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『四方の王』編
一方そのころ現世では ~ 最高学年になりました
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「それではめぐみお嬢様、いってらっしゃいませ。お稽古の終わる時間にお迎えにあがります」
「ありがとう、津島さん。帰りもお願いします」
津島と呼び捨ててくださいねと、運転手の彼は私が建物に入るまで直立不動で見送ってくれる。
バレエ団のお稽古場。
アルのおうちの車で通っている。
そもそもご両親の職場はお隣なので、専属の運転手さんなんていらないはずなのだ。
普段は家のメンテナンスやスケジュール管理、会計関係などの事務仕事をしているんだとか。
つまり執事さんってことね。
今年は私の居候が決まり、急遽お仕事が増えてしまった。
申し訳ない。
実は帰国の報告に登校したとき、突然飛び出してきた男性に抱きつかれそうになったのだ。
もちろんその場でグランバットマンからのかかと落としで蹴り倒した。
なにもここまでやらなくてもとおまわりさんに言われたけれど、くたびれた白いタキシードを着て萎れかけた真っ赤な薔薇の花束を抱えた小汚いおっさんが突進してきたら、これくらいしたって許されると思う。
投げ飛ばさなかったのは触りたくなかったから。
聞けばネットの動画で一目ぼれしてプロポーズしにきたそうだ。
そして私が登校するのを一週間待ち続けたとか。
まだ春休み中だってば。
あの踊り、あの視線。
この子は俺に惚れていると絶叫されて、集まった学校職員の皆さんと警察の方に大変同情された。
他の生徒に何かあっても困るということで、特別に車での登下校が許可された。
そんなわけでこちらでもお嬢様扱いになった私は、三か月ぶりにバレエ団のお稽古場に来ている。
いつもなら身支度やらで混雑する更衣室が貸し切り状態になっている。
お稽古の時間が変わって、もうみんな行ってしまったんだろうか。
急いで支度をしてお稽古場に走る。
お邪魔にならないよう静かにドアを開けて入ると・・・。
ワッという声と共に大きな拍手が沸いた。
「プリマデビューおめでとう ! 」
「凱旋帰国、待ってたわよ ! 」
団員のお姉さま方が笑顔で迎えてくれる。
「お帰りなさい、佐藤さん。随分活躍したわね」
「百合子先生・・・あ、ただいま戻りました。またお世話になります」
ひとしきり騒いだ後、いつものレッスンが始まる。
大体一時間から一時間半。
バーから始まってフロアまで。
フライトで固まった体が少しずつ元に戻って行くのがわかる。
気持ちがいい。
「佐藤さん、お疲れ様だったわね」
お稽古が終わって研修生たちが帰って行く。
入れ替わりで男性団員の皆さんが入ってくる。
「動画を見たわ。短い日数でよくあそこまで仕上げたわね」
「綱渡りの連続です。全然踊れてないし表現も未熟だし、絶対プロにはならないという決意を新たにしました」
あらあらと先生が笑う。
「大体おかしいですよね。なんであちらのコールドの人たちが踊らないんでしょう。私じゃ無理だって言っても絶対代わってくれませんでした」
「それはそうでしょうね。私でもお断り」
元プリマの先生が ?
「そりゃ下剋上の良いチャンスでしょうよ。でも下手をすればボコボコに叩かれて、自分だけじゃなくてバレエ団まで評判を落とすのよ。さすがに手を挙げる人はいないでしょう」
「でも、定期公演では二回くらいはお姉さま方から選ばれてますよね。あれは違うんですか」
「全幕踊ったことがない子たちよ。少なくとも一か月以上毎日叩き込まないと怖くて舞台に上げられないわ」
あなたは経験はなくとも一通りレッスンしてたでしょう ?
だから押し付けられたんじゃない ?
先生はそう言って笑う。
つまり、私は、団員でもなんでもない海外からの研修生だから、たとえ失敗しても団の評判が落ちるわけじゃないからよかったと ?
「まあ、そういうことね。でもうまくいったんじゃない ? 別にプログラムとか飛んでこなかったでしょう ? 」
「千秋楽ではお花は飛んできました」
「ほら、それが答えよ」
百合子先生は笑いながらピアニストの先生に合図をする。
「じゃあ軽く踊ってみましょうか。最初の出からバジル登場までね」
私は慌てて扇を受け取って、所定位置にスタンバイした。
◎
始業式。
理系クラスは下からの持ちあがりだ。
文系に鞍替えして移っていく生徒もいるが、このクラスは特に人数の変更はない。
担任もそのままで卒業まで進む。
「先生、アル、山口君がまだ来ていません」
一つだけ開いた席。
昨年の殊勲賞の姿が見えない。
「ああ、山口は登校途中に具合が悪くなってな。今保健室で休んでいる。楽になったら来るだろう」
体育館に移動しろ。
無駄口叩くな、前の奴を押すな。
お約束の注意を聞きながら始まった始業式は、いつも通りたくさんの話を聞かされて終わった。
教室では履修届や教科書の説明。
三年生は授業の取り方では午後からの登校になったり、午前中だったりとかなりフリーダムになる。
他校、だったら。
この高校で一番重要なのは、夏休み明けの文化祭。
文化祭浪人が出るほど力を入れる。
個人個人が好きなように授業を取っていては、練習や打ち合わせの時間を合わせることが出来ない。
よって必修以外は自分の好みや得意科目を無視し、全員が集まりやすい授業を選択する。
当然のことだが、それが苦手科目だった場合、得意としているクラスメートが最後までフォローする。
一人はみんなの為に。
みんなは文化祭の為に。
これがこの学校のここ数十年の暗黙の了解。
三年生ともなれば高校生活の集大成。
他学年との差を見せつけなければならない。
ましてこのクラスは昨年度の文化祭大賞を異例の二学年で受賞している。
今年は昨年以上の結果を出さねば。
「わかっていると思うが、お前ら受験生だからな。そこそこにしてのめり込むなよ」
「はーい」
「遅くなりました」
今年はどんな演目にしようか。
そんなワクワクした気持ちで明るく返事をした一同。
その時後ろの扉が開いて、誰かが教室に入ってきた。
「おお、もういいのか」
「はい、大分楽になりました。お騒がせして申し訳ありません」
「無理はするなよ」
標準服である学ランが前方の空いている席に座る。
大きなリュックを床におく姿に注目が集まる。
「山口、もう今日は終わりだが、職員室に来い。履修について説明するから」
「わかりました」
起立、礼。
担任が教室を出ていく。
と、全員が先ほど入室してきた生徒の机に集まる。
「お前、もしかしてアルか。別人かよ」
「修了式の時と背が違うわ。どうしちゃったのよ」
「ちょっと、ごめん。少し離れてくれるかな。あと、声大きい」
男子生徒の顔色が悪い。
それに気づいて生徒たちは少し離れる。
「春休み中に二十センチちょっと伸びたんだ。それで貧血が酷くて。今日初めて家から出たんだけど、下駄箱のところで動けなくなっちゃったんだよ」
「二十センチってことは百八十五くらい ? 」
今朝計ったら八十七あったとその生徒、山口波音は言う。
二年修了時にはちょっと背の高い女子と同じくらいだった背はスラリと伸び、一か月で十センチくらいしか伸びないはずの髪は肩の少し下まで伸びていて、綺麗なボブカットにしている。
「これは、今年も色々冒険できそうね」
「薦田さん、僕はしばらく帰宅部だからね。協力はできないよ」
「わかってるわよ。私たちに任せて。それと演目によってはまたルーちゃんの協力がいるかも」
他校生の彼女は去年、すばらしいアイデアで原作者と演出者を唸らせている。
腹をくくった演出家は、この夏の公演を『白貴族・都立高校バージョンによる』と決めた。
プログラムには全員の集合写真と、演技中の写真を何枚か載せるそうだ。
使用料は全て災害復旧部署に寄付してもらうことに決まっている。
もちろん千秋楽にはクラス全員の招待を約束されている。
当然ルーも。
「そろそろ職員室に行くよ。しばらく迷惑をかけるかもしれないけど、今年もよろしくね」
「お、おう。こちらこそ。一人で帰れるか。送っていこうか」
ありがとうと言ってプリントをリュックにしまう。
「迎えに来てもらうよう連絡済みなんだ。さすがに駅で行き倒れはいやだしね」
じゃあ、と山口少年・・・だった青年は教室を出ていく。
「これは、今年こそ少女歌劇ができそうじゃない ? 」
「演目によっては少女歌劇風にして・・・」
「さすがに執事物は二番煎じになるわよね」
「恋愛ものは・・・ダメよ、ルーちゃんが悲しむわ」
任せると言われた以上、やりたい放題しても文句は言わせない。
企画立案部が暗躍を始めた。
「ありがとう、津島さん。帰りもお願いします」
津島と呼び捨ててくださいねと、運転手の彼は私が建物に入るまで直立不動で見送ってくれる。
バレエ団のお稽古場。
アルのおうちの車で通っている。
そもそもご両親の職場はお隣なので、専属の運転手さんなんていらないはずなのだ。
普段は家のメンテナンスやスケジュール管理、会計関係などの事務仕事をしているんだとか。
つまり執事さんってことね。
今年は私の居候が決まり、急遽お仕事が増えてしまった。
申し訳ない。
実は帰国の報告に登校したとき、突然飛び出してきた男性に抱きつかれそうになったのだ。
もちろんその場でグランバットマンからのかかと落としで蹴り倒した。
なにもここまでやらなくてもとおまわりさんに言われたけれど、くたびれた白いタキシードを着て萎れかけた真っ赤な薔薇の花束を抱えた小汚いおっさんが突進してきたら、これくらいしたって許されると思う。
投げ飛ばさなかったのは触りたくなかったから。
聞けばネットの動画で一目ぼれしてプロポーズしにきたそうだ。
そして私が登校するのを一週間待ち続けたとか。
まだ春休み中だってば。
あの踊り、あの視線。
この子は俺に惚れていると絶叫されて、集まった学校職員の皆さんと警察の方に大変同情された。
他の生徒に何かあっても困るということで、特別に車での登下校が許可された。
そんなわけでこちらでもお嬢様扱いになった私は、三か月ぶりにバレエ団のお稽古場に来ている。
いつもなら身支度やらで混雑する更衣室が貸し切り状態になっている。
お稽古の時間が変わって、もうみんな行ってしまったんだろうか。
急いで支度をしてお稽古場に走る。
お邪魔にならないよう静かにドアを開けて入ると・・・。
ワッという声と共に大きな拍手が沸いた。
「プリマデビューおめでとう ! 」
「凱旋帰国、待ってたわよ ! 」
団員のお姉さま方が笑顔で迎えてくれる。
「お帰りなさい、佐藤さん。随分活躍したわね」
「百合子先生・・・あ、ただいま戻りました。またお世話になります」
ひとしきり騒いだ後、いつものレッスンが始まる。
大体一時間から一時間半。
バーから始まってフロアまで。
フライトで固まった体が少しずつ元に戻って行くのがわかる。
気持ちがいい。
「佐藤さん、お疲れ様だったわね」
お稽古が終わって研修生たちが帰って行く。
入れ替わりで男性団員の皆さんが入ってくる。
「動画を見たわ。短い日数でよくあそこまで仕上げたわね」
「綱渡りの連続です。全然踊れてないし表現も未熟だし、絶対プロにはならないという決意を新たにしました」
あらあらと先生が笑う。
「大体おかしいですよね。なんであちらのコールドの人たちが踊らないんでしょう。私じゃ無理だって言っても絶対代わってくれませんでした」
「それはそうでしょうね。私でもお断り」
元プリマの先生が ?
「そりゃ下剋上の良いチャンスでしょうよ。でも下手をすればボコボコに叩かれて、自分だけじゃなくてバレエ団まで評判を落とすのよ。さすがに手を挙げる人はいないでしょう」
「でも、定期公演では二回くらいはお姉さま方から選ばれてますよね。あれは違うんですか」
「全幕踊ったことがない子たちよ。少なくとも一か月以上毎日叩き込まないと怖くて舞台に上げられないわ」
あなたは経験はなくとも一通りレッスンしてたでしょう ?
だから押し付けられたんじゃない ?
先生はそう言って笑う。
つまり、私は、団員でもなんでもない海外からの研修生だから、たとえ失敗しても団の評判が落ちるわけじゃないからよかったと ?
