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後編
厚央へ急げ
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綺夜羅はアジラナ相手に打ち合っていくが、その恐るべき力に殴り飛ばされるばかりだった。
『くそっ…』(化物野郎…)
対峙すればする程その驚異的な強さを思いしらされた。
『ドウシタ。イセイガヨカッタノハサイショダケカ?オマエタチハホントニクチダケヤローダ。アノコケミタイナアタマノガキトハデナアタマノガキモヒドカッタナ。ドッチモヨワクテワラッチマッタヨ。ソノクセクチダケハタッシャナモンダカラ、タンシャカラアシドカセナンテナマイキイイヤガッテ。クックック』
その様子が綺夜羅にはよく分かった。きっととても敵わなかったはず。
それでも最後まで単車を守ろうとした2人の姿が。
『燃…数…』
綺夜羅は立ち上がった。すると何かが聞こえる。
『ン?ナニカキヤガルナ』
単車の音と数台のライトが見えると、それらはすぐにそこまでやってきた。愛羽たちが到着したのだ。
単車を降りるなり掠が走ってきた。
『綺夜羅!』
『掠。めぐ…珠凛…』
『バカ!心配したじゃん!何やってんのよ1人で!』
『お、落ち着けって。悪かったよ』
掠が少し泣きそうになりながら怒るので綺夜羅は仕方なく謝る。
『ねぇ、それよりさ。その特攻服、どうしたの?』
当然気になって旋が寄っていくと特攻服と聞いて愛羽もその中に入っていく。
『あっ、本当だ。特攻服作ったんだね、綺夜羅ちゃん…』
愛羽はその背中を数秒見つめたが理解するのに時間がかかったようだ。
『え"ぇ~!?きっ、綺夜羅ちゃんそれどうしたの!?』
『う、うっせーな。それより麗桜がなんか急いで行っちまったけど、どーかしたのか?』
『大変なんだよ綺夜羅!優子ちゃんがコイツらにはめられて何億円もの覚醒剤なくしたことにされてヤクザに殺されちゃうかもしれないの!』
『なんだと?』
アジラナは楽しそうにこちらを見ながらニヤニヤしている。
『あんのやろー。それでここにいたって訳か…めぐ!珠凛!お前ら行ってやれ!ここはあたしらに任せて、オメーらの先輩にそれ教えてやるんだ!』
『綺夜羅…』
『早く行け!!死んじまってからじゃ遅ぇんだぞ!!』
旋と珠凛は互いに顔を見合わせてうなずいた。
『めぐ、行きましょう』
『うん!』
2人は厚央へ続く道へと走っていった。
『ツカマエロ!ココカラヒトリモトオスナ!』
アジラナの声でSEXYMARIAたちが次々に旋たちにつかみかかっていく。
だが援護しようと愛羽たちが助けに入るよりも先に八代心愛がSEXYMARIAたちを蹴散らした。
『行け…優子を、頼む…』
『…ありがとう』
旋たちは走り出した。
『ミア。オマエウラギッタッテノカ?』
アジラナは笑う。もちろん今日のことは全て知っているはずだ。
『ふん。私はとっくにCRSなどではない。今はもうただの八代心愛だ。邪魔はさせんぞ貴様ら。私の命に代えても』
旋と珠凛はその内に走って厚央に向かい、心愛が2人を背にして道を守る方に立ち構えた。
玲璃と掠もその前に立ち、追おうとする敵を迎え撃つ。
愛羽と綺夜羅は2人でアジラナの相手だ。
『おい、愛羽。あいつ、とことん強ぇーぞ』
ここまでで綺夜羅はすでに相当なダメージを受けている。それが愛羽も見て分かった。
『うん。綺夜羅ちゃん、無理しないで下がってていいよ?』
『へへっ…オメーのそのボコボコの面で言われてもはいとは言えねーよ、バカ。安心しな、あたしはそんなやわじゃねーよ』
2人と向き合うとアジラナは手を広げた。
『フフフ。サァガキドモ、ザンゲノジカンダ』
『くそっ…』(化物野郎…)
対峙すればする程その驚異的な強さを思いしらされた。
『ドウシタ。イセイガヨカッタノハサイショダケカ?オマエタチハホントニクチダケヤローダ。アノコケミタイナアタマノガキトハデナアタマノガキモヒドカッタナ。ドッチモヨワクテワラッチマッタヨ。ソノクセクチダケハタッシャナモンダカラ、タンシャカラアシドカセナンテナマイキイイヤガッテ。クックック』
その様子が綺夜羅にはよく分かった。きっととても敵わなかったはず。
それでも最後まで単車を守ろうとした2人の姿が。
『燃…数…』
綺夜羅は立ち上がった。すると何かが聞こえる。
『ン?ナニカキヤガルナ』
単車の音と数台のライトが見えると、それらはすぐにそこまでやってきた。愛羽たちが到着したのだ。
単車を降りるなり掠が走ってきた。
『綺夜羅!』
『掠。めぐ…珠凛…』
『バカ!心配したじゃん!何やってんのよ1人で!』
『お、落ち着けって。悪かったよ』
掠が少し泣きそうになりながら怒るので綺夜羅は仕方なく謝る。
『ねぇ、それよりさ。その特攻服、どうしたの?』
当然気になって旋が寄っていくと特攻服と聞いて愛羽もその中に入っていく。
『あっ、本当だ。特攻服作ったんだね、綺夜羅ちゃん…』
愛羽はその背中を数秒見つめたが理解するのに時間がかかったようだ。
『え"ぇ~!?きっ、綺夜羅ちゃんそれどうしたの!?』
『う、うっせーな。それより麗桜がなんか急いで行っちまったけど、どーかしたのか?』
『大変なんだよ綺夜羅!優子ちゃんがコイツらにはめられて何億円もの覚醒剤なくしたことにされてヤクザに殺されちゃうかもしれないの!』
『なんだと?』
アジラナは楽しそうにこちらを見ながらニヤニヤしている。
『あんのやろー。それでここにいたって訳か…めぐ!珠凛!お前ら行ってやれ!ここはあたしらに任せて、オメーらの先輩にそれ教えてやるんだ!』
『綺夜羅…』
『早く行け!!死んじまってからじゃ遅ぇんだぞ!!』
旋と珠凛は互いに顔を見合わせてうなずいた。
『めぐ、行きましょう』
『うん!』
2人は厚央へ続く道へと走っていった。
『ツカマエロ!ココカラヒトリモトオスナ!』
アジラナの声でSEXYMARIAたちが次々に旋たちにつかみかかっていく。
だが援護しようと愛羽たちが助けに入るよりも先に八代心愛がSEXYMARIAたちを蹴散らした。
『行け…優子を、頼む…』
『…ありがとう』
旋たちは走り出した。
『ミア。オマエウラギッタッテノカ?』
アジラナは笑う。もちろん今日のことは全て知っているはずだ。
『ふん。私はとっくにCRSなどではない。今はもうただの八代心愛だ。邪魔はさせんぞ貴様ら。私の命に代えても』
旋と珠凛はその内に走って厚央に向かい、心愛が2人を背にして道を守る方に立ち構えた。
玲璃と掠もその前に立ち、追おうとする敵を迎え撃つ。
愛羽と綺夜羅は2人でアジラナの相手だ。
『おい、愛羽。あいつ、とことん強ぇーぞ』
ここまでで綺夜羅はすでに相当なダメージを受けている。それが愛羽も見て分かった。
『うん。綺夜羅ちゃん、無理しないで下がってていいよ?』
『へへっ…オメーのそのボコボコの面で言われてもはいとは言えねーよ、バカ。安心しな、あたしはそんなやわじゃねーよ』
2人と向き合うとアジラナは手を広げた。
『フフフ。サァガキドモ、ザンゲノジカンダ』
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