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番外編
あれ?まだ強制力ありますの!? 13 最終話
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失礼しました。
☆★☆
アルスタインside
ナタとお茶会をしてあの女のことについての経緯と元ジェンバーネット伯爵一家とあの女の処分の話をした。
ナタも気になっていただろうからなるべく嘘偽りなく話したつもりだが、実際は少し違う。
ジェンバーネット伯爵については爵位を取り上げて、領地を没収。
領地はいったん王家管轄となる。
伯爵一家は伯爵夫妻、第一女、第二女共に爵位剥奪の上、魔術研究所送りとなった。
家族たちに自白魔法までかけて聴取したが、伯爵以下家族はまったく関わっておらず、何も知らなかったことからこれからは魔術研究所にて、研究の為に一生研究所の隣にある棟の今までとは比べものにならないくらい粗末な部屋に閉じ込められ、監視されながら魔力を1日限界まで摂取され続けることとなった。
いくら一切関わってなかったとはいえ、家族の第三女が第一王子を殺そうとしたのだ。
極刑としても良かったが、ある意味魔力を毎日限界まで摂取され続けるのは死ぬより辛いことかもしれないと思い、魔術研究所送りとした。
これからあの女の行ないを悲しみ嘆き、恨みながら限界まで生きていくのだろう。
第一女のジェンバーネット伯爵に入り婿となった子爵令息と第二女が嫁いでいた伯爵家はお咎めなしにしたが、まだあの女の罪は公にしてないが、処分した後に詳しいことは控えることになるが、あの女が第一王子クライファートを害そうとしたことは公となる。
そうなれば入り婿になった子爵令息もその家も第二女が嫁いでいた伯爵家も、社交界で針の筵となるだろう。
この者たちには罪はないが、あの女の一家と家族になったことを後悔していくことになるはずだ。
しかし子爵令息とその家と伯爵一家はこれから挽回して盛り返す機会は残されている。
これからの自分たち次第ということだ。
私は今、あの女がいる地下牢に向かう階段を下りて行っている。
ナタにあの女に会いたいか?と私は聞いた。
ナタもあの女に対して思うことはたくさんあるだろうし、言いたいこともあるだろうから聞いてみたが、ナタはスッキリした顔で『会いたいとは思わないわ』と言っていた。
私はそのことに安堵した。
一応聞いてみたが、本当はナタには二度とあの女と会わせたくなかったから。
ナタに心残りがあってはいけないと思っていたから一応聞いたけど、ナタはスッキリした顔をしていた。
もう大丈夫だろう。
ナタにはあの女の処分を極刑と言ったからナタは処刑されると思っているだろう。
でもそんなのは甘い!
あの女はクライファに魔力を吸い取られて、見目も身体の中も90代の老婆となった。
けど、クライファに魔力を吸い取られたあの女はそのまま気を失って、目覚めた時には牢の中に自分がいることに気付いたはずだ。
見目が老婆に変わっていることに気付いたらそのまま心を病んで、別世界の住人となってしまうかもしれない。
私はそんなことは決して許さない。
ナタに対して言い放った数々の暴言、行なった非道な行ない。
クライファに対してもらすぼす?とかいう訳のわからないながら尊敬も何も感じない見下す呼び方、そしてクライファを殺そうとした罪。
またその罪をナタに被せようとしたこと。
そのすべてが本当に許し難く、私自身が嬲り殺しにしてやりたいくらいだが、あの女にはもっとドン底を味じあわせることにした。
本当は見目も身体の中も90代になっているが、見目はスペンサー殿にあの女にだけ認識阻害魔法をかけてもらい、元の見目だと思わせている。
今から私があの女に会い、私自身が裁きを下してドン底を味わせでやる。
地下牢の入口まで下りて門番に入口を開けさせる。
門番と私の従者と護衛には入口で待機するように命令した。
「何かあれば呼ぶから」と言うと「承知しました。何かございましたらすぐにお呼び下さい」と従者が言い、みなが頭を下げたので、私は1人であの女がいる奥の牢まで歩いて行く。
今この牢に入れられているのはあの女だだけだ。
私がそのようにした。
他の重罪人は今、他へと移している。
カツンカツンと乾いた靴音が自分に近付いてくるのにあの女は気付いたようで、薄暗い中を目を凝らしてこちらに目を向けてきている。
しかし90代の老婆になって視力も衰えたあの女が私と気付くのはまだのようだ。
「だ、誰?…誰なの?
