8 / 74
言葉遣いはむずかしい
しおりを挟む
お約束通りの秘密の通路。
候補者二人は当たり前すぎる展開にため息をつく。
「ここって皇族の方々が骨休めに使っていたってお家よね、アンナ」
「エリカ、ここまでお約束通りと言うことは、この通路、王宮の外に繋がっているんじゃないかしら。それも貴族街の向こうの城下町に」
一体どんな骨休めをしていたのか。
簡単に想像できる。
「まずはこの出入り口の開閉具合を調べましょうよ。両方から開け閉めができるかどうか」
「それと灯の確保ね。皇族が使われていたなら、きっとどこかにそういう仕掛けがあるはずだわ」
今日はその二つをチェックするだけにする。
それとこの通路についての書類か何かが残っていないか探す。
これに一週間ほどかけることにした。
急いては事をし損ずる。
この諺はこちらでも有効なはずだ。
◎
「いい感じになりましたわね」
「アンナがご実家から取り寄せてくれた肥料のおかげでなかなかの伸び具合だわ」
隠し通路と並行して二人が始めていたこと。
それは家庭菜園である。
本来花壇として使われていた場所は、長い間の放置で草ぼうぼうになっていた。
それを取り除き耕して、今、少しだが芽が出始めている。
「紫蘇とミントは好き放題生えたわね」
「畑とは別にして正解ね」
その二つはバイオテロを避けてキッチンで栽培している。
畑には水菜、小松菜、ルッコラ、生姜、ラディッシュ、サツマイモ、シシトウなどが植えられている。
収穫はまだまだ先だが、成長が楽しみで毎日世話をしている。
菜園は家の裏にあるので、宗秩省総裁の手の者には気づかれていない。
「夢だったのよ、家庭菜園。職業上日焼けすることが出来なかったから、スキーも海水浴もなし。外で遊びたくて、前世の記憶を取り戻してから屋敷の一角で色々と育ててたの」
「すごいわ、アンナ。お豆腐も作れたし、お米はあるし、あたし、なんだか以前より体調がいいのよ。こっちの料理って油と肉がメインだもんね」
「うちの実家ではあまり脂っこいものは出ないわね。でも他のお家ではお肉が多いかしら。お魚にもこってりソースが添えられていることのほうが多いらしいわね。他家から移ってきた司厨員が違いすぎるからびっくりしていたわ」
ちみちみと雑草を抜く。
大きな麦わら帽子と手拭をマフラー代わりにして二人で作業をしていく。
何やってるのかなあ。
確かお妃教育に来てるんだよねえ。
授業受けてるだけでいいのかなあ。
そう思っていたら、その日は突然来た。
◎
「はじめまして。エリカノーマですわ。よろしくお願いいたしますわ」
「ごきげんよう。かわいらしいかたね」
「ありがとうございますわ」
「はい、アウト」
アンナによる礼儀作法のレクチャー。
本日は言葉遣いだ。
「アンナ先生、どこが悪かったんでしょうか」
「全てです。まず、挨拶はごきげんよう。これ一つ覚えておいて。朝に会ったらごきげんよう。昼に会ってもごきげんよう。夜にあってもごきげんよう」
「・・・さようならは ?」
おずおずと聞くエリカにアンナは笑顔で応える。
「さようならもごきげんよう。それ以外に覚えなくてはいいわ。それと、なんにでも『ですわ』つけたらよい言葉遣いになると思ったら大間違い。エリカノーマと申します、もしくはエリカノーマでございます。よろしくお願いいたします、またはよろしくお願い申し上げます、で」
精華女学院の貴族の皆さんはこういう話し方だったんだけどなあと、エリカは首をひねる。
「あのね、エリカ。貴族は十才になったら男の子は騎士養成学校に行くことが決まっているの。でも女の子はそうじゃない。自宅で家庭教師に教えられるのよ」
「あれ、じゃあ学校に来ていた貴族の女の子たちは ?」
アンナは言いにくそうに説明する。
「良い家庭教師はそれなりにお給金が高いの。こう言ったらなんだけど、低位貴族では教師になったばかりの十代の女の子くらいしか雇えなかったりするの。それでも雇えるお家はいいわ。それだけのことができないお家が精華女学院に通うのよ。平民はお月謝を払うけど、貴族の子女ならタダだから。来ていたのは子爵や男爵令嬢ばかりだったんじゃない ?」
そう言われてみればそうだった。
そしてなんだかみんな偉そうだったなとエリカは思い出す。
「そこよ。金持ち喧嘩せずではないけれど、高位貴族は自分たちを偉い人間だと教えないの。身分のある私たちはその身分にあった義務を果たさなければいけないのよ。私たちは何かあれば皇帝陛下を、民を守るべきなの。民の働きで生かされているのですもの。感謝を忘れてはいけないのよ。けれど低位貴族の中にはそれが分かっていない者も多いの。身分があるから偉いのではないのよ。その身分に相応しい働き、振舞いをするから敬ってもらえるのだということを忘れてはいけないの」
アンナの演説にエリカは思わずパチパチと拍手する。
さすが、学校で下々の者は、なんて言ってる子たちとは違う。
「では続けるわね。ありがとうございますは別にいいの。でも『ありがとうございますわ』はないわよ。一体どこの言葉よ。精華女学院、ちゃんと作法の授業をしているのかしら」
「あー、あたしたち平民は教科の授業しか受けないのよ。礼儀作法とかダンスとか、お茶会の作法とか、そういうのは貴族の人だけなんだよね。だから何を教えてるか知らないの」
一度宗秩省総裁に意見しなくてはいけないわねと、アンナはため息をつく。
「もとに戻るわよ。ごきげんようは便利な言葉なんだけど、もう一つ使い勝手のいい言葉を教えておくわね。忘れないで。『恐れ入ります』よ」
「恐れ入ります・・・」
覚えたわね、とアンナは続ける。
「褒められたときは恐れ入ります。謝るときも恐れ入ります。よろしくて ? ごきげんようと恐れ入りますをきっちり使い分けられれば、貴族社会では勝ったも同然よ」
「・・・難しいわね」
慣れればこんな簡単なことはないわよ。
今日から出来るだけ使ってみましょうね、とアンナは言うけれど、エリカは自分が深い闇にまとわりつかれているような気がしてならなかった。
早くあの秘密の通路を走破したいな。
あの通路の先には何が待っているのだろう。
お妃候補としてここにいるのだけれど、アンナと二人、面白い未来しか浮かんでこない。
早く言葉遣いを覚えて遊ぼう。
その為なら多少の我慢は・・・。
「いい加減おぼえてちょうだい。恐れ入りますよ。すみませんなんて言わないで !」
「だってつい使っちゃうのよ。許して、アンナ」
「私が許しても貴族社会は許さないのよ。さ、やり直しッ !」
===========================================
お読みいただきありがとうございます。
次回は一週間以内の更新を目指します。
候補者二人は当たり前すぎる展開にため息をつく。
「ここって皇族の方々が骨休めに使っていたってお家よね、アンナ」
「エリカ、ここまでお約束通りと言うことは、この通路、王宮の外に繋がっているんじゃないかしら。それも貴族街の向こうの城下町に」
一体どんな骨休めをしていたのか。
簡単に想像できる。
「まずはこの出入り口の開閉具合を調べましょうよ。両方から開け閉めができるかどうか」
「それと灯の確保ね。皇族が使われていたなら、きっとどこかにそういう仕掛けがあるはずだわ」
今日はその二つをチェックするだけにする。
それとこの通路についての書類か何かが残っていないか探す。
これに一週間ほどかけることにした。
急いては事をし損ずる。
この諺はこちらでも有効なはずだ。
◎
「いい感じになりましたわね」
「アンナがご実家から取り寄せてくれた肥料のおかげでなかなかの伸び具合だわ」
隠し通路と並行して二人が始めていたこと。
それは家庭菜園である。
本来花壇として使われていた場所は、長い間の放置で草ぼうぼうになっていた。
それを取り除き耕して、今、少しだが芽が出始めている。
「紫蘇とミントは好き放題生えたわね」
「畑とは別にして正解ね」
その二つはバイオテロを避けてキッチンで栽培している。
畑には水菜、小松菜、ルッコラ、生姜、ラディッシュ、サツマイモ、シシトウなどが植えられている。
収穫はまだまだ先だが、成長が楽しみで毎日世話をしている。
菜園は家の裏にあるので、宗秩省総裁の手の者には気づかれていない。
「夢だったのよ、家庭菜園。職業上日焼けすることが出来なかったから、スキーも海水浴もなし。外で遊びたくて、前世の記憶を取り戻してから屋敷の一角で色々と育ててたの」
「すごいわ、アンナ。お豆腐も作れたし、お米はあるし、あたし、なんだか以前より体調がいいのよ。こっちの料理って油と肉がメインだもんね」
「うちの実家ではあまり脂っこいものは出ないわね。でも他のお家ではお肉が多いかしら。お魚にもこってりソースが添えられていることのほうが多いらしいわね。他家から移ってきた司厨員が違いすぎるからびっくりしていたわ」
ちみちみと雑草を抜く。
大きな麦わら帽子と手拭をマフラー代わりにして二人で作業をしていく。
何やってるのかなあ。
確かお妃教育に来てるんだよねえ。
授業受けてるだけでいいのかなあ。
そう思っていたら、その日は突然来た。
◎
「はじめまして。エリカノーマですわ。よろしくお願いいたしますわ」
「ごきげんよう。かわいらしいかたね」
「ありがとうございますわ」
「はい、アウト」
アンナによる礼儀作法のレクチャー。
本日は言葉遣いだ。
「アンナ先生、どこが悪かったんでしょうか」
「全てです。まず、挨拶はごきげんよう。これ一つ覚えておいて。朝に会ったらごきげんよう。昼に会ってもごきげんよう。夜にあってもごきげんよう」
「・・・さようならは ?」
おずおずと聞くエリカにアンナは笑顔で応える。
「さようならもごきげんよう。それ以外に覚えなくてはいいわ。それと、なんにでも『ですわ』つけたらよい言葉遣いになると思ったら大間違い。エリカノーマと申します、もしくはエリカノーマでございます。よろしくお願いいたします、またはよろしくお願い申し上げます、で」
精華女学院の貴族の皆さんはこういう話し方だったんだけどなあと、エリカは首をひねる。
「あのね、エリカ。貴族は十才になったら男の子は騎士養成学校に行くことが決まっているの。でも女の子はそうじゃない。自宅で家庭教師に教えられるのよ」
「あれ、じゃあ学校に来ていた貴族の女の子たちは ?」
アンナは言いにくそうに説明する。
「良い家庭教師はそれなりにお給金が高いの。こう言ったらなんだけど、低位貴族では教師になったばかりの十代の女の子くらいしか雇えなかったりするの。それでも雇えるお家はいいわ。それだけのことができないお家が精華女学院に通うのよ。平民はお月謝を払うけど、貴族の子女ならタダだから。来ていたのは子爵や男爵令嬢ばかりだったんじゃない ?」
そう言われてみればそうだった。
そしてなんだかみんな偉そうだったなとエリカは思い出す。
「そこよ。金持ち喧嘩せずではないけれど、高位貴族は自分たちを偉い人間だと教えないの。身分のある私たちはその身分にあった義務を果たさなければいけないのよ。私たちは何かあれば皇帝陛下を、民を守るべきなの。民の働きで生かされているのですもの。感謝を忘れてはいけないのよ。けれど低位貴族の中にはそれが分かっていない者も多いの。身分があるから偉いのではないのよ。その身分に相応しい働き、振舞いをするから敬ってもらえるのだということを忘れてはいけないの」
アンナの演説にエリカは思わずパチパチと拍手する。
さすが、学校で下々の者は、なんて言ってる子たちとは違う。
「では続けるわね。ありがとうございますは別にいいの。でも『ありがとうございますわ』はないわよ。一体どこの言葉よ。精華女学院、ちゃんと作法の授業をしているのかしら」
「あー、あたしたち平民は教科の授業しか受けないのよ。礼儀作法とかダンスとか、お茶会の作法とか、そういうのは貴族の人だけなんだよね。だから何を教えてるか知らないの」
一度宗秩省総裁に意見しなくてはいけないわねと、アンナはため息をつく。
「もとに戻るわよ。ごきげんようは便利な言葉なんだけど、もう一つ使い勝手のいい言葉を教えておくわね。忘れないで。『恐れ入ります』よ」
「恐れ入ります・・・」
覚えたわね、とアンナは続ける。
「褒められたときは恐れ入ります。謝るときも恐れ入ります。よろしくて ? ごきげんようと恐れ入りますをきっちり使い分けられれば、貴族社会では勝ったも同然よ」
「・・・難しいわね」
慣れればこんな簡単なことはないわよ。
今日から出来るだけ使ってみましょうね、とアンナは言うけれど、エリカは自分が深い闇にまとわりつかれているような気がしてならなかった。
早くあの秘密の通路を走破したいな。
あの通路の先には何が待っているのだろう。
お妃候補としてここにいるのだけれど、アンナと二人、面白い未来しか浮かんでこない。
早く言葉遣いを覚えて遊ぼう。
その為なら多少の我慢は・・・。
「いい加減おぼえてちょうだい。恐れ入りますよ。すみませんなんて言わないで !」
「だってつい使っちゃうのよ。許して、アンナ」
「私が許しても貴族社会は許さないのよ。さ、やり直しッ !」
===========================================
お読みいただきありがとうございます。
次回は一週間以内の更新を目指します。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚
水魔沙希
ファンタジー
モブに徹していた少年がなくなり、転生したら乙女ゲームの悪役になっていた。しかも、王族に生まれながらも、1歳の頃に誘拐され、王族に恨みを持つ少年に転生してしまったのだ!
そんな運命なんてクソくらえだ!前世ではモブに徹していたんだから、この悪役かなりの高いスペックを持っているから、それを活用して、なんとか生き残って、前世ではできなかった事をやってやるんだ!!
最近よくある乙女ゲームの悪役転生ものの話です。
だんだんチート(無自覚)になっていく主人公の冒険譚です(予定)です。
チートの成長率ってよく分からないです。
初めての投稿で、駄文ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
会話文が多いので、本当に状況がうまく伝えられずにすみません!!
あ、ちなみにこんな乙女ゲームないよ!!という感想はご遠慮ください。
あと、戦いの部分は得意ではございません。ご了承ください。
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる