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第一章
10話 早朝1 【1/2】
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小鳥の囀りが早朝の閑静な空間に挨拶をする。
薄暗い天。朝を待ちわびてる空の下は、ひんやり冷え込む。
魔術学園の女子寮を外れに5分歩くと、自然豊かな大広場がある。そこは学園内の敷地の一つで、広場を一周するのに走って早くても10分は必要であろう。
レンガ造りの地面を颯爽と駆ける一人の少女――ラーミアル=ディル・ロッタだ。
たんぽぽの黄色を基調にしたポニーテール。老若男女を惹きつける凛々しい容姿。鍛えられた身体の曲線は服の上からでも美しさを放つ。
ラーミアルは日課の早朝の鍛錬をしている。休日問わず、強くなるための日々の積み重ね。自然と身体に染みついたルーティーンということだ。
呼吸を整えながら、テンポをよく走る。
5周、広場を走り終えると、小休止をいれる。
一息つくと次は、体術の確認を始める。
木々がに囲まれた広場の傍らで、息を切らせながら一つ一つの身のこなしを細部まで確認する。まるで熟練者の修練のような見応えがある。
数十分間の確認を終えると、動きを止め休憩に入る。
ラーミアルはその場に立ち尽くし、荒い呼吸を徐々に正常へと戻していく。
朝日がようやく起き上がろうとする時間。空は漲るオレンジ色が覗かせていた。
頬を伝う汗を服の袖で拭う。毎日のトレーニングメニューを終えたラーミアルは、女子寮に戻ろうとしていた。
広場の取り囲む等間隔に植えられた木々。朝を待ち侘びている生気を湧き出す緑色の樹木。その一本の樹木に、ラーミアルは注目した。
「なんでしょう」
不快な視線を感じる。
[誰かに見られているような気がします]
違和感のある樹木と距離を取ると、大きく声を出した。
「そこに誰かいますか?」
静寂――返事はなく物音もしない。
首を傾げ、ラーミアルは樹木に注目しながら佇む。数秒の時間を使い、念のための確認をする。
[何か嫌な予感がしますね]
背筋を舐められる、凍った目で凝視される感覚。ラーミアルは不愉快さを喉に詰まらせる。殺気に似た魔力が向けられていることを肌で察知する。魔術戦闘の経験から、他人からの魔力には敏感になっている。無論、日々の生活でも感覚は澄ませているのだ。
[この露骨な魔力はどこかで感じたような‥‥‥]
一度どこかで感じたことのある視線。ラーミアルは心当たりを探る。
すると、木の陰に動きがあった。ラーミアルに向けられた殺気が急加速し始めたのだ。間違いようのない異質な魔力の流れ。
ここまで露骨な気の動きに、ラーミアルは確信をする。
「何者かはわかりませんが、私に対して好意を持っているという訳ではなさそうですね」
殺気は樹木を駆け上がると、一瞬にして天に舞い上がった。上空に打ちあがった人間の影を見たラーミアルの表情が切り替わる。
真剣な眼――冷静に戦闘体勢となった。目に映る人影は、猛烈な速さで飛びかかってきた。上空から隕石が落ちてきたような重々しい空気の圧が降り注ぐ。
ラーミアルは着地の位置を予測し、後方へと回避する。
それと同時に、轟音とともに辺りが土埃が舞い上がる。ラーミアルの予測地点に僅かな誤差で着地した人影は、地面に衝撃を与えた。数十メートル離れたラーミアルにも伝わり、威力の凄まじさを体感できる。
ラーミアルは顔には出さないが、この状況に身震いや嫌悪感があった。深く深呼吸をして、慣れたように気持ちを抑制させる。
舞った土埃がようやく晴れる。同じくして、朝日が人影を照らした。
巨漢――2メートルの鍛え上げられた筋肉を纏う男だ。
「あなたのその魔力・・・・・・。なるほど、昨日闘技場の中で感じたものですね。私に何か御用ですか?」
ラーミアルは昨日の微かに感じていた感覚を元に、記憶を思い出す。
