロリ好きだったっけ?」
「あー・・あの位の歳の子って、
向こうで機会ないから、試してみたくって・・。
でも、本人は交尾可能って
医者から判断されたから
来たって、言ってたから・・」
・・鈴木さんがモゴモゴ言い淀んだ。
俺はその隙にあかりを横抱きにした。
「お・・道哉君??」
「掴まってて・・」
小柄なあかりは軽いし、
バスケをやってて俺は足が速い。
そのまま、とにかく逃げることにした。
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