137 / 142
後編
とある場所
しおりを挟む
『こんちわー。6人なんですけどいいすか?』
『いらっしゃいませ。どうぞ好きなとこ座ってください。今丁度落ち着いたとこなんですよ』
出迎えてくれたのは綺麗な女性だった。まだ30代半ばから40手前と思われるがスタイルがよく、彼女の面影が見て取れた。
『えっとね、あたしはね、カツ丼!』
『あたしもー』
『私も』
『みんなそれで!』
綺夜羅たちはとある食堂を訪れていた。6人が注文を終えると続いて客が入ってきた。
『すいませーん。えーと…13人入れますか!?』
『あ、いらっしゃいませ。どうぞ、お好きなとこ座ってください』
『はい!ねぇみんな~!入れるって~!』
後を追って愛羽たちが入ってきた。まだ昨日の今日でみんなあちこち痣だらけだ。
あれから病院では玲璃が1人目を覚ましていた。誰もいない上連絡もつかないので置いて帰られたと勘違いして泣きそうになっていた所にボロボロの愛羽たちが帰ってきた。
玲璃のしょげた顔を見て全員腹を抱えて笑っていたが、玲璃は今回結局出番がなくやられただけで終わってしまって激おこだ。
なので玲璃だけはピンピンしている。
『チクショウ、なんだよ全く。あと1日遅けりゃあたしも参戦できたのにな~』
『まだ言ってるの?玲ちゃん』
『誰のおごりだい?毎度人のこといいようにこき使いやがって。あたしの人件費いくらだと思ってやがるんだ。悪いけどあたしゃ飲むからね。お姉さんビールちょうだい!』
『お、神楽、あたしも付き合うぜ。こっちも生くださーい!』
『じゃあ私も付き合おうかしら。緋薙、あなたは?』
『あたしに気安く話しかけるんじゃないよ。馴れ馴れしい…』
『まぁ!あなたって本当に素直じゃないのね!』
『そうだぜ緋薙。友達なんだから仲良くしろよ~』
『哉原、てめぇ表出なよ』
神奈川4大暴走族の総長たちはなんだかんだ仲良しである。
開口一番文句を言った神楽も機嫌はよさそうだ。
『えーと、あたし何にしよっかなー。しょうが焼定食も美味しそうだし、トンカツ定食も美味しそー』
愛羽は何にするか決められずにいた。
『愛羽、知らねーのか?ここに来たらまずカツ丼食わねーとダメなんだぞ』
綺夜羅が言うと愛羽は何も疑わず即決した。
『じゃああたしカツ丼』
『あたしも!』
『私も!』
『俺も!』
『僕も!』
『じゃあ、みんなカツ丼で』
最後に綺夜羅がどうしてもということで今日は風矢食堂に来ていた。
特に何をしにきた訳ではない。ただ食べにきただけだ。
咲薇が生まれ育った場所で、咲薇が美味しいと言った物を食べてみたかったのだ。
『はい、カツ丼お待たせしました』
『えー!?ウマソー!!』
『玉子が…輝いてる』
『早く食べよーぜ綺夜羅』
『よっしゃ、いただきまーす!』
『いただきまーす!』
綺夜羅に続いてみんなが声を揃えた。
『ん!…ウマイ!!』
『いらっしゃいませ。どうぞ好きなとこ座ってください。今丁度落ち着いたとこなんですよ』
出迎えてくれたのは綺麗な女性だった。まだ30代半ばから40手前と思われるがスタイルがよく、彼女の面影が見て取れた。
『えっとね、あたしはね、カツ丼!』
『あたしもー』
『私も』
『みんなそれで!』
綺夜羅たちはとある食堂を訪れていた。6人が注文を終えると続いて客が入ってきた。
『すいませーん。えーと…13人入れますか!?』
『あ、いらっしゃいませ。どうぞ、お好きなとこ座ってください』
『はい!ねぇみんな~!入れるって~!』
後を追って愛羽たちが入ってきた。まだ昨日の今日でみんなあちこち痣だらけだ。
あれから病院では玲璃が1人目を覚ましていた。誰もいない上連絡もつかないので置いて帰られたと勘違いして泣きそうになっていた所にボロボロの愛羽たちが帰ってきた。
玲璃のしょげた顔を見て全員腹を抱えて笑っていたが、玲璃は今回結局出番がなくやられただけで終わってしまって激おこだ。
なので玲璃だけはピンピンしている。
『チクショウ、なんだよ全く。あと1日遅けりゃあたしも参戦できたのにな~』
『まだ言ってるの?玲ちゃん』
『誰のおごりだい?毎度人のこといいようにこき使いやがって。あたしの人件費いくらだと思ってやがるんだ。悪いけどあたしゃ飲むからね。お姉さんビールちょうだい!』
『お、神楽、あたしも付き合うぜ。こっちも生くださーい!』
『じゃあ私も付き合おうかしら。緋薙、あなたは?』
『あたしに気安く話しかけるんじゃないよ。馴れ馴れしい…』
『まぁ!あなたって本当に素直じゃないのね!』
『そうだぜ緋薙。友達なんだから仲良くしろよ~』
『哉原、てめぇ表出なよ』
神奈川4大暴走族の総長たちはなんだかんだ仲良しである。
開口一番文句を言った神楽も機嫌はよさそうだ。
『えーと、あたし何にしよっかなー。しょうが焼定食も美味しそうだし、トンカツ定食も美味しそー』
愛羽は何にするか決められずにいた。
『愛羽、知らねーのか?ここに来たらまずカツ丼食わねーとダメなんだぞ』
綺夜羅が言うと愛羽は何も疑わず即決した。
『じゃああたしカツ丼』
『あたしも!』
『私も!』
『俺も!』
『僕も!』
『じゃあ、みんなカツ丼で』
最後に綺夜羅がどうしてもということで今日は風矢食堂に来ていた。
特に何をしにきた訳ではない。ただ食べにきただけだ。
咲薇が生まれ育った場所で、咲薇が美味しいと言った物を食べてみたかったのだ。
『はい、カツ丼お待たせしました』
『えー!?ウマソー!!』
『玉子が…輝いてる』
『早く食べよーぜ綺夜羅』
『よっしゃ、いただきまーす!』
『いただきまーす!』
綺夜羅に続いてみんなが声を揃えた。
『ん!…ウマイ!!』
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
恋は虹色orドブ色?
黒辺あゆみ
青春
西田由紀はどこにでもいる、普通の地味な女子高生だ。ただし、人が色を纏って見えるという体質以外は。
この体質を利用して相性診断をしていたら、いつの間にか「お告げの西田」という異名持ちになっていた。
そんな由紀が猫と戯れる不良男子の近藤を目撃した日から、平穏だった生活がおかしな方向へ転換し始める。
「おめぇ、バイトしねぇ?」
「それは、夜のいかがわしいお店だったり、露出の激しい衣装で誰かを勧誘したりするバイトで?」
近藤にバイトに誘われて以来、毎日が慌ただしい。それでもマイペースに生きる由紀に、近藤が振り回されることとなる。
由紀の目の前に広がる世界は果たして虹色か、あるいは最低なドブ色?
光のもとで2
葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、
新たな気持ちで新学期を迎える。
好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。
少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。
それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。
この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。
何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい――
(10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)
国立ユイナーダ学園高等部シリーズ《基本設定》
砂月ちゃん
青春
シリーズが長くなって来たので、国立ユイナーダ学園高等部シリーズの基本設定を紹介します。
不定期更新。
作品に関するご質問等ありましたら、遠慮なくどうぞ。
手のひらのひだまり
蒼村 咲
青春
【あらすじ】
地味で冴えない生徒会長・佐々木玲奈。
目立たなくていい。
生徒会だってソツなくこなせればそれでいい。
そう思っていたはずなのに……?
──どうせなら『美人生徒会長』にりたいと思わない?
突然現れたイケメン新入生・園田祐輝に導かれ、玲奈の高校生活が変わり始める。
R:玲奈視点
Y:祐輝視点
想い出と君の狭間で
九条蓮@㊗再重版㊗書籍発売中
青春
約一年前、当時付き合っていた恋人・久瀬玲華から唐突に別れを告げられた相沢翔。玲華から逃げるように東京から引っ越した彼は、田舎町で怠惰な高校生活を送っていた。
夏のある朝、失踪中の有名モデル・雨宮凛(RIN)と偶然出会った事で、彼の日常は一変する。
凛と仲良くなるにつれて蘇ってくる玲華との想い出、彼女の口から度々出てくる『レイカ』という名前、そして唐突にメディアに現れた芸能人REIKA──捨てたはずの想い出が今と交錯し始めて、再び過去と対峙する。
凛と玲華の狭間で揺れ動く翔の想いは⋯⋯?
高校2年の夏休みの最後、白いワンピースを着た天使と出会ってから「俺」の過去と今が動きだす⋯⋯。元カノと今カノの狭間で苦しむ切な系ラブコメディ。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる