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第四十六章『パレット部への質問灰谷史前編』
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放課後、パレット部室でパレット部員達はみんなのプロフィールを作成するためにくじ引き順に質問をしていた、今回は灰谷史からの質問前編をお届けします。
伶奈「私のは終わっちゃったから」
史「……次は私ね」
伶奈「史先輩よろしくお願いします」
史「……家族構成は?」
史の質問に優梨子が固まってしまった。
史「優梨子?」
裕子「大丈夫? 優梨子ちゃん!?」
優梨子「はい……大丈夫です」
史「なら問題ないわ、七美からね」
七美「私はお父さんとお母さんならいます、それと私は一人っ子です」
史「兄弟はいないのね?」
七美「はい、いつも一人ですよ」
史「なるほど、次、早織」
早織「私ね、お父さんならいるよ?」
史「お父さんしかいないの?」
早織「うん、私のお母さんはね、お父さんから聞くと私が産んでからなくなったんだって」
すると万紀が泣き始めた。
万紀「だぁぁぁぁあ!」
早織「どうしたの万紀ちゃん!?」
万紀「悪りぃ悪りぃこういう話しによえんだぁぁぁああああ!」
早織「そうなんだ、心配してくれてありがとう万紀ちゃん」
史「万紀、涙脆いのね、次、えり菜」
えり菜「私はお父さんしかいないですね」
史「お父さんしかいないの?」
えり菜「生前の祖母から聞くと私のお母さんは殺人犯によって殺されて、当時赤ん坊だった私だけ奇跡的に助かったそうです」
するとまた万紀が泣き始めた。
万紀「だぁぁぁぁあ!」
えり菜「な! 何よ!?」
万紀「えり菜のかぁちゃん可愛そすぎだろおおおおお!」
えり菜「私の事は大丈夫ですから、万紀、立ち直ってくださいよ」
史「きっと感動したのよ、母からのえり菜愛が、次、久乃」
久乃「私はお父さんとお母さんがいます」
史「久乃って一人っ子?」
すると久乃が顔を青くした。
久乃「本当は兄がいます……」
史「兄が嫌いなの?」
久乃が感情的になってしまった。
久乃「大っ嫌いよ! お父さんとお母さんが出かけてる間に兄に虐められたの! お父さんに言ってもお母さんに言っても信じてくれなかったの、兄は優秀だった、そして私に負けたくないからってずっと虐められたの、もう、兄なんていなくなってほしいと思った! 今は兄が一人暮らしで居ないから助かったけど、今でも忘れられないわ!」
感情的になった久乃の姿に奈々央は心配した。
奈々央「久乃、今は一人じゃない、私がいるよ、久乃がいてくれるから私は私に居られるんだ、だから辛かったら私に話してもいいよ?」
久乃「な……奈々央さん、ありがとう」
史「ごめん、悪いことを聞いて」
久乃「気にしないで史さん、みんなには知らなかったから仕方ないわ、私こそ感情的になってしまってごめんなさい」
史「これで新たな一面を知れたわね、次、優梨子」
優梨子「あの……その……」
史「何?」
優梨子「う……う……」
優梨子は何か話したいようだ。
優梨子「久乃先輩も話したから私も話します、昔はお母さんと住んでいました、私が三歳ぐらいからお母さんがおかしくなって虐待されたの、毎日のようにずっとずっと辛かった、しかも学校に行けないほどお金がなかったんです、私が十五歳の誕生日を迎えた時、警察が来てお母さんが逮捕された、私はその同時に保護施設に入った、今は学校に行けて楽しいです」
史「それで? 一年中タイツを履いてるの?」
優梨子の脚は黒タイツでいつも履いているのだ。
優梨子「はい、全身に色の濃い痣だらけなので目立たないように黒タイツを履いてます」
史「そう、辛かったわね……」
優梨子「私、皆さんと一緒に居たいのでお母さんに会いたくありません!」
優梨子はそう決心して、みんなに想いをぶつけたのである。
史「虐待は犯罪だからね、虐待をする人に関わんない方がいいわ、次、三保」
三保「忘れたわ」
史「忘れたの?記憶喪失?」
三保「そうね、記憶喪失だと思った方が身のためだわ」
史「分かった、これ以上は問いかけない」
三保「ふふふ……ありがとう、史さん」
史「次、希美」
希美「のぞのぞはお爺ちゃんとお婆ちゃんとお父さんとお母さんがいるの~」
史「今頃珍しいほうだわ」
希美「でもお爺ちゃんとお婆ちゃんはお父さんのお父さんとお母さんだから今のお母さんとお爺ちゃんとお婆ちゃんの喧嘩が絶えないの~」
