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第三十二章『十二月二十二日の集い』

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   放課後、パレット部室にいるパレット部員達は今日も話合っていた。
早織「裕子ちゃん、これからどうするの?」
裕子「せっかく大勢の人がパレット部に入れたんだ、もう募集をかけるつもりはないよ」
優梨子「じゃあ、このメンバーで活動するって事?」
裕子「うん、ほとんどのみんなは部活に入ってるし」
映美「確かに、愚問はないな」
裕子「今日はメンバーをもっと知りたいから一人一つ質問を書いてパレット部のメンバーについて知りたいの」
三保「プロフィール作成をするのね、面白いわ」
裕子「完成した私達のプロフィールはパレット部室に貼って、今後パレット部の相談事に繋がればいいな」
凛「実行はしてないものの、実行するかもしれないものを参考にすれば活動の幅が広がるわ」
裕子「……出来れば、誕生日以外の質問を書いて欲しいな」
姫乃「それはどうしてですの?」
裕子「よくありがちだから、最初は誕生日を知って、明日はみんなのプロフィール作成する時に一人一つ質問を書くの、明日の事は後で考えて、今日はみんなの誕生日が知りたいな」
   裕子の説明にみんなは納得する。
奈々央「よし!   分かった!   誰から誕生日を言うんだ!?」
亜弥「はいはーい!   私の誕生日は十二月二十二日でーす!」
   亜弥がそう答えると部員達が急に静まってしまった。
映美「みんな……どうしたんだ?」
   映美先生の問いかけに裕子が答える。
裕子「もしかして……嘘でしょ!?」
全員「えーー!!」
   亜弥の一言でみんなは戸惑ってるようだ、一体、何があったのか?
亜弥「みんな!?   どうしたの!?   私の誕生日で驚くほどないでしょ!?」
裕子「私、十二月二十二日なんです!」
早織「私も十二月二十二日だよ!?」
万紀「あたしも十二月二十二日だ!   どうなってんだよ!?」
優梨子「はひ~私も十二月二十二日なんです~」
千晶「は?   私も十二月二十二日なんだけど?」
伶奈「私はひとにつきにゃんにゃんびだぜ(十二月二十二日)」
千晶「そんなの誰か分かるか!   伶奈も十二月二十二日ってことね」
姫乃「どうしましょう、私も十二月二十二日なんです」
希美「のぞのぞも十二月二十二日なの~」
えり菜「わ……私も十二月二十二日です」
一歌「私は違……」
全員「……」
一歌「分かったわよ!   認めればいいでしょう!   十二月二十二日!    ふん!」
咲子「私も十二月二十二日です!」
史「……十二月二十二日」
七美「わわわ……まさか皆さんと同じ誕生日なんて……私も十二月二十二日ですけど」
みのり「私も十二月二十二日なんです」
久乃「え!?   私も十二月二十二日よ」
奈々央「私も十二月二十二日だ」
凛「あら、私も十二月二十二日よ」
三保「奇遇ね、私も十二月二十二日なの」
亜弥「えー!   だからみんな驚いてたの!?   聞いてる私もびっくりするよ!」
   なんということでしょう!?パレット部員達の誕生日は全員十二月二十二日だったのだ!先生を除いて。
映美「私も流石に驚いた、まさか私以外のみんなの誕生日が十二月二十二日だったとはな」
裕子「本当ですよ、あっ、ちなみに映美先生の誕生日は?」
映美「六月二十四日だ、みんなに仲間はずれされたな」
    映美先生はそう言うとみんなが言い放った。
裕子「そんなことないです!   誕生日は違っても映美先生はパレット部の仲間じゃないですか!?」
早織「そうですよ、映美先生がいないと正しい導きが出来ないですから」
万紀「自信もてよ!   映美先生!」
優梨子「私は映美先生がいると安心します」
千晶「映美先生がいないとかなり困る」
伶奈「映美先生がいないとパレット部じゃないです!」
希美「のぞのぞもみえ先生がいないと寂しいです~」
えり菜「映美先生がいないと私達、うまく出来ません」
姫乃「そんなことないですよ?   映美先生居てこそのパレット部です」
一歌「いいい加減、仲間外れ宣言やめたら!?」
咲子「映美先生は私達がついています」
亜弥「だからどこかに行かないでね?」
史「映美姉、私達の誕生日はたまたま偶然に起きたことだから自信を無くさないで」
七美「映美先生がいないと私どうしたら……」
みのり「ふぇ~映美先生がいなくなるのは嫌です~」
久乃「私達だと出来ることが限られてるから」
奈々央「映美先生が居てこそ活動ができるんです」
凛「映美先生?   勝手に居なくなられたら嫌ですよ?」
三保「私も、みんなの意見に賛成よ」
映美「みんな……」
   パレット部員達の暖かい言葉で映美先生が感動する。
映美「あぁ、もちろん、勝手に居なくなったりしないさ、私はみんながパレット部員になって本当に良かったと思う、さ、活動を続けよう」
全員「はーい」
   映美先生がこんな部員達でなんて幸せなんだろう?そう照れながらパレット部の活動を再開させたのだった……
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