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目指せ!王都
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怪我をしたもののその後は順調に採取と討伐を繰り返した。目についたものをパパッと採って、周囲を見渡すと言うのを繰り返す。
気配察知なんてできない私の最大限の警戒。
ユフィはどうやら、癒し草を中心に採取しているようだ。
お昼になると二人でおにぎりを食べる。人気が無いとは言え、誰が見ているのかわからないのでルームは使用しない。安全のためには使いたいけど。
腕は不思議と痛みが少ない。ユフィに聞くと痺れ草が少々入っていて、痛みを和らげるらしい。ただし、無理するなと念を押された。
ダンジョン内は不思議と青空が広がって、風が吹く。雲一つない空はペンキを塗りたくったようだった。太陽もないため、時間感覚が分かりにくい。
昼休憩も周りの子達が始めたから真似しただけだ。
午後からも薬草とハーブを採り、時々出てくるウサギやスライム、でっかいネズミを土魔法で倒した。
「おぉーい、アンタらまだ採るのかー?そろそろ帰った方がいい時間だぞー!」
やや遠くから男の子が声をかけてくれた。
ユフィと顔を見合わせると、帰ろうかと言う結論になった。
「声かけてくれてありがとうね。来る時も色々教えてくれる人がいて、親切な人多いね」
「大人だったら放っておいたけどな。余所者がダンジョンに来るなんて訳アリだろ。ガキはガキ同士で助け合わねーと」
なるほど、子供同士でのサポート体制みたいなのがうっすらあるのか。んで、普通の子よりも小さい私が子供扱いされていると……。まあ肉体年齢十二歳は子供か……。十五歳が成人年齢だもんな、この国……。
「何はともあれありがとう」
「おー、時間には気をつけろよー」
迎えにきた馬車に乗り込み、数十分。再び冒険者ギルドに戻ると、買取のカウンターが子供で賑わっていた。
「癒し草は出さないで、麻痺草と魔石と核と肉だけ出して」
短く小声でユフィが言う。
言われた通りに麻痺草と魔石と核と肉だけを出す。一番高値で売れる癒し草出さないことに、ギルド職員は一瞬不思議そうな顔を見せたがすぐに買取してもらえた。
小銀貨一枚。安い食事一回分の価格だった。
ユフィも同じようなものだったが、少しギルド職員と話し込み、一つ頷くとギルドの隣にある建物に向かう。
隣の建物はコンビニに入った時のような印象を受けた。ナイフや弓矢などのちょっとした武器や魔法が付与されたアクセサリー、ポーション類。それと美味しくなさそうな携帯食や干し肉・乾燥野菜。
物珍しさにふらふら見て回るが、ユフィは店の隅の商品を見ているようだった。
近づいて覗き込めば、栄養ドリンクに瓶より一回り大きいサイズの瓶を手に取っている。
「さっきの銀貨一枚寄越しなさい。倍にして返してあげるわ」
言い方が詐欺なんよ。
そっと先程受け取った銀貨一枚を差し出した。
ユフィの合わせて小銀貨二枚で瓶を十本買い、コンビニ(仮)から出る。
夕食には早いが、宿に戻ることにした。
「ルーム出してルーム」
「はいはい」
急かすユフィのリクエストにお応えしてルームを出す。玄関ドアを開ければ、パタパタと入っていった。靴をちゃんと脱いでくれるあたり、生活様式に慣れてくれたようで安心。何回か靴のまま入ろうとしたからね。
マジックバッグの中に入れた瓶と石製のすり鉢とすりこ木、今日採ってきた癒し草、保存瓶に入った乾燥きのこを取り出す。
「洗浄かけて頂戴」
「了解」
ユフィと取り出した道具一式に洗浄かけた。ついでに自分にもかけておく。
