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第十七話 帰ってきてからも怖い話です

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クリスフォードに支えられながら、ミーナたちがいる休憩室への道を一緒に歩いているが、先程のメリッサのことを考えていた。

何故そこまでクリスフォードに拘るのか?
まるで自分がクリスフォードと結婚するのが当然というような口振り。



嘘を暴かれても尚も私を悪者にする異常な彼女に、まるで理解出来ないと同時に底知れない恐ろしさを感じる。


メリッサのことは幼馴染みで、幼い頃から知っていて昔から自分本位な言動、自分が優位に立つ為なら平気で嘘をつくところはあったが、あそこまでだっただろうか?

メリッサは子供の頃フィリップに執着していたけど、先程のようにフィリップの婚約者であるシンシナをあそこまで悪者にしていただろうか?

そこまでのことはなかったと記憶しているんだけど、どうだったのだろう?
私の知らないところでそうだったのだろうか?



そこまで私のことが嫌いなんだろうか?



私は背中からゾワゾワとくる恐怖心に身体が固くなっていたようだ。



クリスフォードが途中で立ち止まり、キュッと抱きしめてくれる。



「ヴァネッサ大丈夫だよ。
私が絶対君を守るから、あの女はまともじゃない危険だ」


クリスフォードは私が感じていた恐怖を理解してくれている。
それがどれだけ私の救いになってるか、私もクリスフォードを抱きしめ返す。


「クリス様ありがとうございます。
メリッサが彼女があんな人だったかと恐くなってしまいました」


「ヴァネッサの気持ちわかるよ、でも私に任せて」


「はい。クリス様がいてくれるから大丈夫です」


「そうだよ、ヴァネッサさあ行こう」


私はクリスフォードに腰を支えてもらい再び歩き始めた。


『もう排除すべきだな』

このクリスフォードの言葉は私には聞こえていなかった。



休憩室として与えてもらった部屋の扉をクリスフォードがノックしてから中に入ると、ミーナは治療も終えていてすっかり元気になっていた。
何度も謝ってくれたけど、気にしないでと抱きしめたらやっと笑顔になってくれた。



お父様とお母様は何も言わず、私をしっかりと抱きしめてくれた。
私にはクリスフォードもお父様もお母様も家族もいるんだ、大丈夫と気持ちを強く持てた。


てももう会いたくないけど、次にもしメリッサが何か言ってきたり、何かしようとしても堂々と対峙してみせると思った。



それからミーナの家族、ウォンタートル家の人たちとお別れして、私たちは邸へとそれぞれの馬車を走らせた。



邸に到着してクリスフォードが、私の自室まで一緒に送ってくれたのだが、お義父様と話があるから先にお風呂に入って待っていてくれと部屋を出て行ってしまった。



部屋にはルナとジーンも一緒に来てくれていて


「さあお風呂に入って疲れを癒しましょう」

とルナに言われる。


「ミーナは大丈夫かしら?」 

私が2人を見ながら言うと


「ミーナ様にはずっとジョルジュ様がついていて下さるから大丈夫ですよ」


ジーンに言われて2人にさっさとお風呂に連れて行かれてしまった。


お湯に浸かると強ばってた身体が解れていくのがわかる。



「はぁ~」

と思わず声が出た。

私やっぱり凄く緊張しいて疲れていたんだ。



「大丈夫ですよ。ヴァネッサ様はゆっくり寛いで下さいませ」


ついて来てくれてたルナが、何も聞かずに労る言葉をかけてくれる。


「ありがとうルナ」


「王宮へなんてデビュタント以来ですもんね。緊張なさったでしょう?湯浴みが済んだら身体を解させて頂きますよ。ヴァネッサ様」


「ジーンもありがとう」


ヴァネッサがゆったりと湯に浸かり、疲れを取っているところを後ろに控えているルナとジーンが意味ありげに顔を合わせて笑っているのをヴァネッサは気付いてなかった。



湯浴みを済ませてから持ってきてもらった果樹水で喉を潤す。


「少しお腹がお空きになったでしょう?先に身体を解したら軽いものを用意しますね」


そう言ってルナとジーンが全身マッサージしてくれた。
私の好みの力加減で疲れた身体と共に心も解れて癒されていく。



「ありがとう、本当に気持ちいいわ。
クリス様も食事されてなかったと思うのだけどお義父様と一緒に食事されるのかしら?」


「クリスフォード様はご主人様とお話されてる最中に召し上がるとおっしゃっておられましたので、ヴァネッサ様は部屋でゆっくり召し上がって下さいませ」


ルナの言葉にそうなのね、少し残念と思いながらも


「わかったわ、お義父様もクリス様も帰って早々
仕事の話なんて本当に忙しいわね」



私がルナとジーンに向かい言うと



「そうですわね、明日の午後にはダベンサードル様たちは帰られますのでお見送りをする為に、お仕事を片付けておきたいと思っていらっしゃるのですわ」


ルナにそう言われ、私は納得して頷いた。



マッサージが終わって、部屋にスープや野菜をボイルしたもの、鶏肉のサンドイッチが運ばれてきた。



見た途端お腹が空いているのを自覚する。
王宮にいる時は緊張して、空腹なんてまったく感じなかった。



用意してもらった食事を有り難く頂く、身体に優しいものにしてくれたようだ、その配慮が嬉しい。



身体も温まりゆったりしていると、ノックの音が聞こえた。
クリスフォードかしらと思って立ち上がる。



ルナが扉を開ける。

「ダベンサードル辺境伯様夫人、ヴァネッサ様のお母様です」



「お母様!入ってもらって」



「ヴァネッサ!」 

中に入ってきたお母様に私は抱きつく。



「大丈夫?」

「大丈夫よ」

お母様の暖かい優しい香りにより心が落ち着いていく。


「お茶をご用意致しますので、ごゆっくりなさって下さいませ」



お母様とソファに座る。
ルナがお茶を用意してくれてジーンと共に部屋から出て行き、お母様と二人きりになる。



「メリッサ嬢のことスペンサーから聞いたわ。もう許せないわ」

お母様は静かな口調だけど確かに怒ってる。



「正直怖かったです、何故かクリス様に凄く執着していて訳がわからなくて…あそこまでの子だったかと…」

私はお母様に自分が思ったことを正直に話した。



「ええ異常ね、昔からフィリップに対しても執着していたし元々思い込みが強いとかそういうところがある子なんでしょうけどね。
何かと貴方を敵視していたしね、貴方は知らなかったでしょうけど、貴族学院に入ってからはクリスフォード様に随分懸想して、婚約者がいようがお構い無しに追いかけて回していたみたいで、元婚約者の方ともトラブルになっていたらしいわ」



お母様の話に驚いて目を見開く。



「知りませんでした。そんなことがあったんですね…」

胸の中がモヤモヤズキズキして何か不安になる。



「でもクリスフォード様はまったく相手にせず近付けようとはしなかったらしいわ。
メリッサ嬢がずっと懲りずに言い寄ってたみたいだけど、他の群がってくる女性たちの1人としか思ってらっしゃらなかったようなの」



そうなのか。
貴族学院に入ってからフィリップからクリスフォードへ執着する相手が変わったんだ。



「クリスフォード様は、ヨンダート伯爵令息から婚約解消したと聞いた時に初めてメリッサ嬢の名前を知ったくらいなのだって。
でもそれが自分に言い寄ってきてた令嬢だと知ったのはヴァネッサのことを調べてから知ったそうよ」



「そうだったんですか…」



「だからクリスフォード様が、婚約解消したからって自分が結婚するんだって普通は考えられないわ。
クリスフォード様は公爵家の令息よ、まああの時に年頃で婚約者もいない令嬢が少なかったとはいえね。
家同士で決めた結婚だとないとは言えないけど、ベントリーア伯爵家は王家派で昔は堅実で由緒ある家だったけど、メリッサ嬢の祖父の代から良い噂を聞かなかくなったから、ランドル様がご子息の結婚相手に選ぶなんてまずないと思うわ。
あちらはどうかはわからないけど」



お母様の話を聞いてメリッサだけじゃなく、メリッサの父親もクリスフォードと結婚させたかったのかもしれない。
だから家同士で決められたヨンダート伯爵令息との婚約が解消出来たのかも。
メリッサの希望だけでは有り得ないことだものね。



「クリス様も危険なんじゃないですか?」

お母様の目を真剣に見つめる。



「あら、それはもう大丈夫じゃないかしら。
貴方のことも含めて任せておけば、大丈夫よ!安心して」

お母様は少し口を歪めふふふっと笑う。



あれ?お母様ちょっと悪い顔よ。
何か知ってるのかしら。



「お母様?」



「あらそれはそうと、貴方に瞳の継承者の話をしておくわ。
ヴァネッサは昔から結婚しないって言ってたし、スペンサーも私も貴方にはなるべく自由に生きて欲しかったから、あまり詳しく話してなくて今まできたから、クリスフォード様と結婚する時に私たちからお話するつもりだったけど、ランドル様からこちらからいずれ話すとおっしゃったの。でも今ランドル様とクリスフォード様がお仕事中だから私が教えちゃう」



