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猫の出産はカイザー方式(予定)

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 初めてのお産です。猫はもちろん緊張しておりました。
 
 なかなか、おなかの中の人はエコーでいい塩梅におまたを見せてくれませんで…性別はなかなか判別しませんでした。
 
 一回だけ、『ついてる…かな?』という疑惑の判定がありましたが、恥ずかしがりやなのか、単にタイミングが合わないのか。
 
 性別はあまりはっきりしない状態が長く続きましたが、まぁ別に性別にこだわりは無かったので、猫はぬぼーっと毎日を過ごしておりました。
 
 体重増加は、もはや呆れられたのか何も言われませんが…一応気にしていたので、なるべくだんなとなったたぬきさんと歩いてみたり、たぬきさんの帰宅を自宅付近で待ち構えて一緒に帰宅してみたりしていました。
 
 おなかがどんどん膨れてきて、胎動もようやくわかるようになって。
 
 たまーに気まぐれにこちらの呼びかけに応えてくれるので、たぬきさんになるべく触るように話しかけてみたり。
 
 一説によれば、胎児にもちゃんと聞こえているそうです。お父さんになる方が、しっかりとこの段階から話しかけていると、お子さんがお父さんの声を覚えてくれて、生まれてからお父さんに早く馴染んでくれるとか何とか言われていますね。
 
 へその緒でお母さんとつながっているので…心もつながっているなんて説もあるそうですね。
 
 だから、妊娠中に母体が悲しい思いばかりしていると、胎児に悪影響なんだとか。
 
 まぁ、確かに病は気から、といいますし。できたら、妊娠中のお母さんたちが、笑顔で出産の日を迎えられたら、ステキですね。
 
 うちの息子は、おなかの中を覚えているといっていました。もう小学生なんで、そこまで覚えているかはわからないけど…壁が赤黒かっただのなんだの、かなりリアルな言い方をしていたので、本当かもしれませんね。はみがきしていないのにはみがきしたのーなんてナチュラルに嘘つくときもあるんで、微妙なもんですが。
 
 なんで嘘ついたかわかるかって、そりゃ自分に身に覚えがあるからですね(苦笑)。
 
 大昔、歯磨きしたかと父に問われ、したよーと答えた後に歯ブラシを確認されて痛い拳骨喰らいました。
 
 馬鹿なことをしたぜ…(遠い目)。だからそれからはちゃんと歯ブラシも湿らせましたよ(懲りてない)。
 
 出産が近づけば、普通は胎児は来るべき出産に備えて、頭を逆さに向けてくれるもんらしいですが。
 
 うちの赤さんは母ちゃんのおなかでソファーよろしく寝そべるのが大変快適なのか、ちぃっともその体勢になってくれません。
 
 所謂『逆子』体勢ですね。
 
 一応逆子体操なんてのもちょこっと試してみましたが…改善は見られず。
 
 このままでは、切開での出産になりますが、どうされますか。医師に問われました。
 
 残り少なくなる検診の帰り、たぬきさんに決意のまま、伝えました。
 
 「そっちのほうが子供に負担が無いなら、帝王切開で産もうか」
 
 「…いいのか?」
 
 むしろ、たぬきさんのほうが帝王切開に消極的でした。出産のためとはいえ、消えない傷が一生残る手術なので、夫としてはかなり複雑だった様です。
 
 彼は、時間の許す限り、検診に同伴してくれました。母親教室でしたっけ、あれも一緒に来てくれましたね。正直、心強かったです。
 
 彼はかなり現実主義ですが、平等主義でもあると思います。こちら九州では男尊女卑の考えが強いなどといわれますが、その中で彼の考えは異質ですね。
 
 「共働きも多い中で、夫が家事を手伝わないのが理解できん」
 
 「たとえ妻が専業でも、子供の面倒をすべて妻に押し付けるのは違うだろう」
 
 「正直家族サービスって言い方好きじゃない。休日に家族と過ごすのが義務みたいな言い方だから。むしろ喜んで過ごすもんだろう?」
 
 彼の主張は好きですね。だから、子供たちはお父さんが好きなんでしょうね。
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