パラレル ― 異世界の鬼っ娘と繋がった俺

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4-3 狩る者達の襲来

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「ここは一体どうなってんだよ」顔を合わせた途端、カガンが切り出してきた。
「世界が全然違うじゃないか。ここに比べたら神殿なんか貧民窟だよ」げっそりした顔をしている。
「アムネさん、何見せたの?」
「まず藻塩作りの設備見て貰って・・」
「塩なんて貴重品なんだぞ。それを作っちまうなんて。しかも料理に使ってるだと?」
「おいしいでしょ?」アムネさん済まして言う。
「濾過器なんて、あんなの必要なのか?贅沢にも程がある」
「贅沢じゃありませんよ。おかげでこの里の病人は他より少ないんです。下水のおかげもありますけど」
「そうそう、あのふざけた下水は何なんだ。トイレまで水洗・・」
「あら、トカラ神殿でも下水を整備してますよ。そのうち、当たり前になるんじゃないですか?」
「あの蒸留器はどうしたんだ。どうやって作った?」
「トカラ神殿との共同作業ですよ。何も全部をこの里で作ってるんじゃないんです」
「温泉に水棲人が入ってるってどういう事だ?」
「水棲人もミクルの里の一員ですよ。海産物はあの人たちのおかげなんです」
「皆が読み書き計算できるって嘘だろ?信じられん」
「塾があってそこで教えるんです。そこは見せたでしょ?」
「そういえば紙・・砂糖に、油に・・醤油・・ふざけてるよ、まったく」
「土産話になったかな?」あたしおれが話を締める。
「信じて貰える気がしねえよ」カガンが頭を抱える。
「まあまあ、手土産持たせてあげるから。藻塩に砂糖に醤油ってとこでどうかな?」
「マジか」目をむいた。思ってもいなかったらしい。
「マジ。鬼人同士のよしみじゃない」ほんの少しだけ本音が混じってる。
この反応でカガンは秦野先生とは繋がってないと確信した。彼女だったらこんなカルチャーショック反応を見せるはずないもの。
まあ、そんなわけでカガンは翌日手土産をぶら下げて帰って行った。
あれ?アムネさんが手を振って見送ってた。仲良くなったのかな?

あたしおれ以外にも鬼人がいた。それは正直嬉しい。
ただ何か釈然としない物が残る。
カガンの話とあたしおれの探索で奥地の状況は随分分かってきた。
しかし、ニーヴァ神殿が奥地の情報を明かしてくれない事情は不明だ。裏に何かあるのか?
カガンは神官ではないのでその辺の事情には明るくない。

それから半年は特に変わりなく経過した。
ニーヴァ神殿には一度行ったけど収穫は無し。

そして初めての鐘が鳴る。
あたしおれは三十人を引き連れてルシュ神殿に寄り、盾と槍を受け取る。弓は狩猟に使う物を携帯している。
途中野宿二回で谷の手前、迎撃用に森を開いた平地に着いた。
すぐに既に到着していた部隊に加わる。初めてなのでちょっと混乱気味なのはしょうが無い。
初戦は配備されていた傭兵隊が迎撃した。
相手は多かったが谷が狭く、地の利を生かして持ちこたえた。良く戦ったと言える。
今はぼろぼろで後方に退いて傷の手当てをしている。ご苦労様。
あたし達は訓練通り縦十人が人数分だけ横に並ぶ。そして一斉に槍を突き出す。
敵が迫ってくると、前二列は槍で叩く。突くんじゃないよ。ばんばん引っぱたく。
素人とは言え普段農作業で鍛えた腕だ。たまらず体勢を崩したりひっくり返ったりする。
そこを突く。
ここを突破してきた相手は三列目以降の槍で突きまくられる。
タイミングを見て前五列は後五列と交代する。
この槍衾やりぶすまは簡単には崩せない。
ただ、隊形が崩れると一気に突破されるので、危ないと見るとあたしおれや応援の傭兵が出る。彼らはてんでばらばらに攻撃してくるので何度も撃退されてしまう。
三日の戦いで侵入してきた“狩る者達”は半数に減っていた。
にもかかわらず、山向こうに撤退しようとはしない。にらみ合いの状態になった。
あたしおれ達の戦法は守るには鉄壁だけど攻めるにはあまり向いていない。まあ、専守防衛だね。

膠着状態をどうするかで軍議になったけど、議論百出して結論が出ない。
「あたしが交渉してみる」うんざりしてきたので立ち上がって言った。
神使ミクルの戦いぶりは広まっているので皆に異存は無い。
あたしおれは棒の先に布を付けて――通じるかな?――高く捧げ、ゆっくり敵に近づいた。
「あたしは神ルシュの神使ミクル。指揮しているのは誰?」
“狩る者達”はしばらくざわめいていたが、一人が前へ出てきた。
近くで見ると、やっぱりごつい。そして毛むくじゃら。目が血走っている。
「ルシュの神使が何用だ、小娘」剣を突き出した。
あたしおれは棒の先で軽く剣をたたき落とす。男はがくんと顎を落とした。
「あんた達はなぜ撤退しないの?勝てないのは分かってるくせに」
「戻っても何もねぇ。飢え死にするだけだ」目が泳いでいる。
追い詰められてるのは本当みたいだ。
「だったら降伏しなさい。食べ物はあげるわよ」
「奴隷になれってか?ここで死んだ方がましだ」吠えた。
「ニーヴァの傭兵になるって手があるわ」あたしおれは後方にも聞こえるように大きな声を出した。
これは事実で、集落が増えたため傭兵が不足してる。
男の後ろの集団からざわめきが起こった。何人かが前に出てきて相談を始める。
「ニーヴァの傭兵になれるって本当だな?」男が真剣に聞く。
「嘘はつかない」ここはきっぱりとした口調にする。
「どうすれば良い?」
「武器を捨てて言うとおりにして。ニーヴァ神殿まで連れて行く」
あたしおれは合図して傭兵を呼び、後は任せた。
それから最初に出てきた男に声をかける。
「あんたたちの中で家畜を飼ってる集団があるわね」
「聞いたことがある。奥地の部族が始めたらしい」
「あんたたちはやらないの?」
「どこで手に入れたら良いか分からねえし、やり方も分からねえ」
「畑を耕して作物を育てるのは?」
「そんな事するくらいならニーヴァの元に召された方が良い」言い捨てて男は仲間の後を追った。
本当に文化が違うんだ。民族に刻まれた価値観ってそれ程までに強いんだな。
谷から続々と女子供が現れて男達の後に続く。家族ぐるみで出てきたらしい。
山向こうは本当に切羽詰まってるんだ。
二日ほどそのままの体勢で警戒を続けていたけど、それ以上敵が現れそうもないので傭兵隊に後を任せ、あたしおれ達は帰途についた。

温泉に浸かりながらふと思いついたことがある。
「ねえ、アムネさん、ニーヴァの神殿って、こっちの神殿から奥地の神殿まで連絡って出来るのかな」
「依り代を使えば出来る筈ですよ?」アムネさん、なぜそんなことを、みたいな顔をする。
「カガンに連絡取りたいの。出来ればこっちへ来て貰うように」
「カガンですか?またどうして?」
「家畜にする獣の子を捕まえて欲しいの。育て方も教えて欲しいし」
「この里で家畜を飼うんですか?」
「それはできれば良いって程度。今度みたいな“狩る者達”の襲撃があったとき、全部を傭兵にする訳にはいかないでしょ?だからこっちでしばらく家畜の飼い方を覚えて貰うの。やっていける状態になったら山向こうに送り返す」
「ああ!」アムネさん、納得。
「でも、あたしもう出歩きたくないな」
「マクセンに寄らせたらどうです?あの辺りの集落良く廻りますから」
「おお!その手があった」
ニーヴァ神殿ならマクセンの方が馴染みがあるし交渉上手だし。
早速マクソンに伝えると、一週間後に戻ってきて連絡が取れたと報告があった。
カガンはすぐにでも出発するという。
カガンを待つ間、あたしおれは向こうの世界の情報を記録する作業に打ち込んだ。

十日後、カガンが到着した。早いね。
「よっ!どうしてもとの頼みだから来てやったぜ」この男は・・・
「魚の塩焼きが食べたかったから?それともお菓子?お酒かな」と混ぜっ返してやる。
「全部に決まってんだろーが。だが、まずは温泉だな。話はその後だ」へこたれない奴。
入浴後の食事中、考えを伝える。
「この上まだ家畜まで飼うってか?欲張りすぎだろ、おめーら!だがまあ、考えは分かった。山向こうじゃ獲物はめっきり減ってるから、こっちで探す方が得策だな」
「タンニが動物馴らすのうまいから、その子を付けるわ。出来たら乳の良く出る動物が良いな」
「獣の乳を飲むのか?」
「あら、美味いのよ。チーズやバター、ヨーグルトも作れる」
「ちーず?ばたー?よーぐる・・・ダメだ、付いてけねー!」

翌日、カガンとタンニを引き合わせた。
すぐ打ち解けて動物談義に花を咲かせる。手懐けた水鳥を見てカガンは目を丸くしていた。
二人は早速森へ出かけた。
その間、カガンの指示通り急ごしらえの柵を用意させ、内側に枯れ草を敷き詰める。
割と早い時間に二人は戻ってきた。カガンは大きな成獣を担ぎ、タンニは子供を抱きかかえている。
早速柵に入れる。成獣は首に革紐で繋いだ。少し暴れた後、大人しくなる。
「カガンのおっちゃんは凄いんだよ」タンニ興奮。
「おっちゃんじゃねーだろ、おにーちゃんだ」タンニの頭を小突く。
「見えない足跡みつけちゃうし、そいつなんか素手だよ、素手で捕まえたんだ」
まー、そうだろうね、あたしおれなんか山向こうから足跡付けられちゃったもの。
「こいつはあまり乳は出さねえな。だが、肉は美味いぞ。餌は普通に雑草で良いはずだ」
そんな具合に二人は毎日出かけては生け捕りにしてくる。
敷地があっという間に一杯になりそうだったので、丘の上の灌木を切り払い、柵で囲った。
里の人たちは珍しそうに覗きに来る。
獣の子は意外になつっこく、女性達の人気者になった。
タンニはすぐに獣の子の世話にかかりきりになり、手が離せなくなった。
女性の何人かは喜んで世話を手伝う。成獣の餌集め、糞の掃除なども必要だった。
「うーん、一人で親子を担いで歩くのはちょっと厳しいな。誰か付けてくれねーか」
「そうねえ、今空いてる人は・・・アムネさん」例によってあたしおれにくっついてるアムネさんを指す。
「え?」
「おー、アムネさんか。知らねー仲でもなし、頼むわ」
「えーっ?」
「心配すんなって。俺がいるから獣なんか怖くねーよ。ちっこい奴だけ抱えてくれれば良いから」
「いや、私はミクル様の・・・」
「あたしは大丈夫よ。ハタの側で記録仕事してるから」ま、ハタと二人っきりになれるしね。
「・・・」アムネさん、世にも情けない顔になった。
「カガン、アムネさんに変なことしたら里の料理一切食べさせないからね。温泉もなし」
「げ・・なにもしねーって。信用しろよ。さ、行くぜ」あれ?げ、って言ったな?
カガンはアムネさんの手を取ってさっさと出かけて行った。アムネさん、一声も出せず引きずられてた。

帰ってからのアムネさんは妙に大人しかった。いつもやたら世話を焼きたがるのに上の空。
風呂から上がるといつも髪を拭いて結い上げてくれるのに、ぼーっと立ったまま。
「アムネさん?もしかして今日のこと怒ってる?」
「あ・・い、いえ・・」
「どうしたの?どこか具合悪い?」心配になってきた。
「だ・・大丈夫です」
「でも、なんか変だよ」
「あ・・あの・・私は男の人に触れたことなくて・・その、手を・・」声が段々小さくなってる。
ちょっと待ったーっ。カガンに手を引かれただけで動揺しているの?
父親とか男兄弟とか居なかったのか?アムネさんどんだけ乙女なの!
笑いたいけど笑っちゃいけない場面だよね、ここは。
「カガンに触るなって言っておこうか?」
「いっ、いえっ!ダメです、そんな事!」首をぶんぶん振る。
「じゃ、もっと触れって?」
「意地悪です、ミクル様」あ、ふくれた。
「ごめんごめん、カガンの付き添い他の人に替えようか」
「いえ、嫌だとは言ってません。始めた事ですから最後までやります。」ほほう?
ま、アムネさん超真面目だけど。

打ち合わせなど特別な時を除いてあたしおれもハタも皆で食事をする。
この日はカガンがあたしおれの横に座った。アムネさん来てないな。
「あの巫女さん、弱っちいかと思ったら結構俺についてきたよ。予想外だな」
「ふふ、あたしに付き添って何年旅をしてきたと思う?頑張り屋だしね」
「おめーに付いてくんじゃそうなるか。タンニはすぐへばったからな」
「最初はダメダメだったんだけどね、巫女さんなんてそんなもんだから」
「やっぱりあれ、神様が乗り移ったりするのか?」
「するよ。最近そうでもないけど神使に成り立ての頃はよく神ルシュと話してた」
「へー、一度見てみたいもんだ」
「ニーヴァで見たこと無いの?」
「俺は警護だからな。いつも部屋の外だ」
「頼んでやっても良いけど、風と水の神様だよ。耕作しない人には役に立たないかもね」
「かもな」
翌日の朝食にはアムネさんも来ていた。かなり落ち着いたようだ。
食事を済ませるとカガンと獲物取りに出て行った。

