狸と猫と子犬と子猫

行きは救急車、帰りは徒歩だった猫

大学生活の上限は八年です。某格闘ゲームの高校◯年生、というのは（年がばれるぅぅ）、大学では八年が限度。段々尻に火がついてきているのを感じていた私は、いいかげんにどげんかせんといかん、というわけで、卒論の作成にかかりました。


すでに同時入学していた同年代の子は卒業していき社会人。私はたまに研究室に顔を出すしょうたいふめいの陰気な女。そんな位置でした。まぁ、自分から話しかけるキャラじゃないし、ましてや私の事情は聞きづらいもんだし話しづらい。

まさか、

高校の頃からうつ病やっちゃってさ、姉貴が自殺しちゃったからさらに悪化して入退院繰り返してんの☆

なーんて軽く言えねぇわ…つぅかそれ聞かされても反応に困るしな。

まぁばか正直にそこまで言わなくてもいいんですけどね。

単位だけは、そりゃあ時間はありましたし、教授たちも長い目で見てくださってましたから、何とか卒業基準は満たす目処がつきましたし。結局、当初とりたかった教員免許もなんにもとれませんでしたが。

いいこぶりっこ、優等生キャラで頑張ってたつもりだったんだけどなぁ。勉強できない子になってました。

結局、教科書などの決まりきったマニュアルをこなすのが比較的できるだけで、応用力などはない頭でっかちタイプだったということか。プライド高いから、ずっと認めたくはありませんでしたが、私はただの凡人です。

大学に無駄に居た、とは思いたくはないけれど。就職のあてもないし。

ただ、物事の検証をする際は、複数の視野を持つ。根拠を複数用意して分析する。その考え方、あとは心理学。ユング、フロイトの思想、日本語の変遷や方言のなりたち。

少しだけですが、今もいかせている知識はありますね。もっとできたらよかったんですけれど。

記憶する、というのがかなり不得意になってしまって。人の顔を覚えても名前は覚えないし、さっぱりなんですよね。



それはさておき、自室にて卒論作成のため、蛍光ペンもって資料のよみこみしなきゃあな、と。

おもった。

たしかに。




あれ？



気がついたら見知らぬ天井でした。


なんと、あのあとてんかんの発作起こしてぶっ倒れ、救急車にのせられて急患で運ばれたそうな。


しらんがな。

で。

異常なし、ということで帰宅許可おりたので帰ることに。

…あの、お父様。ここ確かに近所の病院ですけど。私は行きは救急車だったんで、ちょっと徒歩は…聞くわけないか。

夜中でしたが、父の背中のあとを追いかけ、徒歩で帰宅しました。


この人昔からこういう人だったわ…

「お父さん喉乾いた」

「トイレの水飲め」

っつう人でしたわ…


あ、たぶん便器の方じゃなくて、手洗い場の方だって意味だと思いますよ多分。

なんつーか、父もかなりずれた人なんすよね…

ちなみに、発病の原因は。

『今飲んでる薬の副作用』

の線が濃厚だと…

「ごめん、そういう効果もあったねハッハッハ」

…速攻主治医かえたりましたわ。院長だったけど。許さん。