狸と猫と子犬と子猫

ねこセンサー

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猫の娘はきっと、多分、食いしん坊。

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何回か買い換えてみた哺乳瓶の先の使用を諦めて。結局、娘も完全母乳で育てることに切り替えて。ばあばの全力の甘やかしで、いつの間にか顔がまるーくなってしまった息子も自宅に連れ戻して、家族四人の生活がスタートしました。

いやー、実家のあるところは農業盛んなので、お野菜や果物が安いとは言いましても…猫のために生魚を買うエンゲル係数バカ高い実家に息子を少し預けてましたが…ばあばの本気の甘やかしはすごかった。

デザートにメロンとかマジで出してたみたいで。メロンの甘さに慣れきってしまったらしい息子、しばらくスイカ食べてくれなかった。そりゃあね!スイカの方が甘くないけどさ!

ちなみに現在はちゃんとスイカも喜んで食べますよ。

息子、妹が生まれて、今までいつも離さなかった母ちゃんの授乳服も手放した。妹が勝手に使っててもなにも言わず…くっ!お前良いやつだな!

猫も、狸さんも。二人兄弟の末っ子でしたが、兄弟格差ってやつには否定的だったので、なるべく、上の子にはおにいちゃんだから我慢しなさいって台詞は言うまいと話し合いしてました。

代わりに、さすが年長者は違うな!って誉める方向にいくつもりで。やっぱり、猫の深層意識には、姉だから、長女だからと我慢し続けた姉の姿がちらついていましたから。あんな、命を削るような我慢はさせたくなかった。性別も違うし、できるだけ平等にみてやりたいと思ってました。

未だに言葉が遅く、ろくに話さない息子でしたが。愛情をいっぱい示してやろう、と暇があれば抱き締めたりしていました。

母の世代ではだきぐせがつくとかいうはなしもあったらしいですが…

『私は親に愛されているのかなぁ』

とこぼしたという姉の話が、猫の脳裏には常にありましたから。三つ子の魂百まで。小さい子のうちこそ、しっかり抱き締めて愛情を伝えよう、と話していました。

…まさかそれのせいなのか、小学校に入っても愛情表現に誰彼構わず抱き締めちゃうやつに育つとは思わなかったけれど。今は比較的落ち着いたかな…

娘は赤子ながら、目は口ほどにものをいう、そんなタイプでした。

ある日、んぐんぐと母乳を飲む娘をぼんやりと抱きながら、「それおいしーい?」とふときいてみると、徐に彼女は口を離して、ニヤリと笑いました。

気のせいかもしれないけど!あのときの笑い方(。-∀-)って感じだったんですよ!

ミルクとは濃さも、多分味すらも違うと思うんですがね…

そんな娘は六年もたつと、味見大好き、お料理を早く覚えたいとごねまくるませたお嬢さんです。まだ包丁を使わせるのは怖くてしてませんが…ミートソースやホワイトソース、うちの唐揚げの味付けとか、我が家の味はいずれ教えようかと思っています。

母には微妙な感情が未だにありますが。家事手伝いを通して、色々なことを教わったことには素直に感謝しています。昔みんなでやったお菓子作りの思いでは、今も私のなかで息づいていますから。

本当ならば、辛かったことも、自分の一部になっているから、それすらも愛せるようになれたらいいのですけどね。未熟な自分では、まだそこまでは許容できません。死ぬまでに許容できるかなぁ…
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