上 下
79 / 99
番外編

パトリシアの人生 3

しおりを挟む



いよいよアルの誕生日パーティーの日。
私は王宮に初めてやってきた。

テンションが上がったわ。
アルに会えることだけでなく王宮がアニメの世界そのものだったから。

アニメの世界だから当然なのだけどね。

壮大で美しいこの国ジークシルード王国の王宮。

この国では瞳の継承者の王族は後継者にならなくても特別な瞳の色を持っている間は王族として王宮で暮らすから国王宮や王太子宮だけでなく、他の王子や王女の宮が中央の宮を囲むようにたくさん建ち並んでいて、外から見ると圧倒されるくらい巨大な王宮なのよ。

魔法大国でとても裕福な国だから成り立っているのよね。

外観は真っ白で尖塔があってお城そのもので近くから見ても圧巻だわ。

今まで王都にいる時に遠くから見ていたけど、こんなに近くで見れて嬉しくて堪らない。

中に入っても壁や柱まで真っ白で金や銀の装飾がされていて、廊下のシャンデリアでさえ家のものより豪華。
絨毯もフカフカで白地に金や藍色や他瞳の継承者の色の模様があって、すべてが私が見たアニメと同じで、私は本当にこの世界にいるのだと実感出来て嬉しくて顔がニヤけそうになるのを必死で堪えた。

さあ、まず下位貴族からの入場だわ。
私は自分たちの入場の順がくるまでゲームの登場人物を探したわ。
続編のメインキャラはまだ生まれていなかったり、生まれててもまだ幼いだろうからいないはずだからね。

氷の令息のブレンダーザス公爵のクリスはどこにいるのかしら?
ヒロインの幼馴染みでアルの側近となったフィリップ・マンチェス侯爵令息は?

ゲームの攻略者たちを探したけど、彼らは高位貴族だからかまだ姿は見えなかった。 
 
宰相子息のギルバード・トスティルアも侯爵令息だからまだ居ないわね。

同じ伯爵の位の王国騎士団子息のアレンザード・ロズガーナとモブの伯爵令息と結婚したヒロインはいるはずよね?

探していると、メッシュのように赤の混じったブロンドに翠眼の体格の良い人を見つけた!

アレンザードだわ!
タイプではないけどキリッとしたイケメンだわ。

ヒロインはどこかしら?ヒロインのメリッサをずっと探してるんだけどいないわね。

妊娠してて参加してないとかかな?


結局ゲームの時の攻略者ではアレンザードしか見ることが出来ないまま順番がきた私はお父様とお母様と共に入場した。

同じ伯爵でもタベンサードル辺境伯は瞳の継承者だし位も上だからジョルジュの姿も見ることが出来なかった。

ジョルジュは黒い髪に黒い瞳なんだけど、甘い顔したイケメンなのよね。
見てみたいわ。

続編で氷の令息クリスと結婚したダベンサードル辺境伯令嬢だったヴァネッサもめちゃくちゃ美人なのよね。

最初クリスとは愛のない政略結婚だったけど、ヴァネッサの誰に対しても笑顔で明るくて優しい性格の良さからクリスがヴァネッサにメロメロになるのよね。

実はクリスはヴァネッサに一目惚れしていたことを後で知るんだけど、クリスが一目惚れするくらいヴァネッサは本当に美しかった。

早くクリスとヴァネッサが並んでるところを見たいわ。

でもそれよりもアルよ!
やっとアルに会える!
アニメの神ががった美しく甘いあの顔を見れるなんて。

そして私を初めて見た時の驚きに目を見開いた顔でさえ美しくてカッコいいのよ!

私は逸る気持ちを抑えて、自分が入場してから王族が入場するのを今か今かと待った。

そして貴族の入場がすべて終わってしばらくしてから国王、王妃が入場してきていよいよアルが入場してきた!

あぁ何てこと!
実物はアニメなんかよりもっともっと美しくてイケメンだわ。
もう威厳さえも醸し出していて、圧倒的な存在感だわ。

私はもうアルしか目に入らなかった。

国王たちに挨拶に行く時は高位貴族からでまずはドレンナザス公爵一家から。

赤の瞳の継承者のドレンナザス公爵家の息女フロディーテは続編のメインキャラで、女だてらに魔法攻撃をバンバン放つカッコ綺麗なキャラだったんだけど、アルだけを見つめていたから逃してしまったわ。 

次はブレンダーザス公爵一家だわ。
クリスとヴァネッサは見たい!

