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三十八話
しおりを挟む次にヴァンパイア族だがドラゴン族はドラゴンの姿が本来の姿だけど、ヴァンパイア族は人型が本来の姿らしいが、コウモリの形態にもなれ、大きさも変えられらるらしいが、ドラゴンのように全長16メートルもの大きさになるのは不可能で大きくなるのは人型の大きさと同じだが、小さい方は私の手の平に乗るくらいの大きさまではなれるそうだ。
また人間の世界ではヴァンパイア族は人間の生き血を吸うという伝説があるが、本当は人間の血を吸うことはなく、普通に食事を取るらしい。
食事を取らなくても影響がないのはシリウス様とデーモン族だけで、他の魔族はみんな人間同様に食事を取るらしい。
何故人の血を吸うと言われるようになったかはヴァンパイア族が人間を襲う時に、弱点である首に噛みついたからじゃないか?とアンディナさんは言っていた。
ヴァンパイア族は非常にインテリで攻撃などもより効率を考える種族らしいので、人の弱点をまず攻撃したからではないかとアンディナさんは言った。
ヴァンパイア族も雄と雌があり、交尾をして子を増やすらしい。
しかしヴァンパイア族も繁殖力が低く子が生まれるのは稀らしいが、ドラゴン族よりは繁殖力があるらしい。
ヴァンパイア族の寿命は5000年程らしく、今64体いるが半分はシリウス様が蘇生しているそう。
ウルフ族、スネイク族もウルフ、スネイク形態と人型形態があるが、元々人型で生まれてきて、成長するとウルフ、スネイク形態になれるのだそう、そしてウルフ族は人型の時には耳は元々ないそうだ。
獣形態の大きさはウルフ族もスネイク族も人型より大きくなることは出来ても小さくなることは出来ないのだそう。
大きさはそれぞれの能力により変わるらしいが、今一番強いと言われているフロムウェルさんとコムシジャさんはドラゴンより少し小さいくらいにはなれるそうだ。
デーモン族、ドラゴン族、ヴァンパイア族は翼があり飛ぶことが出来るが、その他の種族は翼はなく飛ぶことは出来ない。
そしてウルフ族とスネイク族がどうして生まれてきたか、人間と狼、蛇の血が混じっていると言われているが、本当はどうかわからないのだそう。
ウルフ族、スネイク族、オーガ族ゴブリン族も雄と雌がいて交尾して子を成すそうだ。
繁殖力は低いが、それぞれヴァンパイア族よりはあり、ウルフ族、スネイク族よりオーガ族、ゴブリン族の方が繁殖力はあるそう。
またウルフ族、スネイク族は決して知能は低くないが、ウルフ族は直情型の好戦的な者が多い。
一方スネイク族は好戦的なのはウルフ族と同じだが、普段は穏やかで冷静だけど、非常に計算高く冷酷で残忍な一面も持っているそうだ。
だけど、自分より強くすべての面で自分が認めた者に対する忠誠心はウルフ族とスネイク族が魔族の中で一番強いのだという。
知能の面においても上位になる程高く、デーモン族とヴァンパイア族が一番高いそう。
今ウルフ族、スネイク族は100体程いるが、寿命はヴァンパイア族と同じ5000年くらいで、ウルフ族、スネイク族も半数程がファーシリウス様が蘇生しているそう。
ちなみにファーシリウス様が蘇生すると、成体、人間で言うと成人してすぐの頃の状態に戻り魔力などもそのまま戻り寿命も元の寿命、ウルフ族なら5000年程になるらしい。
オーガ族とゴブリン族は獣形態などがない種族で、ウルフ族とスネイク族と同じく元は人間と何かの間に生まれたのかもしれないが、定かではないらしい。
今オーガ族、ゴブリン族共に200体ほどいるそうで、寿命は2000年程で繁殖力は魔族の中で一番高いそうだが、人間よりは明らかに低いそうだ。
彼らの中には蘇生を望まず寿命のまま亡くなる者もいるそうで、望めばシリウス様が蘇生するということになっているらしい。
オーガ族は力が強く力だけならウルフ族と同じくらいの者もいるらしい。
ゴブリン族は手先が器用で物を工夫したりするのも得意らしい。
魔族の中でもオーガ族とゴブリン族は蘇生の望まず、寿命で亡くなる方が多いそうでアンディナさん曰く魔族の中で彼らが一番人間の感覚に近いかもしれないと言っていた。
シリウス様はそんなに多くの魔族を蘇生させて、何ともないんだと思うと無尽蔵に魔力があるんだなと思った。
またデーモン族以外の魔族は人間より頑丈に出来ているが、それでも怪我や病で亡くなったりするし寿命がくれば亡くなるらしい。
私はデーモン族とドラゴン族以外は人間から生まれたのかもしれないということが驚いた。
聖女修行で魔族のことを教えられた時もどうして魔族が生まれたかは教わらなかった。
元は人間だったとしたらいろいろと考えさせられるなと思ったし、魔族を嫌い見下して憎んでいる人間たちが彼らも元は人間だったと聞いたらどう思うだろうと私は思った。
シリウス様から聞いた魔人が人間の進化系と言われていたならデーモン族、ドラゴン族以外の種族もそうなのかもしれない。
デーモン族も人間が生み出したとされているし、もしかしたらドラゴン族も人間と何かの間に生まれたのかもしれないしね。
アンディナさんの話はとても興味深かった。
「また知りたいことがあれば妾の知っていることなら何でも話すから言ってくれればいいのじゃ」
とアンディナさんは言ってくれた。
まだ私の知らないことがいっぱいあるから、彼らのことをもっと知っていきたいと思った。
昼食の時間になってアンディナさんは仕事に戻って行って、食べ終わったらシリウス様が迎えにきて、一緒に訓練所に向かった。
私たちが訓練所に到着すると、前回ウルフ族とスネイク族のメンバーがみんなその場に倒れいて、誰かが立っていた。
私は何があったのか?と息を飲む。
「フロムウェルじゃないか」
シリウス様が声をかけて、部屋の奥の方に立っているのが側近でウルフ族のフロムウェルさんだとわかった。
「…」
見ると、倒れている方たちがボロボロだった。
「これはファーシリウス様」
フロムウェルさんがシリウス様に気付いて礼を取った。
「どうしたのだ?フロムウェル」
フロムウェルさんが私たちに近付いてくる。
「いや、前回ファブリとジェンドがリゼット様と対戦して二対一だったのにも関わらず負けたと聞いて、我が弟なのに情けないと思いまして、鍛え直してたところですよ」
「えっ?」
私は思わず声を上げた。
ファブリさんはフロムウェルさんの弟で、ここにいるウルフ族とスネイク族をフロムウェルさんが倒したの?
「…そうか、今からリゼットの訓練と知っててどうするつもりだ?」
シリウス様の目が冷たくなりフロムウェルさんを見ている。
フロムウェルさんがシリウス様の視線を受けて肩をビックとさせるが、スッと姿勢を正す。
「ファーシリウス様どうか私がリゼット様と今から訓練させてもらえないでしょうか?」
フロムウェルさんがチラッと私を睨んでからシリウス様にお伺いを立てた。
そのフロムウェルさんの視線に私はビクッとなった。
その威圧というのだろうか、そういうものが今まで戦ったどの魔族とも違った。
「ふむ、そうか…ウルフ族、スネイク族たちと訓練を始めたばっかりでお前とか…」
シリウス様が思案顔になる。
フロムウェルさんは前回私と対戦したファブリさんもジェンドさんもいるウルフ族、スネイク族10体を倒したくらいの方で、シリウス様の側近だ。
恐ろしく強いことは想像に難くない。
私は緊張に拳を握り締める。
さっきの威圧みたいなものを考えても、きっと今までの魔族とは比較にならない。
「リゼットよ、どうする?我はまだ早いと思うが…」
シリウス様が私の顔を心配そうに見てきた。
それでもシリウス様は私に決定権を委ねてくれた。
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