狸と猫と子犬と子猫

ねこセンサー

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猫一家、聖地参詣。

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 大学は出たけれど、猫は比較的?常識がありません。日本三大名所とか、そもそも四国の配置も友人とともに全問不正解して四国出身の狸さんに呆れられましたし。最新間抜け話ですと月極。これが『つきぎめ』と読めていなかった。『げっきょく』って読んでましたよ。
 
 …フハハハハ、これが進学高校出て国立大出た猫の実力だ~!…すみませんでした。
 
 将来成長した子供たちに馬鹿にされないように頑張らないとな。
 
 社会人として就職していないから一般教養がないのかもしれない。どこまでも逃げ道を作りたい猫です。
 
 さて。出雲大社におまいりだ!ということで、わざわざ正規帰省ルートから外れて日本海側へ。道中ご当地グルメを見繕うのも忘れずに。柑橘ソフトや梨ソフトなんかは基本はずれ無しですね。岡山のももソフト辺りはいける。ぶどうもいい。島根県に入りますと、植物の植生が非常に…もっさりした感じがしました。湿気多目?植物が生き生きしていましたね。時期柄なのかな。
 
 高速をひたすら走って旅をしていると、地方が変わると山脈の形状が変わっているのに気づけたり、植物分布が変わるのに気づけたり。九州地方と、本州中国地方では山地の山の形状が若干違うのですよ。とんがり具合が違うというか。まぁ、おそらく土壌の質も違うのでしょうが…まぁ山口はかの有名な秋吉台がありますからね、カルスト台地…石灰岩質なので、あまり高い木が生えていなかったりとか。地方それぞれが違って面白いのです。
 
 そうこうしている間に、島根は出雲大社へ。駐車場に車を止め、あばあばお元気な息子をベビーカーに乗せ…大きな石造りの鳥居をくぐります。
 
 その瞬間。
 
 あんだけ騒いでいた息子、急に黙る。なにそれこわい。おとなしい。借りてきた猫かな?
 
 『やっぱりさ、』
 
 『小さい子は見えるっていうもんね』
 
 『借りてきた猫すぎて息子じゃないみたい』
 
 『粗相しないでよ、あんたお宮参りで道真様のまえで失礼ぶちかましたでしょ』
 
 …ええ。以前、大宰府で、義母たちとお宮参りをしたのですが。他の皆様とともに、お祓いを受けていると…
 
 息子を抱いたお義母さん、何か慌てている。ん?息子が何かしましたか?
 
 後になって聞いてみると、お祓い中に大を…したそうな。お尻を支えて座らせていたので、空気なんかで気づいちゃったそうです。
 
 『お前なあ…』
 
 『大物過ぎだろ…大物だけに』
 
 『どうしよう、この子将来試験に落ちないかしらね?』
 
 息子は我関せず。マイペースな奴でした。
 
 …そんな息子が、ここ出雲大社ではピクリとも動かない!!おとなしい!!騒がない!!おかしい!!
 
 さすが出雲大社…道真公を恐れなかった息子ですらおとなしくなるこの神聖さよ。
 
 …実際、境内に入ったとき。空気が急にきれいになった気がしました。空気の温度も、何度か下がったような。そんな感じでした。
 
 厳かな雰囲気の中、因幡の白兎さんの銅像前で写真を撮らせていただいたり。あのときの神妙な顔をした息子、当時の息子に何が見えていたのか、聞いてみたいような、そうでないような。
 
 霊的存在のあるなしぬきにしても。長年、沢山の人々が祈りを込めて参詣した場所ですから…沢山の人の想いが、そこには宿っているでしょうし、敬意を表すべきだと私は思っています。
 
 神様に頼っていくのではなくて、神様に報告して、おのが行いを見直す、そういう敬い方でありたいと、猫は思っています。だから初詣のときも、願掛けではなくて、初志報告とかそういう感じですかね。今年はこれ頑張ります!って感じです。
 
 狸さん的には、出雲大社付属の博物館もじっくり観たかったのでしょうが…長旅にお疲れ気味な息子が、それをさえぎりました。ごめん、狸さん。わたしもちょっと疲れてた。
 
 出雲大社の清浄な空気、すごく癒されました。ずっとおとなしかった息子、駐車場に戻ったとたんにいつもどおりに戻った。…神様たちに、どんなお話を受けたのでしょうか。ご迷惑をおかけしました。
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