全色パレット

ニスヒ

文字の大きさ
上 下
33 / 84

第二十七章『もう寂しくない』

しおりを挟む
   昼休みの三年一組でいつも通り史と七美は話していていた。
史「よかったじゃない?また一人増えて」
七美「一人増えるのは嬉しいですけど……そこまで心配されるなんて……」
史「久乃ってあんな感じなの?」
七美「そうなんですよ~お母さんみたいに面倒を見てくれるのは嬉しいですけど」
史「心配しすぎるわね」
七美「はい……」
   そう話してたら久乃と奈々央が三年一組に入ってきた。
久乃「七美さん、用事があってきた……あれ?    貴方は?」
史「灰谷史よ」
久乃「史さんね、お願いがあってきたの?」
史「何?」
七美「なんでしょう?」
久乃「奈々央さんもパレット部に入っていいかしら?」
奈々央「お願いします!   寂しい思いを過ごすのは嫌なんです!」
   奈々央のお願いに七美と史は。
史「構わないわ」
七美「また増えると賑やかになるのは嬉しいですから入って下さい!」
奈々央「ありがとう!」
久乃「ありがとうございます、今日の放課後にパレット部室を奈々央と一緒に行くからね」
   そして、久乃と奈々央は三年二組に戻った。
七美「私、そろそろ時間になったので戻りますね」
史「分かった」
   七美も三年二組に戻ったのだった……
   放課後、パレット部員達はパレット部室で久乃と奈々央を来るのを待っていた。
映美「まさか、もう一人来るとは……」
七美「急遽らしいんですよ」
裕子「楽しみだな~」
   そう言ったらパレット部室のドアを開け、久乃と奈々央がやってきた。
久乃「みんな、おまたせ」
奈々央「はははは初めまして!」
映美「あぁ、初めまして」
   サラッと言う久乃にど緊張する奈々央、パレット部員達は興味を持ってるようだ、そしていつも通りの自己紹介をした。
久乃「私は三年二組の永緑久乃(ながみどりひさの)ですお見知り置きを」
希美「わーい、今日からひさー先輩って呼ぶね」
久乃「えぇ、呼んでいいわよ?」
えり菜「久乃先輩、すいません」
奈々央「三年二組の橙山奈々央(とおやまななお)です!」
希美「わーい、今日からなおー先輩って呼ぶね」
奈々央「……ななじゃなくて?」
希美「ななだと被るからなおー先輩」
奈々央「す……鋭いです」
久乃「確かにななと呼んだらどっちのなななのか分からないわ」
えり菜「え?   そっち?」
七美「私は三年二組の紺屋七美です、おぼえづ……」
奈々央「いや、覚えやすい」
七美「ふえ~」
久乃「七美さん、自信を持って」
七美「ふえ~」
史「七美、大変なのね、三年一組灰谷史」
七美「史さん、助けてくださーい」
史「仲いいのはいいじゃない?」
七美「ふえ~」
希美「二年一組の白鳥希美です~」
えり菜「私は二年一組の清水えり菜です」
姫乃「私は二年一組の若葉姫乃と申します」
一歌「私は二年二組の茶園一歌よ」
亜弥「私は二年三組の藤本亜弥でーす!   よっろしくー!」
咲子「私は!   さ……二年三組の!  赤木咲子です! 」
久乃「間違えたでしょ?」
咲子「すいません!   つい!」
万紀「咲子、ど緊張しすぎだろう……」
早織「私は一年三組の藍原早織です」
千晶「一年三組、朱宮千晶」
伶奈「私は一年三組の紅林伶奈よ」
優梨子「一年三組の桃井優梨子です」
万紀「あたしは一年三組の黒沼万紀」
裕子「私は一年三組の大無田裕子です、よろしくね」
久乃「え!?   一年三組だったの?   裕子さんに誘われたからてっきり三年生かと思ったわよ!?」
裕子「え?」
奈々央「しかも一年生全員が三組なんだな!」
早織「そういえば……」
万紀「全然気づかなかったぜ」
優梨子「分かりませんでした」
千晶「そういや私も」
伶奈「いやいや普通は気づくでしょ!?」
裕子「いつも通りに過ごしてたから忘れてた」
伶奈「裕子まで気づかなかったかい」
裕子「あはは……」
映美「そ……そして私は一年三組の担任の一色だ、そういえば私も忘れてたな」
伶奈「映美先生まで嘘でしょ!?」
   奈々央はもう寂しくない、自己紹介を終え、たわいのない会話がパレット部員達を楽しませるのだった……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

AV研は今日もハレンチ

楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo? AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて―― 薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

パーフェクトアンドロイド

ことは
キャラ文芸
アンドロイドが通うレアリティ学園。この学園の生徒たちは、インフィニティブレイン社の実験的試みによって開発されたアンドロイドだ。 だが俺、伏木真人(ふしぎまひと)は、この学園のアンドロイドたちとは決定的に違う。 俺はインフィニティブレイン社との契約で、モニターとしてこの学園に入学した。他の生徒たちを観察し、定期的に校長に報告することになっている。 レアリティ学園の新入生は100名。 そのうちアンドロイドは99名。 つまり俺は、生身の人間だ。 ▶︎credit 表紙イラスト おーい

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

THE INNOCENT MANIAC

冬瓜咲ナガ
キャラ文芸
権力者の悪行によって、脅かされる市民の安全を確保するために派遣されたスパイチーム4人の成長と熱い友情物語。 「スパイってもっとかっこいいことするんじゃないんすか?」 おちゃらけた素早さ重視の隊員。 「私は戦闘しか教えられないからパス」 効率重視、戦闘要員の隊員。 「私人を撃ったことなんてないので…」 自分を過小評価、透視能力と機械に強い隊員。 「僕にできることなんてこれぐらいですから」 優しい獣、嗅覚と体力、持久力を兼ね備えた隊員。 この4人が織りなすスパイミッションストーリー。 この4人が苦しんだ過去、幸せだった過去、そしてこれから歩む未来を見届けるのは貴方。

ロボリース物件の中の少女たち

ジャン・幸田
キャラ文芸
高度なメタリックのロボットを貸す会社の物件には女の子が入っています! 彼女たちを巡る物語。

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~

硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚 多くの人々があやかしの血を引く現代。 猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。 けれどある日、雅に縁談が舞い込む。 お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。 絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが…… 「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」 妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。 しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。

処理中です...