洗浄って本当に綺麗になっているのかなと疑問に思って、小麦粉で汚れた手を洗浄してみたら爪の間まで綺麗になったので効果を信じている。
「蒸留水作れる?」
「蒸留水?」
はて?昔理科で習った気がするが、どんなのだっけ。
「水を沸騰させて、出た湯気の水滴を集めた水よ」
「あ、はい、わかった。理科で習った」
サバイバル番組とかで見るやつ。
「理科が何なのか知らないけど、やっぱり異世界人って教育受けてるのね」
「義務教育ってのがあるから」
「教育が義務……貴方が行こうとしているソーマラビアは勇者が作った国だけど、なるほどだから教育に力を入れてるのか……」
「え、そうだったの?」
「知らなかったの!?」
「うん。ソーマラビアを選んだのは、ノラのお母さんの故郷でノラが一度行ってみたかったから」
「へぇ。でも、行き先に選択肢は間違ってないわ。森を挟んで、反対側の国だから国交もないし、情勢も安定している国よ」
この国から離れられることができればイイやと思って選んだ国だけど、情勢が安定してるってのは嬉しい情報だ。
「それで蒸留水ってどうやって作るんだっけ?」
「大きめの鍋と鍋に入るボウル用意して」
言われた通りに大きめの鍋を用意したが、一人暮らしの女の鍋はたかが知れてる。ボウルとサイズが合わなかったので深めの丼を用意した。
鍋の底に金網を置きその上に丼を置いたら、水を半分ほど入れる。IHのコンロの火をつけて、しばらく待つ。
お湯が沸騰したら鍋よりも大きなサイズの蓋を裏返してかぶせた。つまり取手側が鍋の中、平らな部分が外側の状態。その平らな部分に、冷凍庫から取り出した氷を乗せる。
ユフィ……冷凍庫めちゃくちゃ活用してるじゃん……。
あーでも思い出して来たかも。液体気体温度差。熱せられた水分が気体になり、氷で冷やされた気体が云々。
理科の授業が異世界で役立つとは思わなかったな。
「じゃあ、ちゃんと見ててね」
「了解」
ユフィはキッチンを離れると、すり鉢でゴリゴリと癒し草を潰し始めた。
鍋の蓋の氷が溶けたら火を止めて、蓋の水をシンクの中に捨てる。丼を取り出すには熱すぎるのでしばらく待つ。
丼が触れられるようになったら、ミトンを嵌めてリビングのローテーブルへ持っていく。
「ユフィできたー」
「ん、その中にコレ入れて」
視線の先には乾燥きのこ。……これ、マッシュルームじゃん。
ピルケ:食用きのこ。小さいが風味は濃厚。錬金術の素材としても使用可能。
あ、マッシュルームじゃなかった。
「どれぐらい?」
「この匙で一杯」
大さじくらいのスプーンを渡されたので、一杯掬って蒸留水に入れる。このまま三十分以上放置。
やることがないので鍋を片付け、シャワーを浴びる。髪の毛を乾かし浴室から出るとユフィが草を擦っていた手止める。
「腕出しなさい」
怪我した方の腕を出し、シャワーを浴びたことで血が滲む腕に洗浄をかけて、軟膏を塗ってガーゼで押さえ包帯を巻く。
「私、治療魔法使えないのよね」
酷くなるなら治療院ね、私もシャワー浴びてくるから、これ擦っておいてとすり鉢を渡された。
怪我人使いが荒いと思いつつやることも無いし、大人しく擦り始める。癒し草を擦ると蓬っぽい香りがする。蓬の代わりにならないかなと思いながら擦っていると、滑らかなペース状になり始めた。
「いい感じね」
浴室から出てきたユフィが覗き込み満足気に言った。
キッチンに向かうと鍋を用意して、きのこの出汁が取れた蒸留水を入れる。
その横で柔らかくなったきのこを微塵切りにし始めた。家庭的な女性にも見えなくも無い。
そんなことを思いながらゴリゴリやってると、すり鉢を持ってこいと言われたので持って行く。
