地味に見せてる眼鏡魔道具令嬢は王子の溺愛に気付かない

asamurasaki

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五十四話 ジョルジュ様とミーナの結婚式

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やり直しの卒業パーティーの後に私が自分に自信がないこと、不安をセントバーナル様に打ち明けてセントバーナル様からの話も聞いて、どれだけセントバーナル様が私を愛してくれるかわかった。

私も初めてセントバーナル様に愛していると伝えた。

それで完全に自信がないことや不安が解消された訳ではないけれど、セントバーナル様に愛されていることを改めて知ることが出来た。

私はそれからセントバーナル様が『愛してるよ』『大好きだよ』と伝えてくれる度に私も自分の気持ちを素直に伝えるようになった。

王都の邸で一緒に暮らすお父様とお母様にはセントバーナル様とお話したことを話した。

お父様は微妙な少し寂しそうな顔をしたけど、お母様はキャアキャアと少女のようにはしゃいで喜んでくれた。


それから月日が過ぎて、いよいよジョルジュ様とミーナの結婚式の日となった。

最初パーティーにはセントバーナル様も出席することになっているので、ダベンサードル領の神殿で式をしてパーティーを王都とダベンサードル領でする予定だっそうだ。

その王都のパーティーにセントバーナル様と私が出席する予定だったのだけど、王太子殿下夫婦アルスタイン様とナターシャ様も出席したいと申し出があり、それなら国王陛下夫妻も出席するとおっしゃられたことで、式は王都の大神殿で行なうことになったのだとか。

セントバーナル様は「兄上が急に言い出すことは有り得たけど、父上までとは…」と言っていたけど、それは今年に入ってからのことだったから大神殿の日程の調整などジョルジュ様とミーナが大変だっただろうなということは想像出来る。

結婚式の2週間前に通信魔道具でミーナと話した時に「エンヴェリカ~」と泣きつかれたのでまだかなり大変でバタバタしてしているみたいだった。

セントバーナル様と私も来年には結婚することになっているけれど、実は王子妃教育の方が忙しくて結婚式の準備にはあまり関わっていないので、まだ実感が湧いていないのだ。

王族の結婚式は本人たちより周りが忙しいのかもしれない。


私のお父様、お母様、お兄様、シェリーナお姉様はジョルジュ様とミーナの結婚式の大神殿での式のみ出席することになっている。

お父様たちは王都の邸で準備したけど、私はまたセントバーナル様と王妃殿下に王宮にいらっしゃいと言われて、前日に王宮に泊まって準備してからセントバーナル様と一緒に馬車に乗り込んで、大神殿に向かった。

また新しいドレス、装飾品を用意してもらった。

新郎新婦のジョルジュ様とミーナが白の意匠なので、今回はセントバーナル様の髪の色のドレスではなく王妃殿下、ナターシャ様と同じ藍色のドレスになった。

王妃殿下とナターシャ様はいつも国王陛下とアルスタイン様の髪の色の藍色なのだけど、私もセントバーナル様の髪の色の銀だと白に近いからと藍色ということになった。

そして3人とも王族の瞳の金の糸の刺繍が施された。

ドレスの形は3人違うものになったが、色は同じなので金糸で違う花を刺繍することになった。

『ジークシルードの薔薇』と謳われる王妃殿下は薔薇の刺繍をされたもの。

ナターシャ様は『ジークシルードのキャンティナー』と謳われている。

キャンティナーとは青色の貴重な宝石で、この国で青の宝石の中で、瞳の継承者様の秘宝の石以外では一番価値があるものと言われている。

ナターシャ様の瞳の色が青なのでそう謳わているのだろう。

ナターシャ様の刺繍はコチョウランだ。

コチョウランには白やピンクもあるが、青のコチョウランはこの国では貴重で美しいナターシャ様のイメージにピッタリだ。

私の刺繍はグランキキョウという花を施されたものになった。

私は花のことはあまり詳しくないのだけど、薔薇は我が国の国花で国王宮の中庭にだけすべての瞳の継承者様の色の薔薇があると言われている。

私は国王宮に呼んで頂いて入ったことはあるけど、まだ中庭は訪れたことがないので見たことはない。

セントバーナル様と成婚して正式に王族となってから訪れることが許される所なのだそうだ。

この国ではグランキキョウは青のコチョウランに並ぶ貴重で美しい花らしい。

王妃殿下、ナターシャ様と同じ藍色のドレスだけど、生地の違いデザインの違いで随分と変わるもので、それぞれに違った個性のあるドレスになった。

私は藍色のドレスを新鮮に感じて嬉しかった。

大神殿でのジョルジュ様とミーナの式はとても厳かで、素晴らしい式だった。

ジョルジュ様は結婚式でも騎士服だった。
いつもの黒ではなく白だけど。
騎士服はこの国の国王陛下以外の王族貴族の正装なのだけど、デビュタント、卒業パーティー、結婚式ではフロックコートやモーニングなどを着ることもあるけど、ジョルジュ様は騎士服の方が慣れていてしっくりくるかららしいのだけど、キリッとしていてとても凛々しく素敵だった。

