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八話 殿下とジョルジュ様と私と突然の告白
しおりを挟む「ぶぉっ!…」
というオマール様の情けない声がしてしゃがんだまま横にバッタリと倒れた後。
「エンヴェリカ嬢!」
この数年間で一番多く聞いた声で私の側にずっと居てくれた方。
殿下の声が聞こえた。
私は声がする方向に目をやるといつもは整っているプラチナブロンドの前髪が乱れて、制服も少し着崩れていて、カッと金の瞳を鋭く見開きながら殿下が私の所へ走ってきて、私の背中に腕を入れて抱き起こしてくれた。
「で、殿下、殿下~」
私は殿下の顔を見て我慢出来ずに涙が溢れてきてしまった。
殿下助けてって思ったら本当に助けに来てくれた。
「エンヴェリカ嬢、大丈夫か?」
何だか必死な感じの声音の殿下が私の名を呼びギュッと抱きしめてくる。
「うっ…でん…かぁ…うぅっ」
私はボロボロ涙が溢れてきて殿下の胸に顔を押し付ける。
今までなら普段なら考えられない。
私からそんなこと絶対出来ないけど、この時はいつもの私ではなかった。
殿下を見て本当に助けに来てくれたという気持ちと助かったという安心で一杯になっていた。
「エンヴェリカ嬢、怪我は?何をされた?クソッ!あの男!殺してやろうか!
八つ裂きにしてやる!」
殿下がギュッと私を抱きしめたまま凄い物騒なことを言い出した。
いつもと違う殿下の厳しい乱暴な口調に肩がビクッとなるけど、まだ完全に薬が抜けてなくて、まだ痺れが残っていて自由に動けないから殿下の胸から顔を離せない。
怒りからか殿下の身体が震えているように感じる。
「セントバーナル様、恐らくエンヴェリカ嬢は薬を嗅がされたんでしょう?
調べてみないとわかりませんが、睡眠薬と身体全体が緊張状態になる痺れ薬の併用だと思われます。
まだ身体がちゃんと動かないようです。
この男はしばらく眠ったままですし、すぐに騎士が参りますのでここは大丈夫です。
とりあえず私と王宮へ戻りましょう」
そこにジョルジュ様の声が聞こえてきた。
殿下がジョルジュ様と一緒に助けにきてくれたんだ。
「…うぅっ…じょるじゅ、さ、ま…」
「エンヴェリカ嬢大丈夫だよ。
今からとりあえず王宮に避難しよう」
「そうだな、ジョルジュ頼む」
殿下が私を抱きかかえたまま立って、ジョルジュ様のところへすぐさま向かう。
そしてその後すぐパッと明るい場所に変わった。
えっ?ジョルジュ様が殿下と私を転移させた?
一人だけでも転移するの大変なのに殿下と私も?
やっぱりジョルジュ様凄い!凄過ぎる!
「うっ、うぅ~じょるじゅ、さま、すご、すぎます~」
私はまだ止まらない涙を流しながらも感激して言った。
「フッ、エンヴェリカ嬢今それ言うところ?」
ジョルジュ様が苦笑いしながら私を見ている。
「エンヴェリカ嬢!本当に今そんなところではない!
すぐに部屋に連れて行って医療師を呼ぶからもう少し我慢してくれ!」
殿下が興奮している。
「でんかぁ…ふっ、うっ、…ここは?」
「王宮だ」
「…おう、きゅう?!」
えええ、転移したと思ったら王宮に来ちゃったの?
私ジョルジュ様と殿下の会話ちゃんと聞いてなかった。
いやいや駄目でしょう?そんなの。
「あ、の…大丈夫…ですから…私は、寮に…その…戻った方が…」
驚いたからか涙が引っ込んだ。
「大丈夫な訳ない!寮なんかに帰せるか!」
殿下の乱暴で大きな声に私はポカンと呆気に取られてしまう。
「セントバーナル様、すぐにエンヴェリカ嬢を医療師に診てもらうでしょうが、今ここで私が状態を見て薬の効果を消しておきましょう」
ジョルジュ様が殿下に抱きかかえられてる私の側にやってきて、両手を私の心臓辺りにかざすと、虹色!?の光が出てきた。
その光が私の全身を巡っていくように感じる。
虹色なんて初めて見た!
その後、白い光がジョルジュ様の両手からパァッと溢れてきてすぐに頭や身体が軽くなった。
頭痛もなくなり、締まっていたような喉も何だかスッキリしている。
えっと、もしかして虹色の光は探知魔法?何故虹色?ジョルジュ様全属性だから?
それと白い光は光属性魔法だ!
使える者が少ない貴重な光属性魔法を初めて見た!
