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君が君ならそれだけで
君が君ならそれだけで
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カドゥケウスの杖により転送魔法を発動させた三人は、パリ二十区にあるジルヴィの隠れ家へと戻って来た。ほんの数時間の出来事とは思えない死闘の後に帰り着く我が家は、ヴェルサイユよりも豪華な宮殿のように見える。ダナウによって先に逃がされていたリルーも既に戻ってきており、彼女用のクッションの上に丸くなっていた。三人も彼女に倣い、互いに一言も発しないまま死んだように眠りに落ちた。
そして、これは翌朝の出来事である。
ジルヴィ、ダナウ、ノノノの三人は居間で机を囲んでいた。単純に疲れただけのノノノはさておき、後の二人は満身創痍である。一応座面に収まっているとはいえ、ほとんど机に突っ伏して眠りかけていた。
「――というのが、この杖の正体なんですよ」
ノノノがカドゥケウスの杖の説明を締め括る。片翼にべっとり付着していたサルバドル・カミュの体液は彼が綺麗に掃除をし、杖はもとの妖艶さを取り戻している。
「ふぅん。つまり、神様の杖なんだね」
お利口さんのジルヴィは礼儀正しく相槌を打っていたが、案の定ダナウは長くてよくわからない話の間に居眠りを始めていた。
「結局その杖はどうするの? 壊すの?」
「いえ、それなんですがね……」
ノノノは暫く躊躇った後、ジルヴィに杖を差し出した。
「ジルヴィくん、キミに託そうと思います」
「えっ?」
ジルヴィは慌てて受け取りを拒否した。
「ぼぼぼ、僕? どうして? ノノノが持っていたらいいじゃない」
「そりゃあ、ボクだってちょっとは欲しい気持ちもありますけど。でも、残念ながらボクには扱えそうにありませんしね」
「ノノノが無理なら僕にだって無理だよ。僕には魔術も錬金術もさっぱりだもの」
「だって、キミはキミの創造主を捜しに行きたいんでしょう?」
ノノノは優しく微笑んでいた。「あ」と口を開けるジルヴィの手に杖を押し付ける。カドゥケウスの杖は見た目よりも随分軽く、何の材質でできているのかもわからないのに、握ると驚くほど手に馴染んだ。
「カドゥケウスの杖で〈真理の門〉を開くことはできません。叡智には自らの力で辿り着かなければ。とはいえ、その杖がもたらす知識はきっと錬金術の研究に役立つはずです。そういう意味では、やっぱりボクなんかよりジルヴィくんの方が、この杖を必要としているでしょう」
ジルヴィは黙って手の中の杖を見下ろした。二匹の蛇が鮮紅色の瞳で彼を見つめ返している。ジルヴィはまだ理解に至っていないけれど、その光は彼の中に眠る〈賢者の石〉と同じ輝きなのだった。
「キミなら大丈夫だと信じていますが……くれぐれも、誤った使い方はしないでくださいね」
「……うん。ありがとう、ノノノ」
彼は杖を大事そうに抱き締めると、隣に座るダナウに向き直った。微睡む背中を優しく揺すり起こす。
「ダナウ、起きて」
「んあ?」
ジルヴィは彼が起き上がるのを待ってから話を切り出した。
「あのね、ダナウ。君は人間に戻りたい?」
「え、まあ。そりゃな」
「わかった。じゃあ、今から戻してあげるね」
ダナウは寝ぼけた目を擦り、言葉の意味を理解できるまで何度も瞬きをした。ジルヴィはどこか寂しそうな笑みを浮かべて見守っている。
「……は?」
「この杖を使えば、ダナウの人狼化を解いてあげられるみたいなんだ。この杖を手にした今、ボクは世界一の魔術師なんだからね」
ダナウはじっとジルヴィを見つめた。ジルヴィと、彼の背後に映る廃屋の景色を――まだほんの数週間も経っていないにもかかわらず、この家とジルヴィとリルーという存在が、すっかり馴染んでしまっていることを強烈に意識する瞬間だった。
「ジルヴィは……まだ〈真理の門〉を潜らないんだろ?」
予想外の質問にジルヴィは首を傾げる。
「うん。ちゃんと勉強しないと開けないんだって。それに僕は〈門〉を開いても、その後ちゃんとこっちに戻って来たいんだ。まだまだこの世界で暮らしていたいから。そっちの研究もいっぱいしないとね」
「そうか」
ダナウはつんとそっぽを向いた。
「じゃ、もうしばらくこのままでいいよ」
「……え?」
「おやまあ」