どうして私はこんなところにいなきゃいけないの?」
嗄れた老婆の声が聞こえる。
私は入口から変わらない早さでゆっくりと牢に近づいている。
「ねぇ!話を聞いて!アルにアル様と話をさせてと何回も言っているじゃない!」
苛立ったあの女の声が聞こえるが、本人は目一杯叫んでいるつもりだが、聞こえてくる実際の声は老婆の嗄れた弱々しいものだ。
牢の檻から1メートル程近付いた私を見てあの女はやっと誰か判別がついたようだ。
「ああ、アル様~。
アル様なんですね!
やっぱり私に会いにきてくれたんですね」
と言って立ち上がろうとするが、身体に力が入らず、そしてあらゆるところが痛むのだろう。
結局立ち上がることが出来ず、ゆっくりとした動作で這って檻の側までやってきて両手で檻を摑み私に目を潤ませた顔を向けてきた。
「やあ、ジェンバーネット伯爵令嬢」
「あぁ、アル様~やっぱり私を助けに来て下さったのですね~。
私部屋で気を失って気付いたら牢に入れられていたのです。
訳がわかりません!
私何もしていないのです。
無実なのです!
アル様ならわかって下さいますよね?」
皺くちゃの顔をして窪んだ瞳を潤ませている。
老婆になってもペラペラと五月蠅い女だ。
本当は顔も見たくない。
でもこの女は私が直々に裁いてやらないと気が済まない。
だからしばしの我慢だ。
「ジェンバーネット伯爵令嬢、部屋で気を失ったと言っていたと聞いたが、どこの部屋でだ?」
私がゆっくりと問うと、女は一瞬目を見開いたが、すぐに泣きそうな顔をして。
「アル様~自分の部屋に決まっておりますわ。
何か薬を盛られたんでしょうか?急に眠気が襲ってきて、そのまま倒れてしまったのです」
もうわかっているのに嘘をつくこの女に溜息が出そうになる。
「ほぉ~私はそなたが倒れていたのは私の愛する我が息子クライファートの部屋だと聞いているが?」
「えっ?…そ、そんなこと誰が言ったのですか?ナターシャ様ですか?
ナターシャ様が私に無実の罪を着せようとしているのです!
アル様もっと私の近くにきてちゃんと話を聞いて下さい!」
皺くちゃの老婆が私に必死に訴えてくるが、この女はまだナターシャを貶めるか!
怒りがふつふつと沸いてくるが、グッと押さえる。
「我が妻、ナターシャはそなたと一度渡り廊下で会って以降、一切会ったことはないと聞いているのだがね」
「そ、そんなのナターシャ様が直接じゃなく周りを使って…私、王宮でいろんな嫌がらせにあっていたのです!
部屋から私のドレスがなくなっていたり、食事に虫が入っていたこともあるんです。
誰かに嫌がらせをされていたのは事実です」
「私にそんな報告は上がっていないが?
そんな目に遭っていたのなら、何故すぐそなたに付けていた侍女に言わなかったのだ?そなたは私の客人として扱っていたからそなた付きの侍女は私が任命してそなたに仕えさせていた。
誰がそなたに仕えていたか、ナターシャは知らせていないから、知らないはずだ」
ナターシャが知らなかったのは事実だが、それはこの女を監視する為に女性の影とダベンサードル辺境伯の女性魔術師を侍女として付けていたからだ。
「あ、あの!…その侍女たちがナターシャ様の命令でやっていると思ったので、言えませんでした。
でも嫌がらせをされていたのは本当のことなのです」
もう聞いていられない。
何を聞いても嘘をついて、自分が被害者だと言うのだろう。
「では、ナターシャのことをてんせいしゃと言ったことは?クライファートのことはらすぼすだったか?
