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第二十九章『実ってる三つの果実が凛として保つ』

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    今日は学校のお休み、街中で色の本を買いに行った裕子、そのいろんなお店を見ている中、ミステリアスな三保に出会い、行きつけのカフェに行く、色彩学園のお話をしたら物静かな凛と出会う、言い争う三保と凛、気まずかったのか裕子が宿探しを提案をするが、凛が告げられたイアリオドモリスのメンバーが来てる噂でホテルも宿も全て埋まられるという絶体絶命のピンチに、そこで凛が凛の家に泊まりに行く提案を出す、考え込む裕子と三保だが、仕方なく受け止める事にした。現在、凛の家に向かうために裕子と三保と凛が歩いている。
凛「そういえば貴方誰かしら?」
裕子「色彩学園の一年三組、大無田裕子です」
凛「裕子ね、興味深いわ」
三保「また人を観察する気?」
凛「当たり前じゃない?観察は楽しいからやめられないわ」
三保「……呆れたわ」
裕子「そういえば凛先輩は家族で住んでるんですか?」
凛「いえ、訳あって一人暮らしよ」
裕子「え?」
三保「ちょっと!   聞いてないわよ!?」
凛「聞いてないのも無理もないわ、家族の仲が悪い訳じゃなくて私のご好意で一人暮らしをしているの」
裕子「凛先輩のご好意で……」
三保「どうして一人暮らしがしたかったの?」
凛「あら?   それは興味が深かったからよ?」
三保「なら問題ないわ」
   三人で会話をしてるうちに凛の家に着いた。一軒家のようだが一階しかなく、普通の家より一回り小さい。
凛「ここが私の家よ」
三保「随分年期が入ってるわね」
裕子「す……すごいしか言えない」
凛「さぁ、入りましょう?」
   裕子と三保は凛に招きられ、凛の家に入った。中に入ってみると周りは殺風景だが、リビングに入ってみるとシックな家具が揃えられてる、そこでテーブルの上には既に沢山の料理が並べられた。
裕子「料理がすごく美味しそう」
三保「確かに、ロコモコにステーキにサラダ、アサイボウルにパンケーキが……これ、完全に朝に食べる食卓じゃない!?」
凛「確かにね、これは私がリクエストしたからよ」
裕子「誰にリクエストしたんですか?」
   すると凛が得意げに微笑んだ。
凛「それは私が言ったシェフよ?   黄川田みのり(きかわたみのり)」
    するとキッチンのところからひょっこり現れた。茶髪でハーフアップをしている、服装は白いシャツに黄色いスカートという可愛らしい格好だ。
三保「びっくりしたわ……」
みのり「凛さん!   私が料理を出来るからって、二年生の時に同じクラスになったからって無理矢理私を連れてこないでぇ~」
    何故かみのりが泣きながら文句を言ってる
凛「しょうがないでしょ?私は不器用だから、シェフじゃないと美味しい料理が出来ないわ」
みのり「そう言ってくれるのは嬉しいですけど……」
凛「料理が冷めないうちに食べましょう?」
みのり「私のは無視ですか!?」
    裕子と三保と凛とみのりは既にできた料理を食べ始めた。
裕子「すごく美味しい!」
三保「確かに絶妙なバランスね」
凛「美味しい、流石ね、みのりさん」
みのり「美味しく食べてくれるのは嬉しいですけど私を家に帰らせないですか!?」
凛「当たり前よ、明日の朝もよろしくね」
みのり「ふぇ~」
裕子「大変なんですね」
三保「本当ね」
   食事中、みのりがやっと裕子のことを気づいたようだ。
みのり「あの……どなたですか?」
裕子「一年三組の大無田裕子です」
みのり「あの!   私は黄川田みのりです!   色彩学園の三年二組です!」
三保「みのりさん、裕子さんも色彩学園の学生さんよ?」
みのり「ふぇ~すいません!」
裕子「大丈夫ですよ、私が言い忘れただけです」
みのり「はぅ~なんて優しい方でしょ」
三保「後輩の裕子さんに惚れてどうすんのよ」
凛「それはそれでアリじゃない?」
    食事をしながら楽しい会話が続いた、そして、デザートのパンケーキを食べながらこんなことを話していた。
みのり「裕子さん、何の部活に入ってるんですか?」
裕子「パレット部です」
みのり「ふぇ!?   パレット部!?   なんでしょうか?」
凛「最近ボランティアで活動してる部活かしら?」
三保「そうよ、裕子さんはあそこで活動してるの」
みのり「そうなんですね」
凛「そのパレット部、詳しく聞かせて頂戴」
    凛の頼みを裕子がパレット部について説明してくれた。
裕子「パレット部はボランティア活動を中心にやります!   暇な時は絵を描いたり、色の事について調べたりします!」
凛「なるほど、ボランティアは表の活動として裏は色の事について調べているのね」
みのり「桜の花びらを掃除してくださった方ですよね?   あの時ありがとうございます」
三保「部員の数はどうなってるのかしら?」
裕子「一年生は六人、二年生は六人、三年生は四人です」
三保「なるほどね」
   すると三保が考え込んだ、そして……
三保「私、パレット部が興味深いわ、入らせて」
裕子「いいですか?」
三保「ええ、部活の内容を聞いて楽しそうだから入るわ」
裕子「ありがとうございます!」
凛「私も入るわ、部員達がどんな人達が興味深いわ」
裕子「凛先輩もありがとうございます!」
みのり「私、ボランティアというものを参加したいです!   なので入らせてください!」
裕子「みのり先輩もありがとうございます!」
   裕子は三保、凛、みのりがパレット部を入部することになったことを喜ぶ、凛の家で最後まで食事を楽しんだのだった……
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