きょとんとするジルヴィ。向かいで見守っていたノノノも唇を尖らせている。ダナウはちらりとジルヴィを見た後、不機嫌な顔で言葉を足した。
「その杖があればいつでも戻してもらえるんだろ? だったら急がなくていい。お前がその研究とやらを終えるまでは一緒にいてやるよ。やっぱりはみ出し者仲間がいないと寂しいだろうし」
「ダナウ……」
ジルヴィは顔をくしゃくしゃに歪めた。今にも泣きそうな顔で首を垂れる。
「ダメだよ。僕、本当はダナウに優しくしてもらう権利なんてないの。あの日、霊園でダナウがジェヴォーダンに襲われてしまったのは、僕のせいなんだから……」
ところが、ジルヴィの告白はけろりと受け入れられてしまった。
「知ってたよ」
「へ」
「あの時の子供、ジルヴィだったんだろ? お前に変身能力があるって知ってから、なんとなくそんな気がしてたんだ」
「そ、か……でも、じゃあどうして?」
ダナウはさらに不機嫌な顔で、ほんのりと赤面して言った。
「そりゃお前、そんなこともう許してるからだよ」
「だ……ダナウ――っ!」
ジルヴィは杖を放り出してダナウに抱き付いた。ダナウは「うおっ」と声を上げるが、ぎこちなく背中を叩いてやる。そんなやり取りをノノノがニヤニヤしながら見ていることに気付くと、鬼の形相で睨み付けていたけれど。
そこへ、出掛けていたリルーが帰ってきた。彼女は一番回復が早く、もう支障なく飛べるようになっている。どうやら彼女はお客さんを迎えに行っていたらしい。
「ジルヴィ、くん……」
「エミ?」
ジルヴィはハッとして立ち上がる。玄関にエミが立っていた。不安げに手を胸の前で握り合わせ、伏し目がちにこちらを見上げながら。彼女の後ろにはユリアまでいた。
「げっ! なんでユリアがここに……!」
「ああっ! 先輩今『げっ』って言いましたね? ひどい!」
うるさい先輩後輩たちから匿うように、ジルヴィはエミを部屋の隅へ連れて行った。窓から差し込む柔らかい秋の日差しの中で、二人は改めて向かい合う。
エミは何かを言いたそうに何度も口を開きかけたが、その都度決心ができず俯いていた。ジルヴィはどうしていいのかわからないまま。
「えっと、そうだ。怪我は大丈夫だった?」
「あ、うん。軽い火傷くらいですんだよ。ジルヴィくんの……おかげで……」
ついに彼女は意を決した。両手をきつく握り締め、真っ直ぐにジルヴィの目を覗き込む。
「酷いこと言ってごめんね。せっかく助けに来てくれたのに、わたし……ちゃんと謝らなきゃって、そう思って今日ここに来たの」
「全然気にしてないよ。実際に僕は人間じゃなくて、ぐちゃぐちゃのバケモノだし。むしろエミに怖い思いをさせちゃったから、僕の方が謝らないと――」
「そんなことない! ジルヴィくんはバケモノなんかじゃないよ!」
エミが一歩近づいた。真摯に見上げる眼差しに、ジルヴィの姿が映り込んでいる。
「ジルヴィくんの言う通りだった。あのね、わたしにとっても、ジルヴィくんが人間かどうかなんてどうでもいいの。君がこれからもわたしの友達でいてくれることの方が、ずっとずっと大事」
言ってしまってから、エミは真っ赤に顔を火照らせた。それを見たジルヴィも伝染したように赤くなる。二人はボソボソと互いに恥ずかしさを紛らわせる何かを呟き合った。
「うわー。初々しすぎてこっちが恥ずかしいわ」
ダナウが頬杖をつきながら言う。ノノノも熱心に頷いた。一方で、ユリアはニコニコしながらダナウの隣に腰掛ける。
「――ですって。ダナウ先輩?」
「あ? なんだ急に。ていうか、俺を退治しに来たんじゃないのか?」
「違いますよぅ! その逆です」
ユリアは膨れっ面をし、ダナウの方に身を乗り出した。寄せられた胸が見せつけるように存在を主張していた。
「先輩、討伐隊に戻って来ませんか? って、ナタレア班長からの伝言です」
「は?」
「他の班には内緒ですけどね。もとに戻ったってことにしてこっそり――」
「戻らない」
即答するダナウにユリアは「えっ」と口を覆った。
「なんで? あたしたちのこと、嫌いになっちゃったんですか?」
「お前こそ、なんでそうなるんだよ。単純に今の生活が気に入ってるだけだ。それ以上でもそれ以下でもない」
ユリアは納得いかなそうだった。それからもしつこく口説き続けるが、口説けば口説くほどダナウの意志は固くなっていく。結局ユリアの勧誘は失敗に終わった。
「先輩がそんなに言うんなら、いいですけど……いつでも戻ってきていいんですからね。みんな先輩が戻ってくるの、待ってますから」
「……ん。覚えとくよ」
ダナウは素っ気なくそう答え、それから薄く微笑んだ。
バケモノと、はみ出し者と、除け者が揃ってしまった。リルーも入れたら魔物もだろうか。
奇妙な共同生活はノノノという新しい仲間を加え、もうしばらく続きそうだ。
そして、これは翌朝の出来事である。
ジルヴィ、ダナウ、ノノノの三人は居間で机を囲んでいた。単純に疲れただけのノノノはさておき、後の二人は満身創痍である。一応座面に収まっているとはいえ、ほとんど机に突っ伏して眠りかけていた。
「――というのが、この杖の正体なんですよ」
ノノノがカドゥケウスの杖の説明を締め括る。片翼にべっとり付着していたサルバドル・カミュの体液は彼が綺麗に掃除をし、杖はもとの妖艶さを取り戻している。
「ふぅん。つまり、神様の杖なんだね」
お利口さんのジルヴィは礼儀正しく相槌を打っていたが、案の定ダナウは長くてよくわからない話の間に居眠りを始めていた。
「結局その杖はどうするの? 壊すの?」
「いえ、それなんですがね……」
ノノノは暫く躊躇った後、ジルヴィに杖を差し出した。
「ジルヴィくん、キミに託そうと思います」
「えっ?」
ジルヴィは慌てて受け取りを拒否した。
「ぼぼぼ、僕? どうして? ノノノが持っていたらいいじゃない」
「そりゃあ、ボクだってちょっとは欲しい気持ちもありますけど。でも、残念ながらボクには扱えそうにありませんしね」
「ノノノが無理なら僕にだって無理だよ。僕には魔術も錬金術もさっぱりだもの」
「だって、キミはキミの創造主を捜しに行きたいんでしょう?」
ノノノは優しく微笑んでいた。「あ」と口を開けるジルヴィの手に杖を押し付ける。カドゥケウスの杖は見た目よりも随分軽く、何の材質でできているのかもわからないのに、握ると驚くほど手に馴染んだ。
「カドゥケウスの杖で〈真理の門〉を開くことはできません。叡智には自らの力で辿り着かなければ。とはいえ、その杖がもたらす知識はきっと錬金術の研究に役立つはずです。そういう意味では、やっぱりボクなんかよりジルヴィくんの方が、この杖を必要としているでしょう」
ジルヴィは黙って手の中の杖を見下ろした。二匹の蛇が鮮紅色の瞳で彼を見つめ返している。ジルヴィはまだ理解に至っていないけれど、その光は彼の中に眠る〈賢者の石〉と同じ輝きなのだった。
「キミなら大丈夫だと信じていますが……くれぐれも、誤った使い方はしないでくださいね」
「……うん。ありがとう、ノノノ」
彼は杖を大事そうに抱き締めると、隣に座るダナウに向き直った。微睡む背中を優しく揺すり起こす。
「ダナウ、起きて」
「んあ?」
ジルヴィは彼が起き上がるのを待ってから話を切り出した。
「あのね、ダナウ。君は人間に戻りたい?」
「え、まあ。そりゃな」
「わかった。じゃあ、今から戻してあげるね」
ダナウは寝ぼけた目を擦り、言葉の意味を理解できるまで何度も瞬きをした。ジルヴィはどこか寂しそうな笑みを浮かべて見守っている。
「……は?」
「この杖を使えば、ダナウの人狼化を解いてあげられるみたいなんだ。この杖を手にした今、ボクは世界一の魔術師なんだからね」
ダナウはじっとジルヴィを見つめた。ジルヴィと、彼の背後に映る廃屋の景色を――まだほんの数週間も経っていないにもかかわらず、この家とジルヴィとリルーという存在が、すっかり馴染んでしまっていることを強烈に意識する瞬間だった。
「ジルヴィは……まだ〈真理の門〉を潜らないんだろ?」
予想外の質問にジルヴィは首を傾げる。
「うん。ちゃんと勉強しないと開けないんだって。それに僕は〈門〉を開いても、その後ちゃんとこっちに戻って来たいんだ。まだまだこの世界で暮らしていたいから。そっちの研究もいっぱいしないとね」
「そうか」
ダナウはつんとそっぽを向いた。
「じゃ、もうしばらくこのままでいいよ」
「……え?」
「おやまあ」
きょとんとするジルヴィ。向かいで見守っていたノノノも唇を尖らせている。ダナウはちらりとジルヴィを見た後、不機嫌な顔で言葉を足した。
「その杖があればいつでも戻してもらえるんだろ? だったら急がなくていい。お前がその研究とやらを終えるまでは一緒にいてやるよ。やっぱりはみ出し者仲間がいないと寂しいだろうし」
「ダナウ……」
ジルヴィは顔をくしゃくしゃに歪めた。今にも泣きそうな顔で首を垂れる。
「ダメだよ。僕、本当はダナウに優しくしてもらう権利なんてないの。あの日、霊園でダナウがジェヴォーダンに襲われてしまったのは、僕のせいなんだから……」
ところが、ジルヴィの告白はけろりと受け入れられてしまった。
「知ってたよ」
「へ」
「あの時の子供、ジルヴィだったんだろ? お前に変身能力があるって知ってから、なんとなくそんな気がしてたんだ」
「そ、か……でも、じゃあどうして?」
ダナウはさらに不機嫌な顔で、ほんのりと赤面して言った。
「そりゃお前、そんなこともう許してるからだよ」
「だ……ダナウ――っ!」
ジルヴィは杖を放り出してダナウに抱き付いた。ダナウは「うおっ」と声を上げるが、ぎこちなく背中を叩いてやる。そんなやり取りをノノノがニヤニヤしながら見ていることに気付くと、鬼の形相で睨み付けていたけれど。
そこへ、出掛けていたリルーが帰ってきた。彼女は一番回復が早く、もう支障なく飛べるようになっている。どうやら彼女はお客さんを迎えに行っていたらしい。
「ジルヴィ、くん……」
「エミ?」
ジルヴィはハッとして立ち上がる。玄関にエミが立っていた。不安げに手を胸の前で握り合わせ、伏し目がちにこちらを見上げながら。彼女の後ろにはユリアまでいた。
「げっ! なんでユリアがここに……!」
「ああっ! 先輩今『げっ』って言いましたね? ひどい!」
うるさい先輩後輩たちから匿うように、ジルヴィはエミを部屋の隅へ連れて行った。窓から差し込む柔らかい秋の日差しの中で、二人は改めて向かい合う。
エミは何かを言いたそうに何度も口を開きかけたが、その都度決心ができず俯いていた。ジルヴィはどうしていいのかわからないまま。
「えっと、そうだ。怪我は大丈夫だった?」
「あ、うん。軽い火傷くらいですんだよ。ジルヴィくんの……おかげで……」
ついに彼女は意を決した。両手をきつく握り締め、真っ直ぐにジルヴィの目を覗き込む。
「酷いこと言ってごめんね。せっかく助けに来てくれたのに、わたし……ちゃんと謝らなきゃって、そう思って今日ここに来たの」
「全然気にしてないよ。実際に僕は人間じゃなくて、ぐちゃぐちゃのバケモノだし。むしろエミに怖い思いをさせちゃったから、僕の方が謝らないと――」
「そんなことない! ジルヴィくんはバケモノなんかじゃないよ!」
エミが一歩近づいた。真摯に見上げる眼差しに、ジルヴィの姿が映り込んでいる。
「ジルヴィくんの言う通りだった。あのね、わたしにとっても、ジルヴィくんが人間かどうかなんてどうでもいいの。君がこれからもわたしの友達でいてくれることの方が、ずっとずっと大事」
言ってしまってから、エミは真っ赤に顔を火照らせた。それを見たジルヴィも伝染したように赤くなる。二人はボソボソと互いに恥ずかしさを紛らわせる何かを呟き合った。
「うわー。初々しすぎてこっちが恥ずかしいわ」
ダナウが頬杖をつきながら言う。ノノノも熱心に頷いた。一方で、ユリアはニコニコしながらダナウの隣に腰掛ける。
「――ですって。ダナウ先輩?」
「あ? なんだ急に。ていうか、俺を退治しに来たんじゃないのか?」
「違いますよぅ! その逆です」
ユリアは膨れっ面をし、ダナウの方に身を乗り出した。寄せられた胸が見せつけるように存在を主張していた。
「先輩、討伐隊に戻って来ませんか? って、ナタレア班長からの伝言です」
「は?」
「他の班には内緒ですけどね。もとに戻ったってことにしてこっそり――」
「戻らない」
即答するダナウにユリアは「えっ」と口を覆った。
「なんで? あたしたちのこと、嫌いになっちゃったんですか?」
「お前こそ、なんでそうなるんだよ。単純に今の生活が気に入ってるだけだ。それ以上でもそれ以下でもない」
ユリアは納得いかなそうだった。それからもしつこく口説き続けるが、口説けば口説くほどダナウの意志は固くなっていく。結局ユリアの勧誘は失敗に終わった。
「先輩がそんなに言うんなら、いいですけど……いつでも戻ってきていいんですからね。みんな先輩が戻ってくるの、待ってますから」
「……ん。覚えとくよ」
ダナウは素っ気なくそう答え、それから薄く微笑んだ。
バケモノと、はみ出し者と、除け者が揃ってしまった。リルーも入れたら魔物もだろうか。
奇妙な共同生活はノノノという新しい仲間を加え、もうしばらく続きそうだ。
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どうもありがとうございます♪