いた!キャア凄い!クリスもヴァネッサも美し過ぎるわ。
何?あの2人!
並んだら圧巻だわ!2人の周りがキラキラ光っているわ。 

アルと私が並んでもきっとそうだわ!
ああ、早くアルの前に行きたい!

そんなことを考えていたら私たちの番がやってきた。
まずは国王と王妃に挨拶なのだけど、ずっとアルを見てしまうわ。

本当に美しくてカッコいい!
藍色の髪が周りに光を纏っているみたいにキラキラしているわ!
金色の瞳が宝石みたいで吸い込まれそうなくらい澄んでて本当に綺麗。

笑った時に出来る目尻の皺さえ美麗ってどういうことよ!
何?私死んじゃう?

いやいやこんなところで死んでる場合じゃないわ。

いよいよアルに挨拶する番が回ってきて少し離れた壇上にアルがいるのだけど、もう惚けてしまってアルから目が離せない。

でも何だが、なかなかアルと目が合わないのよね。
今お父様と話してるからかな?

私が挨拶をした時少しアルと目が合ったと思うけど、アルはすぐに微笑んで隣を見たのよ。
そこにナターシャがいた。
今気付いたわ!

入場した時にもいたはずなんだろうけど、私どれだけアルだけを見て惚けていたんだろ?

公の場だからいて当たり前なんだけど、アル何であんな優しい笑みをナターシャに向けているんだろ?

ナターシャも何か雰囲気が違うわ。
顔はアニメのままのブロンドの髪の碧眼のキツい冷たそうな顔をしているんだけど、何ていうか柔らかいっていうのかな?

ナターシャと目が合ったけど、ニッコリと柔らかい微笑みを返された。

アルはそんなナターシャを微笑まし気に見ているのよ。
 
アルはナターシャを嫌っているはずなのに何であんな顔してナターシャを見るのかな?

ナターシャがラスボスを妊娠してから公の場以外はまったく会おうとしなかったのよね?

なのにアルはまるでアニメの時に私を見るような顔をしている気がするわ。

私は訳がわからなくなって第二王子セントバーナルや第一王女アマリアへの挨拶の時どうしてたか覚えてない。

気のせいかな?
公の場だからアルも取り繕っているのかな?
でもアルは私を見てもこれっぽっちも反応しなかったわ。

挨拶の時に確かに目が合ったと思うのだけど、すぐナターシャの方を向いたわ。

えっ?どういうこと?
違う違うわよね!
ナターシャが何かしないか、余計なことを言わないか見張ってただけよね?

でもそれから私はアルのいるところへとずっとついて行ったのだけと、クリスとヴァネッサと一緒にいる時だけチラッと私の方を見た以外まったく視線を合わせてくれなかった。

クリスなんか凄い怖い顔で私を睨んでヴァネッサを自分の方に引き寄せていたわ。

それどころかナターシャに向かってこれでもかって甘い視線を向けていて、私なんかまるで存在していないように他の貴族と談笑していてもしょっちゅうナターシャの顔を見ていたわ。

結局それからアルと話すどころか視線さえも合わず、誕生日パーティーは終わってしまった。

どういうこと?ナターシャとは冷め切っているんじゃないの? 
アルは私に一目惚れするんじゃないの?

おかしいわ。
見た限りアルはナターシャを嫌っているようには見えなかったわ。

視察の時じゃないと駄目なのかな?  
アニメ通りに動かないといけなかった?

でも視察の時には絶対会えるよね?
そう!気のせいよ!
アルは表面上誰にでも愛想良くする人だから、それに公の場だからナターシャにあんな態度だったのよ。

そうよ!きっとそうだわ!
だってずっとアニメ通りに進んでいるもの。

やっぱり視察の時にアルと会って恋が芽生えてアルと私の話がスタートするのよ。

そこで私の優秀さを見せればもっといいんじゃない?

パトリシアは控え目な女性だったけど、とても優秀で王太子妃教育も頑張ってアルがパトリシアの優秀さに余計メロメロになるのよ。

アニメではパトリシアはとても優秀で、学院でもセントバーナルと同じ一番成績の良いクラスだった。

実際の私の成績は中より下で同じクラスにならなくてアニメ通りじゃなかったけど、貴族学院時代は関係ないわ。
これからか本番なのよ!

アルにはこれから私の優秀さを見せていけばいいんじゃない?
私には前世の知識があるわ。

視察の時にどうすれば優秀だってアルが思ってくれるか考えないと!

