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第十九章『少女の命を救え』

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   色彩学園の大無田裕子が作ったパレット部は一歌の事件によって二週間ぶりにボランティアの依頼を受けることになる、その依頼の内容が先生によるものだが『私には知り合いの人がいますがその知り合いの子供が難病で手術しないと治らない病気なのです、手術するためのお金が莫大にかかり、私の力でも足りません、少しでもいいので募金活動をしてくれませんか?    知り合いの子供を救いたいです!』という命に関わることだった。土曜日の朝からパレット部員達は街の中心で募金箱を持って活動を行ってた。
裕子「募金をよろしくお願いします」
万紀「私達は色彩学園のパレット部です」
優梨子「あ……あの、少女の命を……」
千晶「救うために募金活動を行なっています」
早織「その少女は難病であまり体を動かすことが出来ません」
姫乃「心臓を移植する手術の費用は莫大にかかります」
一歌「一円でもいいので力になってくれると有り難いです」
亜弥「皆さんの力が少女を救えます」
史「募金したお金は責任をもって少女が入院している病院に届けます」
七美「ありがとうございます」
映美「募金をよろしくお願いします」
   学校や会社の人などがお休みしてるのか街の人混みがすごい、それでも一生懸命募金活動を行ってるパレット部員達、午前中はなんと積極的に行ってるからなのか既に十万以上を集めることが出来た。
   お昼の休憩中、パレット部員達は街の中心から歩いて数分のところに市民センターがある、そこで万紀が作ったお弁当を食べていた。
裕子「万紀の料理、久しぶりに食べた!」
万紀「全員分を作んのに昨日の夜から忙しかったぜ」
史「わざわざ作んなくていいのに……でも美味しいわ」
万紀「そんために急遽早織家を泊まってキッチンを借りたわ」
早織「すごく上手だった!   私も少し手伝ったよ」
万紀「悪りぃな……早織、でもあんま使われてねぇからキッチンがすげー綺麗だったぜ」
優梨子「料理が出来る人羨ましいです」
万紀「そうか?家庭料理しか出来ねぇけど」
七美「家庭料理が出来るのは充分にすごいと思います」
万紀「そう言われんと照れるな」
一歌「くぅー私だって料理出来るもん!」
万紀「今度一歌の料理持ってこいな」
姫乃「茶園さん、意地張るの良くありませんわ」
亜弥「そうだよ、素直に認めたら?」
一歌「きいいぃ!」
万紀「二年生同士で喧嘩すんなよ」
千晶「うんま!   久しぶりに食った!」
万紀「千晶、もしかしてあんま食ってねぇのか?」
千晶「アニメーションを作るのに忙しくてあんまり食ってない」
万紀「気持ちはわかるけどちゃんと食えよ!」
映美「やれやれ……私のクラスは昼を食わない人ばかりだ……」
   市民センターでみんなでお昼を食べるとこんなに美味しいなんて、裕子にとって初めての感覚だった……
   午後も少女の命を救うために募金活動を行うも、中々お金が集まらない、どうすればいいだろうか……
一歌「なんかお客さんの対応が違くない?」
姫乃「分かりますが、そんな事を言わない方が……」
   すると、裕子が気合を入れて募金活動を行った。
裕子「こんにちは!   私達は色彩学園のパレット部です!   少女の命を救うために募金活動を行っています!   少女は心臓の難病であまり体を動かす事ができません!  少女の心臓を移植手術を行うには莫大なお金が必要です!   一円でもいいので皆さんの力が少女を救う事になります!   募金したお金は責任をもって少女が入院している病院を届けに行きます!   よろしくお願いします!」
   裕子が一生懸命募金活動を行っている。それを見たパレット部員は。
万紀「すげぇな」
優梨子「裕子ちゃんのようには出来ない」
千晶「けど私達にできる事だってある」
早織「私も負けません!」
姫乃「何の為にやってきたのでしょう?   いつも裕子さんに気付かされます」
一歌「う……でも……ああぁあ!   もうやるからやるから!」
亜弥「少女の為に頑張らないと!」
史「……フッ、私達がかかっている」
七美「少女の命は私達が救います」
映美「よし!   その調子で募金活動を行うぞ!」
全員「おぉー!」
   パレット部員全員が一致団結をして夕方になる頃まで募金活動を行ったのだった……
   そして、パレット部員達が募金活動を行ってから夕方頃になった。
映美「みんな、よくやった、明後日は募金で集めたお金を計算するぞ!」
全員「はーい」
   こうしてパレット部の募金活動を終えたのであった……
   二日後、朝から早い順に来たパレット部員達はパレット部室でお金を数えてた。
万紀「だぁー!   計算わかんねー!」
千晶「万紀ね、お金の札と小銭を分けてから数えた方がいいよ」
優梨子「その手がありました」
早織「そういえば、二年生達は?」
史「姫乃は生徒に囲まれてるからしょうがないとして、亜弥は寝坊したし、一歌は寄り道してるからどうしようもない」
七美「迷惑かけなければいいのですが……」
裕子「一円はこれで……百円はこれで……」
千晶「裕子めっちゃ集中してるし!」
   二年生を除いたパレット部員達がお金を数えた結果、合計三百九十六万千八百四十一円が集まった。
優梨子「す、すごいです。」
七美「目標の金額までは届きませんでしたが」
万紀「そんでもすごい額だ」
史「他の人も募金活動をやってるからそれを足せば」
千晶「目標の金額まで届く!」
早織「これで少女の命が救えるね!」
裕子「うん!   少女が助かりますように」
   そんな会話していたら映美先生がパレット部室に入った。
映美「みんな、おはよう、訳あって遅くなってしまった、うん?   募金活動で貯めたお金は数えたのか?」
裕子「はい、数えました」
映美「いくらだ?」
裕子「合計三百九十六万千八百四十一円です」
映美「すごい額だな、みんな、一昨日はご苦労だった、私が責任をもって少女が入院している病院へ届けにいくからな」
全員「はい!」
   パレット部の活躍が少女に届きますように、裕子達はそう願ったのだった……
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