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第十五話 パーティーは遭遇するものです

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クリスフォードとお父様たちのところへ、ここは安全とホーッと落ち着き、緊張で固まっていた身体と顔が和らいでいくのを感じた。



でもまずクリスフォードが、お義父様に呼ばれる。
お義父様は何人かの男性と話しているようだ。



こういう場は商談や情報交換の場でもある。



「クリス様いってらっしゃいませ、お母様もミーナもおりますから」


「…」

クリスフォードが無言で私を見つめる。
心配そうな顔をするけど、お義父様のところに行くこともクリスフォードにとっては大事だ、仕事のひとつだもの。



「私は大丈夫ですから!ほら!」

私がクリスフォードの背を押す。



「わかったよすぐ戻ってくるから、くれぐれもダベンサードル殿たちの元を離れてはいけないよ」

クリスフォードに念を押される。



「わかりました!いってらっしゃいませ、待っていますね」

私は笑顔で送り出す。



クリスフォードは私の方に何度も振り返りながら、お義父様たちの輪の中に入っていった。



そのうちお父様とジョルジュも他の男性たちに呼ばれて席を離れて行き、私はお母様とミーナとだけになる。



ミーナを見ると何だか顔色が良くない。


「ミーナどうしたの?」

私がミーナの顔を覗き込みながら聞くと


「お姉様…だ、大丈夫です」

全然大丈夫じゃない大丈夫だわ 。


お母様もそれに気付いたみたいで

「ミーナどうしたの?正直におっしゃい」


「お、お義母様お姉様ごめんなさい!」

ミーナが今にも泣きそうな顔になる。



「ミーナどうしたの?気分でも悪いの?」

私が尋ねると


「違うのです…その…」

ミーナが俯く 。


「ん?ここなら他の人たちから離れているから大丈夫だから私たちに言ってみて」


「お姉様…その…靴擦れしてしまったみたいで」

ミーナが申し訳なさそうに白状する 。


「靴擦れ?」 

お母様もミーナの顔を覗き込む 。


「本当にごめんなさい!ジョルジュと一緒に可愛いドレスを選んでもらって、嬉しくて張り切って底の高い靴を履いてしまって、あまり慣れてなくて…情けないです」

ミーナはしょんぼりする。


「まあそうだったの?痛むでしょ?どういう状態か見たいところだけどここではね」


お母様が心配そうに言う。
淑女としてこの会場でドレスの裾を捲って、傷を見せてもらう訳にはいかない。


「お母様3人で人があまりいない廊下に行きましょう」 

私がお母様に向かい言うと


「そうね私は廊下に出たら休憩室を使わせてもらえないか、王宮の方に聞いてみるわ」

お母様が即座に言ってくれる。


「そうしましょう!お父様とジョルジュはどこにいるのかしら?」


私は辺りを見回して、お父様とジョルジュやウォンタートル伯爵家の人たちを探すけど、大勢が周りにいて見当たらない。


「私が王宮の方にお願いしてから、お父様とジョルジュたちを探すからミーナがこのままでは可哀想だわ。
とりあえず会場を出ましょう、ミーナもう少し歩けるかしら?」

お母様が心配気にミーナを見る。


「大丈夫です。申し訳ありません」

ミーナはしょんぼりとして謝るばかり。


「ミーナもう謝らなくていいの、貴方はこれからデビュタントやジョルジュの婚約者としてこういう場に出て行くことが増えていくのよ。
今日は良い予行練習だったのよ、今日のことは良い教訓になったのじゃない?
それにドレスだけじゃなく、靴もジョルジュが贈ったのよね?ジョルジュにも責任があるわ、一言言ってやらなければ!」

私が笑って言うと


「お姉様ありがとうございます。
でもジョルジュは悪くないのです。
以前お店に一緒に行った時に、こんなに底が高い靴を履いてみたいと私が言ったのです。
ちゃんと試しに履いてもみましたし、私が言ったことを覚えていてくれて、ジョルジュは靴も贈ってくれたんです。
私靴を見た時凄く嬉しかったの、だからジョルジュは悪くないんです。
私が底が高い靴に慣れてなかっただけなの、お姉様」