柵内が獲物で一杯になるとカガンがニーヴァ神殿から巫女を呼んで欲しいと言い出した。
「ニーヴァの巫女に何をさせるの?」
「親の方に服従の呪をかけてもらうのさ」
「子供を育てるんじゃなかったの?」
「時間と人手が足りないだろ?親に育てさせた方が早い。野生のままだと家畜には育たないからな」
「服従の呪なんて初めて聞いた」
「奴隷なんかにかけるだろ?あれだ。ニーヴァの巫女にしか出来ないはずだ」
あたしおれにも覚えがある。封印って言ったっけ。山向こうでは服従の呪って言うんだ。

マクセンとカガンがニーヴァの神殿に行き、巫女を連れてきた。若い。十代半ばくらいに見える。
「シンロイと申します。よしなに、ルシュの神使ミクル様」手を胸で交差させる挨拶をする。
へー、神様は違っても神使って格上なんだ。
「よろしくね。遠路お疲れ様。とりあえずお風呂で汗流しましょ?」
「お風呂?」うーん、やっぱり馴染みじゃないか。
シンロイは湯気の立った湯面を見てちょっとひるんでいたけど、あたしおれが入って手招きすると恐る恐る入ってくる。すらりと細身で少し子供っぽい体型。うん、今のところあたしおれが勝ってる。
しばらくすると彼女の目がとろんとしてきた。
「どう、気持ち良いでしょ」
「はい・・・はあああ・・」気に入ってくれたね。
入浴後、全員で食事になる。最初に巫女シンロイを紹介した。皆手を叩いて歓迎。
食事が始まると、シンロイの手が止まる。目がまん丸。
しばらくして猛烈な勢いで食べ始めた。
恒例の食後の合唱が始まると口あんぐり。
「な、驚くだろ?」カガンがにやにやしながら話しかける。
「ここは不思議な所です。あんなに沢山のお湯は初めて見ました。歌も初めて聴きます。なんて綺麗な響き。お食事もご馳走ばかり。皆さん綺麗な着物を着てますね。今日は何かのお祭りですか?」
「ところがどっこい、これが普通さ。ここでは毎日こうなんだよ」カガンが肩をすくめる。
「――信じられません・・・」シンロイが首を振る。
「だよな」カガンがため息をつく。
翌朝から封印――服従の呪が始まる。
シンロイは携えた籠の中から小さな玉を取り付けた革紐を取り出し、獣の首に巻いて縛っていく。
一通り付け終えると片手を獣たちに差し伸べる。
一瞬、何かがシンロイから立ちのぼり、獣たちを包んだように見えた。
「終わりました」
見守っていた周りの皆からため息が漏れる。
なるほど、獣達が随分大人しくなった。
夕食時、あたしおれはシンロイにニーヴァ神殿の事を尋ねてみた。
ニーヴァ神殿の巫女達には序列のようなものがあって、新米巫女のシンロイには何も知らされていないらしい。ルシュ神殿とは色々内部事情が違うみたいだ。

家畜化計画はすぐに実現するような物じゃない。五年十年かけてやるものだ。それでも千里の道も一歩から。傭兵になった“狩る者達”を定期的に呼び寄せ、家畜の飼育訓練を行うことになっていた。
そうなると里の敷地では手狭なので、川を途中から分流させ家畜飼育場に当てている。ここには彼らの宿泊用皮テントも張った。里用の飼育場は丘の上の囲いをそのまま使用した。
カガンとニーヴァの巫女は里の仕事が終わると飼育場に出向く事になった。
朝食が終わると、二人は飼育場へ出かけ夕食前に戻って来る。そしてお風呂。
十日ほどで滞りなく飼育場の封印――服従の呪は終わった。
シンロイは温泉がもの凄く気に入ったみたいで、出発の日の朝、入ったまま中々上がってこない。覗きに行ったら湯あたりして倒れていた。おかげで出発は一日延ばし、というハプニングがあったんだよ。

カガンは巫女シンロイを神殿に送り届けた後、奥地のニーヴァ神殿に戻っていった。
こうして家畜育成計画は最初の一歩を踏み出した。
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