「まあ、そういうことね。でもうまくいったんじゃない ? 別にプログラムとか飛んでこなかったでしょう ? 」
「千秋楽ではお花は飛んできました」
「ほら、それが答えよ」
百合子先生は笑いながらピアニストの先生に合図をする。
「じゃあ軽く踊ってみましょうか。最初の出からバジル登場までね」
私は慌てて扇を受け取って、所定位置にスタンバイした。
◎
始業式。
理系クラスは下からの持ちあがりだ。
文系に鞍替えして移っていく生徒もいるが、このクラスは特に人数の変更はない。
担任もそのままで卒業まで進む。
「先生、アル、山口君がまだ来ていません」
一つだけ開いた席。
昨年の殊勲賞の姿が見えない。
「ああ、山口は登校途中に具合が悪くなってな。今保健室で休んでいる。楽になったら来るだろう」
体育館に移動しろ。
無駄口叩くな、前の奴を押すな。
お約束の注意を聞きながら始まった始業式は、いつも通りたくさんの話を聞かされて終わった。
教室では履修届や教科書の説明。
三年生は授業の取り方では午後からの登校になったり、午前中だったりとかなりフリーダムになる。
他校、だったら。
この高校で一番重要なのは、夏休み明けの文化祭。
文化祭浪人が出るほど力を入れる。
個人個人が好きなように授業を取っていては、練習や打ち合わせの時間を合わせることが出来ない。
よって必修以外は自分の好みや得意科目を無視し、全員が集まりやすい授業を選択する。
当然のことだが、それが苦手科目だった場合、得意としているクラスメートが最後までフォローする。
一人はみんなの為に。
みんなは文化祭の為に。
これがこの学校のここ数十年の暗黙の了解。
三年生ともなれば高校生活の集大成。
他学年との差を見せつけなければならない。
ましてこのクラスは昨年度の文化祭大賞を異例の二学年で受賞している。
今年は昨年以上の結果を出さねば。
「わかっていると思うが、お前ら受験生だからな。そこそこにしてのめり込むなよ」
「はーい」
「遅くなりました」
今年はどんな演目にしようか。
そんなワクワクした気持ちで明るく返事をした一同。
その時後ろの扉が開いて、誰かが教室に入ってきた。
「おお、もういいのか」
「はい、大分楽になりました。お騒がせして申し訳ありません」
「無理はするなよ」
標準服である学ランが前方の空いている席に座る。
大きなリュックを床におく姿に注目が集まる。
「山口、もう今日は終わりだが、職員室に来い。履修について説明するから」
「わかりました」
起立、礼。
担任が教室を出ていく。
と、全員が先ほど入室してきた生徒の机に集まる。
「お前、もしかしてアルか。別人かよ」
「修了式の時と背が違うわ。どうしちゃったのよ」
「ちょっと、ごめん。少し離れてくれるかな。あと、声大きい」
男子生徒の顔色が悪い。
それに気づいて生徒たちは少し離れる。
「春休み中に二十センチちょっと伸びたんだ。それで貧血が酷くて。今日初めて家から出たんだけど、下駄箱のところで動けなくなっちゃったんだよ」
「二十センチってことは百八十五くらい ? 」
今朝計ったら八十七あったとその生徒、山口波音は言う。
二年修了時にはちょっと背の高い女子と同じくらいだった背はスラリと伸び、一か月で十センチくらいしか伸びないはずの髪は肩の少し下まで伸びていて、綺麗なボブカットにしている。
「これは、今年も色々冒険できそうね」
「薦田さん、僕はしばらく帰宅部だからね。協力はできないよ」
「わかってるわよ。私たちに任せて。それと演目によってはまたルーちゃんの協力がいるかも」
他校生の彼女は去年、すばらしいアイデアで原作者と演出者を唸らせている。
腹をくくった演出家は、この夏の公演を『白貴族・都立高校バージョンによる』と決めた。
プログラムには全員の集合写真と、演技中の写真を何枚か載せるそうだ。
使用料は全て災害復旧部署に寄付してもらうことに決まっている。
もちろん千秋楽にはクラス全員の招待を約束されている。
当然ルーも。
「そろそろ職員室に行くよ。しばらく迷惑をかけるかもしれないけど、今年もよろしくね」
「お、おう。こちらこそ。一人で帰れるか。送っていこうか」
ありがとうと言ってプリントをリュックにしまう。
「迎えに来てもらうよう連絡済みなんだ。さすがに駅で行き倒れはいやだしね」
じゃあ、と山口少年・・・だった青年は教室を出ていく。
「これは、今年こそ少女歌劇ができそうじゃない ? 」
「演目によっては少女歌劇風にして・・・」
「さすがに執事物は二番煎じになるわよね」
「恋愛ものは・・・ダメよ、ルーちゃんが悲しむわ」
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