上 下
47 / 173
中編

異変

しおりを挟む
『まず崩さなければいけないのは4大暴走族ではなく東京連合。数にして1000人というそのチーム力は圧倒的です。更に3人の総長たちは必ず邪魔になるでしょう。せっかくこっちが優勢になったとしても彼女たちに助けに入られてはさすがに困る。なら最初に消えてもらえばいい…』




『あれ?』

 次の日、瞬は朝起きていつも通り病院に行こうとすると単車のタイヤがパンクしているのに気づいた。

『変だな…昨日は平気だったのに…』

 ついてないなぁ、早く病院に行かなきゃいけないのに。

 そう思ってまず琉花に電話すると、しばらく鳴らしたが出ないようだった。

 あれ?まだ寝てる?

 続けて千歌に連絡するもこちらは電源が入っていない。
 昨日あの後2人で遊び明かしたのだろうか?

 仕方なく自分で近くのバイク屋に連絡して来てもらいパンクの修理だけをしてもらった。

 なんやかんや時間がかかってしまい、タイヤが直った頃にはもう午後になってしまっていた。

 2人からはまだ連絡がなく、遅くなってしまったが都河泪の病院に向かった。

 だが、ここでとんでもないことが起きた。



『あれ?都河さん病院を移るとかでお友達の方と退院されましたよ?』

『え!?』

 病院に泪がいなかったのだ。

『友達って?あの、いつもあたしと一緒にいる子たちですか?』

『あ、いや、いつもの方ではなかったですけど。なんでも、今よりいい治療ができる病院が見つかったとかで、その病院からの紹介状を持ってこられてたみたいでしたよ?それならよかったね~って話してたんですけど、聞かされてなかったですか?』

『え?…は、はぁ…』

 いや、聞かされるされないの問題ではない。

 病院を変える理由も分からなかったし、そもそも泪の友達は自分たち以外ありえない。

 あるとすれば愛羽たちだが自分に黙ってそんなことをするとは思えない。

 瞬がまだ何一つも理解できないでいると電話が鳴った。

 琉花からだ。

 きっと理由は分からないがやっぱり琉花と千歌が違う病院を手配してくれていたのだ。
 瞬はそう思って電話に出た。

『あ、もしもし琉花?もしかして今泪と一緒にいる?』

 だが相手は何も喋らなかった。

『…琉花?』
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

暴走♡アイドル ~ヨアケノテンシ~

雪ノ瀬瞬
青春
アイドルになりたい高校1年生。暁愛羽が地元神奈川の小田原で友達と暴走族を結成。 神奈川は横浜、相模原、湘南、小田原の4大暴走族が敵対し合い、そんな中たった数人でチームを旗揚げする。 しかし4大暴走族がにらみ合う中、関東最大の超大型チーム、東京連合の魔の手が神奈川に忍びより、愛羽たちは狩りのターゲットにされてしまう。 そして仲間は1人、また1人と潰されていく。 総員1000人の東京連合に対し愛羽たちはどう戦うのか。 どうすれば大切な仲間を守れるのか。 暴走族とは何か。大切なものは何か。 少女たちが悩み、葛藤した答えは何なのか。 それは読んだ人にしか分からない。 前髪パッツンのポニーテールのチビが強い! そして飛ぶ、跳ぶ、翔ぶ! 暴走アイドルは出てくるキャラがみんなカッコいいので、きっとアイドルたちがあなたの背中も押してくれると思います。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

ライオン転校生

散々人
青春
ライオン頭の転校生がやって来た! 力も頭の中身もライオンのトンデモ高校生が、学園で大暴れ。 ライオン転校生のハチャメチャぶりに周りもてんやわんやのギャグ小説!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

紅い糸切らないで

神崎真紅
恋愛
紅葉学園高等部三年の工藤咲。 チアガール部のキャプテン。 同じクラスの高橋泉は咲とは小学生の頃からの幼なじみ。 赤井翔(かける)。高等部一年、バスケット部。 ファンクラブまである程モテる。 そんな翔と咲が付き合い始めた。

小学生をもう一度

廣瀬純一
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

怪獣特殊処理班ミナモト

kamin0
SF
隕石の飛来とともに突如として現れた敵性巨大生物、『怪獣』の脅威と、加速する砂漠化によって、大きく生活圏が縮小された近未来の地球。日本では、地球防衛省を設立するなどして怪獣の駆除に尽力していた。そんな中、元自衛官の源王城(みなもとおうじ)はその才能を買われて、怪獣の事後処理を専門とする衛生環境省処理科、特殊処理班に配属される。なんとそこは、怪獣の力の源であるコアの除去だけを専門とした特殊部隊だった。源は特殊処理班の癖のある班員達と交流しながら、怪獣の正体とその本質、そして自分の過去と向き合っていく。

クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル

諏訪錦
青春
アルファポリスから書籍版が発売中です。皆様よろしくお願いいたします! 6月中旬予定で、『クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル』のタイトルで文庫化いたします。よろしくお願いいたします! 間久辺比佐志(まくべひさし)。自他共に認めるオタク。ひょんなことから不良たちに目をつけられた主人公は、オタクが高じて身に付いた絵のスキルを用いて、グラフィティライターとして不良界に関わりを持つようになる。 グラフィティとは、街中にスプレーインクなどで描かれた落書きのことを指し、不良文化の一つとしての認識が強いグラフィティに最初は戸惑いながらも、主人公はその魅力にとりつかれていく。 グラフィティを通じてアンダーグラウンドな世界に身を投じることになる主人公は、やがて夜の街の代名詞とまで言われる存在になっていく。主人公の身に、果たしてこの先なにが待ち構えているのだろうか。 書籍化に伴い設定をいくつか変更しております。 一例 チーム『スペクター』       ↓    チーム『マサムネ』 ※イラスト頂きました。夕凪様より。 http://15452.mitemin.net/i192768/

処理中です...