3 / 12
真夏の夜の出会い。
その 2
しおりを挟む
龍乃芽町にある築5年25階建てタワーマンション。
一人暮らしの部屋に女を担いで帰るのは客観的に見ても危険だったと思う。
入り口でコンビニへ向かうとすれ違った管理人には酔っぱらいを拾ったと言っておいた。元々顔馴染みの管理人だから大丈夫だろう。
エレベーターに乗って23階を押す。よく言うマンションのつきものでもある防音問題や隣人同士のいざこざなどはこのマンションでは聞いたことがない。
上下左右の壁は完全防音だし俺住んでいる所は角部屋で隣は老夫婦が住んでいる。
その老夫婦とはよい距離感を保っているから、自分には無縁だと思っている。
カードロック式の鍵を開け担いだ女の靴を脱がす。
出来ることなら洗ってからベットに寝かせたいが…野良犬や野良猫じゃないんだ。
そのままベットに寝かす……多少の汚れは後でまとめて洗おう。
アタッシュケースの中身を金庫へと移してからシャワーを浴びる。
髪を洗いながら…これからの事を考えてみる。
「さて、どうする…。」
声に出してみても誰も答えない…あの人ならこれからどうする?
泡を流して……暫し黄昏てから…先ずは何か食べてから考えよう。
着替えてから先ほどの女の様子を見る。
心身ともに疲れているのかぐっすりだ…。(決して俺の一撃が効いている訳ではない。)
腹が減った…。
見知らぬ女を1人で部屋に置いていくのもどうだろう…と言うことで買い物へは行けない。
と言うことは出前、デリバリーか……何を頼む?というか頼めるのか?スマホの時計………午後11時30分。
よし、ピザ位ならギリギリ頼めるな。
気持ちを言えばザル蕎麦が食べたかった。1時間半早かったら頼めたのだが…。
ここはもう仕方がない…これ以上遅れるとピザも危うい。
スマホで店名検索してサイトにアクセス…電話番号…。
「はい、お電話ありがとうございます。グレードピザです。ご注文ですか?」
男の店員の声が頭に響くが…シーフードミックスとカルボナーラ、コーラと…寝ている女は…烏龍茶でいいか…。
「かしこまりました。では出来次第お届けに参ります。失礼します。」
これで、飯の問題は解決だ。
机に座りノートパソコンとタブレットを立ち上げる。
仕事の完了の事後処理をまとめて次の仕事の予定を確認する。
仕入先、依頼者、発注者、モノの届け先…と日時と場所。
確認することは山ほどある。
フリーランスと言えば聞こえはいいが1人で全部やるのは流石にしんどい…。
パソコンとタブレットと睨み合いをしていたらチャイムがなる。注文のピザが届いたのだろう。
インターフォンの画面を確認するとやはり配達員。
部屋のドアを開けて会計を済ませる。
なかなかいい香りじゃないか…これは食欲をそそる………。
居間に入るとさっきまで寝ていた女が立って窓の外を除いていた。
「おはよう。」
咄嗟に出た言葉だが、もう時計の針は午前に突入しようとしていた。
一人暮らしの部屋に女を担いで帰るのは客観的に見ても危険だったと思う。
入り口でコンビニへ向かうとすれ違った管理人には酔っぱらいを拾ったと言っておいた。元々顔馴染みの管理人だから大丈夫だろう。
エレベーターに乗って23階を押す。よく言うマンションのつきものでもある防音問題や隣人同士のいざこざなどはこのマンションでは聞いたことがない。
上下左右の壁は完全防音だし俺住んでいる所は角部屋で隣は老夫婦が住んでいる。
その老夫婦とはよい距離感を保っているから、自分には無縁だと思っている。
カードロック式の鍵を開け担いだ女の靴を脱がす。
出来ることなら洗ってからベットに寝かせたいが…野良犬や野良猫じゃないんだ。
そのままベットに寝かす……多少の汚れは後でまとめて洗おう。
アタッシュケースの中身を金庫へと移してからシャワーを浴びる。
髪を洗いながら…これからの事を考えてみる。
「さて、どうする…。」
声に出してみても誰も答えない…あの人ならこれからどうする?
泡を流して……暫し黄昏てから…先ずは何か食べてから考えよう。
着替えてから先ほどの女の様子を見る。
心身ともに疲れているのかぐっすりだ…。(決して俺の一撃が効いている訳ではない。)
腹が減った…。
見知らぬ女を1人で部屋に置いていくのもどうだろう…と言うことで買い物へは行けない。
と言うことは出前、デリバリーか……何を頼む?というか頼めるのか?スマホの時計………午後11時30分。
よし、ピザ位ならギリギリ頼めるな。
気持ちを言えばザル蕎麦が食べたかった。1時間半早かったら頼めたのだが…。
ここはもう仕方がない…これ以上遅れるとピザも危うい。
スマホで店名検索してサイトにアクセス…電話番号…。
「はい、お電話ありがとうございます。グレードピザです。ご注文ですか?」
男の店員の声が頭に響くが…シーフードミックスとカルボナーラ、コーラと…寝ている女は…烏龍茶でいいか…。
「かしこまりました。では出来次第お届けに参ります。失礼します。」
これで、飯の問題は解決だ。
机に座りノートパソコンとタブレットを立ち上げる。
仕事の完了の事後処理をまとめて次の仕事の予定を確認する。
仕入先、依頼者、発注者、モノの届け先…と日時と場所。
確認することは山ほどある。
フリーランスと言えば聞こえはいいが1人で全部やるのは流石にしんどい…。
パソコンとタブレットと睨み合いをしていたらチャイムがなる。注文のピザが届いたのだろう。
インターフォンの画面を確認するとやはり配達員。
部屋のドアを開けて会計を済ませる。
なかなかいい香りじゃないか…これは食欲をそそる………。
居間に入るとさっきまで寝ていた女が立って窓の外を除いていた。
「おはよう。」
咄嗟に出た言葉だが、もう時計の針は午前に突入しようとしていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夕立ち 改正版
深夜ラジオ
現代文学
「手だけ握らせて。それ以上は絶対にしないって約束するから。」 誰とも顔を合わせたくない、だけど一人で家にいるのは辛いという人たちが集まる夜だけ営業の喫茶店。年の差、境遇が全く違う在日コリアン男性との束の間の身を焦がす恋愛と40代という苦悩と葛藤を描く人生ストーリー。
※スマートフォンでも読みやすいように改正しました。

椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※毎日18時更新予定です。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
CODE:HEXA
青出 風太
キャラ文芸
舞台は近未来の日本。
AI技術の発展によってAIを搭載したロボットの社会進出が進む中、発展の陰に隠された事故は多くの孤児を生んでいた。
孤児である主人公の吹雪六花はAIの暴走を阻止する組織の一員として暗躍する。
※「小説家になろう」「カクヨム」の方にも投稿しています。
※毎週金曜日の投稿を予定しています。変更の可能性があります。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる