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第六十五章『EEEその三』

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   ユニーバのレッスン室の前で彰が立っていた。
彰「なんだか気まずいよ~」
???「何が気まずい?」
彰「その声は!」
   彰が後ろを振り返ると黒髪で長身の男性がやってきた。
彰「かなだーーん」
???「ひっつくんじゃねぇ!」
   彼の名は指輪奏太(さしわかなた)EEEのメンバーだ。
奏太「何があったんだよ」
彰「レッスン室を見てみてよ」
奏太「ん?」
   奏太がレッスン室の扉の隙間から覗くと楽しそうな康平と裕子の姿が。
奏太「その女子高生は誰だ?」
彰「えっと色彩学園の生徒の大無田裕子だよ」
奏太「そうか、ったくどこで好かれたか」
  するとレッスン着に着た男二人が来た。
???「どうしたんだ?」
???「なんか入りづらい状況を作ってしまってるのか?」
彰「てるーー!   れっちゃーーん!」
奏太「馬鹿、声がでけぇって」
彰「ぐへぇ!」
   まだしも奏太が彰のお腹に攻撃する、二人の名は蓮見礼朗(はすみれお)、輝平大補(てるひらだいすけ)EEEのメンバーだ。
大補「レッスン室、入りづらいね」
礼朗「確かに」
   二人もレッスン室のドアを除くと楽しそうな康平と裕子の姿が。
大補「楽しそうだな」
礼朗「うん」
奏太「どうするんだよ?   レッスン入りづらいじゃないか」
咲羅「何が入りづらいのよ?」
   四人の後ろに咲羅と希美がやってきた、そこで咲羅がレッスン室のドアを覗く。
咲羅「ほんとだ、完全に射止められたみたいね」
奏太「どういうこと?」
咲羅「康平は飾らない事と一生懸命頑張る人が好きだよね?」
奏太「そうだね」
咲羅「それが射止められたんじゃない」
大補「羨ましい」
礼朗「俺だって恋人を持ちたいぜ」
彰「俺も俺も!」
咲羅「だったらレッスンを頑張りなさいよ!」
大補.礼朗.彰「はい」
   三人揃って返事をする。
奏太「やれやれ、呆れたぜ」
   レッスン室の前でそんな会話をしていたのだった。
   その一方、康平と裕子は楽しくお話ししていた。
康平「今日はレッスンだけだから午後三時からは完全に空く、だから咲羅と行くと思うけど」
裕子「そうですね、咲羅先輩に頼まれましたから咲羅先輩と行かないとまずいです」
康平「そうだな、確かにな」
   康平は流石に周りの事を考えてるようだ。
裕子「康平さんは何が好きですか?」
康平「俺はラップが好きだ、ラップは俺にとって生き甲斐だ、裕子は?」
裕子「私は色が好きでいろんな色を見るのが好きなんです」
康平「へぇーー、だから俺の銀髪が素敵だって言ったんだな」
裕子「はい」
康平「実は初めて言われたよ、ありがとう」
裕子「そうだったんですか!?」
   康平の髪の色を褒められるのが裕子で初めてらしい。
康平「そういや、まだ高校一年生だろ?」
裕子「はい」
   康平は裕子に近づけて裕子の頭の上に大きな右手に乗せた、かなり暖かい。
康平「五年後、待ってやるから付き合おう」
裕子「え?   私でいいですか?」
   流石の裕子も頬が赤く染まる。
康平「あぁ、構わねえ、こんな人は初めてだからな、裕子の色を応援してやるから俺のラップを応援してよな?」
裕子「はい、分かりました」
康平「ありがとう、嬉しいぜ」
   どうやら、裕子と康平はそのまま付き合うことになり、カップルを成立したようだ。
康平「そういや、他のメンバーは遅えな」
裕子「そうですね」
   その瞬間、他のメンバーが入ってきた。
希美「こうゆ!   もしかして付き合っちゃったの!?」
裕子「うん」
希美「羨ましいの~」
咲羅「康平、まさか裕子に付き合うなんて」
康平「いいじゃねぇか!?   ってまさか……」
彰「康平のお話し全部聞きました~」
奏太「おめでとう」
大補「羨ましいぜ」
礼朗「いいな~」
   康平は他のメンバーに聞かれて顔が真っ赤に染まった、恥ずかしかったようだ。
康平「ざけんなよ!   盗み聞きすんじゃねぇ!」
裕子「えぇ!?   今の話全部聞いたの!?」
   裕子も流石に恥ずかしがる。
希美「こうゆ~ごめんなの~」
咲羅「こうゆうことだよ、裕子」
裕子「えぇ!」
   裕子は顔まで赤く染まりながらもEEEのレッスンを始まろうとしていた。
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