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中編
やっと大阪
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愛羽が朝起きるとイデアはもう着物に着替えていて髪は結われ、昨日出会った時のような気品溢れる姿になっていた。
『オハヨーアイハ。アナタタチ、オオサカノドコニイキタイノ?ワタシキョウオオサカヨウジアルカラオクッテクヨ』
『えっとー、とりあえずUSJの方に行きたいんだけど』
『OK。ホウコウイッショネ。オヒルタベテユックリシテカラボチボチムカウカライッショニイコウネ』
やや一方的に話をまとめられ、とりあえず一同は従うしかなくなっていた。
『あの、なんであたしたちにそこまでしてくれるんですか?』
単刀直入に愛羽が聞くとガシッと抱きしめられた。
『oh~!アナタタチガカワイイカラヨ~!』
愛羽はイデアの胸に顔をこすりつけられ昇天寸前だ。
(やば~♪超大っきいのにすっごいやわらかいんですけど!気持ちいい~♪)
朝からずっとイデアが一緒にいてくれ結局今日も超豪華なおもてなしを受け、ようやく15時頃に出発することになった。
『イマクルマクルカラマッテテネ』
待っていると長い黒い車が走ってきた。リムジンというやつだ。
愛羽たちももう分かりきっているがイデアはジョーダン抜きでここのお嬢様らしい。6人は初めてのリムジンに乗りこみイデアと共に大阪に向かった。
『イデアさんはどこに行くんですか?』
『ン~イロイロネ』
『すごいですね。この車もあのホテルも。夢のような1日でした。羨ましいなぁ~。1度でいいからこんな生活してみたい』
『…ソウ。イチドデイイノヨネ、ソノトオリ』
イデアはここにきて、とてもかったるそうに溜め息をついた。
『え?えっと…』
『ソンナニイイコトデモナインダヨ』
何故かイデアが少し暗くなってしまったので愛羽は焦って話を変えようとした。
『そ、そういえば、お仕事って何してるんですか?』
イデアは吹き出した。
『イマソコ?ワタシキモノキテルヨネ?ゲイシャゲイシャ。マイコハンシラナイ?』
『あ~。まいこはん?へぇ~、すいません初めて見ました。えっと、まいこはんって何する人ですか?』
イデアはとっさに窓の方を向き顔は見えなかったが、どうやら笑っているらしかった。
『アナタホントニオモシロイネ。オンナナラシラナイトダメヨ?スナック、キャバクラ、コンパニオン、ゲイシャ。ワタシタチハ、オモニアノホテルニクルオキャクサンニヨバレテオサケヲツギニイッテネ、アイテヲスルンダヨ』
『へぇ~、すごいですね。学校は行ってないんですか?』
『イッテナイヨ。オヤニシゴトスルヨウニイワレタカラネ』
『え!?そうなんですか!?学校位行かせてくれても良さそうなのに』
『ワタシ、アタマワルイカラネ』
『そうは思えないけど…』
『アハハ、アイハワホントニカワイイネ。マァ、ソノヘンハイインダヨ』
イデアと愛羽はすっかり仲良くなってしまい、大阪に着くまで話は絶えなかった。その様子を見て昨日はイデアに疑念を抱いていた蘭菜や風雅もただの考えすぎだったのかもしれないとやっと安心できていた。
『ミンナ、コノヘンハキツネガデルカラキヲツケテネ』
最後にイデアはそう言うと手を振って行ってしまった。
『きつね?』
『野生の狐が出んのか?』
イデアの言葉は謎だったが愛羽も玲璃もみんなもイデアの可愛いジョーダンだと思っていた。
『本当にいい人だったね。結局ホテルもタダで泊まらせてもらえちゃったし』
『いや~、これから毎年夏はあそこに泊まり行くべーよ。さーて、今日はどこ泊まるか。とりあえず宿から探そうぜ』
玲璃は言ったが仲間たちはもう彼女に先頭を歩かせなかった。
『オハヨーアイハ。アナタタチ、オオサカノドコニイキタイノ?ワタシキョウオオサカヨウジアルカラオクッテクヨ』
『えっとー、とりあえずUSJの方に行きたいんだけど』
『OK。ホウコウイッショネ。オヒルタベテユックリシテカラボチボチムカウカライッショニイコウネ』
やや一方的に話をまとめられ、とりあえず一同は従うしかなくなっていた。
『あの、なんであたしたちにそこまでしてくれるんですか?』
単刀直入に愛羽が聞くとガシッと抱きしめられた。
『oh~!アナタタチガカワイイカラヨ~!』
愛羽はイデアの胸に顔をこすりつけられ昇天寸前だ。
(やば~♪超大っきいのにすっごいやわらかいんですけど!気持ちいい~♪)
朝からずっとイデアが一緒にいてくれ結局今日も超豪華なおもてなしを受け、ようやく15時頃に出発することになった。
『イマクルマクルカラマッテテネ』
待っていると長い黒い車が走ってきた。リムジンというやつだ。
愛羽たちももう分かりきっているがイデアはジョーダン抜きでここのお嬢様らしい。6人は初めてのリムジンに乗りこみイデアと共に大阪に向かった。
『イデアさんはどこに行くんですか?』
『ン~イロイロネ』
『すごいですね。この車もあのホテルも。夢のような1日でした。羨ましいなぁ~。1度でいいからこんな生活してみたい』
『…ソウ。イチドデイイノヨネ、ソノトオリ』
イデアはここにきて、とてもかったるそうに溜め息をついた。
『え?えっと…』
『ソンナニイイコトデモナインダヨ』
何故かイデアが少し暗くなってしまったので愛羽は焦って話を変えようとした。
『そ、そういえば、お仕事って何してるんですか?』
イデアは吹き出した。
『イマソコ?ワタシキモノキテルヨネ?ゲイシャゲイシャ。マイコハンシラナイ?』
『あ~。まいこはん?へぇ~、すいません初めて見ました。えっと、まいこはんって何する人ですか?』
イデアはとっさに窓の方を向き顔は見えなかったが、どうやら笑っているらしかった。
『アナタホントニオモシロイネ。オンナナラシラナイトダメヨ?スナック、キャバクラ、コンパニオン、ゲイシャ。ワタシタチハ、オモニアノホテルニクルオキャクサンニヨバレテオサケヲツギニイッテネ、アイテヲスルンダヨ』
『へぇ~、すごいですね。学校は行ってないんですか?』
『イッテナイヨ。オヤニシゴトスルヨウニイワレタカラネ』
『え!?そうなんですか!?学校位行かせてくれても良さそうなのに』
『ワタシ、アタマワルイカラネ』
『そうは思えないけど…』
『アハハ、アイハワホントニカワイイネ。マァ、ソノヘンハイインダヨ』
イデアと愛羽はすっかり仲良くなってしまい、大阪に着くまで話は絶えなかった。その様子を見て昨日はイデアに疑念を抱いていた蘭菜や風雅もただの考えすぎだったのかもしれないとやっと安心できていた。
『ミンナ、コノヘンハキツネガデルカラキヲツケテネ』
最後にイデアはそう言うと手を振って行ってしまった。
『きつね?』
『野生の狐が出んのか?』
イデアの言葉は謎だったが愛羽も玲璃もみんなもイデアの可愛いジョーダンだと思っていた。
『本当にいい人だったね。結局ホテルもタダで泊まらせてもらえちゃったし』
『いや~、これから毎年夏はあそこに泊まり行くべーよ。さーて、今日はどこ泊まるか。とりあえず宿から探そうぜ』
玲璃は言ったが仲間たちはもう彼女に先頭を歩かせなかった。
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