こうしちゃいれないわ。
領地に戻って作戦を練らねば!



私は領地に帰った翌朝に川に視察に行ってくると言って、侍女と護衛連れて出かけた。

お父様が「パトリシアが川に視察?領地のことを興味を持ってくれるのは嬉しいけど、いったいどうしたんだい?」って言っていたけど煩いわね。

私にはやらなきゃいけないことがあるのよ。

私はお父様に聞いたそれほど被害にはならなかったけど、少し川が氾濫した所へやってきた。   

「少し考えたいことがあるから1人にしてちょうだい」

と言って侍女と護衛に離れてもらった。

私はその氾濫した辺りを見てみた。
狭い範囲だけどなんか袋に入った土を何段か積み上げているわね。
 
何ていうやつだったかしら?    
どなんとか?
 
まあそれはいいわ。 
ここには堤防がないのね。
前世では普通にあったのに。

そうだわ!堤防を作るように言えばいいのよ!

この世界にないなら初めてのことよね?

大きく土を盛れば出来るんじゃないの? 
少し土魔法を使ってみた。
良いじゃない!
私に出来るんじゃない?

ん~でもそれだけじゃ薄いかな?
他に何かあるかな~?

そこで私は少し周りを歩いてみた。
そこで川から細い水を引いてるものを見つけた。
小麦を作っている畑に続いてるみたい。
これ農水路よね?
この世界にも農水路はあるのね。

あっ!川の道を新たに作って川を移動させるって聞いたことあるわ!
それよ!

川が氾濫しやすい所の川を別の所を通るようにすればいいんだわ!

ちょっとこれ凄くない!?
私の土魔法を使えばすぐに出来るわ!

私はそれをやろうとして、ん?と止まった。

いや、駄目よ!
ここですべて私がやってしまったらアルが視察にくる必要がなくなってしまうかもしれない。

それじゃ意味ないのよ!

そうだ!堤防のことと、川を別の所に移動する話をお父様にしてそれをアルに言ってもらえばいいのよ!

私って凄くない?

私はそれから意気揚々と邸へと戻り、お父様に堤防と川の移動の話をした。

「パトリシア、それが実現したら凄いことだよ!」

とお父様は感激した顔で私を見た。

「でもどういう方法なんだい?」

と聞かれて。
堤防は土を積み上げるとか川は徐々に道を変えるって言ったのだけど。

「ん~ていぼう?というのと川を移動させる案は確かに今までになくて、実現したら凄いことだと思うけど、ていぼうは土を積み上げるだけで出来るのかい?土魔法を使ってやるのかい?
どれだけの規模でやるかによって土魔法を使える魔術師がどれくらいいるか試算しないといけないよ。
予算によっては魔術師を使えないかもしれないから手作業になるけど、それをどうやっていくのか?
川もどんな方法で道を変えていくのか教えて欲しい」

とお父様に言われたけど、私専門じゃないからそんなのわからないわよ。

とにかく堤防と川の道を変えることを伝えて欲しいと言うと。

「パトリシアの話は具体的でないから今のままだと許可申請も計画書も出せないよ」

お父様が困った顔をして言うのよ。

私はちゃんと考えるから凄い案なんだからとりあえず、アルに進言してみて!と粘った。

お父様は私に根負けしたようで、治水工事工事許可申請書と計画書を提出してみると言ってくれた。

それから2週間程経ったある日、お父様から呼ばれてお父様の執務室に行くと、アルが視察に来ることが決定したと教えてくれた。

やったぁー!!

やっぱりアニメの通り話が進んでいるわ。

またアルに会える!
やっとアルと私の恋が始まるのよ。

お父様がアルが来るまでにもっと計画を詰めていこうとか言ってたけど、「また今度にして」と言って私は嬉しくてそのまま自室へと戻った。

自室に戻って1人になったらこれからのことを考えて嬉しくてずっとニヤニヤしてしまった。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

命を狙われたお飾り妃の最後の願い

幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】 重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。 イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。 短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。 『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。

三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。 それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。 頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。 短編恋愛になってます。

