全色パレット

ニスヒ

文字の大きさ
上 下
3 / 84

ひな祭りエピソード『色々女らしく』

しおりを挟む
   色彩学園の放課後、パレット部室でパレット部員達が集まっていた。
映美「そういえば今日はひな祭りだな」
裕子「そうですね」
姫乃「せっかくですから息抜きとしてひな祭りに関するお話をしませんか?」
   姫乃はそう提案する。
裕子「そうですね、ひな祭りに関するお話……」
姫乃「つまり、女の子らしいエピソードが聞きたいですわ」
裕子「!?」
   姫乃の発言に戸惑うパレット部員達。
えり菜「女の子らしいエピソードだなんて……」
みのり「いくらなんでも難しすぎます!」
姫乃「そうでしょうか?   私からお手本としてお話ししますね」
    そういうと姫乃は女の子らしいエピソードを始まった。
姫乃「私は毎年ひな祭りパーティをやりますけど、その時は妹達が可愛く着物を着飾っていて女の子の成長を祝ってます、私も着物でパーティを参加してますけど、それがとても仲間に入ったみたいで嬉しかったです」
えり菜「それが姫乃の女の子らしいエピソードか……」
亜弥「女の子らしいというよりひな祭りエピソードだね」
姫乃「そういうことになりますわね、せっかくですから私からご指名いたします」
全員「えーー!」
   姫乃が指名で全員が困惑する。
姫乃「まずは藤本さんから」
亜弥「う……」
   自信満々のはずが珍しく控えてるようだ。
亜弥「女の子らしいエピソードか……」
   亜弥は考える、そして。
亜弥「私はね、お母さんから女の子らしくないことを言われるけど、ある日、私がうっかり転んじゃって痛いって言ったらお母さんがそこは女の子らしいねって言われた」
姫乃「まぁ、そうなのですね」
   姫乃はニコニコしながら聞く。
姫乃「次はどうしましょう……灰谷さん」
史「……は?」
    史は嫌がりながら答えた。
史「特にないけど日記を毎日書くぐらいかしら?   女の子って日記を毎日書くんじゃない?    私はやることがないから日記を書き始めた、母から女の子らしいことをやってるねと言われたことぐらいかしら?」
姫乃「まぁ、そうなのですね」
   姫乃はニコニコしながら聞く。
姫乃「次はどうしましょう……紅林さん」
伶奈「はい!?」
   伶奈は方然としてたようだが答えた。
伶奈「えっと……女の子らしい曲ならあるぜ」
姫乃「ぜひ、お聞きしたいです」
伶奈「まじかよ……」
「『マリィ』

ある日楽しみしているマリィは
いつもおめかししていた
大好きな街を行くために

ヘアゴムにヘアピンに
可愛いリップに可愛いチークに
可愛らしい服を着てお出かけ

ワクワクするね新しい出逢いがあるかも
ドキドキするね可愛い小物目に行っちゃうかも

私はマリィ誰よりも一番可愛いんだから
誰にも負けたくないわ
それよりも早く急がなくちゃ行けないだから
可愛い物を誰よりも一番取ってみせるね

ある日お出かけしてるマリィは
可愛い物をついに見つけた
お店の中に入ってみようと

よーくみたらソールドアウト
残念ながら手に届かなった
涙をみせてがっかりするわ

成功は毎日おきることじゃない
失敗だってたまにあるから許してね

私はマリィ誰よりも一番可愛いだから
誰にも負けたくないわ
次こそは絶対取ってみせるね
可愛い物を手に取ればモテるかないつかは

やりすぎても困ることだし
やらなすぎても目立たないし
どうすれば私はモテることが出来るのか
私は私らしくやっていけばいいこと
それが一番の自慢さ

私はマリィ誰よりも一番可愛いだから
誰にも負けたくないわ
私のこと好きになって欲しいな
貴方のこと惚れさせるようなことをやっているもん

マリィの可愛い日常」
姫乃「なんて可愛いらしい歌詞かしら」
伶奈「未完成ですけど……」
一歌「下手したら違う歌詞になるわよ」
姫乃「せっかくいい歌詞ですわよ?   なので茶園さん、女の子らしいエピソードをお願いします」
一歌「なんで私は強制なのよ!?」
   一歌は嫌がりながらも答えた。
一歌「女の子らしいことか、リボンをつけてることかしら?   女の子は見た目からっていうでしょ?   大きなリボンはいつもつけてるわよ、これでいいでしょ!?   ふん!」
姫乃「まぁまぁ、素直じゃないですわね」
万紀「誰のせいだよ……」
姫乃「あら、次の人を決めました、黒沼さんで」
万紀「しまった……言わなきゃ良かったぜ」
    万紀は嫌がるもなんとか答える。
万紀「小せえ頃、よく女の子らしい服装にされられたぜ、女の子らしくしなさいってよく母ちゃんに言われたな……おかげでヤンキーになっちまったけど今は違うぜ」
姫乃「卒業してよかったですわ」
みのり「本当ですね」
姫乃「丁度よかったわ、黄川田さん、お願いしますわ」
みのり「ふぇーー!」
    みのりは戸惑うも答えた。
みのり「中学時代の友達から料理上手は女の子らしいって言われたことがありますが、実感がありません」
七美「実感がないって……」
みのり「むしろ、皆さんの方が女の子らしいじゃないのかなって……」
七美「ちょ!     やめてください!」
   みのりの発言に七美は照れてしまってるようだ。
姫乃「でしたら次は紺屋さんですね」
七美「ふえーー!」
    七美が戸惑うも答えた。
七美「私も実感がありませんが髪の色が女の子らしいって言われました、髪が黒いだけなのに」
三保「あら?    それは髪が黒いのは日本の女性らしいからじゃない?」
七美「本当でしょうか?」
三保「えぇ、自信を持ちなさい」
七美「ありがとうございます」
姫乃「次は紫垣さんで」
三保「あら、捕まってしまったわ」
   三保は困惑するも答えた。
三保「香りかしら?    生まれつき、この香りなんだけど」
えり菜「何もしてないですか!?    いい香りですよね?」
三保「ありがとう、でも深追いしない方が身のためよ」
えり菜「はい……」
姫乃「次は清水さんで」
えり菜「え!?    もう次ですか!?」
   えり菜は戸惑うも答えた。
えり菜「言われたことがないですね」
希美「はーい、えりーはポニテで揺れる髪が女の子らしいの~」
えり菜「希美!?」
    希美に言われたからなのか、えり菜の顔が真っ赤に染まる、恥ずかしかったようだ。
姫乃「まぁまぁ仲がよろしいこと、せっかくなので白鳥さんに移りましょう」
希美「了解なの~」
    希美は緩くなりながらも答えた。
希美「のぞのぞは言葉使いが女の子らしいって言われたことがあるの~」
早織「確かにふわふわな感じがするね」
えり菜「……ほんとかな?」
希美「えりー」
   希美はえり菜を悲しそうに見つめる。
えり菜「分かった分かったごめんって」
姫乃「仲がよろしいようで藍原さんに回しますね」
早織「え!?   私!?」
   早織はきょとんとするが……。
早織「私はあまり言われたことがないけど一度だけ笑う姿が女の子らしいって言われたことがあるよ」
映美「みんな笑うと可愛いぞ」
全員「映美先生!?」
   映美先生の発言にみんなは困った様子。
姫乃「せっかくなので一色先生にもお聞きしましょう?」
映美「う……おぅ」
   映美先生は戸惑うも答えた。
映美「私はむしろ男らしいって言われたことがある、唯一女の子らしいことは窓を眺める姿だな」
咲子「なんだか想像できますね」
   咲子は映美先生の窓を眺める姿を想像する。
姫乃「確かに黄昏てることが女の子らしいこともありますわ、ねぇ?    赤木さん?」
咲子「次は私ですかぁ!?」
   咲子は戸惑うも答えた。
咲子「私もあまり言われたことがないですね、でも雷が怖くてきゃあって言ったらお父さんにそこだけは女らしいなと言われました」
優梨子「私も雷が怖いです」
咲子「分かりますよね、お化けは怖くなくても雷が怖いことが」
優梨子「私はどっちも怖いです」
姫乃「あらあら、大丈夫ですよ?   怖くないですよ?   私がついてますからね、桃井さん」
優梨子「はひ!?」
   優梨子に回されたことで戸惑いが隠せないようだ。
優梨子「えええっと……そそその……」
   優梨子は恥ずかしすぎて息つまるばかり。
凛「優梨子さん、興味深いわ~」
三保「どういう意味よ?」
凛「あら?   気づかない?」
三保「あ、そういうことね」
   優梨子の恥じらい行動が女の子らしいって意味らしい。
姫乃「私も気づいてましたよ?   青葉さん」
凛「姫乃さん、興味深いわ」
   凛は冷静に答える。
凛「特にないかしら?」
奈々央「え?   一つぐらいあるけど」
凛「え?   無いわよ」
奈々央「ありそうだけど怖いからやめる」
凛「ありがとう」
姫乃「橙山さん、そんなに怖かったんですか?」
奈々央「うん、って次私!?」
   奈々央は戸惑うも答えた。
奈々央「分かんないや」
千晶「いや、あるから」
奈々央「何?」
千晶「寂しがる姿がとても可愛らしい」
奈々央「千晶やめてよ!?」
   千晶の発言に奈々央の顔が真っ赤に染まる。
姫乃「茶化すのは良く無いですよ?   朱宮さん?」
千晶「ヘーイ、答えますようだ」
   千晶は面倒くさがりながらも答える。
千晶「私はアニメーション部の部員に飴を舐める姿が可愛いって言われたことがある」
久乃「千晶さんだからこそ飴を舐める姿が可愛いんですよ、きっと」
千晶「……あんがと」
姫乃「永緑さん?   そろそろ答えてくれませんか?」
久乃「あ~」
    久乃は逃げられないようだ。
久乃「困ったわね」
   久乃は困った様子らしいが。
姫乃「まぁ、困った姿が可愛らしいわ」
久乃「え?   自覚がないけど」
姫乃「えぇ、自信を持ってくださいね」
久乃「よく分からないけどありがとう」
姫乃「最後は部長である裕子さんですよ」
裕子「えぇ!」
   裕子は困ってるようだ。
裕子「大したのってないな~」
   裕子は照れながら笑顔で答えた。
久乃「う……」
千晶「なんだ!?    この笑顔の眩しさは!?」
奈々央「裕子が笑うと裕子なんだよね」
凛「裕子さん、興味深いわぁ!」
優梨子「か……可愛い」
咲子「確かに可愛い」
映美「これが裕子の取り柄なんだよな」
早織「可愛い~」
希美「こうゆが笑うと素敵なの~」
えり菜「羨ましい」
三保「裕子さんって不思議ね」
七美「裕子さんの方が女の子らしいじゃないですか!」
みのり「裕子さんは気づいてないけど私は気づいたら惹かれちゃいました」
万紀「やべっ可愛すぎだろ」
一歌「な……なんで私まで惚れなきゃいけないのよ!?」
伶奈「マリィみたいに可愛いぜ」
史「裕子に会えてよかった」
亜弥「悔しいけど可愛いよう~」
姫乃「これが裕子さんの女の子らしさですね、納得できます」
   みんなは裕子の笑顔に惹かれてしまったらしい。
裕子「え?   どういうこと?」
   裕子は気づいてない、それがいい、皆さん、いいひな祭りを楽しんでください、以上、ひな祭りに関する女の子らしさについてでした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

AV研は今日もハレンチ

楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo? AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて―― 薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

パーフェクトアンドロイド

ことは
キャラ文芸
アンドロイドが通うレアリティ学園。この学園の生徒たちは、インフィニティブレイン社の実験的試みによって開発されたアンドロイドだ。 だが俺、伏木真人(ふしぎまひと)は、この学園のアンドロイドたちとは決定的に違う。 俺はインフィニティブレイン社との契約で、モニターとしてこの学園に入学した。他の生徒たちを観察し、定期的に校長に報告することになっている。 レアリティ学園の新入生は100名。 そのうちアンドロイドは99名。 つまり俺は、生身の人間だ。 ▶︎credit 表紙イラスト おーい

生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~

硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚 多くの人々があやかしの血を引く現代。 猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。 けれどある日、雅に縁談が舞い込む。 お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。 絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが…… 「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」 妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。 しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

THE INNOCENT MANIAC

冬瓜咲ナガ
キャラ文芸
権力者の悪行によって、脅かされる市民の安全を確保するために派遣されたスパイチーム4人の成長と熱い友情物語。 「スパイってもっとかっこいいことするんじゃないんすか?」 おちゃらけた素早さ重視の隊員。 「私は戦闘しか教えられないからパス」 効率重視、戦闘要員の隊員。 「私人を撃ったことなんてないので…」 自分を過小評価、透視能力と機械に強い隊員。 「僕にできることなんてこれぐらいですから」 優しい獣、嗅覚と体力、持久力を兼ね備えた隊員。 この4人が織りなすスパイミッションストーリー。 この4人が苦しんだ過去、幸せだった過去、そしてこれから歩む未来を見届けるのは貴方。

ロボリース物件の中の少女たち

ジャン・幸田
キャラ文芸
高度なメタリックのロボットを貸す会社の物件には女の子が入っています! 彼女たちを巡る物語。

処理中です...