ギリッ、ギリッ――巨漢は息を荒立てて不協和音な歯軋りをしている。理性を失って自分自身を制御できていない猛獣を目の前にする迫力。
「ゴ、ロ、ず」
巨漢は地響きのする枯れた低い声で声を上げる。拳についた土や石が重力に従う。
「なるほど。いつの間にか恨みを買っていたようですね」
ラーミアルは巨漢の微動に、神経を張り巡らせ構えに入る。流れるように腰に手を伸ばし、刀を掴もうとする。
言葉にならない焦り。手は空虚であることを教える。
日中は常備する装備は全て部屋に置いてきてたのだ。そのことを思い出し、顔が強ばる。
「これは拙(つたな)いですね」
自身の運の悪さを言葉にした。
「ゴ、ロ、ス」
巨漢は大地を揺らし、勢いよく飛びかかる。ラーミアルの足裏に地鳴りが到達するも早く、巨漢は移動する。動きは身体の大きさとは比べられないほど俊敏だ。
巨漢は寸秒でラーミアルの射程範囲内に接近した。
突き立てた拳は何倍にも巨大化した鉄槌のごとく、威圧感がある。
ラーミアルは、咄嗟の反応で身体を横へ受け流した。重々しい風圧に、空気に圧をかける轟く音。一撃の重量感のあるストレートは、髪を大きく揺れる。
一瞬、巨漢の一撃の反動により隙ができた。
ラーミアルは冷静な観察眼で見逃さず、反撃に出た。
ガラ空きになっている腹部に、真剣に放った正拳突きを入れる。身体の体重を十二分にのせ、空を切る。巨漢の着る服が大きく波打った。ラーミアルの拳骨には腹筋に押し込まれる感触を持っていた。
確かな手応えを知るため、巨漢を見上げた。
表情の変化は実感できない。嫉妬や恨みに顔が歪んでいる。
ラーミアルは危機感から反射的に後方へ大きく下がり、距離を開ける。呼吸は整い安定しているが、顔色は険しく硬くなる。
「致命傷とはいかなくても少しは痛みが響くはずです。どんな鍛え方しているんですか。・・・・・・返事はしていただけませんか」
会話は一方通行で投げたボールは返ってこない。巨漢はラーミアルを獲物として照準を定めているようにしか感じない。溢れでる唾液を許し、血管が浮き上がった眼球を固定する。
「コ、ロ、ず」
禍々しい這う声は威嚇する悲鳴をあげた。
薄暗い天。朝を待ちわびてる空の下は、ひんやり冷え込む。
魔術学園の女子寮を外れに5分歩くと、自然豊かな大広場がある。そこは学園内の敷地の一つで、広場を一周するのに走って早くても10分は必要であろう。
レンガ造りの地面を颯爽と駆ける一人の少女――ラーミアル=ディル・ロッタだ。
たんぽぽの黄色を基調にしたポニーテール。老若男女を惹きつける凛々しい容姿。鍛えられた身体の曲線は服の上からでも美しさを放つ。
ラーミアルは日課の早朝の鍛錬をしている。休日問わず、強くなるための日々の積み重ね。自然と身体に染みついたルーティーンということだ。
呼吸を整えながら、テンポをよく走る。
5周、広場を走り終えると、小休止をいれる。
一息つくと次は、体術の確認を始める。
木々がに囲まれた広場の傍らで、息を切らせながら一つ一つの身のこなしを細部まで確認する。まるで熟練者の修練のような見応えがある。
数十分間の確認を終えると、動きを止め休憩に入る。
ラーミアルはその場に立ち尽くし、荒い呼吸を徐々に正常へと戻していく。
朝日がようやく起き上がろうとする時間。空は漲るオレンジ色が覗かせていた。
頬を伝う汗を服の袖で拭う。毎日のトレーニングメニューを終えたラーミアルは、女子寮に戻ろうとしていた。
広場の取り囲む等間隔に植えられた木々。朝を待ち侘びている生気を湧き出す緑色の樹木。その一本の樹木に、ラーミアルは注目した。
「なんでしょう」
不快な視線を感じる。
[誰かに見られているような気がします]
違和感のある樹木と距離を取ると、大きく声を出した。
「そこに誰かいますか?」
静寂――返事はなく物音もしない。
首を傾げ、ラーミアルは樹木に注目しながら佇む。数秒の時間を使い、念のための確認をする。
[何か嫌な予感がしますね]