史「騒がしいのね」
希美「でも、のぞのぞがお爺ちゃんとお婆ちゃんとお母さんの喧嘩を止めようとするとお爺ちゃんとお婆ちゃんが納得してくれるの~」
史「意外と孫バカだったわ……」
希美「お爺ちゃんとお婆ちゃんにそんなこと言わないで欲しいの~、自覚がないの~」
史「分かったわ、希美のお爺ちゃんとお婆ちゃんの逆鱗を受けないようにしなきゃね、次、裕子」
裕子「私はお父さんとお母さんならいるよ」
史「一人っ子なの?」
裕子「うん、一人っ子だよ、お父さんとお母さんは同じ職場で働いてるし、朝から晩まで働いてるからほぼ毎日居ないよ?」
史「裕子のお父さんとお母さんは休みの日何してるの?」
裕子「ボランティアでいないんだ」
史「なかなか良いお父さんとお母さんね、次、千晶」
千晶「一人だよ」
史「一人なの?」
千晶「うん、一人だよ、お父さんとお母さんは見たことないし」
史「謎じゃない!?」
千晶「だから親戚に育てられて中学の最後に一人暮らしを始めたんだ、ちなみに髪は地毛だよ」
突然、千晶の発言にみんなは驚く。
裕子「嘘!?」
早織「髪染めたわけじゃないんだ」
万紀「羨ましいぜ」
優梨子「知らなかったです」
伶奈「趣味で染めたかと……」
姫乃「髪は意外とサラサラですわ」
希美「だったらのぞのぞも染めたいの~」
えり菜「染めてないですか!?」
一歌「はぁ!?」
咲子「まじすか!?」
亜弥「えぇ!」
史「……え?」
七美「えええ!」
みのり「え~!」
久乃「じゃあ、この髪って?」
奈々央「おしゃれで染めたかと」
凛「千晶さん、興味深いわ」
三保「どういうこと?」
映美「って事は生まれつきでこの髪色だったか?」
千晶「そういうこと」
史「知らないものは沢山あるわ、次、みのり」
みのり「お父さんとお母さんと私と妹の四人家族です~」
史「普通の家庭かしら?」
みのり「いえ、私のお母さんが病弱なんです」
みのりの発言に史は焦った。
史「ちょっと! だったらそばにいてあげなさいよ!」
みのり「そうしたいですが、お母さんが「私の事は大丈夫だからみのりは好きな事をしなさい」って言われたらホッとしたので好きなようにやっています」
史「みのりのお母さん、病弱なのにそんな事を言えるのね、みのりのお母さんだから気を遣ったのかしらね?」
以上、灰谷史からの質問前編だった、後編へ続く。
伶奈「私のは終わっちゃったから」
史「……次は私ね」
伶奈「史先輩よろしくお願いします」
史「……家族構成は?」
史の質問に優梨子が固まってしまった。
史「優梨子?」
裕子「大丈夫? 優梨子ちゃん!?」
優梨子「はい……大丈夫です」
史「なら問題ないわ、七美からね」
七美「私はお父さんとお母さんならいます、それと私は一人っ子です」
史「兄弟はいないのね?」
七美「はい、いつも一人ですよ」
史「なるほど、次、早織」
早織「私ね、お父さんならいるよ?」
史「お父さんしかいないの?」
早織「うん、私のお母さんはね、お父さんから聞くと私が産んでからなくなったんだって」
すると万紀が泣き始めた。
万紀「だぁぁぁぁあ!」
早織「どうしたの万紀ちゃん!?」
万紀「悪りぃ悪りぃこういう話しによえんだぁぁぁああああ!」
早織「そうなんだ、心配してくれてありがとう万紀ちゃん」
史「万紀、涙脆いのね、次、えり菜」
えり菜「私はお父さんしかいないですね」
史「お父さんしかいないの?」
えり菜「生前の祖母から聞くと私のお母さんは殺人犯によって殺されて、当時赤ん坊だった私だけ奇跡的に助かったそうです」
するとまた万紀が泣き始めた。
万紀「だぁぁぁぁあ!」
えり菜「な! 何よ!?」
万紀「えり菜のかぁちゃん可愛そすぎだろおおおおお!」
えり菜「私の事は大丈夫ですから、万紀、立ち直ってくださいよ」
史「きっと感動したのよ、母からのえり菜愛が、次、久乃」
久乃「私はお父さんとお母さんがいます」
史「久乃って一人っ子?」
すると久乃が顔を青くした。
久乃「本当は兄がいます……」
史「兄が嫌いなの?」
久乃が感情的になってしまった。
久乃「大っ嫌いよ! お父さんとお母さんが出かけてる間に兄に虐められたの! お父さんに言ってもお母さんに言っても信じてくれなかったの、兄は優秀だった、そして私に負けたくないからってずっと虐められたの、もう、兄なんていなくなってほしいと思った! 今は兄が一人暮らしで居ないから助かったけど、今でも忘れられないわ!」
感情的になった久乃の姿に奈々央は心配した。
奈々央「久乃、今は一人じゃない、私がいるよ、久乃がいてくれるから私は私に居られるんだ、だから辛かったら私に話してもいいよ?」
久乃「な……奈々央さん、ありがとう」
史「ごめん、悪いことを聞いて」
久乃「気にしないで史さん、みんなには知らなかったから仕方ないわ、私こそ感情的になってしまってごめんなさい」
史「これで新たな一面を知れたわね、次、優梨子」
優梨子「あの……その……」
史「何?」
優梨子「う……う……」
優梨子は何か話したいようだ。
優梨子「久乃先輩も話したから私も話します、昔はお母さんと住んでいました、私が三歳ぐらいからお母さんがおかしくなって虐待されたの、毎日のようにずっとずっと辛かった、しかも学校に行けないほどお金がなかったんです、私が十五歳の誕生日を迎えた時、警察が来てお母さんが逮捕された、私はその同時に保護施設に入った、今は学校に行けて楽しいです」
史「それで? 一年中タイツを履いてるの?」
優梨子の脚は黒タイツでいつも履いているのだ。
優梨子「はい、全身に色の濃い痣だらけなので目立たないように黒タイツを履いてます」
史「そう、辛かったわね……」
優梨子「私、皆さんと一緒に居たいのでお母さんに会いたくありません!」
優梨子はそう決心して、みんなに想いをぶつけたのである。
史「虐待は犯罪だからね、虐待をする人に関わんない方がいいわ、次、三保」
三保「忘れたわ」
史「忘れたの?記憶喪失?」
三保「そうね、記憶喪失だと思った方が身のためだわ」
史「分かった、これ以上は問いかけない」
三保「ふふふ……ありがとう、史さん」
史「次、希美」
希美「のぞのぞはお爺ちゃんとお婆ちゃんとお父さんとお母さんがいるの~」
史「今頃珍しいほうだわ」
希美「でもお爺ちゃんとお婆ちゃんはお父さんのお父さんとお母さんだから今のお母さんとお爺ちゃんとお婆ちゃんの喧嘩が絶えないの~」
史「騒がしいのね」
希美「でも、のぞのぞがお爺ちゃんとお婆ちゃんとお母さんの喧嘩を止めようとするとお爺ちゃんとお婆ちゃんが納得してくれるの~」
史「意外と孫バカだったわ……」
希美「お爺ちゃんとお婆ちゃんにそんなこと言わないで欲しいの~、自覚がないの~」
史「分かったわ、希美のお爺ちゃんとお婆ちゃんの逆鱗を受けないようにしなきゃね、次、裕子」
裕子「私はお父さんとお母さんならいるよ」
史「一人っ子なの?」
裕子「うん、一人っ子だよ、お父さんとお母さんは同じ職場で働いてるし、朝から晩まで働いてるからほぼ毎日居ないよ?」
史「裕子のお父さんとお母さんは休みの日何してるの?」
裕子「ボランティアでいないんだ」
史「なかなか良いお父さんとお母さんね、次、千晶」
千晶「一人だよ」
史「一人なの?」
千晶「うん、一人だよ、お父さんとお母さんは見たことないし」
史「謎じゃない!?」
千晶「だから親戚に育てられて中学の最後に一人暮らしを始めたんだ、ちなみに髪は地毛だよ」
突然、千晶の発言にみんなは驚く。
裕子「嘘!?」
早織「髪染めたわけじゃないんだ」
万紀「羨ましいぜ」
優梨子「知らなかったです」
伶奈「趣味で染めたかと……」
姫乃「髪は意外とサラサラですわ」
希美「だったらのぞのぞも染めたいの~」
えり菜「染めてないですか!?」
一歌「はぁ!?」
咲子「まじすか!?」
亜弥「えぇ!」
史「……え?」
七美「えええ!」
みのり「え~!」
久乃「じゃあ、この髪って?」
奈々央「おしゃれで染めたかと」
凛「千晶さん、興味深いわ」
三保「どういうこと?」
映美「って事は生まれつきでこの髪色だったか?」
千晶「そういうこと」
史「知らないものは沢山あるわ、次、みのり」
みのり「お父さんとお母さんと私と妹の四人家族です~」
史「普通の家庭かしら?」
みのり「いえ、私のお母さんが病弱なんです」
みのりの発言に史は焦った。
史「ちょっと! だったらそばにいてあげなさいよ!」
みのり「そうしたいですが、お母さんが「私の事は大丈夫だからみのりは好きな事をしなさい」って言われたらホッとしたので好きなようにやっています」
史「みのりのお母さん、病弱なのにそんな事を言えるのね、みのりのお母さんだから気を遣ったのかしらね?」
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