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第十四章『新芽のように若々しく』

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   放課後、早織を除いたパレット部員達は新しい人がどんな人か楽しみにしていた。
亜弥「やぁ!   楽しみ!」
史「どんな人かしら?」
優梨子「怖い人だったらどうしよう……」
万紀「そんときはあたしがぶっ飛ばしてやるぜ!」
千晶「万紀が怖い人をぶっ飛ばしたらパレット部の評判が下がる」
裕子「でも、ワクワクするね!」
映美「昨日増えたばかりなのにさらに増えるのか?」
   そんな事を話していたら早織がパレット部室に入ってきた。
早織「おまたせ、パレット部に紹介したい人を連れてきたよ」
   早織が連れてきた人は黒髪でロングをしている声をかけられやすそうな人だ。
???「ここが藍原さんが紹介したい部活かしら?」
早織「そうです!」
亜弥「あ!   いつも生徒に囲まれてる人だ!」
史「彼女が移動するとついていくように行くファンがいるわね」
万紀「あぁ?   そうなんか?」
優梨子「私よく分からないけど、声をかけたい」
千晶「分かるわ~優しそうだし気さくそうだし」
映美「ほぅ?   噂の人気生徒か?」
裕子「わぁ……綺麗」
   早織が連れてきた人を見て裕子は見とれてしまう、それを見た映美先生は。
映美「おい裕子、人気生徒に見とれてどうすんだよ」
???「私を見て惚れてしまう人は少なくないから気にしなくていいよ」
   何という優しさだ、何という気さくだ、パレット部全員が温かい気持ちになった。
早織「どうですか?」
   早織がそう問いかけると……
???「……入ろうかしら、妹達に私部活に入るかもしれないって言ったから、しかも、桜の花びらの掃除を見てボランティアってあんなことをするんだねと思ったの、だから私からもパレット部に見とれたの」
裕子「そうだったんですね、ありがとうございます!」
   優しそうな人がパレット部に入部した、新たな部員を入部した事で喜ぶ部員達。
亜弥「やったー!   私二年三組の藤本亜弥って言うの!」
???「藤本さん」
史「……三年一組灰谷史」
???「灰谷先輩」
万紀「一年三組の黒沼万紀って言うんだ、よろしくな、あたしのことは万紀って呼んでいいからな」
???「じゃあお言葉に甘えて万紀」
千晶「一年三組、朱宮千晶です」
???「朱宮さん」
優梨子「一年三組桃井優梨子です」
???「桃井さん」
映美「一年三組を担当している一色映美だ」
???「一色先生」
裕子「一年三組の大無田裕子です」
???「大無駄さん、大無田さんだと呼びづらいから裕子さんね」
裕子「は……はい」
   パレット部全員の自己紹介に何故か裕子だけ名前を呼ぶ。万紀を除いて他の人は苗字で呼ぶようだ。
姫乃「申し遅れました、私は二年一組の若葉姫乃(わかばひめの)と申します、よろしくお願いします」
早織「私は昨日で紹介したし、ここにいる先生は私の担任の先生だから大丈夫!」
映美「そうか、新しい部員というのは早織と姫乃だったんだな」
裕子「そのようですね」
   ますます賑やかになったパレット部、パレット部室でワイワイと盛り上がったのだったが、危険が潜んでいるのも知らずに……
    ーーパレット部室で様子を見ていた狐みたいな人は何かを企んでいた。
???「ふーんパレット部かー、面白そうだけど、他の人や部活に悪戯したり嘘をつくのが飽きたとこなんだよねー、そうだ!パレット部に嘘をつくついでに悪戯してやる!」
   悪知恵が働いた狐みたいな人は悪戯の準備をしたのだった……
    ーーもう一つ、狐みたいな人が企んでるのを見たネガティブな人はかなり焦っていた。
???「わわわわ……大変だ、私が助けないと、でも私が助けたら迷惑になるし、もしかしたら部員達に余計かもしれないし、悪戯した張本人が怒られるかもしれないし」
    一人でぶつぶつ呟いてたら狐みたいな人が近づいてきた。
???「大変だ!   逃げないと!」
   狐みたいな人に気づかれたかもしれない、そう感じたネガティブな人は急いで三年生の教室に戻った。
   何故か三年一組に入ったネガティブな人は掃除ロッカーの中に隠れた。
???「気づかれたらどうしよう……」
   ネガティブな人は狐みたいな人に騙されたことがあるのだ、しかもネガティブな人のクラスは知られてしまっている、そのため敢えて違うクラスに入ったのだ。
???「……帰っちゃったか」
   狐みたいな人はそのまま帰っていった。
???「出てきていいかな?」
   そう、掃除ロッカーの中から出ると別の人がいた。
史「誰!?」
   三年一組に入ってきたのは自分のクラスであり、忘れ物を取りに行った史だった。
???「た……助けてくださぁい!」
   なんとネガティブな人は史に助けを求めた。
史「大ごとになりそうね」
   嫌な予感がした史はネガティブな人をパレット部室に連れていったのだった……
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