そうだ 修道院、行こう

キムラましゅろう
恋愛
アーシャ(18)は七年前に結ばれた婚約者であるセルヴェル(25)との結婚を間近に控えていた。 そんな時、セルヴェルに懸想する貴族令嬢からセルヴェルが婚約解消されたかつての婚約者と再会した話を聞かされる。 再会しただけなのだからと自分に言い聞かせるも気になって仕方ないアーシャはセルヴェルに会いに行く。 そこで偶然にもセルヴェルと元婚約者が焼け棒杭…的な話を聞き、元々子ども扱いに不満があったアーシャは婚約解消を決断する。 「そうだ 修道院、行こう」 思い込んだら暴走特急の高魔力保持者アーシャ。 婚約者である王国魔術師セルヴェルは彼女を捕まえる事が出来るのか? 一話完結の読み切りです。 読み切りゆえの超ご都合主義、超ノーリアリティ、超ノークオリティ、超ノーリターンなお話です。 誤字脱字が嫌がらせのように点在する恐れがあります。 菩薩の如く広いお心でお読みくださいませ。 小説家になろうさんにも時差投稿します。 ↓ ↓ ↓ ⚠️以後、ネタバレ注意⚠️ 内容に一部センシティブな部分があります。 異性に対する恋愛感情についてです。 異性愛しか受け付けないという方はご自衛のためそっ閉じをお勧めいたします。

懐妊したポンコツ妻は夫から自立したい

キムラましゅろう
恋愛
ある日突然、ユニカは夫セドリックから別邸に移るように命じられる。 その理由は神託により選定された『聖なる乙女』を婚家であるロレイン公爵家で庇護する事に決まったからだという。 だがじつはユニカはそれら全ての事を事前に知っていた。何故ならユニカは17歳の時から突然予知夢を見るようになったから。 ディアナという娘が聖なる乙女になる事も、自分が他所へ移される事も、セドリックとディアナが恋仲になる事も、そして自分が夫に望まれない妊娠をする事も……。 なのでユニカは決意する。 予知夢で見た事は変えられないとしても、その中で自分なりに最善を尽くし、お腹の子と幸せになれるように頑張ろうと。 そしてセドリックから離婚を突きつけられる頃には立派に自立した自分になって、胸を張って新しい人生を歩いて行こうと。 これは不自然なくらいに周囲の人間に恵まれたユニカが夫から自立するために、アレコレと奮闘……してるようには見えないが、幸せな未来の為に頑張ってジタバタする物語である。 いつもながらの完全ご都合主義、ゆるゆる設定、ノンリアリティなお話です。 宇宙に負けない広いお心でお読み頂けると有難いです。 作中、グリム童話やアンデルセン童話の登場人物と同じ名のキャラで出てきますが、決してご本人ではありません。 また、この異世界でも似たような童話があるという設定の元での物語です。 どうぞツッコミは入れずに生暖かいお心でお読みくださいませ。 血圧上昇の引き金キャラが出てきます。 健康第一。用法、用量を守って正しくお読みください。 妊娠、出産にまつわるワードがいくつか出てきます。 苦手な方はご注意下さい。 小説家になろうさんでも投稿します。

敗戦して嫁ぎましたが、存在を忘れ去られてしまったので自給自足で頑張ります!

桗梛葉 (たなは)
恋愛
タイトルを変更しました。 ※※※※※※※※※※※※※ 魔族 vs 人間。 冷戦を経ながらくすぶり続けた長い戦いは、人間側の敗戦に近い状況で、ついに終止符が打たれた。 名ばかりの王族リュシェラは、和平の証として、魔王イヴァシグスに第7王妃として嫁ぐ事になる。だけど、嫁いだ夫には魔人の妻との間に、すでに皇子も皇女も何人も居るのだ。 人間のリュシェラが、ここで王妃として求められる事は何もない。和平とは名ばかりの、敗戦国の隷妃として、リュシェラはただ静かに命が潰えていくのを待つばかり……なんて、殊勝な性格でもなく、与えられた宮でのんびり自給自足の生活を楽しんでいく。 そんなリュシェラには、実は誰にも言えない秘密があった。 ※※※※※※※※※※※※※ 短編は難しいな…と痛感したので、慣れた文字数、文体で書いてみました。 お付き合い頂けたら嬉しいです!

殿下、側妃とお幸せに! 正妃をやめたら溺愛されました

まるねこ
恋愛
旧題:お飾り妃になってしまいました 第15回アルファポリス恋愛大賞で奨励賞を頂きました⭐︎読者の皆様お読み頂きありがとうございます! 結婚式1月前に突然告白される。相手は男爵令嬢ですか、婚約破棄ですね。分かりました。えっ?違うの?嫌です。お飾り妃なんてなりたくありません。

処理中です...