近くに行くときのこの出汁のいい匂いがして、このままスープにしたいと思った。
「何これ?」
「ポーションの素よ」
気配察知なんてできない私の最大限の警戒。
ユフィはどうやら、癒し草を中心に採取しているようだ。
お昼になると二人でおにぎりを食べる。人気が無いとは言え、誰が見ているのかわからないのでルームは使用しない。安全のためには使いたいけど。
腕は不思議と痛みが少ない。ユフィに聞くと痺れ草が少々入っていて、痛みを和らげるらしい。ただし、無理するなと念を押された。
ダンジョン内は不思議と青空が広がって、風が吹く。雲一つない空はペンキを塗りたくったようだった。太陽もないため、時間感覚が分かりにくい。
昼休憩も周りの子達が始めたから真似しただけだ。
午後からも薬草とハーブを採り、時々出てくるウサギやスライム、でっかいネズミを土魔法で倒した。
「おぉーい、アンタらまだ採るのかー?そろそろ帰った方がいい時間だぞー!」
やや遠くから男の子が声をかけてくれた。
ユフィと顔を見合わせると、帰ろうかと言う結論になった。
「声かけてくれてありがとうね。来る時も色々教えてくれる人がいて、親切な人多いね」
「大人だったら放っておいたけどな。余所者がダンジョンに来るなんて訳アリだろ。ガキはガキ同士で助け合わねーと」
なるほど、子供同士でのサポート体制みたいなのがうっすらあるのか。んで、普通の子よりも小さい私が子供扱いされていると……。まあ肉体年齢十二歳は子供か……。十五歳が成人年齢だもんな、この国……。
「何はともあれありがとう」
「おー、時間には気をつけろよー」
迎えにきた馬車に乗り込み、数十分。再び冒険者ギルドに戻ると、買取のカウンターが子供で賑わっていた。
「癒し草は出さないで、麻痺草と魔石と核と肉だけ出して」
短く小声でユフィが言う。
言われた通りに麻痺草と魔石と核と肉だけを出す。一番高値で売れる癒し草出さないことに、ギルド職員は一瞬不思議そうな顔を見せたがすぐに買取してもらえた。
小銀貨一枚。安い食事一回分の価格だった。
ユフィも同じようなものだったが、少しギルド職員と話し込み、一つ頷くとギルドの隣にある建物に向かう。
隣の建物はコンビニに入った時のような印象を受けた。ナイフや弓矢などのちょっとした武器や魔法が付与されたアクセサリー、ポーション類。それと美味しくなさそうな携帯食や干し肉・乾燥野菜。
物珍しさにふらふら見て回るが、ユフィは店の隅の商品を見ているようだった。
近づいて覗き込めば、栄養ドリンクに瓶より一回り大きいサイズの瓶を手に取っている。
「さっきの銀貨一枚寄越しなさい。倍にして返してあげるわ」
言い方が詐欺なんよ。
そっと先程受け取った銀貨一枚を差し出した。
ユフィの合わせて小銀貨二枚で瓶を十本買い、コンビニ(仮)から出る。
夕食には早いが、宿に戻ることにした。
「ルーム出してルーム」
「はいはい」
急かすユフィのリクエストにお応えしてルームを出す。玄関ドアを開ければ、パタパタと入っていった。靴をちゃんと脱いでくれるあたり、生活様式に慣れてくれたようで安心。何回か靴のまま入ろうとしたからね。
マジックバッグの中に入れた瓶と石製のすり鉢とすりこ木、今日採ってきた癒し草、保存瓶に入った乾燥きのこを取り出す。
「洗浄かけて頂戴」
「了解」
ユフィと取り出した道具一式に洗浄かけた。ついでに自分にもかけておく。
洗浄って本当に綺麗になっているのかなと疑問に思って、小麦粉で汚れた手を洗浄してみたら爪の間まで綺麗になったので効果を信じている。
「蒸留水作れる?」
「蒸留水?」
はて?昔理科で習った気がするが、どんなのだっけ。
「水を沸騰させて、出た湯気の水滴を集めた水よ」
「あ、はい、わかった。理科で習った」
サバイバル番組とかで見るやつ。
「理科が何なのか知らないけど、やっぱり異世界人って教育受けてるのね」
「義務教育ってのがあるから」
「教育が義務……貴方が行こうとしているソーマラビアは勇者が作った国だけど、なるほどだから教育に力を入れてるのか……」
「え、そうだったの?」
「知らなかったの!?」
「うん。ソーマラビアを選んだのは、ノラのお母さんの故郷でノラが一度行ってみたかったから」
「へぇ。でも、行き先に選択肢は間違ってないわ。森を挟んで、反対側の国だから国交もないし、情勢も安定している国よ」
この国から離れられることができればイイやと思って選んだ国だけど、情勢が安定してるってのは嬉しい情報だ。
「それで蒸留水ってどうやって作るんだっけ?」
「大きめの鍋と鍋に入るボウル用意して」
言われた通りに大きめの鍋を用意したが、一人暮らしの女の鍋はたかが知れてる。ボウルとサイズが合わなかったので深めの丼を用意した。
鍋の底に金網を置きその上に丼を置いたら、水を半分ほど入れる。IHのコンロの火をつけて、しばらく待つ。
お湯が沸騰したら鍋よりも大きなサイズの蓋を裏返してかぶせた。つまり取手側が鍋の中、平らな部分が外側の状態。その平らな部分に、冷凍庫から取り出した氷を乗せる。
ユフィ……冷凍庫めちゃくちゃ活用してるじゃん……。
あーでも思い出して来たかも。液体気体温度差。熱せられた水分が気体になり、氷で冷やされた気体が云々。
理科の授業が異世界で役立つとは思わなかったな。
「じゃあ、ちゃんと見ててね」
「了解」
ユフィはキッチンを離れると、すり鉢でゴリゴリと癒し草を潰し始めた。
鍋の蓋の氷が溶けたら火を止めて、蓋の水をシンクの中に捨てる。丼を取り出すには熱すぎるのでしばらく待つ。
丼が触れられるようになったら、ミトンを嵌めてリビングのローテーブルへ持っていく。
「ユフィできたー」
「ん、その中にコレ入れて」
視線の先には乾燥きのこ。……これ、マッシュルームじゃん。
ピルケ:食用きのこ。小さいが風味は濃厚。錬金術の素材としても使用可能。
あ、マッシュルームじゃなかった。
「どれぐらい?」
「この匙で一杯」
大さじくらいのスプーンを渡されたので、一杯掬って蒸留水に入れる。このまま三十分以上放置。
やることがないので鍋を片付け、シャワーを浴びる。髪の毛を乾かし浴室から出るとユフィが草を擦っていた手止める。
「腕出しなさい」
怪我した方の腕を出し、シャワーを浴びたことで血が滲む腕に洗浄をかけて、軟膏を塗ってガーゼで押さえ包帯を巻く。
「私、治療魔法使えないのよね」
酷くなるなら治療院ね、私もシャワー浴びてくるから、これ擦っておいてとすり鉢を渡された。
怪我人使いが荒いと思いつつやることも無いし、大人しく擦り始める。癒し草を擦ると蓬っぽい香りがする。蓬の代わりにならないかなと思いながら擦っていると、滑らかなペース状になり始めた。
「いい感じね」
浴室から出てきたユフィが覗き込み満足気に言った。
キッチンに向かうと鍋を用意して、きのこの出汁が取れた蒸留水を入れる。
その横で柔らかくなったきのこを微塵切りにし始めた。家庭的な女性にも見えなくも無い。
そんなことを思いながらゴリゴリやってると、すり鉢を持ってこいと言われたので持って行く。
近くに行くときのこの出汁のいい匂いがして、このままスープにしたいと思った。
「何これ?」
「ポーションの素よ」
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