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猫の出産はトラブル続き
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なぜなのか、猫は出産時にやたらとトラブルが多かった。
上の子のときは精神科に入れられそうになった挙句、縫合跡の抜糸は自宅で医者に来てもらってやるとかやりましたが。
下の子のときは、万全のつもりで、実家付近の大きな病院予約していたんですよ。そしたら、予定していたお医者様が都合つかなくなったとか言われましてね!?あわててこちらのほうの病院探し回って、検診先の産婦人科の院長になぜか義母が頼み込んでくれまして。隣町の大学付属病院に入れてもらえることになりました。マジお義母さんありがとうございます。
勿論卵管の手術も頼みまして。そうしたらば、大学付属病院って大学に付属しているので、学生さんにも広く開かれておりまして。
「出産とこの手術も一緒と言うのは珍しいので、学生の見学を許可してもよろしいですか?」
なんていわれたので、二つ返事で承諾しました。こんなおばちゃんの出産見て勉強になるならやりたまえ。猫の近所は産婦人科少ないんです。もっと産科増えて欲しいですしね。どうせ手術でなんにもわかんないですしね。少なくとも私が体験した帝王切開手術では、自分の腹が如何に切られてるかとかさっぱり見えませんでしたし、感覚もほとんどないので正直誰に見られたかとか、恥じらいとか感じる暇はありません。
またしても腹の子は逆子でした。お前ら母ちゃんのおなかの上に居座るの好きだな…結局産むまでそのままだった。んで、産んでからもこの子は暇さえあれば母ちゃんの膝の上に乗りやがる甘えん坊です。
手術当日、たぬきさんはいつものようにそわそわしてました。雨ではなかったと思います。晴れてもいなかったように思いますけど。微妙な天気の日だったかな?猫はカラカラと担架の上に横たわり、複雑な通路をぐるぐると連れて行かれました。さすが大学病院、手術室の数が凄かった。
猫、麻酔効きにくいのが今度ので実証されました。脊髄注射またおかわりした。痛い…
正直痛かった記憶はもう大分薄れましたが、やっぱり大変だったなあって思い出されます。
…娘でした。やっぱり、私の考えてた名前で呼ばれることになりました。アレはきっと本人が希望したんだって、今も思っています。
その後が大変でした。卵管手術をしていたさい、私の体に異常が見つかったのだそうです。
「猫さん、卵巣の片方が腫瘍化しているみたいなんですけど、多分これ陰性だとは思うんですけど、切除しますね…で、卵巣の全摘しますか?皮部分だけ残しますか?」
…すみません、わたし手術の麻酔まだ効いてるんでわけわかんないですうううう…
「どうでもいいです…先生の好きにしてください…」
正直疲れていたのもあって、自分で決断するのがすんごく面倒くさかった。なんだろう、もうすきにしてーって感じ?
何度か朦朧とした意識で問答した後、結局皮部分と言うか、外周部分は残すことになったようです。そのあと、摘出された主要部分は病理検査にまわされたそうです。
この追加手術のせいで、私の手術は当初の予定よりもずいぶんと長くなり…連絡を受けていなかったたぬきさんがブチ切れていたというのを知ったのは、手術室をでたそのときでした。
「旦那さん、凄く心配されてましたよ~」
と担当医に知らされて、
「すみません、あの人お医者様嫌いで…ちょっと短気な人なんです…すみません…」
出産後すぐ担当医に担架に乗せられた状態で謝罪してた記憶は凄く残っております。めちゃくちゃハードな出産でしたね。
まぁ、娘のおかげで腫瘍が見つかったってことでよかったなーって思うことにしました。
…その夜の激痛は、今でも時折思い出すだけで何だか背骨の辺りがヒュッてします。背中辺りに差し込まれている痛み止めを投与するスイッチを、うめきつつ押して眠れぬ夜を過ごしました。
産後二日後辺りかな?義両親と母がやってきて、孫娘をにこにこだっこしてかえっていきました。
あとで、義母が「猫ちゃん…よくやったわ!良く産み分けたわ!」ってにっこり笑ってたのが印象的でした。
何だか義母が今まで通ってきた何らかの洗礼が垣間見えた気がした。怖い。
正直子供の性別なんてどーでもいい派なんですが、男だとか女だとかで色々いう方はいるんでしょうね…義母は性差別をする人ではないので、おそらくあの人が今までされてきたことが何かあったんだろうな、と…
息子を産んだときに入院していたNICU。あの場にいた赤ちゃん達。彼らを見ているので、本当に元気であればそれで良いと思えます。生まれてくる子供達が、健やかに過ごせることが一番。あそこで入院していたとき、面会時間が終わりになって、眉間に皺を寄せて、私達の指をぎゅうっと握り締めてきた息子の指の感触。あれはなかなか忘れることは無いと思います。
