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第8話 解決編4 急停車
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マッキーです。
フーコさんからの問題に対して賴光先生、どう答えるのでしょう?
「フーコさんに訊く。それは『フーコの友達が何て叫んだか?』という問題だね?」
「そうですよ」
「じゃあずばり、『シマウマ』だろう」
「えっ、ええっ………………。え、なんで分かったの? と言うか、知ってたの?」
「以前に東アフリカに行ったとき、たまたまその前に日本で現地の面白い話を耳にしてたんだ。俺が現地でその話をしたら大受けだったよ」
「それが、今の話ってわけ? あっさり解かれたはずだわ!」
「そのサファリカーの中での3か国語会議の内容、憶えてる?」
「いや、あまりよく分からなかったけど、『シマウマ』がスワヒリ語の『SIMAMA』と同じような発音で意味が『停まれ』だって、ドライバーの話をツアー客の人が説明してくれた」
「なるほど。で、フーコはその説明に納得した。そうだね?」
「ええ。えっ、何か疑問があるの?」
「ある!」
「うわっ! これは予想外な展開、一体どこが疑問?」
「話ができ過ぎてるとは思わないかい?」
「ありそうな話でもあり、面白いと思うけど…」
「確かにそうだ。だけど、それは小噺として面白いのではないかな?」
「小噺として…か? 作り話だということ?」
「いやいや、一概にそうとは言えない。似たようなことがあって、それをネタにして面白い話ができ上ったのかも。即席作家はどこにでもいるからね。ところで、その友達の女性、出身地はどこ? 東北じゃないよね?」
「関西出身よ。地元の大学って言ってたから。それが何か?」
「分析してみようか? いいか、『シマウマ』の『シ』は静かにしてって言う『シー』っていうときの『シ』だよね。一方『SIMAMA』のSIは日本語的には『スィ』だよね。友達が東北出身なら『スィマンマ』と聞こえるかもしれないけどね」
「それは、つまり…」
「ドライバーは、『シマウマ』と『SIMAMA』は聞き分けられたのではないかな?」
「じゃあ、どうして?」
「飽くまでも、俺の推測だ。これは『ケニヤン・ジョーク』ではないかと」
「ケニヤン・ジョーク?」
「そう、"Kenyan Joke" 。ケニヤ人にも冗談好きというかユーモアセンスのある人がいるんではないかな⁉」
「じゃあ、ドライバーは分かってて知らないふりを?」
「恐らく、たぶん、メイビー。そう考えたら全てがスッキリする。そう思わないか?」
「ううん、…」
「ケニヤの公用語はスワヒリ語と英語」
「えっ、英語もそうなの?」
「そうだよ。殆どの人は英語も話す。サファリツアーのお客人は欧米人が多いが、日本人も結構いるよ。サファリカーの中ではあまり話せないだろうが、その日のサファリが終わり、キャンプ場で夕食の後でのキャンプ・ファイヤーでは、ドライバーもキャンプ場管理の人たちもツアー客と一緒にワイワイやってただろう? 英語で情報交換をしてるよ。ベテランドライバーともなれば、人気のある動物の名前ぐらいは日本語で言えると思う。スワヒリ語の発音は日本人には楽。ほぼ、ローマ字読みすれば良いので。逆も同じことが言えるよ」
「へえ~、そうなの⁉」
「急停車ながら二段減速したのも、もしチャンスあらば『ジョークをかましてツアーを盛り上げてやろう』とベテランドライバーさん、準備してたからかもよ」
「それってもしかして、私たちピエロ?」
「もしかしなくても、 "Yes, I think so.” 知らぬは日本人女性ばかりなり」
マッキーです。
どうやらフーコさん、予想もしなかった真実を知らされたようです。でも、賴光先生に問題をぶつけて良かったね。
この後は改めて、フーコさんからの不可解なお話があるようです。
フーコさんからの問題に対して賴光先生、どう答えるのでしょう?
「フーコさんに訊く。それは『フーコの友達が何て叫んだか?』という問題だね?」
「そうですよ」
「じゃあずばり、『シマウマ』だろう」
「えっ、ええっ………………。え、なんで分かったの? と言うか、知ってたの?」
「以前に東アフリカに行ったとき、たまたまその前に日本で現地の面白い話を耳にしてたんだ。俺が現地でその話をしたら大受けだったよ」
「それが、今の話ってわけ? あっさり解かれたはずだわ!」
「そのサファリカーの中での3か国語会議の内容、憶えてる?」
「いや、あまりよく分からなかったけど、『シマウマ』がスワヒリ語の『SIMAMA』と同じような発音で意味が『停まれ』だって、ドライバーの話をツアー客の人が説明してくれた」
「なるほど。で、フーコはその説明に納得した。そうだね?」
「ええ。えっ、何か疑問があるの?」
「ある!」
「うわっ! これは予想外な展開、一体どこが疑問?」
「話ができ過ぎてるとは思わないかい?」
「ありそうな話でもあり、面白いと思うけど…」
「確かにそうだ。だけど、それは小噺として面白いのではないかな?」
「小噺として…か? 作り話だということ?」
「いやいや、一概にそうとは言えない。似たようなことがあって、それをネタにして面白い話ができ上ったのかも。即席作家はどこにでもいるからね。ところで、その友達の女性、出身地はどこ? 東北じゃないよね?」
「関西出身よ。地元の大学って言ってたから。それが何か?」
「分析してみようか? いいか、『シマウマ』の『シ』は静かにしてって言う『シー』っていうときの『シ』だよね。一方『SIMAMA』のSIは日本語的には『スィ』だよね。友達が東北出身なら『スィマンマ』と聞こえるかもしれないけどね」
「それは、つまり…」
「ドライバーは、『シマウマ』と『SIMAMA』は聞き分けられたのではないかな?」
「じゃあ、どうして?」
「飽くまでも、俺の推測だ。これは『ケニヤン・ジョーク』ではないかと」
「ケニヤン・ジョーク?」
「そう、"Kenyan Joke" 。ケニヤ人にも冗談好きというかユーモアセンスのある人がいるんではないかな⁉」
「じゃあ、ドライバーは分かってて知らないふりを?」
「恐らく、たぶん、メイビー。そう考えたら全てがスッキリする。そう思わないか?」
「ううん、…」
「ケニヤの公用語はスワヒリ語と英語」
「えっ、英語もそうなの?」
「そうだよ。殆どの人は英語も話す。サファリツアーのお客人は欧米人が多いが、日本人も結構いるよ。サファリカーの中ではあまり話せないだろうが、その日のサファリが終わり、キャンプ場で夕食の後でのキャンプ・ファイヤーでは、ドライバーもキャンプ場管理の人たちもツアー客と一緒にワイワイやってただろう? 英語で情報交換をしてるよ。ベテランドライバーともなれば、人気のある動物の名前ぐらいは日本語で言えると思う。スワヒリ語の発音は日本人には楽。ほぼ、ローマ字読みすれば良いので。逆も同じことが言えるよ」
「へえ~、そうなの⁉」
「急停車ながら二段減速したのも、もしチャンスあらば『ジョークをかましてツアーを盛り上げてやろう』とベテランドライバーさん、準備してたからかもよ」
「それってもしかして、私たちピエロ?」
「もしかしなくても、 "Yes, I think so.” 知らぬは日本人女性ばかりなり」
マッキーです。
どうやらフーコさん、予想もしなかった真実を知らされたようです。でも、賴光先生に問題をぶつけて良かったね。
この後は改めて、フーコさんからの不可解なお話があるようです。
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