2 / 12
真夏の夜の出会い。
その 1
しおりを挟む
「『神代桜華』これが今回の報酬だ。」
36×28位で銀色のアタッシュケースが手渡される。当然中身は確認しない。商売柄、信頼が最も大事とされているから。中身は有るものと大前提で話は進む。
「確かに…。」
右手にアタッシュケースを持ち振り向かないで歩いていく。
報酬の受け取りは終わったからもう用はない。
『報酬』
労働や仕事に対する謝礼。
俺の仕事は運び屋ってところかな…ただその運ぶ物が特殊な為にかなりの報酬を得ることが出来る。
今回の報酬は5千万。
誤解しないでもらいたいが…決して薬物などではない…そこは安心してもらっていい。
『新鮮な生モノ』…と言っておこう。
今の世の中と言わず…どの時代だろうが場所だろうが必要とされる…『モノ』。
それを運ぶのが俺の仕事。
さてさて、少し話しすぎたようだ。大金を持ち歩くのも精神上良くないし…最近変な輩が彷徨いているという話も聞く。さっさと帰ろう。
自宅へと向かうなか突如として夜空に閃光が走る。そして数秒後に…ぱぁんと花が咲く。
「花火?」
そう言えば、今の季節は夏。
この近くの製薬会社の納涼祭が行われるとかなんとか…大方〆の花火というやつだろう…。
所詮は会社のイベントレベルの花火だ、後数発で終わるだろうが花火は花火。
夏の熱気に酔わされたのか…ただの気紛れなのか…自宅へ向けていたはずの足を公園へと向けた。
こんな夜遅くに…全身白スーツの男(俺)が1人公園に居るなんて…客観的に見て怪しいが…なぁに花火を少し見て帰るだけだ…。
2.5号玉に4号玉が数発。
小さいながらも見事な花じゃないか…。
ブランコにでも座って少し眺めよう。
幸いブランコには…というか公園には先客はいない…逆にこの時間は居ないだろう…なにせ夜だしな…。
ふぅーー………と思っていたのだがな……。
公園の真ん中辺りあるベンチ…誰か座ってる…この時間に1人で…なかなか据わっているじゃないか…。
人が居るのならば用はない。1人で見たいのかもしれないし…俺も1人で見たかったし…。
帰ろう。
再び帰路へと足を向け直す。
「うぅ…ひっく……ひっく…。」
泣き声か…?軽く周りを見渡すが誰もいない…と言うことは…。
「あの人か…。」
この場(公園)に居るのは俺とあの人…で自分は泣いていない。他に何か有るのなら別だが…。(幽霊的な。)
俺には関係ないと無視をするのは簡単だ…ただ…あの人なら…。
ため息をつき俺は…その泣いている(だろう)人に歩いていく。
「どうした、大丈夫か?」
自分的に優しさMAXで話しかけた………つもりだった。
「いやぁぁぁぁぁぁ!来ないで!やめてぇぇぇ!!」
「落ち着け!何もしない!」
「嫌ぁぁぁ!あっちいってぇぇぇ!酷いことしないでぇぇぇ!!」
「なにもしないって!」
「お母ぁさぁぁぁぁん!!」
……話が通じない……。
……めんどくさい……。
俺は女の後ろへと回り延髄に手刀を叩き付ける。
「がはっ………。」
彼女はドサッ倒れ意識は遠くへと行ったところで改めて状況を確認する。
「乱れた服装…怯えた精神…顔にアザ……レイプでもされたか…。」
「やめて」「来ないで」というワードがあった。
「追いかけられてる?」
話に聞く不定の輩か?