それも私にかけてもらった。
ジョルジュ様は全属性のすべて最上級を使える天才だそうだけど、特に光属性魔法が得意だと聞いたことがある。
それも無詠唱!
虹色の魔法が探知魔法?で無詠唱なら凄過ぎるを突き抜けている!!
ヤバい!凄い!凄い!
無詠唱も初めて見たよ!
やっぱり本当に天才だ!
「光属性!初めて見ました!
おまけに無詠唱!
眼福です~。
あ、あの虹色の光はもしかして探知魔法ですか?それも無詠唱なんて~。
凄い~やっぱりジョルジュ様天才です!」
私は自分が今どういう状況か忘れてジョルジュ様の魔法に感動感激して興奮しているし。
「ハァ~」
私の頭の上から殿下の溜息が聞こえた。
そうだった!私殿下に抱きかかえられていたんだった。
私は慌ててジョルジュ様に感謝と謝罪をする。
「ジョルジュ様お礼を申し上げるのが先なのに申し訳ありません。
そして治して下さりありがとうございます。
身体も自由に動くようですし、スムーズに喋れるようになりました」
「そか、良かったよ。
でも無理しないでね。
まあ虹色の光のことはまた追々ね」
ジョルジュ様が苦笑いしながらも虹色の光のことも教えてくれるみたい!
私は魔道具馬鹿だけど、魔法ももちろん
関係しているから大好きで、魔法陣を描く必要があるから魔法も平行して研究している。
めちゃくちゃ大好きで興味のあることだから興奮して言ったけど、身動ぎして今更ながら殿下に抱きかかえられてることに気付いてしまった。
そういえば、先程私の頭上で殿下の溜息も聞こえた。
私は顔が熱くなってきてアワアワしてしまう。
それに殿下に抱きかかえてもらってるなんて恐れ多い。
「殿下申し訳ございません!
今更気付いてしまいました!
ジョルジュ様に治療して頂いたのでもう大丈夫です。
下ろして下さいませ」
「はあ?駄目に決まってるだろ!
大人しくしていろ!」
殿下に即叱責されてしまい、肩がビクッとなって殿下の顔を見上げる。
本当に殿下だろうか?という口調に驚いてしまう。
「元気になったのは見てわかるけど、ジョルジュの魔法で大丈夫だと思うが、ちゃんと医療師の診察を受けるまでは駄目だ!」
「あ、あの…」
「エンヴェリカ嬢大人しくセントバーナル様の言う通りにした方がいいよ。
今セントバーナル様は大変気が立っておられるからね。
僕からもお願いだよ、大人しくジッとしていてね。
それではセントバーナル様私は一度現場に戻ります」
ジョルジュ様が私に余計なことは言わないで大人しくしておいた方がいいよと助言してくれた後、殿下に向かいまた現場に戻ることを言う。
「ジョルジュ、緊急に呼び出してまた戻らせてすまないな。
よろしく頼む」
「大丈夫ですよ。
お気になさらず、私の仕事ですから。
ではいったん失礼します」
そう言うと、ジョルジュ様の姿がシュッと一瞬で消えてしまった。
「わぁ~」
私は目の前でジョルジュ様の凄さを見て感激してしまう。
「…エンヴェリカ嬢行くぞ」
殿下が私の頭上で言ってから私を抱きかかえたまま歩いて行く。
「あ、あの…さっきの所は?」
「王宮の専用転移門だ。
ジョルジュならいきなり部屋に行くことも出来るが、緊急だったから王宮の結界魔法のことを考えて転移門を使用したんだろ。
転移門ならいつでも大丈夫だからな。
エンヴェリカ嬢大人しくしておいてくれ」
殿下は私に説明しながらも足早に私を抱きかかえたまま歩いていく。
殿下は見た目、ジョルジュ様よりほっそりして見えるのに、私の顔に当たっている殿下の胸は固い。
そして私を軽々と抱きかかえたままサッサと歩いていく。
やっぱり男性なんだなと思いながらボーッとしていると、転移門を出てから階段を上がり、王宮内の廊下を殿下は足早に歩いているけど、廊下に出たら人と行き違うのよ。
すれ違う人たちが驚いて珍しいものを見る目で私たちを見ていて、恥ずかしさとこの有り得ない状況にオロオロしてしまう。
男性にお姫様抱っこなんてしてもらったことなんてない。
おまけにそれをしているのが殿下なんて。
でもさっき殿下に叱責されたから大人しくするしかない。
なるべく顔を見られないように殿下の胸に顔を埋める。
その時に殿下がフッと笑ったような気がしたけど、顔を上げるのも恥ずかしいので私はそのまま顔を赤くして縮こまっていた。
あれから殿下に客間だという部屋に運ばれてベッドに下ろされてすぐに寝かされた。
見たこともないどんでもなく広く豪華な部屋に私は恐れ慄く。
領地の子爵家の部屋の何倍ある広さなんだろう。
天蓋付きベッドも今まで見たこともないくらい大きくて柱が金で宝石があちこちに付いている。
天井には美しい壁画が。
私は一応貴族令嬢であることも忘れてキョロキョロとしてしまう。
「エンヴェリカ嬢気分が悪くなったり、していないか?」
ベッドのすぐ脇に椅子を持ってきてそこに座った殿下が聞いてくる。
「で、殿下、大丈夫です。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
「そんなことはいいんだ。
すまない、まさか寮の中に入り込んでくる者がいるとは気付かなかった」
殿下が私に頭を下げてくる。
「で、殿下やめて下さい。
どうして殿下が頭を下げるのてすか。
殿下のせいではありません!」
私は慌てて殿下の顔を見る。
殿下は唇を引き結んで、眉間に皺を寄せている。
「しかし寮の中も万全にしておくべきだった」
えっ?寮の中も?万全に?
「あの、それはどういうことですか?」
私は殿下の金の瞳を見つめながら聞く。
「ずっとエンヴェリカ嬢は何者かに狙われているようだからエンヴェリカ嬢に影や護衛を配置していたが、寮の中は結界魔法もあるし管理人もいるから大丈夫だと思っていたんだ。
私の油断が招いたことだ」
殿下がそう言って目を伏せた。
プラチナブロンドの長い睫毛がフルフルと震えているように見える。
っていうか、私に影と護衛が付いていた?全然知らなかったんですけど?
「そんな…影とか護衛まで付けて下さってたんですか?…そんなことまで…本当にご迷惑をおかけして申し訳ありません」
私はその事実を知って申し訳なくなる。
「当たり前のことだよ。
クエスベルト子爵卿にもエンヴェリカ嬢をちゃんと安全に守ると約束していたのに、それなのにこんなことになってしまって本当に申し訳ない」
えっと?
お父様も知ってることなの?
どういうこと?
いやいや、いろいろと何だか凄くてまた頭が痛くなってきた。
薬の副作用ではないよね?!
「あ、あの私しがない子爵令嬢ですよ?
そんな影って王家直属の方ですよね?
護衛も。
そこまでして頂くなんて恐れ多いことですし、殿下に私を守って頂くなんて私にそんな価値はありません」
「何を言っているんだ、エンヴェリカ嬢!
そなたは私の大切な人だ。
守って当たり前の存在だ」
「えっ?」
殿下の言葉に目を見開く私。
今大切な人と言いました?
「エンヴェリカ嬢は本当に鈍感だな。
私はずっとそなたに私の気持ちをわかってもらいたくて何度となく伝えてきたつもりだが…回りくどい言い方ではやっぱりわかってもらっていなかったのだな…。
私はそなた、エンヴェリカ嬢のことが好きだ。
もう愛している。
エンヴェリカ嬢は私の唯一だ。
私の婚約者になってもらいたいと思っている」
「!!……」
突然の殿下の告白に私は言葉を失う。
えっと、ずっと気持ちを伝えてきた?
殿下が私のことを好き?愛してる?
婚約者になってもらいたい?
私は頭が混乱して言葉が出てこない。
「今、こんな時に言うつもりはなかったが、そなたが自分を私が守る価値がないなどと言うから私にとってそなたがどんな存在なのかわかってもらいたかった」
殿下の金の瞳がジッと真剣に私を見つめてきて、私は心臓がバクンッと跳ねた。
トクンとか上品な跳ね方ではない。
「あ、あの…殿下、それは…」
私は殿下の真剣さが伝わってきて何て返事をいいかわからず、ちゃんと答えることが出来ない。
「こんな状況で突然言ってしまって申し訳ない。
でも私は自分の気持ちもエンヴェリカ嬢そなたを婚約者にしたいと思っていることも事実だ。
私はそなた以外とは結婚するつもりはない。
至って真剣で本気だ。
そなたが今私に対してそこまでの気持ちがなっていないことも十分承知している。
でも私は諦めない。
そなたが私を愛してくれるよう何でもするし、私の気持ちを伝え続けていくつもりだ」
私は殿下の突然の告白に口をポカンとさせた阿保な顔をしているだろう。
そこにコンコンとノックの音が聞こえて、殿下がいったん外に出られてしばらくしてから医療師様らしき胸元と袖に銀糸の刺繍のある白の神官服にを着た壮年の男性と王宮の侍女らしき女性1人と共に殿下ももう一度部屋に入ってきた。
「エンヴェリカ嬢、医療師を連れてきた。
診てもらってくれ。
私はいったん席を外すよ」
そう言って殿下はいったん席を外して部屋を出て行った。
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