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気をつける俺
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マリヤが入ったチームけもラブの初配信の日。
マリヤは色々確認しながらアバターを動かす。
ここ数日マキちゃんと色々打ち合わせしてたそうだ。
「はい、大丈夫ですね。樹君、いけますか?」
「問題ない。いつでも」
俺は親指をグッと立てて答える。
「それじゃあ、行きますよー!」
ナミの指がスイッチに触れる。
「チームけもラブ配信はっじまるよー!! 今日はなんと新メンバーが入ったからお知らせからです!」
真樹がミツキの横に立つ女の子の前に行き両手を彼女に向けた。
「ミツキちゃんの双子の妹、アリアちゃんです!」
ミツキの妹、アリアはもちろんマリヤのアバターのことだ。目の色が黄色なだけで他はミツキとほぼ一緒にしてある。
「こんにちわやでー! 今までミツキと離れて暮らしてたからすこーし訛ってるけど堪忍なー。アリアはこれからチームけもラブの一員として頑張るから応援してなっ」
関西弁のミツキもといアリア。うん、ありだ。
可愛い。反応は――。
「可愛いー!」
「双子! 双子ー!」
「新鮮だー!!」
さまざまだ。いい感じではあるかな。
「それじゃあ配信始めるよー! 今日はね、アリアが好きなこのゲームをみんなでするんだ」
のんびりしたゲームでの配信。俺は女の子達が話しながらハウスメイクしてるのを横目に虫採取に走る。
「ミツキちゃんが一人暴走してます!」
「あー、私もつれてってやー」
うぉ、なんか全員同じ事を始めやがった。これじゃあ誰のどの行動が人気だったかわかんねーじゃないかっ!!
「仲良しだねー。ほほえましいー」
「四姉弟とかでしてるんですかー?」
そんなコメントが流れていくなか、一人変なのが流れた。
「ミツキちゃんだけ映してます。他はいりません」
ぞくりとしたあと俺はすぐにコメントする。
「ミツキは皆と遊べて嬉しいにゃ。チームけもラブ大好きー」
気にしないでとか、そうだよねーと擁護してくれる声があがったがやはりこの一連の行動は目に余る。
配信のあと、俺は皆に確認した。
ミツキ宛にこんな事が起きているけど、皆は大丈夫かと、気をつけて欲しいということ。
ナミは特になにも起きていないそうだがマキちゃんが驚くことを言ってきた。
「ミツキちゃんに近付くな。彼女はオレのものだとは
言われたことがあります」
俺の彼女はおそらく俺のファンにそんなメッセージをもらったらしい。
「ごめん。気がつかなくて」
俺はすぐに謝る。マキちゃんは大丈夫ですと言ってくれている。個人活動だけなら無視すればと思っていたけれど、集団活動でこんなことが起きるなんて、思ってもみなかった。
とりあえず皆で気をつけようと決めたけれど、このまま放置してていいのだろうか。
今日の発言したやつは紙で書いた要注意リストに載せてとりあえず泳がせた。
マリヤは色々確認しながらアバターを動かす。
ここ数日マキちゃんと色々打ち合わせしてたそうだ。
「はい、大丈夫ですね。樹君、いけますか?」
「問題ない。いつでも」
俺は親指をグッと立てて答える。
「それじゃあ、行きますよー!」
ナミの指がスイッチに触れる。
「チームけもラブ配信はっじまるよー!! 今日はなんと新メンバーが入ったからお知らせからです!」
真樹がミツキの横に立つ女の子の前に行き両手を彼女に向けた。
「ミツキちゃんの双子の妹、アリアちゃんです!」
ミツキの妹、アリアはもちろんマリヤのアバターのことだ。目の色が黄色なだけで他はミツキとほぼ一緒にしてある。
「こんにちわやでー! 今までミツキと離れて暮らしてたからすこーし訛ってるけど堪忍なー。アリアはこれからチームけもラブの一員として頑張るから応援してなっ」
関西弁のミツキもといアリア。うん、ありだ。
可愛い。反応は――。
「可愛いー!」
「双子! 双子ー!」
「新鮮だー!!」
さまざまだ。いい感じではあるかな。
「それじゃあ配信始めるよー! 今日はね、アリアが好きなこのゲームをみんなでするんだ」
のんびりしたゲームでの配信。俺は女の子達が話しながらハウスメイクしてるのを横目に虫採取に走る。
「ミツキちゃんが一人暴走してます!」
「あー、私もつれてってやー」
うぉ、なんか全員同じ事を始めやがった。これじゃあ誰のどの行動が人気だったかわかんねーじゃないかっ!!
「仲良しだねー。ほほえましいー」
「四姉弟とかでしてるんですかー?」
そんなコメントが流れていくなか、一人変なのが流れた。
「ミツキちゃんだけ映してます。他はいりません」
ぞくりとしたあと俺はすぐにコメントする。
「ミツキは皆と遊べて嬉しいにゃ。チームけもラブ大好きー」
気にしないでとか、そうだよねーと擁護してくれる声があがったがやはりこの一連の行動は目に余る。
配信のあと、俺は皆に確認した。
ミツキ宛にこんな事が起きているけど、皆は大丈夫かと、気をつけて欲しいということ。
ナミは特になにも起きていないそうだがマキちゃんが驚くことを言ってきた。
「ミツキちゃんに近付くな。彼女はオレのものだとは
言われたことがあります」
俺の彼女はおそらく俺のファンにそんなメッセージをもらったらしい。
「ごめん。気がつかなくて」
俺はすぐに謝る。マキちゃんは大丈夫ですと言ってくれている。個人活動だけなら無視すればと思っていたけれど、集団活動でこんなことが起きるなんて、思ってもみなかった。
とりあえず皆で気をつけようと決めたけれど、このまま放置してていいのだろうか。
今日の発言したやつは紙で書いた要注意リストに載せてとりあえず泳がせた。
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