上の子のときは精神科に入れられそうになった挙句、縫合跡の抜糸は自宅で医者に来てもらってやるとかやりましたが。
下の子のときは、万全のつもりで、実家付近の大きな病院予約していたんですよ。そしたら、予定していたお医者様が都合つかなくなったとか言われましてね!?あわててこちらのほうの病院探し回って、検診先の産婦人科の院長になぜか義母が頼み込んでくれまして。隣町の大学付属病院に入れてもらえることになりました。マジお義母さんありがとうございます。
勿論卵管の手術も頼みまして。そうしたらば、大学付属病院って大学に付属しているので、学生さんにも広く開かれておりまして。
「出産とこの手術も一緒と言うのは珍しいので、学生の見学を許可してもよろしいですか?」
なんていわれたので、二つ返事で承諾しました。こんなおばちゃんの出産見て勉強になるならやりたまえ。猫の近所は産婦人科少ないんです。もっと産科増えて欲しいですしね。どうせ手術でなんにもわかんないですしね。少なくとも私が体験した帝王切開手術では、自分の腹が如何に切られてるかとかさっぱり見えませんでしたし、感覚もほとんどないので正直誰に見られたかとか、恥じらいとか感じる暇はありません。
またしても腹の子は逆子でした。お前ら母ちゃんのおなかの上に居座るの好きだな…結局産むまでそのままだった。んで、産んでからもこの子は暇さえあれば母ちゃんの膝の上に乗りやがる甘えん坊です。
手術当日、たぬきさんはいつものようにそわそわしてました。雨ではなかったと思います。晴れてもいなかったように思いますけど。微妙な天気の日だったかな?猫はカラカラと担架の上に横たわり、複雑な通路をぐるぐると連れて行かれました。さすが大学病院、手術室の数が凄かった。
猫、麻酔効きにくいのが今度ので実証されました。脊髄注射またおかわりした。痛い…
正直痛かった記憶はもう大分薄れましたが、やっぱり大変だったなあって思い出されます。
…娘でした。やっぱり、私の考えてた名前で呼ばれることになりました。アレはきっと本人が希望したんだって、今も思っています。
その後が大変でした。卵管手術をしていたさい、私の体に異常が見つかったのだそうです。
「猫さん、卵巣の片方が腫瘍化しているみたいなんですけど、多分これ陰性だとは思うんですけど、切除しますね…で、卵巣の全摘しますか?皮部分だけ残しますか?」
…すみません、わたし手術の麻酔まだ効いてるんでわけわかんないですうううう…
「どうでもいいです…先生の好きにしてください…」
正直疲れていたのもあって、自分で決断するのがすんごく面倒くさかった。なんだろう、もうすきにしてーって感じ?
何度か朦朧とした意識で問答した後、結局皮部分と言うか、外周部分は残すことになったようです。そのあと、摘出された主要部分は病理検査にまわされたそうです。
この追加手術のせいで、私の手術は当初の予定よりもずいぶんと長くなり…連絡を受けていなかったたぬきさんがブチ切れていたというのを知ったのは、手術室をでたそのときでした。
「旦那さん、凄く心配されてましたよ~」
と担当医に知らされて、
「すみません、あの人お医者様嫌いで…ちょっと短気な人なんです…すみません…」
出産後すぐ担当医に担架に乗せられた状態で謝罪してた記憶は凄く残っております。めちゃくちゃハードな出産でしたね。
まぁ、娘のおかげで腫瘍が見つかったってことでよかったなーって思うことにしました。
…その夜の激痛は、今でも時折思い出すだけで何だか背骨の辺りがヒュッてします。背中辺りに差し込まれている痛み止めを投与するスイッチを、うめきつつ押して眠れぬ夜を過ごしました。
産後二日後辺りかな?義両親と母がやってきて、孫娘をにこにこだっこしてかえっていきました。
あとで、義母が「猫ちゃん…よくやったわ!良く産み分けたわ!」ってにっこり笑ってたのが印象的でした。
何だか義母が今まで通ってきた何らかの洗礼が垣間見えた気がした。怖い。
正直子供の性別なんてどーでもいい派なんですが、男だとか女だとかで色々いう方はいるんでしょうね…義母は性差別をする人ではないので、おそらくあの人が今までされてきたことが何かあったんだろうな、と…
息子を産んだときに入院していたNICU。あの場にいた赤ちゃん達。彼らを見ているので、本当に元気であればそれで良いと思えます。生まれてくる子供達が、健やかに過ごせることが一番。あそこで入院していたとき、面会時間が終わりになって、眉間に皺を寄せて、私達の指をぎゅうっと握り締めてきた息子の指の感触。あれはなかなか忘れることは無いと思います。
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