また白のドレスに身を包んだミーナはとても美しく華麗で幸せそのもので、見ている私は感動して涙を堪えるのに大変だった。

誓いのキスの時のミーナの幸せそうな顔を見て私もとても幸せだった。

ミーナは私にとってかけがえのない大切な友達だ。


大神殿の式の後、パーティーの為に移動する。

国王陛下夫妻と私の家族は式だけの出席で帰って行った。

パーティー会場は大神殿から馬車で10分程の最近貴族専用のパーティー用会場として建てられたところだそうだ。

結界魔法もちゃんと張られていて、安全面でも問題なく護衛もしやすい建物の構造らしく、王族が出席しても問題ないと判断されてその会場が選ばれたらしい。

王太子殿下夫妻にセントバーナル様が出席して、瞳の継承者様のジョルジュ様の結婚パーティーに使用されたと知られれば、今後人気になるんじゃないだろうか。

アルスタイン様、ナターシャ様と共にセントバーナル様と私はかなり早く到着したので、別室の応接室に案内されてお茶やお菓子などを出してもらって、時間までそこで休憩することになった。

クリスフォード様とヴァネッサお姉様は大神殿での式にご子息のレオナルド様も出席していて、パーティーにはレオナルド様は出席されないということで、レオナルド様を邸に送る為にいったん戻られてから来られるということだった。

しばらく応接室で休憩してからジョルジュ様とミーナが到着したと聞いて、セントバーナル様と私は二人に会いに行った。

アルスタイン様とナターシャ様はパーティーの時間までここで休憩していると言われたので、ここで別れた。

ジョルジュ様とミーナがいる部屋を訪れると、ジョルジュ様、ミーナに笑顔で迎え入れられた。

「ジョルジュ、ミーナ夫人結婚おめでとう」

セントバーナル様が笑顔で祝福する。

「セントバーナル様、ありがとうございます」

「夫人だなんて…」

ジョルジュ様とミーナがそれに答えて礼を取る。

ミーナは夫人と言われたことで顔を赤らめて照れている。

「そんなに畏まらないで下さい。

ミーナ夫人とても美しいですよ」

セントバーナル様が笑顔でジョルジュ様とミーナを見つめる。

ジョルジュ様もミーナもとても晴れやかな顔をしている。

「セントバーナル様お言葉を頂き大変光栄にございます。
ありがとうございます」

ミーナが美しいカーテシーをする。

「ジョルジュ様、ミーナこの度はご結婚おめでとうございます。

ご招待有り難く存じます」

私もカーテシーをする。

「エンヴェリカ嬢ありがとう。
そんなに畏まらないでいいよ。

エンヴェリカ嬢もとても美しいね」

ジョルジュ様がニッコリと笑って声をかけてくれる。

「ジョルジュ様ありがとうございます。

ミーナとっても美しいです。
白がとっても似合っていて素敵です」

私がミーナをジョルジュ様とミーナを見つめながら笑顔で言うと、ミーナは嬉しそうに顔を綻ばせる。

「エンヴェリカありがとう!
エンヴェリカの藍色のドレス初めて見たけど、とっても似合ってて美しいわ!」

「ミーナありがとう!」

チラッとセントバーナル様を見ると、セントバーナル様が私より嬉しそうな顔をして胸を張っている。

ジョルジュ様もそうなんだよね。
ミーナを褒めるとジョルジュ様の方がとても嬉しそう。

「ミーナ、エンヴェリカとソファに座って少し休憩しておけば?」

「うんわかった!
そうするわ、エンヴェリカ座りましょう」

ジョルジュに言われて、ミーナとソファに座る。


「少し気になることがありまして…」

ジョルジュ様が何やらセントバーナル様と小声で話しているけど何のお話か聞こえなかった。

セントバーナル様とジョルジュ様が少し席を外すと言ったので、私とミーナはしばらく二人であれこれといつものように他愛のない話をしていた。

10分程でセントバーナル様とジョルジュ様が戻ってきて、セントバーナル様は私の隣にジョルジュ様はミーナの隣に座った。

それから少ししてから会場の方から準備が整ったと知らせに来たので、いったんジョルジュ様、ミーナと別れてセントバーナル様と私は会場に向かうことにした。

セントバーナル様と腕を組んで歩いている時にセントバーナル様からお話があった。

「会場の出入り口で招待されていない偽の招待状を持った者たちが少し騒ぎを起こしたみたいだ」

「えっ?偽の招待状?騒ぎ?」

どういうことなんだろう?