背筋を舐められる、凍った目で凝視される感覚。ラーミアルは不愉快さを喉に詰まらせる。殺気に似た魔力が向けられていることを肌で察知する。魔術戦闘の経験から、他人からの魔力には敏感になっている。無論、日々の生活でも感覚は澄ませているのだ。
[この露骨な魔力はどこかで感じたような‥‥‥]
一度どこかで感じたことのある視線。ラーミアルは心当たりを探る。
すると、木の陰に動きがあった。ラーミアルに向けられた殺気が急加速し始めたのだ。間違いようのない異質な魔力の流れ。
ここまで露骨な気の動きに、ラーミアルは確信をする。
「何者かはわかりませんが、私に対して好意を持っているという訳ではなさそうですね」
殺気は樹木を駆け上がると、一瞬にして天に舞い上がった。上空に打ちあがった人間の影を見たラーミアルの表情が切り替わる。
真剣な眼――冷静に戦闘体勢となった。目に映る人影は、猛烈な速さで飛びかかってきた。上空から隕石が落ちてきたような重々しい空気の圧が降り注ぐ。
ラーミアルは着地の位置を予測し、後方へと回避する。
それと同時に、轟音とともに辺りが土埃が舞い上がる。ラーミアルの予測地点に僅かな誤差で着地した人影は、地面に衝撃を与えた。数十メートル離れたラーミアルにも伝わり、威力の凄まじさを体感できる。
ラーミアルは顔には出さないが、この状況に身震いや嫌悪感があった。深く深呼吸をして、慣れたように気持ちを抑制させる。
舞った土埃がようやく晴れる。同じくして、朝日が人影を照らした。
巨漢――2メートルの鍛え上げられた筋肉を纏う男だ。
「あなたのその魔力・・・・・・。なるほど、昨日闘技場の中で感じたものですね。私に何か御用ですか?」
ラーミアルは昨日の微かに感じていた感覚を元に、記憶を思い出す。
ギリッ、ギリッ――巨漢は息を荒立てて不協和音な歯軋りをしている。理性を失って自分自身を制御できていない猛獣を目の前にする迫力。
「ゴ、ロ、ず」
巨漢は地響きのする枯れた低い声で声を上げる。拳についた土や石が重力に従う。
「なるほど。いつの間にか恨みを買っていたようですね」
ラーミアルは巨漢の微動に、神経を張り巡らせ構えに入る。流れるように腰に手を伸ばし、刀を掴もうとする。
言葉にならない焦り。手は空虚であることを教える。
日中は常備する装備は全て部屋に置いてきてたのだ。そのことを思い出し、顔が強ばる。
「これは拙(つたな)いですね」
自身の運の悪さを言葉にした。
「ゴ、ロ、ス」
巨漢は大地を揺らし、勢いよく飛びかかる。ラーミアルの足裏に地鳴りが到達するも早く、巨漢は移動する。動きは身体の大きさとは比べられないほど俊敏だ。
巨漢は寸秒でラーミアルの射程範囲内に接近した。
突き立てた拳は何倍にも巨大化した鉄槌のごとく、威圧感がある。
ラーミアルは、咄嗟の反応で身体を横へ受け流した。重々しい風圧に、空気に圧をかける轟く音。一撃の重量感のあるストレートは、髪を大きく揺れる。
一瞬、巨漢の一撃の反動により隙ができた。
ラーミアルは冷静な観察眼で見逃さず、反撃に出た。
ガラ空きになっている腹部に、真剣に放った正拳突きを入れる。身体の体重を十二分にのせ、空を切る。巨漢の着る服が大きく波打った。ラーミアルの拳骨には腹筋に押し込まれる感触を持っていた。
確かな手応えを知るため、巨漢を見上げた。
表情の変化は実感できない。嫉妬や恨みに顔が歪んでいる。
ラーミアルは危機感から反射的に後方へ大きく下がり、距離を開ける。呼吸は整い安定しているが、顔色は険しく硬くなる。
「致命傷とはいかなくても少しは痛みが響くはずです。どんな鍛え方しているんですか。・・・・・・返事はしていただけませんか」
会話は一方通行で投げたボールは返ってこない。巨漢はラーミアルを獲物として照準を定めているようにしか感じない。溢れでる唾液を許し、血管が浮き上がった眼球を固定する。
「コ、ロ、ず」
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