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後日談…その2

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 この街には数字を冠したグループが存在する。

 例えば「七梨タカ」がリーダーの
チーム「七竜」

KING - D - 一キング ダイヤモンド はじめ」がリーダーのチーム「One - KING」

「神代 桜華」がリーダーのチーム
4人神シニガミ

 のように、1~10のチームが存在する。

 「チーム」といっても行動は様々で暴走行為を好むのもあれば裏で静かに行動するものもいる。

 今回、「邪鬼会」に拳銃を流した「八鬼」リーダーは「八森 一貴」スラッと長身で眼が細く狐のような顔つきの男だ。元自衛隊で格闘技経験者。

 現在は大陸マフィアとの繋がりを持つ1人になっている。

 その、「八鬼」八森一貴は今夜22時に「邪鬼会」と取引をする。直接関わった訳では無いが「八鬼」が「邪鬼会」に銃などを流さなければ…「邪鬼会」も暴れる事は無かったのかもしれない。

 深川一家も心に傷を負うことは無かったかもしれない。

 「よし、「八鬼」を潰そう。」 

 七梨タカがそう決めたのは本日午前8時30分。「甘味処 七竜」のカウンター席で遅めの朝食としてパンケーキを口一杯に頬張っている時の事だった。





龍乃芽町ー貸倉庫ー

 午後22時10分。

「遅いぞ!なにしとるんだあのガキどもは!」

 黒塗りのセンチュリーの中で「八森一貴」は苛立っている。
 センチュリーはエンジンを切り窓が少し開いている状態で停車している。別にアイドリングストップをしている訳ではない。ただ、人目に付かないようにしているだけだ。
 多少、車の窓を開けていたのだが「八森一貴」は葉巻を咥えているので車内は煙で充満している。

 「よろしいですか?ボス」

 運転席の男が恐る恐る手を上げる。

「なぁんだよっ?」

「邪鬼会の連中も来ませんし一度戻りませんか?」

 運転席の男の質問に「八鬼」こと八森一貴は運転席の座席を蹴りつけながら答える。

「ふぅざぁけんなよ!ばぁかぁ!なら、おめぇが今回の薬分の金を払うのか!あぁ!?」

「…も、申し訳ありません。」

「頭を、使え頭を!!」

「ただ、「邪鬼会」の連中あの「七竜」に手を出したみたいで…。」

「あぁ!?」

 運転席の男だけではなくの属してる連中なら誰もが耳にしている。
 曰く、鬼の角がある。

 曰く、アメリカのヤバい連中と関り合いがある。

 曰く、ヤクザとの小競合いで灯油を頭からかけられ全身を燃やされても平気。

 曰く、敵対した相手は全て再起不能になるか行方不明になる。

 という「噂」がある。

「だ、大丈夫なんでしょうか…?」


 八森一貴は持っている葉巻を勢いよく吸って煙を吐く。

「ふん、そんなん…もう既に手を打ってある!」

「本当ですか…!流石ですボス!!」

「ふふふ、聞きたいか?」

「是非!」

「ぶぁっはははっーー簡単だ!俺達も邪鬼会奴らには困ってるんだ!だから一緒に奴らを潰そうじゃないか!」「……てな!」

「………はい?」

「ばぁか!おい!ばぁか!」

「す、すんません!」


 八森一貴は大きく葉巻を吸い込んでぶはぁ~と吐く。

「貴様は本当に頭がない!いいか?邪鬼会奴らはクズでどうしようもない連中だ!そうだろ!」

「はぁ」

「そうだろ!バカ野郎!」

 八森一貴は再び座席を2度3度と蹴る。

「はい!すいません!はい!その通りです!」

「そうだろ!つまり周りは敵だらけだ!もしもの時は誰よりも速く邪鬼会奴らと俺たちとの関係の証拠を消せばいい!それで問題は何もない!」

「……。」

「なぁに!奴らの隠れ家も俺しか知らないからな!な!」

 余りの発言に運転席の男は言葉を失って、どう返事をするべきが困惑していたが。そこに文字通りの希望の光となる1つの光が近づいてくる。

「ボス!やっと来ましたよ!」

「あぁ!?あの糞ったれどもやっときたか!」

 運転席の男が先に降りて八森一貴のドアを開ける。数秒後にやけに排気音が低いバイクがキィィィィ…と停止した。

 ヘルメットを取り外しバイクから降りて歩いてくる。バイクのライトが照らしている為、逆光でハッキリと顔が見えないが…。

「やっと来たか、待たせやがって!」
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