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三つの国
大豆を探して、ティーとリリーのお出かけ
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「あった」
「うそ、これを?」
ここは僕達が住むまちからだいぶ離れた、空にとどく豆のなる樹のある森だ。
一度きたことがある僕は魔法ですぐこられる。
大きな豆を一莢むしりとり、一緒にきた彼女、リリーと目を丸くしながら中の一粒を持ち上げる。
「ティー、すっごく大きいよ。これを投げるの? すずのいた国では」
「大豆って大きい豆って書くんだって言ってた、すず」
ティーは僕の名前。僕達二人は角があって、僕達を育ててくれるお母さん、すずにはこの角はない。
すずは異世界からここにつれてこられた人間だとお父さんのヨウが言っていた。
「アクアにも見せてあげよう」
アクアマリンという宝石のような角の赤ちゃん。僕達の妹、アクア。大事な家族。
「豆まきは無病息災を祈るって言ってた」
「アクアのお熱下がるかな」
「うん、治るはず」
僕は移動の魔法で街に戻る。
「ティー! リリー!」
「あ、すず」
怒ってそうな、それでいて泣きそうな顔のすずが走ってくる。何でだろ?
黙ってでてきたから、びっくりしちゃったかな。
「これ、アクアに見せてからお外に投げようと思って。これで無病息災になるんだよね? お熱下がるよね?」
ぎゅっと僕達二人はすずに抱き締められた。
「……、ありがとう。そうだね。きっと大丈夫」
「うん」
「すず、苦しいぃ」
「あ、ごめんね、リリー。さ、ヨウとマリンが待ってる。行こう」
「「はーい」」
「でも、お出かけする時はちゃんと教えてね」
「「何でぇ?」」
僕達はこの国では誰も逆らえない。怖いものなんてないのに。
「私が大好きだから、心配なの」
すずはそう言って右手は僕、左手はリリーと繋いだ。片手で大きな豆を持つのは大変だったから僕は眷属獣を呼んで運ばせる。
「はぁーい」
「はい」
大好きな家族。僕は皆を守る王様になるんだ。
「うそ、これを?」
ここは僕達が住むまちからだいぶ離れた、空にとどく豆のなる樹のある森だ。
一度きたことがある僕は魔法ですぐこられる。
大きな豆を一莢むしりとり、一緒にきた彼女、リリーと目を丸くしながら中の一粒を持ち上げる。
「ティー、すっごく大きいよ。これを投げるの? すずのいた国では」
「大豆って大きい豆って書くんだって言ってた、すず」
ティーは僕の名前。僕達二人は角があって、僕達を育ててくれるお母さん、すずにはこの角はない。
すずは異世界からここにつれてこられた人間だとお父さんのヨウが言っていた。
「アクアにも見せてあげよう」
アクアマリンという宝石のような角の赤ちゃん。僕達の妹、アクア。大事な家族。
「豆まきは無病息災を祈るって言ってた」
「アクアのお熱下がるかな」
「うん、治るはず」
僕は移動の魔法で街に戻る。
「ティー! リリー!」
「あ、すず」
怒ってそうな、それでいて泣きそうな顔のすずが走ってくる。何でだろ?
黙ってでてきたから、びっくりしちゃったかな。
「これ、アクアに見せてからお外に投げようと思って。これで無病息災になるんだよね? お熱下がるよね?」
ぎゅっと僕達二人はすずに抱き締められた。
「……、ありがとう。そうだね。きっと大丈夫」
「うん」
「すず、苦しいぃ」
「あ、ごめんね、リリー。さ、ヨウとマリンが待ってる。行こう」
「「はーい」」
「でも、お出かけする時はちゃんと教えてね」
「「何でぇ?」」
僕達はこの国では誰も逆らえない。怖いものなんてないのに。
「私が大好きだから、心配なの」
すずはそう言って右手は僕、左手はリリーと繋いだ。片手で大きな豆を持つのは大変だったから僕は眷属獣を呼んで運ばせる。
「はぁーい」
「はい」
大好きな家族。僕は皆を守る王様になるんだ。
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