「何人かの令息令嬢が招待されていないのに、偽の招待状で会場の中に入ろうとしたみたいだよ。

すぐにわかることなのに何て愚かなんだ」

セントバーナル様が溜息をつく。
偽の招待状など用意出来るものなのだろうか?

「えっ?そうなのですか?」

「あぁ、ジョルジュとミーナ嬢目当ての者もいるけど、そうじゃない者もいるみたいだ」

「???」

「どうやって偽の招待状を用意出来たのか、どうして招待されていない者が入れると思ったか知らないが、王宮や貴族の邸のように入場するのが厳しくないのではないかと思ったのかまだわからないけどね。

ジョルジュとミーナ嬢目当ての者は出席して繋がりを持ちたいのか?
逆効果だと思うが、本当に愚かだね。

もうひとつは私とエンヴェリカ目当てみたいだね」

ジョルジュ様とミーナ目当ての方たちも驚きだけど、セントバーナル様と私目当てとは?

「セントバーナル様と私目当てとは?」

「私の護衛が外にもいるのだが、どうやら学院の同級生だった令嬢たちのようだ」

えっ?もしかしてゴーガバンズ侯爵令嬢とか?

「誰なのかはもうわかっているけど、エンヴェリカは気にしなくていいよ」

「はい…」

セントバーナル様にそう言われてそれ以上聞くのはやめた。

セントバーナル様と会場に向かう途中、クリスフォード様とヴァネッサお姉様にお会いした。

クリスフォード様がいつもより厳しい顔をされている。

その雰囲気からセントバーナル様がすぐに察知して、クリスフォード様とヴァネッサお姉様謝罪されたのだけど、どうやらその令息や令嬢たちと遭遇してしまったみたいだった。

クリスフォード様はセントバーナル様が謝ることはないと言ってくれてホっとしたけど、クリスフォード様はヴァネッサお姉様が関わると人が変わったように冷たく怖くなるから、何もなくて本当に良かった。

でもいったい何が起こっていたのだろう?


その後、ジョルジュ様とミーナの結婚パーティーは招待された家族や友人に祝福されて、とても和やかで温かい素敵なパーティーとなった。

会場の中央には王宮で晩餐会が開かれるのと同じ長いテーブルに招待客が向かい合って座った。

そちらで食事をした後、その周りにある多くのソファ席で皆がおのおの座って、お酒を飲みながら歓談となった。

ミーナはジョルジュ様と共に各席を回っているので、私はナターシャ様とヴァネッサお姉様に誘われて、一緒にソファ席に座ってお話させてもらった。

セントバーナル様もアルスタイン様とクリスフォード様と一緒に別のソファ席で話している。

私は王子妃教育の不安などを少し話すと、ナターシャ様もヴァネッサお姉様もよくやってる大丈夫と励まして下さった。

お二人共に自分の経験などを話してくれて、私の気持ちも楽になっていった。

ナターシャ様もヴァネッサお姉様も美しいだけじゃなく、本当に素敵な優しい方で、憧れるわ。

そさてナターシャ様とヴァネッサお姉様はとても仲良しだ。

ずっと昔からの親友のように息もピッタリだ。

しばらくしてからジョルジュ様とミーナが私たちの席に回ってきた時にセントバーナル様たちもやってきた。

クリスフォード様が座っているヴァネッサお姉様の間近まで来て、顔を寄せると途端にヴァネッサお姉様が照れて顔を赤らめる。

いつまでも初々しいヴァネッサお姉様にクリスフォード様は他では絶対見せない蕩けるような甘い顔をされている。

本当にいつまでも仲睦まじい。

私もお二人のようにセントバーナル様といつまでも仲良くいたいなと思った。

その時、ナターシャ様がセントバーナル様とアルスタイン様が悪い笑顔をしていることを指摘されていたけど、お二人が何を考えているのか、ジョルジュ様もクリスフォード様も同じ顔をされていたのを私はその時はわからなかった。









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