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第3話 謎編3 バンフ(部屋のタイプ?)、トロント(おいで?)
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「乗船客が何人か居たんじゃない? その件はマッサンに確認するまでもないと思うが…、あといくつ?」
「ええっと、2つです。バンクーバー島での疑問はそれだけで、翌日バンフっていう小さくて美しい町へ行ったそうなんですよ。ホテルはどこも高いので観光案内所に相談に行ったら、町から少し離れるがウィークリーマンションやユースホステルを勧められたそうです。そこでウィークリーマンションに行ったところ、明日からなら1週間単位で借りられるそうですぐ契約したそうです。それでその日1日だけユースホステルに泊まることにしたんですが、ここで意味不明なことが一つあったそうです」
「要するに、ウィークリーマンションは関係なく、ユースでの話という訳だね?」
「あ、まあそうですね。ユースを探して行く途中、たまたま日本人男子に会ったので訊いてみると、その人はバンフ近郊の町に住んでいる人で、ユースに行ったことはないが場所は知っていると言って案内してくれたそうです。その人は英語ぺらぺらで、部屋代やルームタイプなど詳しく訊いてくれたそうです。それによると、二段ベッド10台の大部屋は一人一泊25ドル、小さなシングルルームは40ドル、広めのツインルームは80ドルだったそうです」
「ツインにしては高いね」
「そうなんですか。広さはシングルの倍以上あったそうで、ベッドもがっちりしていたようです。でも、シングルにしようと思ったら満室だそうで、それでその彼に交渉して貰ったら、シングルと同じ40ドルで泊めてもらえることになったそうです。ただし、新しい宿泊客がきたら相部屋になるそうですが」
「ツインにしては高いと思ったが、良い部屋のようだね。そこで何か面白いことがあったんだね?」
「先生は面白そうですが、マッサンはそうでもなかったようですよ」
「あ、そう。それで?」
「ええっと、その親切な彼が帰ったあと、今日だけ宿泊する旨告げて手続き完了。ホテルと違ってパスポートを預けておけば支払いはチェックアウト時で良いようです。で、結局新たな宿泊客はなく、一人で一部屋使ったそうです」
「なんと贅沢なこと」
「で、先生この後なんですよ。翌朝マッサンがチェックアウトしようとし、支払いを済ませようとしたら、前日受付時に話をした従業員の女性は『今、出発するんですか?』とか言いながら、怪訝そうな表情で80ドル請求してきたそうです」
「ほう、それで?」
「一人で使用しても40ドルだと確認したはずだと思ったものの、自分で英語の会話を理解したのではなく、他人に任せたので何か食い違いがあったのかと心配したようですが、再度、『今朝、出発するんですね?』とか言いながら、改めて40ドル請求されたそうです」
「ほう…、そう。なるほど」
「先生、どういうことなんでしょう? 結果的には何も損失はなかったようですけど、初めに80ドル請求されたのは?」
「親切なユースで良かったね。もう一つ、あるんだね?」
「はい。その後、ウィークリーマンションに移り何だかんだで3週間滞在した後、数週間かけて旅を続け、トロントというカナダ最大の都市に到着。その街の郊外にあるゲストハウスでの一件です。一階は主に男性客用のゲストルームで二階は女性客専用のゲストルームとアパートメントになっているようです。ロビーが一階にあり、夜は就寝まではよくみんなで談笑しているようです」
「家庭的なゲストハウスのようだね」
「そのようです。二階のアパートを借りてる20代の女性がとても明るく、日本人にも日本語にも興味を持ってくれて、マッサンは下手な英語を使って日本語の言葉を教えたり英語を教わったりしてたそうです」
「それは楽しそうだね」
「そうでしょうね。で、その彼女のことなんですが、マッサンそろそろ帰国の日が近づいてきていて翌日はバンクーバーへ戻るという日の夜、いつもの談笑の後、『グッナイ』を言いつつ階段を上りながら手招きされたと言うんですよ。それで半分つられて、思わず階段の方に行きかけたそうです。そうしたら急に派手なジェスチャーで、『ダメ!』というようなことを言われたそうです。ロビーに居た面々にも首をゆっくり振りながら、冷たい視線を浴びせられたようです」
「それはまあ、そうだろうね」
「でも先生、先に手招きされたんですよ。これはカナダ式ジョークですか?」
「いや、ジョークではないと思うよ」
「じゃあ、どうして?」
「その…、マッサンと言ったっけ?」
「そうです」
「楽しい人のようだね?」
「ええ、面白い人です。楽しい会話のできる人です」
「来週でも、一度ここに連れて来ませんか? 本人に直に確認しながら説明しましょう」
「ああ、それはマッサン、きっと大喜びですよ。先生のこと、『俺の親しい作家の先生』だと話したら、すごく逢いたがっていましたから」
「それは光栄だね。実物に逢って、がっかりしても知らないよ」
「あり得ません。じゃあ先生、丁度1週間後どうかって連絡取ります。どれだけ喜ぶことか!」
マッキーです。
賴光様、どうやら4つの謎はすべて解決したようですね。
来週、マッサンに直接確認しながら説明するようですね。
頭を整理してみようかな。
1.バンクーバーのYMCAでのキートンさんの旅の話の聞き方、どこが下品?
2.バンクーバー島のフェリー乗り場の休憩室で何が?
3.バンフのユースホステルでのツインルームの宿泊費、初めに80ドル請求されたのは何故?
4.トロント郊外のゲストハウスで手招きされた後、拒否されたのは何故?
わたしマッキーも、来週が楽しみ!
「ええっと、2つです。バンクーバー島での疑問はそれだけで、翌日バンフっていう小さくて美しい町へ行ったそうなんですよ。ホテルはどこも高いので観光案内所に相談に行ったら、町から少し離れるがウィークリーマンションやユースホステルを勧められたそうです。そこでウィークリーマンションに行ったところ、明日からなら1週間単位で借りられるそうですぐ契約したそうです。それでその日1日だけユースホステルに泊まることにしたんですが、ここで意味不明なことが一つあったそうです」
「要するに、ウィークリーマンションは関係なく、ユースでの話という訳だね?」
「あ、まあそうですね。ユースを探して行く途中、たまたま日本人男子に会ったので訊いてみると、その人はバンフ近郊の町に住んでいる人で、ユースに行ったことはないが場所は知っていると言って案内してくれたそうです。その人は英語ぺらぺらで、部屋代やルームタイプなど詳しく訊いてくれたそうです。それによると、二段ベッド10台の大部屋は一人一泊25ドル、小さなシングルルームは40ドル、広めのツインルームは80ドルだったそうです」
「ツインにしては高いね」
「そうなんですか。広さはシングルの倍以上あったそうで、ベッドもがっちりしていたようです。でも、シングルにしようと思ったら満室だそうで、それでその彼に交渉して貰ったら、シングルと同じ40ドルで泊めてもらえることになったそうです。ただし、新しい宿泊客がきたら相部屋になるそうですが」
「ツインにしては高いと思ったが、良い部屋のようだね。そこで何か面白いことがあったんだね?」
「先生は面白そうですが、マッサンはそうでもなかったようですよ」
「あ、そう。それで?」
「ええっと、その親切な彼が帰ったあと、今日だけ宿泊する旨告げて手続き完了。ホテルと違ってパスポートを預けておけば支払いはチェックアウト時で良いようです。で、結局新たな宿泊客はなく、一人で一部屋使ったそうです」
「なんと贅沢なこと」
「で、先生この後なんですよ。翌朝マッサンがチェックアウトしようとし、支払いを済ませようとしたら、前日受付時に話をした従業員の女性は『今、出発するんですか?』とか言いながら、怪訝そうな表情で80ドル請求してきたそうです」
「ほう、それで?」
「一人で使用しても40ドルだと確認したはずだと思ったものの、自分で英語の会話を理解したのではなく、他人に任せたので何か食い違いがあったのかと心配したようですが、再度、『今朝、出発するんですね?』とか言いながら、改めて40ドル請求されたそうです」
「ほう…、そう。なるほど」
「先生、どういうことなんでしょう? 結果的には何も損失はなかったようですけど、初めに80ドル請求されたのは?」
「親切なユースで良かったね。もう一つ、あるんだね?」
「はい。その後、ウィークリーマンションに移り何だかんだで3週間滞在した後、数週間かけて旅を続け、トロントというカナダ最大の都市に到着。その街の郊外にあるゲストハウスでの一件です。一階は主に男性客用のゲストルームで二階は女性客専用のゲストルームとアパートメントになっているようです。ロビーが一階にあり、夜は就寝まではよくみんなで談笑しているようです」
「家庭的なゲストハウスのようだね」
「そのようです。二階のアパートを借りてる20代の女性がとても明るく、日本人にも日本語にも興味を持ってくれて、マッサンは下手な英語を使って日本語の言葉を教えたり英語を教わったりしてたそうです」
「それは楽しそうだね」
「そうでしょうね。で、その彼女のことなんですが、マッサンそろそろ帰国の日が近づいてきていて翌日はバンクーバーへ戻るという日の夜、いつもの談笑の後、『グッナイ』を言いつつ階段を上りながら手招きされたと言うんですよ。それで半分つられて、思わず階段の方に行きかけたそうです。そうしたら急に派手なジェスチャーで、『ダメ!』というようなことを言われたそうです。ロビーに居た面々にも首をゆっくり振りながら、冷たい視線を浴びせられたようです」
「それはまあ、そうだろうね」
「でも先生、先に手招きされたんですよ。これはカナダ式ジョークですか?」
「いや、ジョークではないと思うよ」
「じゃあ、どうして?」
「その…、マッサンと言ったっけ?」
「そうです」
「楽しい人のようだね?」
「ええ、面白い人です。楽しい会話のできる人です」
「来週でも、一度ここに連れて来ませんか? 本人に直に確認しながら説明しましょう」
「ああ、それはマッサン、きっと大喜びですよ。先生のこと、『俺の親しい作家の先生』だと話したら、すごく逢いたがっていましたから」
「それは光栄だね。実物に逢って、がっかりしても知らないよ」
「あり得ません。じゃあ先生、丁度1週間後どうかって連絡取ります。どれだけ喜ぶことか!」
マッキーです。
賴光様、どうやら4つの謎はすべて解決したようですね。
来週、マッサンに直接確認しながら説明するようですね。
頭を整理してみようかな。
1.バンクーバーのYMCAでのキートンさんの旅の話の聞き方、どこが下品?
2.バンクーバー島のフェリー乗り場の休憩室で何が?
3.バンフのユースホステルでのツインルームの宿泊費、初めに80ドル請求されたのは何故?
4.トロント郊外のゲストハウスで手招きされた後、拒否されたのは何故?
わたしマッキーも、来週が楽しみ!
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