Vの世界で理想の美少女やってたら、幼なじみに見られた……俺。

花月夜れん

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伝説のアレをされた俺

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「あ、あと何個包帯がいるんですか? この衣裳ーーーー!?」

 俺のアレを見られたことがきっかけで彼女になったマキちゃんが叫ぶ。彼女は今ハロウィンの仮装をしているところだ。ちなみにいま準備しているのは包帯が必要なミイラの仮装である。

「着替えが大変だねー、これ。あ、でもこれ最後脱ぐとき、有名なアレができるんじゃない?」
「あ、それ楽しそうです!」

 そんな会話をしながら包帯に包まれていくマキちゃんは正直見てもいいのかと戸惑ってしまう。
 水着を下に着ているけれど、巻きが甘い場所の肌が見えて、俺は恥ずかしくてしょうがなかった。
 彼女の胸が、お尻が包帯だけのように見えて、これもまた……これもまたぁぁぁぁ!!

「絶対に外に出るなら着替えてからだから!」

 俺はマキちゃんに念を押す。

「配信の間だけだよー」

 カラカラと二人は笑う。

 出来上がった二人はえっt……いやいやいや、かなり際どい衣裳で、こちら頭の中で警報がなっていた。

「それじゃあハロウィン配信はじめようか!」
「おっけー。だいぶ遅れちゃったね」
「ナミがこんな衣裳にするからですよー」

 そそくさと配信画面にしようとするのは画面を見れば気持ちを落ち着かせられると思っていたからだ。
 正直に言おう。いつもの調子でマキちゃんが迫ってきて、俺の自制心が危うく昇天するところだった。

「はぁ、もう終わりですかー」

 マキちゃんは楽しくあーれーと包帯を脱いでいた。半分は俺、半分はナミ。先にナミがやっていたのにいきなり一回家に戻るからと出ていった。
 戻ってくるのがわかっていたからもちろん何もしていない。永遠と思える巻き取り作業を続けていた。

「おにいーーーーー!」

 嬉しそうに帰ってきたナミの右手には俺の海パンが握られていた……。

「いや、まて、またこの包帯をしたりなんか……」
「お、察しがいいですな。お兄お覚悟を!」
「樹君もあれしましょう!」

 二人がにじりよってくる。

「いや、あのな、ほら、もうこんな時間――あーーーーーーーーっ」

 俺は二人の手でマキちゃんの3分の1位の包帯を使ったぐるぐる巻きミイラにされた。
 色々と忘れられないハロウィンナイトだった。
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