てんせいしゃとらすぼすとはいったい何のことだ?」
私が聞くと老婆は埋もれた目を丸くして皺くちゃの口を開けてポカーンとさせた。
ナタは皺くちゃの老婆になっても絶対可愛いだろうし、私はもちろんナタがそうなっても愛する自信しかないが、今目の前にいる老婆はこれほどかという程醜く見える。
内面が表れているとしか言いようがないくらいの醜さだ。
「…!ナターシャ様から聞いたのですか?
それはナターシャ様の妄言です!
私がそんなこと言うはずがありません」
「そなたは選ばれた特別な人間なのであろう?
クライファート付きの乳母も侍女たちも記憶を消して眠らせたのだよな?」
「そ、それもナターシャ様が言ったのですか?」
女が焦って唾を飛ばして叫ぶ。
私は冷めた目で老婆となった女を見つめる。
「乳母と侍女たちからの証言だ。
いきなりそなたがクライファートの部屋に現れて、『あんたたちの記憶を消して眠っていてもらうわ』と言ったとな」
「え、えっ?…あいつたちは記憶を失っているはずなのに何で?…」
女が独り言のように呟く。
もう白状しているではないか。
「それはそなたが眠らせたからではないからだよ」
「えっ?…」
私の言葉に驚き、また目を見開く。
「そなたにはずっと、ダベンサードル辺境伯のスペンサー殿とジョルジュ殿、それからダベンサードルの魔術師たちが監視していた。
そなたに侍女として仕えていたのは王家の影とタベンサードルの魔術師たちだよ。
そしてそなたがクライファートの部屋に現れた時にもスペンサー殿とジョルジュ殿が近くにいて、監視していた。
いつでも出て行けるようにね。
そなたは自分が乳母たちの記憶を消して眠らせたと思っているが、実際はそなたの言葉を聞いたスペンサー殿が、乳母たちを眠らせただけだ」
「!…っ」
女が顔を青白くさせ、驚愕の顔になっている。
「そなたの術も魔法も効いたことなど一度もない。
私に魅了をかけたつもりだろうが、私にはただそなたの不快な魔力を感じただけだ。
そなたは自分の頭の中にある所はどこへでも転移出来ると言っていたな。
確かにそなたには転移出来る力はあったが、それも私たちの監視下で影響のないところにしか転移させていない」
「そ、そんな…それであの儀式の地下神殿には行けなかったの?」
何だと?秘宝の後継者の儀式が行なわれるあの地下神殿にまで行こうとしたのか!
あの神殿はこの国の根幹といえる神聖で、国にとっても瞳の継承者にとっても他の者が勝手に入っていいものではない大切な場所だ。
あの神殿に入ろうとしただけで万死に値する。
この女が何故そこまでの知識があるのかわからないが、もう良い!
「どこで地下神殿を知ったかは知らないが、そなたでは入れるはずもない」
「嘘…嘘よ!私は自分の頭の中にあったらどこへでも転移出来るわ!
それに秘宝の後継者の儀式を行なうの私よ」
また訳のわからないことを言っている。
「ほぉ~それでクライファートの部屋に転移したのか?」
「あっ…!」
語るに落ちるとはこういうことだな。
「それから秘宝の後継者の儀式は私とナターシャが15の時にもう済ませている」
「う、…嘘…嘘?…何であの女が?…悪役令嬢で悪役王女なのに…私がアル様の側妃になって…それから王太子妃になって儀式をするはずなのに!
