【本編完結、番外編は不定期更新】蔑まれ虐げられ裏切られた無能と言われた聖女は魔王の膝の上で微睡む

asamurasaki

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七十八話 ★R18

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 緩いですがR18表現がありますので、苦手な方はご注意下さい。


 ☆★☆



「あっ!…ふっ!んんっ…」

 シリウス様のものを実際には見ていないのだけど、膝裏を抱えられてグッと先が入ってきた時に、ミシッと音がしたような私の中が隙間なくギチギチになっている。

 シリウス様がかなり時間をかけてくれたけど、それでも圧迫感と初めて感じる痛みに息を詰める。

「大丈夫か?リゼットよ…すまないが中途半端だとそなたが余計痛く辛いはずだから先に進めるぞ」

 そう言ってシリウス様が少し腰を前後させつつ、グッと中に入ってきた。

 多分今、膜を破ったのだと思う。

「っ!…うぁっ…」

 鋭い痛みを感じて、生理的な涙が流れる。

 でも私は痛みよりシリウス様とひとつになれたという嬉しさにシリウス様の腕を掴む。

「痛いかリゼットよ?」

 唇を噛み締めながら眉間に皺を寄せているシリウス様が心配そうに私に尋ねる。

 シリウス様も辛そうだ。

「大丈夫です…私…嬉しいのです…シリウスとひとつになれて…」

「…っ!クッ!…ハッ!リゼット!我も嬉しい!…愛している」

「…っ!私もです!シリウス愛してます。

 大丈夫です…動いて」

「っ!…わかった…辛かったら言うのだぞ」

 私の言葉をきっかけにシリウス様がグッと何かに堪える表情をした後私の中をゆっくりと動いていく。

「はっ、ああっ…ぅん…あああー」

 ジュクジュクという粘着のある水分が混ぜ合わされるような音がお互いのものだと思うと恥ずかしくなってくると同時に興奮も感じる。

 初めに感じた痛みがだんだんとなくなっていき、痺れるような感覚になっていく。

 それからシリウス様が私の中を行き来する度に下腹部が何とも言えない疼く感覚になってきた。

 シリウス様の獰猛でギラついている赤と金の瞳に見つめられながら私は登ったことのない階段を駆け上がっていく。

 ドクドクと心臓が煩いくらいに鳴っていて、身体が溶けそうな感覚なのに頭がボーッと霞がかかっていく初めての感覚に、怖れも感じるけど何よりも今シリウス様とひとつになれているという感動に涙が溢れてくる。

「…リゼット…リゼット…愛している…ハッ…」

「ふぁっ…あああぁーっ、もっ」

「クッ!…リゼット一緒にいこう」

 シリウス様が余裕がなくなってきたようで、顔を赤くして顰めながら腰の動きが激しくなる。

 そんなシリウス様もとても美しいと思う。

 ジュクジュクという音とパンパンという音がひっきりなしに聞こえてきて、私は喘ぎ声を上げながら身体を跳ねさせる。


「ああ、…ああああぁーーーーっ」

 シリウス様が激しく私の奥を突いてきて、私は全身がガクガクとなり頭が真っ白になっていく。

「…うっ!…リゼット!ーーーっ」

 シリウス様の声の後、私の奥に温かいものが広がっていく。

 初めてだけど、シリウス様も極まったのだ、私もイッたのだと実感して嬉しくてシリアス様に向かって両手を広げる。

 シリウス様が切なそうに目を細めて私に覆い被さってきて私の唇に吸い付いてきた。

 私はもっとシリウス様を近くに感じたくて、シリウス様の首に腕を回す。

 舌を絡ませてたり、私も拙いけどシリウス様の口の中を確かめるように舌を這わせていく。

 シリウス様も同じ気持ちでいてくれているようで、甘く深いキスをしながら私を抱き込んで身体の隙間を失くすようにピッタリとくっついてくる。

 慣れていないから鼻で息をしていても苦しくなってきて、私の眉間に皺が寄ったのをシリウス様が見て唇が離れていく。

 シリウス様と私の間に銀の糸が出来てツゥーッと伸びてからプツッと切れてしまった。

 それが何だか寂しくて。

「もっと…」

 私は呟いていた。

「…リゼット!」


 それから私たちは何度も体勢を変えたりしながら、私が気を失うまで繋がり合った。

 初めてだったけど何度でもずっとこうしていたいと私は気を失うまでずっと思っていた。



 締め切られた部屋から微かに日の光が入ってきた。

 私は朦朧としながらも何度か瞬きをして目を開いた。

 私はシリウス様に抱きしめられながら眠っていたようだ。

 すぐ間近に目を閉じて規則的な呼吸を繰り返し眠っているシリウス様がいる。

 眠っているシリアス様を初めて見るけど、黒い長くフサフサの睫毛さえも美しくて、私はほぉと溜息を吐いてしばしシリウス様の寝顔を堪能する。

 シリウス様が本当に愛しくて私の目から涙がポロポロ零れてくる。

 シリアス様を起こさないように私は身動ぎしないように声を出さないようにして、しばらくシリウス様を見つけ続けた。


「シリウス様ごめんなさい…」

 眠っているシリウス様に気付かれないように小さく声をかけてから、私は神聖魔法の睡眠魔法をシリアス様にかけた。

 神聖魔法はシリウス様の弱点だけど、睡眠魔法は身体に影響のないものだ。

 シリウス様が目覚めるのを8時間後くらいになるように設定した。

 神聖魔法の睡眠魔法は怪我をした時などに麻酔の役目も出来るので、どれくらいか時間も設定出来るのだ。

 私は初めて自分からシリウス様にキスをする。

「シリウス様愛してます」

 シリウス様の腕をゆっくり解いて私はベッドから下りて服を着ていく。

 着替え終わったら魔国全体にも神聖魔法の睡眠魔法をかける。


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