ミーナが一生懸命訴えジョルジュを庇う様が健気で可愛い。


「もお~そうやっていつもジョルジュを庇うのね。
本当に可愛い妹だわ!ジョルジュかバナおじ様、イサーク兄様以外は貴方を抱き上げること出来ないけど、廊下までは歩けるかしら?」

私はミーナを元気付けようとなるべく明るく言う。


「大丈夫です」

ミーナが私たちを心配させまいと笑顔を見せる。


「それじゃ行きましょう」

お母様の掛け声で、私とお母様がミーナの両側についてゆっくり会場を出て行く。
ミーナは声に出さないけど、相当痛むのだろう、顔をしかめている、
そんなになるまで我慢していたなんて。


「ミーナお母様と私がずっとついてるから、それにジョルジュがすぐ飛んでくるわ」 

私はミーナに向かって微笑む。


「お義母様お姉様、ありがとうございます。
そしてすみませんでした」

ミーナは申し訳なさそうに謝る。


廊下に出たところで。

「ヴァネッサはミーナをもう少し先の人が行き交わないところに連れて行ってあげて。
ゆっくりでいいから私は休憩室を借りることをお願いしてから、スペンサーとジョルジュを探してくるから」


「お母様わかりました」


お母様が王宮の方と話しているのを見ながら、私はミーナを支えてもう少し先の廊下の方へミーナと向かった。


あまり人が来ないことに安心して


「大丈夫?ここでヒールかけようか?」

私がミーナに聞くと


「お姉様ありがとうございます。でもここでドレスを捲る訳にはいかないので、もう少し我慢します」

ミーナは顔色を悪くして冷や汗もかいている。


会場から廊下まで歩くのでも相当痛かったのだろう。
ドレスの上からでもヒールをかけれるのだけど、ちゃんと患部を見て直接やった方が確実だ。
一応微力ながらヒールかけておいた。


「お姉様ヒールかけてくれたんですね、
少し楽になりました、ズレてますけど」

ミーナが笑いながら言う。
ごめんねポンコツ姉で。


「ミーナ私がついてるしすぐジョルジュも来るからもうちょっと我慢してね」


「はい!」

私に心配かけないようにミーナが元気に返事する。


その姿が本当に可愛いくて、だから尚更可哀想に思ってしまう。
今日の為に頑張ったんだろうな。

私はミーナの足に負担にならないように、ゆっくりミーナを抱き締める。


「お姉様」

ミーナも抱き返してくる。



「あらあらこんなとこで女同士で何やってるのかしら?気持ち悪い」


うわっこの声!
一番会いたくない声だわ。
振り向くとメリッサが何人か同年代の令嬢を連れて立っていた。



 2人は見覚えあるメリッサとつるんでた性悪幼馴染みのソフィーナとベルリットだ。
まだつるんでるのか…あと1人は学院時代にもまったく見たことがない面識のない子だ。



何でこんなド定番のように人がいないとこに現れるかな。
溜め息を吐きたくなるのを我慢する。



「ごきげんよう」

私はメリッサを見据える。



「ふん!クリス様の夫人におさまったからって偉そうにしないでよ」

メリッサが私を睨み付けてくる。


クリスフォードをいきなり愛称呼びかよ!



「お姉様は偉そうになんかしてないわ!」 

ミーナがキッと睨み反論する、強くなったね。


「まあ泣き虫ミーナが何偉そうに」


私のことはいいミーナのことを言われてカチンときた。
でもそれに乗ったら負け、冷静に冷静にと自分に言い聞かす。


「メリッサ嬢何かご用?」


「何気取ってんのよ!紫のドレスなんか着て、それは私にこそ相応しいものだわ」


はあ?メリッサの思ってもない言葉に呆気に取られて、咄嗟に言葉が出てこなかった。


「…」


「あんたみたいな性悪にはそんなドレス似合わないって言ってるのよ!」



メリッサの取り巻きっていうの?
会ったこともない1人の子が私を性悪呼ばわりする。


「そうよ!あんたみたいな地味女が似合うはずないのよ!」

メリッサと共に他の幼馴染みを虐めてたソフィーナだ。


はぁ~まだ地味な女って言うか…どうでもいいけど。



「お姉様が地味な女なら貴方なんかその辺の雑草よね!」

ミーナがソフィーナを睨み付ける。
ミーナが相当怒ってるようだ。


「何ですって!」

ソフィーナの顔がみるみる真っ赤になる。
雑草ね、確かに緑のドレス着てるものね。
ミーナも言うようになったな。



って言ってる場合じゃない。

「ミーナいいのよ」

私はミーナの背中を擦る。



「でも!」



「いいの」 

馬鹿は相手にする価値もない、ミーナに目で訴える。



ミーナは聡い子だからわかったみたいで私に向かって頷く。


「ミーナも最近本当にいい気になってるわね、所詮田舎臭いお子ちゃまのくせして貴方にはダベンサードルの黒炭がお似合いよ」


ベルリットの言葉は許せない。
ミーナのこともだけど、ダベンサードルを黒炭呼ばわりするなんて。


「ベルリット嬢、ウォンタートル伯爵家とタベンサードル辺境伯を侮辱したことになるのだけど、いいのかしら?」

私は本当は殴ってやりたいくらいムカついているけど我慢してる。
声が低くなってしまったけど。


「な、何よ!同じ伯爵家じゃない!」

ベルリットは私のドスの効いた声に一瞬怯んだけど言い返してきた。


「違うわよ、ウォンタートル伯爵家ミーナのお父様、バナード様は優秀な文官でもあり、今は国王陛下の側近でもあるわ。
ダベンサードルは隣国シュバルツダイン帝国からこの国を守る防衛の要で、同じ伯爵でもこの国では侯爵家より上の位なの知らなかった?」


実はダベンサードルのことは私も昨日まで知らなかったから、偉そうなことは本当は言えないのだけど言い返してやった。



「な、な、何なの!うちのプリドンナ伯爵を侮辱するの?」

ベルリット、侮辱してきたのはそっちでしょ。
相変わらず話が通じないわね。


「これ以上ご用がなければ戻られたらいかがですか?まだ王太子殿下の誕生日パーティーの最中ですよ」

今日がどういう場なのかわかれよと早くどっか行ってくれという思いで私は言った。


「あんたダベンサードルの権力使ってクリス様と結婚したのね!」

またメリッサが訳のわからないこと言ってる。
何言ってるのよ!


「まさか、そんな訳ないでしょう。クリス様はブレンダーザス公爵令息ですよ。
ダベンサードルより上の身分です」

これを言えばわかるわよね?



「何なのよ!ヴァネッサ!あんたはいつも私の邪魔する。
私が昔から良いと思った男もみんなあんたの方に行ったわ、どれだけ男を誑かすのよ!」


えっ?何それ?私誑かしてなんかないわ。
仲良くなって一緒に遊んでただけ。



「私はいち友達として遊んでただけだわ」


「ふんあんたはいつもそう言ってたわね!
子供の頃から男を騙すのが上手かったわ。
クリス様もそうなんでしょ!
クリス様が婚約解消したら、私がクリス様と結婚するはずだったのに!気付いたらあんたが結婚してた、どこまで邪魔するのよ!」


「えっ?」 

私は呆気に取られて思わず声が漏れた。
メリッサ、もしかしてヨンダート伯爵令息様と婚約解消したのってクリスフォードの婚約解消を知ったからなの?
クリスフォードを狙ってたの?
クリスフォードと結婚したいからだったの?有り得ない。



「あんたなんかより私の方が、クリス様にお似合いで、そのドレスも今日私が着るはずだったのよ!
今からでもいいわ!
どうせ愛のない政略結婚てしょ!
早く離縁しなさいよ!」



それが言いたかったのか、自分がクリスフォードとお似合いだなんて本気で思ってるんだ。
わぁ~メリッサ子供の頃から頭お花畑だとは思ってたけど、そこまでだったとは。


「確かにクリス様と私の結婚は政略結婚だったわ、でも今は違うわ」

私は毅然とした態度でいるよう心がける。


「それはヴァネッサあんたが一方的に好きなだけでしょ!憐れね」

私を見下した顔で嘲笑する。
他の令嬢たちもふふふっと馬鹿にして笑う。


「あんたみたいな地味女がクリス様に愛される訳ないのよ!」


メリッサが叫んだ時。


「私はヴァネッサを愛してるよ」

メリッサたちの前方から愛しい人の声が聞こえてきた。






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