何で?…全部あの女が?ナターシャが私から奪ったというの?」
ブツブツと何を言っているんだ。
何故お前が秘宝の後継者になれると思っているんだ。
やはり頭がおかしいのだな。
とっとと終わらせよう。
「そなたはナターシャを散々侮辱した後、ナターシャにクライファートを助けて欲しければ土下座しろと言い、ナターシャに土下座までさせたにも関わらず、クライファートを世界に災いをもたらす者とクライファートまで侮辱し、クライファートを殺害しその罪をナターシャに着せようとした。
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自分の魅了の力で私を慰めて落として、自分が王太子妃になり、いずれは王妃になってあげると言っていたな」
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私の妻はナターシャだけだよ
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まだ諦めていないのか?
私にまた魅了をかけるつもりなのか?
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自分が元から大した力もなく、今は何の力もないことを思い知らせてやろう。
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「アル様、私はアル様をお慕いしております。
王太子妃に相応しいのは私ですよね?」
私と目線を合わせながら女が言い聞かせるように言ってくる。
クライファートに魔力を吸い取られた記憶が残っていないようだな。
もうあの気持ち悪い魔力さえ感じることはない。
「あいにく90は過ぎてるであろう老婆には王太子妃は務まらぬと思うが?」
「えっ?アル様何を言っているの?
私、パトリシアですよ!
アル様が好きだったヒロインのメリッサによく似たブロンドにエメラルドのような瞳を持った美しくて可愛い女性でしょ?」
メリッサ?あぁ、メリッサ・ベントリーアのことか?
あの女のことなど忘れていた。
何故私がメリッサなどを好きだと思っているんだ?
この女はどれだけ頭がおかしいんだ。
「私は3歳の頃からナターシャ以外を愛したことはない。
メリッサなどという女はもういない」
私が事実を告げると。
「えっ?ヒロインがいない?
どういうこと?この世界は続編の世界じゃないの?
ヒロインがいないところからもうバグってるの?」
また訳がわからないことを言っている。
ハァ頭が痛くなってくる。
早く終わらせよう。
「お前はクライファートにほぼすべての魔力を吸い取られたことを覚えていないのか?」
「へっ?ラスボスに魔力を吸い取られた?私何も変わってないわよ…腰とか身体めちゃくちゃ痛いけど、それは捕らえられてこんなとこに入れられて、満足な食事をもらえないからよね?」
口調があの時のナタと話していた時に戻っている。
クライファのことをまたらすぼすと言っているし、もう取り繕えなくて素に戻っているということか。
本当にクライファートに魔力を吸い取られたことを覚えていないんだな。
憐れなことだ。
「お前今までと変わらないと言うなら私の前で今すぐに立ってみよ!
変わらなく若いままであれば、多少の食事など関係なく立てるはずだ」
私にそう言われて、女は立ち上がろうとするが。
「い、痛っ…あれ?…うっいだい…」
女は立ち上がろうとしてうまく立てず、尻もちをついてしまう。
「これを見てみよ」
私は魔道具である魔鏡を女がいる檻の中の地面に置いた。
この魔道具は魔法を解くことが出来るものだ。
あの女が魔鏡を覗けば、女にかけられていた認識阻害魔法が解けて本来の姿が見える。
「アル様これは?」
「鏡だ。
己の姿を見てみよ」
私が鏡を見るように女に伝えると。
「いたたっ…」
などと言いながら女は尻もちをついていた態勢を時間をかけ、何とか前屈みに変えて、私が地面に置いた魔鏡取り自分の顔を覗き込んだ。
「ぎゃああああぁー!」
と悲鳴を上げて魔鏡を放り投げた。
「…なっ、!…何!今のは!…嘘!
アル様酷いわ!
これは私に幻覚を見せているのですね!
どうしてそんなことをするのですか!!」
女が興奮して怒って私に訴えてくる。
「それが今のお前の真実の姿だよ。
お前はクライファートに魔力のほとんどすべてを吸い取られて、90代の老婆になったんだよ。
お前が先程まで見ていた姿が認識阻害魔法によって見せられていた幻覚だよ。
その魔鏡は見た者にかけられた魔法を解くものなのだよ。
お前の魔法が解かれて本当の姿になったのが鏡に映っただけだ」
私はニンマリと口角を上げて親切にわかりやすく答えてやった。
「う、嘘よ!有り得ないわ!」
女が信じようとせず、声を張り上げているが、その声もひ弱なことに気付いていないようだ。
「その皺くちゃの自分の腕を見てみよ」
「ぎゃ!嘘!嘘!嘘よーこんなの私じゃないわ!」
自分の腕を見てギャアギャアと騒ぎ出したが、それが間違いなく今のお前の本当の姿だ。
「身体が痛くて動かないのは当然だろう。
90を越えた身体なのだから」
私がまた真実を伝えてやると。
「ヒッ!そんな…嘘よ!そんなはず…そんなはずないわ…うっうぅ…」
女はとうとう泣き始めた。
まったく同情なんてしない。
「パトリシア・ジェンバーネットに沙汰を下す。
我が国の第一王子殺害未遂だけでも極刑となるが、お前はそれだけでなく他数多くの罪を犯した。
しかし90過ぎたお前を処刑するのは忍びない。
老い先も短いからな。
よってお前は身分剥奪の上、たった今より平民となり王都でもどこへでも好きな所で暮らすが良い。
もう王都への馬車も用意しておる!
皆の者!この老婆を馬車に乗せ街で下ろしてやれ!」
「ハッ!」
「嘘、嘘嘘よ~い、嫌!嫌よ~アル様た、救けて~」
女が俺に向かって手を伸ばすのを私は微動だにせず、その女を見下ろしている。
入口で控えていた門番と護衛たちがやってきて、1人の門番が牢の鍵を開け1人が老婆を担ぐように持って歩いて行く。
「嫌~ど、どうして~あ、アル様ー、いやああぁー…なん、で……きゃああぁー」
女の声がどんどんと遠ざかっていく。
王宮の出口に馬車を用意させている。
王都まで運んで捨ててこいと言ってある。
処刑された方がきっと楽だっただろう。
しかし楽に死なせてなどやるものか。
ナタとクライファにした行ないの報いを受けよ。
果たして90以上の老婆になったあの女が、街で1人にされたらどうなるか?
訳のわからないことを言って不気味がられ、遠巻きにされ誰も近付いてはきてくれないのではないか。
もし例え親切な者がいて、面倒を見てくれたとして、牢にいるよりは良くなるだろうが、貴族だったあの女にとって平民となった生活は耐えられるものではないだろうし、本当に老婆の扱いをされるのだ。
自信過剰で自分は美しく特別な選ばれた人間だと思っていたあの女は、そのことに耐えれるとは思えない。
どちらになるにしてもあの女にとっては死ぬより辛いことになるだろう。
そしてそんなに長くは保たないだろう。
どういう死に方をするか?だけだ。
何も出来ないとは思うが、一応あの女には監視をつけている。
そのうちどうなったか報告がくるだろう。
私は薄暗くて湿気と酸いた臭いがする地下牢から出てきて、空に星が瞬いているのを見ながら大きく息を吸い込んだ。
早くナタとクライファの顔が見たくて早足で王太子宮の方へと歩いて行った。
END
☆★☆
これにて短編『あれ?まだ強制力ありますの!?』完結でございます。
思ったより長くなってしまいましたが、読んで下さった皆様ありがとうございました。
今後の予定としまして、第二王子セントバーナルとエンヴェリカの短編を書いてからクリス、ヴァネッサの子供世代の続編をスタートさせる予定です。
セントとエンヴェリカの短編と続編は別枠で書いていく予定でございます。
その前にこちらでクリスとヴァネッサの本編中に書かれなかったエピソードやラブラブな日常と可愛い天使のレオとクライファの日常を書こうかと思っています。
それともう1人の瞳の継承者、王女アマリアと騎士団副団長ステファンの恋物語もこちらで書いていこうと思ってます。
順番は前後すると思いますが、お知らせさせて頂きたいと思います。
読んで下さっている皆様、またお気に入りして下さっている皆様いつもありがとうございます。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
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