お母様がニコッとイタズラっぽく笑った。



瞳の継承者の話は少し知っている。
この国で王族の金色と藍色、二公爵と言われるドレンナザス公爵の赤色、ブレンダーザス公爵の紫色、ダベンサードル辺境伯の黒色がこの国での特別な瞳の色で、瞳の継承者と言われる。

でも私の知ってることなんてごく僅か。

私はお母様に向かい無言で頷く。



「どの家が特別な瞳の継承者なのかは知ってるわね?ダベンサードルもそうで、直系の今ならスペンサーから生まれる子は次へ同じ黒の瞳を生む継承者なの。
だからヴァネッサもジョルジュも継承者だわ。
ジョルジュはダベンサードルの後継者になるからジョルジュから生まれる子供はそのまま瞳の継承者を引き継ぐ。
でも貴方はちょっと違ってくるの」



ん?どういこと?



「えっ?私は違ってくるの?」



お母様が頷きながら



「貴方は瞳の継承者だから貴方が生む子は黒い瞳を受け継いで生まれてくるわ。
でも貴方の子供がダベンサードルの子供でなかったら、その子の代だけになるのよ。
貴方がダベンサードルの後継者として子供を生む以外は貴方の子供が生む子は黒い瞳を持って生まれても黒の瞳の継承者とはならない」



初めてそんなこと聞くわ。



「私の子供は黒い瞳で生まれてくるけど、その子供からは継承されないってこと?」


「そう。それは何故かって説明することは難しいの、この国を作られた女神セレナ様の采配としかいいようがないわ」



それじゃあクリスフォードと私の子供はどうなるのかな?
私は紫の子も黒の子も可能性あるんだと思ってたけど。



「クリス様と私の子は?」



「昔から瞳の継承者同士の結婚がなかったことはないの。
別に駄目な訳じゃないからね、それより継承者じゃない一族にたくさん継承者の子が生まれることの方が問題視されてきたから」



他の家から特別な色の瞳の子が生まれたらこの国の勢力図が変わるって、そういえば言われてたわね。



「クリスフォード様とヴァネッサの子は紫の瞳の子しか生まれてこないはずよ。
貴方はもうブレンダーザス家の人間だからクリスフォード様の方の血が優先される」



なるほどでもその方が良いかもしれない。
生まれた子が紫なら瞳の継承者になって、黒なら継承者にならないとか違いがない方が後々良いと思う。



「でも女性の瞳の継承者は危険でもあるの」

私の瞳を覗き込み真剣な顔をする。
お母様、いつもは優しい暖かい瞳なのに鋭い光を放っている。
私はゴクンと唾を飲み込んだ。



「特別な瞳を持った子は膨大な魔力を持って生まれるから、この国だけじゃなく他国からも狙われる存在なの。
スペンサーやジョルジュ、私もだけどダベンサードルの人間は今まで貴方を守ってきたつもりよ。
貴方は結婚しないと言ってたけど、もし好きな相手が出来た時は後継者にはなれないけど、相手に婿に来てもらってダベンサードルにいてもらうつもりだったわ。その方が貴方が安全だから」



でもクリスフォード初夜の時に
自分の子供が生まれたら恋人作っていいとか言ってたし、離縁してもいいって言ってたわよ。



「でもクリス様、最初は自分の子供が出来たら恋人作っても離縁してもいいって言ったわよ」



私がうんと1つ頷いて言うと。




「それ考えられないことなのよ。
避妊させようとか思っていたかもしれないけど、貴方に交際を自由にさせたら貴方がとんでもなく危険な目に遭うかもしれないのに」


そうですよね。
私はさっきまでそこまで知らなかったけど、なんか今更ながら凄いこと言われたんだ私…



「それについてはスペンサーから昨夜晩餐会の後、聞かされた私も驚いたし許せないと思ったわ。
娘を危険な目に遭わせるかもしれないのに、自由にしていいなんて言ったクリスフォード様を!」



うっ!確かにお母様怒ってるわね。



「クリス様は今までその…女性ともいろいろあって信じることが出来なくなっていてあんなこと言ってしまったけど、今は違うと思うわ。
絶対守ってくれると思う」



私は今のクリスフォードをわかってくれるようにお母様を一心に見つめる。



「当然だわ守ってくれなかったら戦争になるわ」



怖っ!戦争って。



「お母様戦争って…」



「当たり前よ!私の娘を守れないような男は例えブレンダーザスでもダベンサードルが全力で潰すわ」



お母様ほんと怖いから!



「いや、もうそんなことないから」

私は必死でお母様の手を握る。



「そうね、戦争は大袈裟だけど昨日真摯に謝ってくれたし、今は貴方をとても愛してくれてるようだから許したし安心したわ、きっと守って下さるわ、もうわかってるからヴァネッサ、貴方も安心して」


「ええお母様」

良かった本当に良かった。










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