まぁ兎に角…この状況を他人に見られたら更にややこしくなるな…。
気を失っている彼女を担ぎ今度こそ帰路へと足を進める。
36×28位で銀色のアタッシュケースが手渡される。当然中身は確認しない。商売柄、信頼が最も大事とされているから。中身は有るものと大前提で話は進む。
「確かに…。」
右手にアタッシュケースを持ち振り向かないで歩いていく。
報酬の受け取りは終わったからもう用はない。
『報酬』
労働や仕事に対する謝礼。
俺の仕事は運び屋ってところかな…ただその運ぶ物が特殊な為にかなりの報酬を得ることが出来る。
今回の報酬は5千万。
誤解しないでもらいたいが…決して薬物などではない…そこは安心してもらっていい。
『新鮮な生モノ』…と言っておこう。
今の世の中と言わず…どの時代だろうが場所だろうが必要とされる…『モノ』。
それを運ぶのが俺の仕事。
さてさて、少し話しすぎたようだ。大金を持ち歩くのも精神上良くないし…最近変な輩が彷徨いているという話も聞く。さっさと帰ろう。
自宅へと向かうなか突如として夜空に閃光が走る。そして数秒後に…ぱぁんと花が咲く。
「花火?」
そう言えば、今の季節は夏。
この近くの製薬会社の納涼祭が行われるとかなんとか…大方〆の花火というやつだろう…。
所詮は会社のイベントレベルの花火だ、後数発で終わるだろうが花火は花火。
夏の熱気に酔わされたのか…ただの気紛れなのか…自宅へ向けていたはずの足を公園へと向けた。
こんな夜遅くに…全身白スーツの男(俺)が1人公園に居るなんて…客観的に見て怪しいが…なぁに花火を少し見て帰るだけだ…。
2.5号玉に4号玉が数発。
小さいながらも見事な花じゃないか…。
ブランコにでも座って少し眺めよう。
幸いブランコには…というか公園には先客はいない…逆にこの時間は居ないだろう…なにせ夜だしな…。
ふぅーー………と思っていたのだがな……。
公園の真ん中辺りあるベンチ…誰か座ってる…この時間に1人で…なかなか据わっているじゃないか…。
人が居るのならば用はない。1人で見たいのかもしれないし…俺も1人で見たかったし…。
帰ろう。
再び帰路へと足を向け直す。
「うぅ…ひっく……ひっく…。」
泣き声か…?軽く周りを見渡すが誰もいない…と言うことは…。
「あの人か…。」
この場(公園)に居るのは俺とあの人…で自分は泣いていない。他に何か有るのなら別だが…。(幽霊的な。)
俺には関係ないと無視をするのは簡単だ…ただ…あの人なら…。
ため息をつき俺は…その泣いている(だろう)人に歩いていく。
「どうした、大丈夫か?」
自分的に優しさMAXで話しかけた………つもりだった。
「いやぁぁぁぁぁぁ!来ないで!やめてぇぇぇ!!」
「落ち着け!何もしない!」
「嫌ぁぁぁ!あっちいってぇぇぇ!酷いことしないでぇぇぇ!!」
「なにもしないって!」
「お母ぁさぁぁぁぁん!!」
……話が通じない……。
……めんどくさい……。
俺は女の後ろへと回り延髄に手刀を叩き付ける。
「がはっ………。」
彼女はドサッ倒れ意識は遠くへと行ったところで改めて状況を確認する。
「乱れた服装…怯えた精神…顔にアザ……レイプでもされたか…。」
「やめて」「来ないで」というワードがあった。
「追いかけられてる?」
話に聞く不定の輩か?
まぁ兎に角…この状況を他人に見られたら更にややこしくなるな…。
気を失っている彼女を担ぎ今度こそ帰路へと足を進める。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夕立ち 改正版
深夜ラジオ
現代文学
「手だけ握らせて。それ以上は絶対にしないって約束するから。」 誰とも顔を合わせたくない、だけど一人で家にいるのは辛いという人たちが集まる夜だけ営業の喫茶店。年の差、境遇が全く違う在日コリアン男性との束の間の身を焦がす恋愛と40代という苦悩と葛藤を描く人生ストーリー。
※スマートフォンでも読みやすいように改正しました。
アデンの黒狼 初霜艦隊航海録1
七日町 糸
キャラ文芸
あの忌まわしい大戦争から遥かな時が過ぎ去ったころ・・・・・・・・・
世界中では、かつての大戦に加わった軍艦たちを「歴史遺産」として動態復元、復元建造することが盛んになりつつあった。
そして、その艦を用いた海賊の活動も活発になっていくのである。
そんな中、「世界最強」との呼び声も高い提督がいた。
「アドミラル・トーゴーの生まれ変わり」とも言われたその女性提督の名は初霜実。
彼女はいつしか大きな敵に立ち向かうことになるのだった。
アルファポリスには初めて投降する作品です。
更新頻度は遅いですが、宜しくお願い致します。
Twitter等でつぶやく際の推奨ハッシュタグは「#初霜艦隊航海録」です。
京都かくりよあやかし書房
西門 檀
キャラ文芸
迷い込んだ世界は、かつて現世の世界にあったという。
時が止まった明治の世界。
そこには、あやかしたちの営みが栄えていた。
人間の世界からこちらへと来てしまった、春しおりはあやかし書房でお世話になる。
イケメン店主と双子のおきつね書店員、ふしぎな町で出会うあやかしたちとのハートフルなお話。
※2025年1月1日より本編start! だいたい毎日更新の予定です。
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※毎日18時更新予定です。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

職業、種付けおじさん
gulu
キャラ文芸
遺伝子治療や改造が当たり前になった世界。
誰もが整った外見となり、病気に少しだけ強く体も丈夫になった。
だがそんな世界の裏側には、遺伝子改造によって誕生した怪物が存在していた。
人権もなく、悪人を法の外から裁く種付けおじさんである。
明日の命すら保障されない彼らは、それでもこの世界で懸命に生きている。
※小説家になろう、カクヨムでも連載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる